ただいま!
浅川ダムの地質の断層調査の再調査の「報告会」に行ってきました。
明日報告しようと思ったけど、あんまりひどい「報告会」だったので、書かなくては腹の虫が治まらない。
阿部知事は選挙公約で、「ダムの危険性は再調査をして見直す」と約束しました。その公約を破り完全なる推進に寝返りましたが(いや、公約がごまかしだったのかも)、再調査は世論の力で、約束通りやらせたのです。
そして建設に賛成、反対のある中で、中立の立場の学者をお願いするとして、産総研の佃氏が県の依頼で調査にあたりました。佃氏の曖昧な煮え切らない報告は、お知らせしたとおりです。
佃氏の再調査に基づいての「説明会」だったのに、いつの間にか「報告会」にすり替えられていました。
誠意の全くみられない、ひどい「報告会」でした。50分の説明、30分の質問で終わらせようとしましたが、そうはいきません。沢山の質問が出て、県側の答弁が、全く理にかなってなかったので、それでも押し切ろうとしたので、会場は騒然となりました。
会場満員
県側の職員
沢山の会場からの質問がありました。発言は次々。どの質問にも、まともに答えられない。
「ここは勝負」と専門家の先生方も沢山参加してくださいました。二つだけ紹介します。
訳のわからない専門用語の濫用を官僚のように棒読みするだけ、一方的に説明されたって、正しいのかどうか、一般市民にはわかりゃしない。
小坂先生の質問で、問題が明確になった。
小坂先生です。
ずっと関わってくださっている専門家の小坂先生は、「FV断層は活断層か」を決める根本問題の県側の矛盾を言及しました。
県側は「活断層ではない」として、動いた形跡はないと論立てましたが、矛盾がありました。
県は、この写真の左上の薄いピンクの地層と、右の濃いピンクの地層は別物で断層ではないと説明しましたが、実はこのページには「同じ時代のものだ」と書かれてあるのです。
「なぜ、断層でないとしたか、その論拠を教えて欲しい」との小坂先生の質問です。
しかし、まともな回答はない。その上に重なった地層の説明もとってつけたような根拠のないもので、小坂先生の冷静で論立てた質問と説明に県は全くまともに応えられず、完全に言い分は破綻しました。
弁護士の一吉先生です。
一吉先生の質問は「県が調査を依頼したのは、産総研なのか、佃氏個人なのか」というものでした。「再調査のコメントの責任の所在をはっきりしたい」と。
県はしどろもどろです。「産総研に頼んで、産総研が佃氏を指名してきたので、あらためて佃氏に依頼した」とのこと。
「答えてませんね。旅費は誰に払っているのですか。産総研ですか、それとも、佃氏個人にですか」
県側はざわめいて「おい、どうなっていたっけ」との雰囲気でした。
「そんなこともわからないのですか」と一吉弁護士。「今日は地質の質問を受けるのであって、内容が違います」なんて、的外れな答えに会場から「なに言っているんだ。根本問題じゃないか」とのヤジ、ついに「調べる」と約束。
佃氏の調査も都合良く使って、ある時は利用し、あるときは「県の責任で」などと、見苦しいいいわけに終始しました。
時間で打ち切ろうとする県に、ごうごうのヤジです。
「また説明会をするとなぜ言えない!」とせまる住民。
「これで説明したと思っているのですか!住民の声をなんと思っている」
「これだけの内容をたった2時間でやろうなんて、無理だ」
「ああいえばこういう、全く誠意がない!科学的判断ではなく、政治に利用している」
「命と財産がかかっているのです。再説明会を約束しなさい!!」
「佃氏も呼んで、小坂さんと公開で論争させろ!」「そうだ!」
「想定外だなんて言わせない。原発をみろ!」
「いったん、工事を中止しろ!」「そうだよ!」
「知事に説明させなさい!なぜ、出てこない!」
県は「文書で出してください。今までも説明してきました。時間です」の一点張り。
ちょっと職員を思いやって「あんたら、知事の言うとおりにやってるんだろ。しかし、岩盤が亀裂が入っているところに、作るか作らないかだ」との声もとびました。
8時半終了の予定が9時20分まで伸びましたが、なんとも誠意のない「報告会」でした。
しかし、完全に住民運動の理屈と世論が理にかなっていることを論証した「報告会」だったと思います。
「私たち、負けないわ!」
右から石坂県議、マスクの和田県議、私、野々村長野市議です。