shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Young Man With A Horn / Doris Day

2012-04-12 | Jazz Vocal
 転勤のドタバタや新しい職場の雰囲気が自分に合わないこともあって、気持ちの落ち込みに比例してブログの更新ペースも落ち気味だが、やっとのことで “ドリス・デイ祭り” 第2回である。まず手始めに1949年から1955年までの10インチLPと12インチLPのディスコグラフィーを作ってみた。

☆Doris Day Discography Pt.1: 1949-1955
 【10インチLP 】
  1949 You're My Thrill
  1950 Young Man With A Horn
      Tea For Two
  1951 Lullaby Of Broadway
      On Moonlight Bay
      I'll See You In My Dreams
  1953 By The Light Of The Silvery Moon
      Calamity Jane
  1954 Young At Heart

 【12インチLP】
  1954 Young Man With A Horn (同名10インチ盤に4曲追加したもの)
  1955 Day Dreams (10インチ盤「You're My Thrill」に4曲追加したもの)
      Love Me Or Leave Me

 この時期のドリス・デイはどちらかというと私が苦手とするミュージカル仕立てのアレンジの作品が少なくないので愛聴盤は自ずと限られてくるのだが、そんな中で私が断トツに気に入っているのがハリー・ジェイムズのトランペットをフィーチャーしたスインギーな「ヤング・マン・ウィズ・ア・ホーン」。このアルバムは10インチ盤(黄色いジャケのヤツ)と12インチ盤の2種類あるが、全ドリス・デイ作品中1,2を争うキラー・チューン⑫「ララバイ・オブ・ブロードウェイ」他4曲が追加収録された12インチ盤の方がオススメだ(←まぁCDでは関係ないですけど...)。
 自分にとって“普通の曲”を“愛聴曲”に変えてしまうような強烈なインパクトを持った歌・演奏こそが真の名唱・名演だと私は思うのだが、それまで全くのノーマークだった「ララバイ・オブ・ブロードウェイ」という曲の素晴らしさを私に教えてくれたのがドリス・デイの⑫で、ウキウキワクワクするような曲想、絶妙なオブリガートでヴォーカルを引き立てるハリー・ジェイムズの職人技、そして弾むようにスイングするドリス・デイの歌声と、ありとあらゆる要素が私のスイート・スポットを直撃! とにかく “アップテンポで軽やかにスイングするドリス・デイ” を楽しむならこの曲に限るだろう。私はサビの “Milkman’s on his way♪”(牛乳配達の男がもう来てるよ)と “Let's call it a day♪”(これで今日は終わりにしよう)の部分が大好きで、その流れるようなメロディーに作者ハリー・ウォーレンの天才を見る思いがする。
 因みに「ララバイ・オブ・ブロードウェイ」というそのものズバリのタイトルが付けられた10インチ盤に収められているのはフランク・コムストック・オーケストラとノーマン・ルボフ合唱団をバックにした別ヴァージョンで、そっちの方はアレンジとかコーラス処理とかがミュージカルっぽくてあまり好きではない。やっぱりドリス・デイの「ララバイ・オブ・ブロードウェイ」はハリー・ジェイムズ・ヴァージョンに尽きると思う。
 10インチ盤、12インチ盤共にアルバム「ヤング・マン・ウィズ・ア・ホーン」の1曲目を飾っているのが①「アイ・メイ・ビー・ロング」で、イントロのほんの数小節のトランペットの輝かしい音色を聴いただけでこれから素晴らしい音楽が始まる雰囲気が醸し出される。そして実際、ハリー・ジェイムズのトランペットに先導されたドリス・デイのヴォーカルは水を得た魚のようにスイングし、快調そのもの。特に間奏が終わった直後の “I may be wrong but I think you're wonderful~♪”(1:48~)のヴォーカル・フレージングなんかもうたまりませんわ(≧▽≦)
 この2曲以外では、③「ザ・ヴェリー・ソート・オブ・ユー」、⑦「トゥー・マーベラス・フォー・ワーズ」、⑨「アイ・オンリー・ハヴ・アイズ・フォー・ユー」、⑪「ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート」といったスロー・バラッドがの雰囲気抜群でエエ感じ。尚、②「ザ・マン・アイ・ラヴ」、⑤「メランコリー・ラプソディ」、⑧「ゲット・ハッピー」、⑩「ライムハウス・ブルース」の4曲はドリス・デイのヴォーカルが入っていないハリー・ジェイムズ楽団単独の演奏によるインスト・ナンバーなので要注意だ。

DORIS DAY - LULLABY OF BROADWAY


Doris Day :::: I May Be Wrong. ( But I Think You're Wonderful )
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