shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

真夏のブルーノート祭り

2023-07-23 | Jazz

 この土日は久々に映画を一杯観た。前回取り上げた「ジョン・ウィック」シリーズに加えて「ミッション・インポッシブル」の旧作や「トップ・ガン・マーヴェリック」といったお気に入りの映画を一気観したのだ。やっぱりキアヌ・リーブスやトム・クルーズはめちゃくちゃカッコエエのぉ...(≧▽≦) ということでとりあえず映画は十分満喫したので、明日からは又今まで通りの音楽漬けの日常に戻ろう。
 その音楽だが、スピーカーのネットワーク交換によって今まで以上にパワフルな音が聴けるようになったこともあって、ロックではラウド・カット盤、ジャズではRVG、すなわちルディ・ヴァン・ゲルダーが録ったブルーノート盤がターンテーブルに乗る回数がこれまで以上に増えた。ジャズに関しては私はどちらかと言うとスタン・ゲッツやアート・ペッパーのようなレスター・ヤング系の流麗な音が好きなのだが、今の気分はゴリゴリのサックスがスピーカーから迸り出るブルーノートのRVGサウンドなんである。まぁこれにはスピーカー云々以外にも、今の仕事が面白くなくてストレスが溜まっているせいで身体が暴力的なサウンドを欲しているせいもあるかもしれない。そんなこんなで自分のブログで真夏のブルーノート祭りをやろうと思いついたのだ(←“祭り” 好きやなぁwww)。
 ウチのレコード棚のジャズのコーナーはこれまでシンプルに楽器別に並べていたが、先日気分転換のつもりで “ブルーノート・コーナー” を新設、オリジナル1stプレス盤はもちろんのこと、2ndプレス盤や3rdプレス盤、それに名匠バーニー・グランドマンがマスタリングした超高音質&ド迫力の復刻盤であるClassic Records のMONO 200gシリーズに至るまで、手持ちのBN盤をかき集めてレコード番号順に並べてみたところ、結構な枚数があってビックリ...(゜o゜)  今までは楽器別に分散していて気付かなかったのだ。
 とまぁこのように私はブルーノートというレーベルが大好きなのだが、かと言って “ブルーノートなら何でも好き!” という博愛主義者ではない。まず4100番台に入ってからちらほら顔を出す “新主流派”(←結局BNというコップの中の嵐で、“主流” とは程遠い “亜流” のまま終わった...)ミュージシャンによる無味乾燥なモード・ジャズは生理的に受け付けない。初心者の頃に一度アンドリュー・ヒルというキモいピアニストを無理やり聴かされたことがあって、そのあまりのつまらなさにマジで吐きそうになったトラウマがある。ましてや騒音・雑音の類に過ぎないフリージャズなど論ずるにも値しない。私が蛇蝎の如く忌み嫌っているこの手のジャズが増えてくる4100番台半ば以降のレコードはほとんど持っていない。
 私が愛してやまないのは1500番台、そして4000番台にキラ星の如く並んでいるハードバップ/ファンキー・ジャズの名盤たちだ。アート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズを始めとしてソニー・ロリンズやハンク。モブレイ、ソニー・クラークにリー・モーガンと、このあたりはまさにモダン・ジャズの王道とでも言うべき充実ぶりなのだ。
 1500番台、そして4000番台のブルーノート盤が凄いのは、音楽自体の素晴らしさに加えて名エンジニアのRVGによる迫力満点の音作り、そしてセンスの塊と言うべきデザイナー、リード・マイルスが作り上げた超カッコ良いジャケット・アートワークという三位一体攻撃によって、 “商品” として完璧なパッケージに仕上げられているところだ。ジャズの世界におけるブルーノートは、レーベルとグループという違いはあれど、ロック/ポップスの世界におけるビートルズのような、まさに唯一無二の存在なんである。ストーンズやビーチ・ボーイズがいくら頑張ってみたところでビートルズに敵わないように、プレスティッジやリバーサイドが束になってかかってもブルーノートの比ではないのだ。
 これから数回にわたってそんなブルーノートのレコード群の中から選りすぐりの愛聴盤を取り上げて「1stプレス盤 vs 2nd/3rdプレス盤」や「ベスト・オブ・ザ・レスト:リイシュー盤バトルロイヤル」みたいなマニアックな視点から聴き比べをやっていきたいと思っている。
【検証】BlueNote プレミアム復刻盤・USオリジナル盤の聴き比べ