あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

盛況の『川瀬巴水展 -郷愁の日本風景-』(日本橋高島屋)(東京)

2015-01-08 22:09:43 | 写真展・スケッチ展(個人・グループ)観覧
 2015年1月8日(木)

 長年通っている歯の定期点検のために品川東口の歯科医院に行き、終わった午後、『川
瀬巴水(かわせはすい)展 -郷愁の日本画展-』を開催中の日本橋高島屋に行きました。


     

 8階の会場入口付近に行くと、きっぷ売り場には行列が出来ていて、予想以上の盛況の
ようです。






 きっぷ売り場の手前の壁面には、販売している川瀬巴水の版画が幾つか並んでいました。
    

        

 川瀬巴水(1883-1957)は、大正から昭和にかけて活躍した版画家。今年は生
誕130年を迎えたので回顧展として開催されたもので、これはそのリーフレットです。
     

 巴水が本格的な画の修業をはじめたのは27歳と遅かったようですが、転機は大正7年
(1918)で、同門の伊東深水の作品を見て木版画の魅力にうたれたとのこと。

 それ以後、旅に出てはスケッチをして、東京に戻って版画を作る暮らしを続けました。
その旅は日本全国に及びましたが、巴水が選んだ対象はかつて日本のどこにでもあった風
景だったのです。

     
 生涯に残した木版画は600点を超え、「昭和の広重」とも称えられているようです。
リーフレットの裏面には、このように↑7枚の作品が紹介されていましたので、それを
1枚ずつ以下に拡大してみました。会場で見た実物のようにはゆきませんが、巴水の郷
愁の日本風景のイメージを感じられますでしょうか…。

 芝増上寺 東京二十景


     木場の夕暮れ 東京十二景
    

         春のあたご山 東京十二景
        

             馬込の月 東京二十景
            

         西伊豆木負 
        

     鶴岡八幡宮
    

 平泉金色堂

 これは最後の作品、金色堂に近づいている僧は川瀬巴水自身のよう。

 さて、入場券(800円)↓を求め、会場に入ったら、大変な混雑でした。
        

 画の前に2重3重に観覧者が詰めかけていて、一番前に並ぶとなかなか前に進まないの
で、ゆっくり見るのはあきらめ、後方からひとつずつのぞき見しながら進みました。

 それでも、対象としたモチーフが橋の下からの眺めとか、木の間からの月光とか、水に
映る影とか、どこにでもありそうで今は見られなくなった日本の原風景を巴水ならではの
視点で捉えていて、自分で写真を撮るときのカメラアングルや対象など、大変参考になり
ました。

 実は、昨年8月27日に、川越市立美術館でも川瀬巴水展を観覧したのですが、そのと
きは観覧者は少なくて、ゆっくりと見ることができました。

 やはり、大江戸(東京)と小江戸川越との観覧者数の差は、人口の違いでしょうか…。
それとも、昨年12月28日(日)と4日前の1月4日(日)にNHK Eテレの「日曜
美術館」で、1年前に放映された「郷愁に染まる風景 ~版画家 川瀬巴水~」をアンコ
ール放送したのを見た人が、大勢訪れたのかもしれません。

 混雑にうんざりして、30分足らずで会場を出ると、川瀬巴水の画や関連グッズなどの
販売コーナーも、かなりの賑わいです。
    

        



 私が入場したのは14時頃でしたが、時間を早めるか遅くすれば、もっとゆっくり見ら
れたかもしれません。

 ちなみに、この展覧会は1月12日(月)まで開催中です。

 なお蛇足ながら、会場にあった別のリーフレット↓によれば、都営地下鉄浅草線の馬込
駅A1出口から徒歩3分(駅の北側)の、環状7号線新馬込橋には、巴水の名作12点を
精密な写真製版技術を用いて焼き付けた陶板にして展示してあるそうです。
          

 陶板になった作品

 これは、昨年、2014年6月に架け替えられたときに作られたようです。
 



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