shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Rock Of Ages ~The Definitive Collection~ / Def Leppard (Pt. 1)

2012-05-17 | Hard Rock
 前回に続いて今日もデフ・レパードだ。実は先月あたりからモット・ザ・フープルやT.レックス、スウィートといった70年代前半のグラム系ブリティッシュ・ロックにどっぷりとハマっており、そこからデフ・レパードによる70'sトリビュート盤「Yeah!」へと繋がっていったのだが、「Yeah!」をヘビロテで聴いているうちに旧作も聴きたくなり、三部作の中でも最高傑作と信ずる「パイロメニア」のCDを久々に取り出して聴いてみるとコレが実に貧弱極まりない音でガッカリ(>_<) よくよく考えてみると私の手持ちの盤はCDがまだ3,200円もした80年代に作られた “CD黎明期” のモノなので音がショボイのも当然だ。
 そこでビートルズやクイーンのように最新の再発盤ならきっとリマスターされて音が良いだろうと考え色々調べてみると、日本盤は例のSHMとかいう “自称” 高音質CD(笑)で3,000円近いボッタクリ価格なので論外、どうやら2005年に北米エリアのみでリリースされた「ロック・オブ・エイジズ ~ザ・デフィニティヴ・コレクション~」という2枚組ベスト盤の音が抜群に良さそうだ。早速ゲットして聴いてみると、コレがもう凄いの一言!!! ギターの鋭い切れ込みやドラムスの強烈なアタック音なんかもう雲泥の差で、それまで小さくまとまっていたサウンドがドーンと目の前に屹立するような感じがする。しかもサウンドはラウドでありながらどこまでもクリアー&クリスプで、そのリマスター効果は歴然だ。
 ということでブログでもこの2枚組ベストをディスク1と2の2回に分けて大特集。今日はまずヒット曲満載のディスク1から、特に思い入れの深い5曲をピックアップしてみた。

②「フォトグラフ」
 この「フォトグラフ」こそが私がレップスと出会った運命の1曲で、「ベスト・ヒットUSA」の Star Of The Week のコーナーで初めてこの曲のビデオ・クリップを見た時の衝撃は忘れられない。特にジョー・エリオットが着ていた鮮やかなユニオン・ジャック・シャツのインパクトは強烈だったし、マリリン・モンローを扱ったサイド・ストーリーも印象的だった。エッジの効いたギター・リフ、キャッチーなメロディー、アグレッシヴな演奏の中に不思議なくらいぴったりハマる見事なコーラス・ハーモニーと、レップスの魅力をギュッと凝縮したようなキラー・チューンだ。
Def Leppard - Photograph


⑬「ロック・オブ・エイジズ」
 アルバム「パイロメニア」から「フォトグラフ」に続く 2nd シングルで、ノリの良い「フォトグラフ」とは又違った魅力に溢れたパワフルなメタル・チューン。私が生まれて初めてヘッド・バンギングした記念すべき1曲だ(笑)。この曲の一番の聴き所は何と言ってもリック・アレンの爆裂ドラミングだと思うが、平板な音がトホホな旧規格 CD から大きくパワー・アップしたこのリマスター盤のサウンドは凄まじく、まるでラオウの天将奔烈、北斗剛掌波の直撃を食らったような感じである。ハードロック・ファン冥利に尽きるトラックと言えるだろう。
Def Leppard - Rock of Ages 1983 Video stereo widescreen


①「ポァ・サム・シュガー・オン・ミー」
 アルバム「ヒステリア」は最初のうちは売り上げもスロー・ペースで前作「パイロメニア」にも届かないような情勢だったように記憶しているが、3rd シングルであるこの曲が突如として大ブレイク。それが停滞気味だったアルバム・セールスに火をつけ、結局この曲が全米2位にまで上がった7月にアルバムの方もリリース後1年経って(!)ついに悲願の全米№1に輝いた。「ヒステリア」が “ハードロック界の「スリラー」” 的なモンスター・アルバムになったのは一にも二にもこの曲に負うところが大きいと言えるだろう。クイーンの「ウィー・ウィル・ロック・ユー」を想わせるヘヴィーーなリズムが支配するこの曲は、サビに向かってテンションが上がっていくスリリングな展開がたまらなくカッコイイ(^o^)丿 
Def Leppard - Pour Some Sugar On Me


⑪「アーマゲドン」
 「ヒステリア」からの6枚目のシングルで全米3位まで上がった大ヒット曲で、1分30秒から始まる “海女 下痢で 海に出れねぇ 今朝も下痢で~♪” はタモリの空耳アワー史上屈指の傑作だ。今回のリマスターで音圧が飛躍的にアップ、我が家のアルテック・ヴァレンシアの38cmウーファーから迸り出るリック・アレンのドラミングの迫力はまさに圧巻の一言で、部屋全体が地鳴り鳴動する中でレップスの美麗コーラス・ハーモニーを聴く快感は筆舌に尽くし難い。
Def Leppard - Armageddon It Official Music Video・1988


⑨「ロケット」
 「ヒステリア」からの7枚目のシングルで、アルバム・リリースからすでに1年半以上が経っていたにもかかわらず全米12位まで上がったのだから当時のレップスの勢いが分かろうというモノだ。やや冗長だったアルバム・ヴァージョンを絶妙に編集した Lunar Mix をシングル・ヴァージョンにしたのも功を奏したのだろう。彼らがリスペクトするT.レックスやスウィート、デビッド・ボウイといったブリティッシュ・ロックのスーパースター達が多数フィーチャーされたビデオ・クリップも見所満載で、何度見ても飽きない。尚、ここに収録されている Visualize video edit はシングル・ヴァージョンの間奏を20秒ほどカットしてスッキリさせたものだ。
Def Leppard - Rocket