shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「Beatles For Sale」ペルー盤

2022-03-17 | The Beatles
 ビートルズのペルー盤は同時期に買いまくっているイスラエル盤に比べるとブツの数は少ないわ、送料はバカ高いわでホンマに往生させられる。前期の盤の中ではなぜか「Beatles For Sale」だけが中々手に入らなかったが、2ndプレスにあたる通称 “電波レーベル” のVG+盤がようやくeBayに出品されたので即ゲットした。1stプレスの “黒レーベル” 盤に拘っていてはせっかくのチャンスを逃してしまうし、「With The Beatles」や「A Hard Day's Night」で “黒” と “電波” を聴き比べた限りでは全く違いがわからなかったので、ペルー盤は何よりも盤質優先で買うようにしている。
 私はたまたまこのレコードとほぼ同時期にイスラエル盤の「Beatles For Sale」も手に入れたので、同じPMC型番同士でモノラル対決をしてやろうと思ったが、届いた盤を実際に聴いてみたところ、何とこのペルー盤はPMCの名をかたるステレオ盤だった。イスラエルといい、ペルーといい、各国盤の型番は信じてはいけない。
 ただ幸いなことに音自体はとても良いステレオ・サウンドで、各楽器の音もめっちゃクリアー。中でもジョージのギターの音が煌めいて聞こえたので、これは絶対にSさんも喜ばれるだろうと思い、B-SELSに持って行った。

 私:今日はペルーの「For Sale」持って来ましたで。
 Sさん:いいですねぇ...(とすぐにレコードをターンテーブルにセット、A①「No Reply」がかかる...)
 私:あれ? ヴォーカルがえらい前に出てきますね。
 Sさん:そうそう、ジョンの声が不思議なくらい前に出てきますね。
 私:こんな音してたかなぁ...??? 何かジョン・レノンとバックバンドっていう感じですよ。
 Sさん:不思議とヴォーカルとハモリがよぉ入ってます。
 私:こんな音の出方、初めて聴きました。
 Sさん:あっ、これステレオやったんですか。PMCやからてっきりモノラルやと思ってモノ針でかけてました(汗)
 私:あ~ビックリした(笑) どうりで変な音やと思いました。これ、PMC詐称盤やって言い忘れてました。すんません。
 Sさん:ペルーの「For Sale」は初めてなんで、なぜヴォーカルがこんなに出てるのか不思議やったんです... 独自カットなんかなって思って(笑)
 私:ペルーとイスラエルのPMCは絶対に信じちゃダメですよ(笑)
 Sさん:まんまと騙されました。カタログナンバーはPMCやし、レーベルにもXEXって書いてあるし... どこがやねん!(爆笑)
 私:エエ話のネタになりましたやん。
 Sさん:じゃあもう一度最初からステレオ針でかけますね。
 私:(再び「No Reply」が店内に鳴り響く)これこれ、これこそがペルーの「For Sale」ですよ。このフワ~っと広がる感じがたまりません。
 Sさん:「For Sale」のステレオはこうあるべきっていうサウンドですね。
 私:さっきのはものすごく変やったですからね(笑)
 Sさん:A④「Rock And Roll Music」のピアノがステレオじゃないとちゃんと聞こえないですから。
 私:ですよね。
 Sさん:ビートルズのレコード、特に「For Sale」って色んな楽器が入ってますから、その響きが感じられないとダメなんですよ。ジョージのギターのキラキラした部分とか...
 私:仰る通りです。それあっての「For Sale」ですからね。
 Sさん:B②「Words Of Love」のジョージのギター、キラキラしててよろしいなぁ...
 私:B面は完全にギターが主役ですね。この“音”がないと「For Sale」が成立しない。
 Sさん:B④「パーティー」もジョージがバリバリの主役ですね。
 私:このギターの音は凄いです!!
 Sさん:ジョージのギターが最後まで耳に残ります。このレコードはステレオで聴かなあきませんね。
 私:なんか二人ともジョージのギターの話しかしてませんけど(笑)、それほど強烈なインパクトがあるってことですよね。針を替えて下さってホンマにありがとうございました!
この記事についてブログを書く
« The Complete Rooftop Soundb... | トップ | 「White Album」イスラエル盤 »