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アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

「米軍艦を日本で修理」は新たな後方基地化

2025年05月27日 | 日米安保・軍事同盟と政治・社会
   

 石破茂首相は25日、京都府舞鶴市の海上自衛隊基地や造船会社を視察したあと記者会見し、「アメリカが関心を持っているのは、アメリカの軍艦をどこで修理するか、日本で修理できないかということもあり、その分野に政府としても支援できればしていきたい」(NHKニュース)と述べました。

 首相は「造船分野での協力を米政権の高関税政策を巡る交渉の材料にしたい考え」(26日付京都新聞)。NHKはこれを「日米造船黄金時代計画」だとし、「日米交渉で日本側が提案、政府内で具体化に向け作業か」と報じました。

 これは黙過できません。なぜなら、米軍艦を日本で修理するとは、日本が軍艦修理の後方基地になること、すなわち新たな米軍基地が造られることに他ならないからです。自衛隊基地を使うとすれば、米軍と自衛隊の一体化がさらに強まることになります。

 しかもそれを日本政府が「支援」するとは、費用の面でも日本が負担する米軍への新たな“思いやり”になる恐れもあります。

 それが「米政権の高関税政策を巡る交渉の材料」とされることは、自動車産業をはじめ大企業の利益を守るために日米軍事同盟をいっそう深化させることになります。

 そしてこうした重大な計画が、国会で議論されることもなく、日米首脳会談で公約されることになります。

 日本は敗戦後の米占領下で「6・25(朝鮮)戦争」(1950~53休戦)、日米安保条約下で「ベトナム戦争」(1964~75)でいずれも米軍(米軍を中心とする「国連軍」)の兵站・後方基地として実質的に戦争に参加してきました。

 米軍艦を日本で修理し、それを日本政府が支援することは、日米軍事同盟=安保条約に新たな性格を持たせ、日本の米軍後方基地化・戦争国家化をいっそう進めるものであり、絶対に許すことはできません。
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