shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「移民の歌」カヴァー特集

2013-03-03 | Led Zeppelin
 3月になってもゼップ祭りはまだまだ続きまっせー(笑) ということで「天国への階段」「カシミール」「ブラック・ドッグ」に続くカヴァー特集第4弾は「移民の歌」です。

①Karen O
 これは先日 moondreams さんに教えていただいた映画「ドラゴン・タトゥーの女」のオープニングを飾っていたカレンOが歌う「移民の歌」カヴァーだ。私は任侠モノ以外の映画にはからきし疎くその存在すら全く知らなかったのだが、YouTube で初めて聴いてめちゃくちゃ気に入ったので早速このブログで取り上げることにした。moondreams さん、ありがとうございます!
 この曲のキモは一気呵成に突っ走るその圧倒的なスピード感に尽きると思うのだが、カレンOのこのカヴァーは卓越した映像処理との相乗効果もあって観る者の目を画面に釘付けにすること間違いなしで、この曲を使ったティーザー予告編も映画のオープニング・タイトルもそれ自体で完結したミュージック・ビデオとして十分通用する逸品に仕上がっているところが凄い。ただ、トレント・レズナー&アティカス・ロス名義の3枚組サントラ盤はこの「移民の歌」以外のトラックはいかにもサントラといった感じの全くワケの分からん代物ばかりなので、ロック・ファンはこの曲のみをmp3でダウンロードするだけで十分だと思う。
『ドラゴン・タトゥーの女』予告編

The Girl with the Dragon Tattoo - Immigrant Song (Title Sequence) [HQ]


②Gotthard
 私は好き嫌いが非常にハッキリしていて、陰々滅々とした90年代ロックを “聴くに値しないもの” として蛇蝎の如く嫌っているのだが、ゼップの「移民の歌」カヴァー繋がりで出会ったこのゴットハードというスイスのハードロック・バンドは例外中の例外で、そのバリバリにハードでありながら歌心を忘れないキャッチーなサウンドは私の嗜好のスイート・スポットをビンビン直撃してくる。後から知ったのだが、このバンドにエイジアの2代目ギタリスト、マンディー・メイヤーが一時期在籍していたのにもビックリ(・o・) やっぱり80年代の薫りのするメロディアスなハードロックはエエなぁ...(^o^)丿
 彼らの「移民の歌」カヴァーは1996年の3rdアルバム「G」のボートラでも聴けるが、下に貼り付けたのは2005年のチューリッヒでのライヴの模様を収めたDVD「メイド・イン・スイッツァランド」からのもので、その圧倒的なステージ・パフォーマンスはハードロック・ファン必見の素晴らしさ。好きなバンドのカヴァー・ヴァージョン探しの中で新たなお気に入りバンドを見つけれてラッキーだ。
Gotthard - Immigrant Song (Live - Made In Switzerland)


③王様
 前回の「黒い犬」に続いて又々王様である。今回も “船を漕いだ~ オールを漕いだ~♪” とオリジナルに忠実な直訳ロックで大いに笑わせてくれるのだが、個人的にめっちゃツボだったのが要所要所で炸裂する “ハイ!” という合いの手(←アンタは吉幾三か...)だ。後半部の “ヨイショ、ヨイショ...” という掛け声にもクソワロタ(^o^)丿 サウンドが少々薄っぺらくて軽いのが玉にキズだが、ゼップのスタジオ・テイクにはなかったギター・ソロを挿入したライヴ感溢れるアレンジは秀逸。尚、この曲は以前取り上げた「鉛の飛行船伝説」ではなく、オリジナル・アルバム未収録曲として初期のベスト盤「王様の恩返し」に入っているのでマニアは要注意だ。
王様 - 移民の歌


④Ann Wilson
 この曲のカヴァーは原曲に忠実にアップテンポで演奏されるケースがほとんどだが、それじゃあ当たり前すぎて面白くないとばかりに(?)前代未聞のスローテンポでこの曲に挑んだのがゼップを知り尽くしたアン・ウィルソン姐御である。2007年にリリースされた彼女のソロ・アルバム「ホープ&グローリー」の中で一番衝撃的だったのがこの重厚なゼップ・カヴァーで、何よりもまず原曲の後半部から、しかもアカペラでスタートするという大胆不敵なアレンジに意表を突かれる(゜o゜)  凡百のヴォーカリストなら間が持たないであろうスローテンポでも聴かせてしまうのはパワフルで説得力抜群なアンの歌唱の恐るべき吸引力ゆえだろう。黒い衣装に身を包んだアン・ウィルソンって、なんか中世の魔女みたいな妖しい雰囲気やなぁ...
Heart - Inmigrant Song - 2007


⑤Great White
 グレイト・ホワイトの「移民の歌」は全曲ゼップ・カヴァーで固めた1999年リリースのライヴ・アルバム「グレイト・ゼッペリン」収録のヴァージョンが最高だが、「リカバリー・ライヴ」(←米英日でそれぞれ収録曲が異なるので要注意!)に入っていた1986年のスタジオ録音テイクも捨て難い。本家プラントが1973年に喉の手術をして超絶ハイトーンを出せなくなって以降、最もオリジナルに近い金属的なヴォーカルを再現しているのがグレイト・ホワイトのジャック・ラッセルだと思う。それにしても彼らのゼップ・カヴァーの本気度はハンパないなぁ... (≧▽≦)
Great White - Immigrant Song