shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

【2022年版】レコード・フレッシュン・アップ!~HumminGuru~

2022-01-01 | その他
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。新年一発目のブログはレコードではなくレコードクリーナーの話。今年も “大好きな音楽を良い音で聴く” ことに拘っていきたいと思います。
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 私はレコードの音溝にこびり付いた汚れを取るのに長い間コニシのボンドを使ってきたが、2年前にアマゾンで超音波式洗浄機を買ってからは届いたレコードをすべてその機械を使って洗浄してきた。超音波というハイテク(?)を使っているだけあって確かに盤面はピカピカになるのだが、水を大量に使うので台所でしか作業できないし、1枚1枚乾燥させて磨き上げていくのも結構手間がかかる。それに盤面を拭くことで冬場は静電気が生じ、せっかくピカピカにしてもまた埃が付着してしまうことも少なくない。
 私にとってのレコードクリーナーの理想形は何と言っても洗浄から乾燥まで1台ですべてやってくれる全自動機のKLAUDIO社製「CLN-200」で、レコードを聴く直前にリスニングルームでササっとクリーニングしてそのままターンテーブルに乗せれるところがめちゃくちゃ羨ましかったが、一般庶民には手の届かない70万円という価格がネックになって手も足も出なかった。
 ところが2か月ほど前、YouTubeでレコードクリーニング関連の動画を見ていて HumminGuru 超音波レコードクリーナーというのを見つけた。早速見てみるとこれがもう実によくできていて、水を人間の手で注ぐプロセス以外は「CLN-200」とほぼ変わらない全自動型。特に2台の小型ファンによって乾燥までやってくれるところに大いに魅かれたが、何よりも凄いのはこれだけの機能を持っていながら「CLN-200」の約1/15という低価格を実現したことで、そのコスパはまさにインクレディブルと言っていい。
HumminGuru 超音波レコードクリーナー キックスターター 日本語字幕


 調べてみると、これは元オーディメーカー勤務の人が始めた香港の HappyWellTech という会社のクラウドファンディング商品で、すでに目標を達成して早期割引価格の4万円ほど(送料込み)で一部のマニアに販売済みとのこと。“これは絶対欲しいなぁ...” と思った私は販売元に直接メールして次回の一般予約注文開始日を教えてもらい、首尾よく手に入れることが出来た。お値段は本体に10インチと7インチ用アダプターを付けて送料込みで54,800円(←届いてから2週間ほど経ってからFedExから請求書が届いて関税2,400円と特別取扱手数料1,000円支払うハメになったのが気分悪いけど、こればっかりはしゃあないか...)。まぁこれで手持ちの何千枚というレコードをこれからず~っと良い音で聴いていけると思えば安い投資である。
 商品が届いたのは12月の初めだったが、英語の商品マニュアルに “水道水や浄水器の水ではなく精製水を使うように” という指示があったのでその日のクリーニングは諦め、ヨドバシの通販で精製水を購入。コンセントも3ピンプラグだったので2ピンプラグへの変換アダプターも同時購入となり、結局水とアダプターが届いてようやく初クリーニングと相成った。
 このクリーナーを手にしてまず驚いたのは予想していた以上に軽量コンパクトだったことで、他の洗浄機と違って筐体がプラスチック製というのが軽量化と低価格化に大いに貢献していることは間違いない。気を付けなければいけないのは、レコード挿入口のところになぜか分厚い段ボールが挟み込んであってコレが中々抜けなかったこと。強引に引き抜こうとするとレコードを支える両端部分(←当然脆いプラスチック)を破損してしまう危険性があるので注意が必要だ。
ハミングルーのレコードクリーナー開封レビューです。


 早速手持ちのレコードで洗浄効果を試す。第1号は手元にあった「Let It Be」のイスラエル盤だ。このレコードは中性洗剤による手洗いの後、初代の超音波洗浄機で既にクリーニング済みなので、更に音質が向上するのか、それともあまり変わらないかの実験台にはちょうど良い。
 クリーニングは予想していた以上に簡単で、autoモードを使って洗浄5分+乾燥10分で一丁上がり。クリーニングが完了してレコードを取り出すと、まるで新品のようにピッカピカに光り輝いていてビックリ。旧式のは超音波が一方向から5枚のレコードに盤面に平行に当たっていたのに対し、この HumminGuru はレコード1枚ずつに両側から、しかも垂直に直接超音波振動を与えることが出来るので洗浄効果が大きいのだろう。ただ、乾燥処理後もまだ盤面に水滴が数滴残っていたので(←静粛性を上げるためにファンの出力を下げざるを得なかったのか...)シルコットのプレミアム・コットンで丁寧に拭き取り、更に10分ほど自然乾燥させて完了だ。
 実際にレコードに針を落として聴いてみてまず感心したのは無音部分のノイズが激減したことで、これはおそらく音溝の中の細かい埃が取れただけでなく盤に帯電していた静電気もバッチリ取り除かれたからではないかと思う。そしてもう一つ印象的だったのが、音圧が上がったように感じられたことで、音の粒立ちが良くなりクリアーでパワフルなサウンドが楽しめるようになったのだ。これはもう買って大正解である。私のようなレコード・ジャンキーにとっては必需品と言っていいかもしれない。
 私は1枚目の「Let It Be」の試聴チェックをしながら同時進行でその日に届いた「Led ZeppelinⅡ」のイスラエル盤をクリーニング。リスニングルームに居ながらにして洗浄できるというこの効率の良さは予想以上にデカい。水は一旦排水されて水タンクに戻った精製水をフィルターでろ過して再利用するのだが、メーカーに問い合わせるとレコード5~6枚ごとに水を換えればそれで充分とのこと。一見給水時に水がこぼれそうに思えるが、ツルツル加工でしかも給水口に角度がついているので余程ぞんざいに扱わない限り水が外へこぼれることはない。とにかく日常使いで全く不満・不自由を感じさせない、ユーザー目線で使い勝手の良さを徹底的に追求した素晴らしい製品だと思う。
 その後も届いたばかりのレコードを次々とクリーニング。このペースで洗浄していくと毎日精製水を買うハメになりそうなので(←水代だけで毎月3,000円も払ってられへん!)、思い切って「Pure Maker」という精製水製造器を購入。卓上型のくせに結構デカいのが玉にキズだが(←F1の優勝トロフィーくらいのデカさ... これのどこがコンパクトやねん!)、コスパを考えると毎回水を買うよりもこっちの方が断然安上がり。これで今年の正月は水代を気にせずに超音波洗浄したピカピカのレコードで音楽三昧できそうだ。