一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

「舞姫」その3

2020-09-10 16:07:53 | 読書


       その後、鴎外と別れて帰国した踊り子の
       エリスは どうしたのでしょうか。

       実は「舞姫」には後日談がある。
       ジャーナリストの女性がそれを明かしている。

       以下は、
       六草(ろくそう)いちか著(講談社)
       『それからのエリス
           ーーいま明らかになる「舞姫」の面影』
       による。

       エリスは日本人の留学生から、
       「鴎外は結婚した」と聞かされ、
       気が遠くなるほどのショックを受けた。

       鴎外が エリスの想い出を大切にしたように、       
       彼女にとっても 鴎外を決して忘れることは
       できなかったのだ。

       しかし、飛行便もない当時、
       お互いにどうすることもできなかったであろう。

       それは、鴎外が最初の結婚に失敗した後、
       13年も再婚しなかったことにも あらわれている。

       そして、エリスは、
       16年も独身をつらぬいて
       現地のユダヤ人と結婚したのは38歳のとき。

       軍医としても 最高の地位にのぼりつめ、
       すでに明治文壇の重鎮であった鴎外が
       志げ(茂子)と再婚したのは41歳のときである。

       鴎外はとても子煩悩で、
       娘の 森茉莉や 小堀杏奴は ともに父の想い出を
       書いている。 
       

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