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あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

塩の道・千国街道を歩く(白馬~栂池)

2006-08-20 12:34:27 | 塩の道を歩く
 塩の道・千国(ちくに)街道は、長野県松本市~新潟県糸魚川市間の
約120kmにわたります。

 神話時代から塩を運んで信州の人々の生活を支え、上杉謙信が敵方、
武田信玄の窮状を察して牛馬により塩を運ばせた道です。

 JR大糸線や姫川に沿って南北に伸びる道を私は、2002年7月から
昨2005年9月までの毎夏、4年がかり7日ほどかけて歩きました。

 今日は、そのうちの信州側の北端、白馬(はくば)~栂池(つがいけ)の
区間について紹介します。一昨年7月に歩いたものです。


 2004年7月19日
 =塩の道・千国街道 白馬から栂池まで=

 午前中に栂池自然園を歩いたハイキングの仲間と白馬駅前で別れ、
14時40分、一人で塩の道・千国街道に向かった。


 400m余り西の交差点で、塩の道の案内板に従い北に進む。ヒグラシ
がしきりに鳴く平川神社には、りっぱな庚申塔があった。

 白馬高の先から西側の展望が開け、白馬大雪渓と八方尾根が望める。
しかし稜線は雲に隠れて見えない。


 緑あふれる水田を過ぎ、国道148号に出て松川橋を渡る。
 
 日本海まで46㎞の標識が立ち、橋の北側には、ドライブインや温泉、
コンビニなどがある。

 「白馬新田・森上」交差点で国道に分かれ、新田集落へ。

 すぐ先のT字路から西へ向かう道沿いには、きれいな用水が流れ、
桜並木の下に花盛りのアジサイが続いている。

 突き当たったT字路の左手に水車小屋と水神塔があり、正面には
大きな大黒天と道祖神が並んでいた。


 北に進み、がけ下から左に石段を上がって水田の横の草道に出る。

 気持ちよい田園風景、流れの横にルドベキアが色鮮やかに咲いていた。

 車道に出て左の林を100mほどで観音原と呼ばれところへ。広い芝生
の回りに石仏が並ぶ。

 江戸末期の天保年代(1830~44)に南信の高遠石工(たかとういしく)
が刻んだといわれ、西国、板東、秩父観音霊場の石仏などが、187体
あるという。

 まだかやぶき屋根の家が残る切久保集落に向かう。

 切久保集落入口には、切久保庚申塚があり、天和3年(1683)の庚申
塔や、二十三夜塔、馬頭観音などの石仏群が並んでいる。

 当時から村民のほか、歩いて荷を運んだ歩荷(ぼっか)や、旅人たちの
安全加護を祈っていたことがうかがえる。

 集落の北端、大杉に囲まれた切久保諏訪神社に参拝。社殿の前には、
小さいが趣ある石造りの太鼓橋がかかっていた。


 歩くスキー用の陸橋を過ぎ、ヒグラシがにぎやかに鳴く杉やカラマツの
林を抜ける。

 楠川の橋際に「おかる穴」の説明板があり、嫁としゅうとめとの不和に
関わる伝説のことが記されていた。


 その横で車道に分かれて草の道を上がる。雨上がりで水の流れている
ところもあるが、塩の道らしい雰囲気のよく残る山道だ。

 カラマツの林を抜け、グランドの横に出て、地蔵前バス停のところで
車道に戻った。

 春先にはミズバショウが咲くという落倉自然園横を通過、そばに風害
や風邪予防などの庶民信仰を伝える風切り地蔵があり、アジサイが
見ごろ。


 道祖神や甲子塔の並ぶ落倉バス停を過ぎて、ラフォーレ白馬の横を
下って小谷村(おたりむら)に入る。

 松沢を渡ってすぐ先の薬師堂には、庚申塔、道祖神など30体近い石仏
が並んでいた。

 白馬村も小谷村も本当に石仏が多いところだ。松沢集落に入り、左に
車道を分け、タチアオイやルドベキアの咲き乱れる民家の横から草の道
をまっすぐに上がる。

 200mほどで車道に戻った。

 近くに体育館があり、その手前が今日の宿、17時ちょうどに着く。
冬は栂池スキー場のスキーヤーでにぎわうようで、周辺には民宿や
ロッジが多い。

 しかし連休最後の今日、宿泊客は私ひとり。そばにある栂池温泉・
元湯栂の森で、汗を流した。
 
(天気 晴、距離 7km、地図(1/2.5万) 白馬町、塩島)


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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毎日暑いですねー (久留里城@進)
2006-08-20 21:28:45
拝啓 

お城の資料ありがとうございます。

毎日更新すごいですね。

私なら3日でネタがつきます。

外国までとは、歩きのプロですね。

もはや、趣味をこえてるのではないかと思います。

くれぐれも、無理をしないでがんばってください。

陰ながら、たまにブログをのぞいてまーす。



敬具
返信する
お会いできず残念 (saikoroat)
2006-08-20 23:23:05
久留里城@進さん、お久しぶり。

お盆には会えずに残念でした。

城の資料、また、歩いた先で入手できたら差し上げます。

ときどき、のぞいてみて下さい。
返信する

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