魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

2007年12月12日 | 日記・エッセイ・コラム

中国で、殺鼠剤入りのインスタントラーメンを食べた子供が、4人も死んだ。
中国の混乱状況の一つだろう。

殺鼠剤を、大方の新聞は「殺そ剤」と書いていた。早い話が、「猫いらず」のことだ。

最近はあまりネズミを見かけなくなったが、また増えてきているそうだ。ゴキブリホイホイと同じような、粘着型のチュートル何とかいう商品の宣伝もしていた。
子供の頃は、「ねずみ捕り」は金網製のカゴ形のワナで、掛かったネズミは、カゴのまま水に浸けて溺死させていた。
アメリカのモノなどは、板の上のフレームがバチンと跳ね返って、ネズミを押さえつけるか、叩き殺すものらしいが、トムとジェリーでしか見たことがない。
ネズミを溺死させることは、かわいそうだったが、大人が当然として行うので、そういうものだと思ってみていた。

現在、丹波では鹿が大繁殖して殺さざるを得ず、ただ殺しても始末に困るので、鹿肉の販売をしているのだが、イメージが悪く、売れなくて困っているという。
人類は肉食をして飢餓を生き抜き、人間になったのだそうで、野生の動物を殺すことは人間として基本中の基本なのだが、場で殺す肉を喜んで食べる人達が、人間に害であっても、野生を食べないのは欺瞞でなくて何だろう。
鹿肉は日本列島で獲れた食肉用の動物としては最高の味で、鹿を「しし」と言い、猪(イノしし)は一段劣るのだという。元来、身体の肉のことを「しし」と言う。

現代日本ではそのように、欺瞞的な肉食が一般化したために、欧米人の捕鯨反対とまではいかなくても、アンバランスな命意識や野生保護が万延している。肉食をするなら、生かし殺すことを真剣に考えるべきだ。狩猟民のクマ祭りのように。
(ちなみに、欧米の捕鯨反対は畜産マネーの仕掛けたものだと思う)

「ねずみ捕り」に話しを戻すと
カゴワナとは別に、殺鼠剤を「猫いらず」と呼び、衛生上のネズミ駆除のため、様々な形で使われた。一般にはダンゴに混ぜ込んで置いたり、猫いらず入り油揚げなどもあった。
だから、子供が食べたり年寄りが食べたりで、しょっちゅう死亡事故が起きていた。戦後の食糧難の時代でもある。

忘れられない記憶で、子供の頃。近所のおばさんが血相変えてとんできて、母に「奥さん猫いらずの油揚げを、間違えて料理して食べてしまった、どうしよう
みそ汁に入れて、一家8人が全員食べたのだそうだが、家族が多かったことでかえって、奇跡的に助かった。

中国は日本の戦後と大差ない状況にあるのだろう。

ところで殺鼠剤の話題が出てきたのは、もう山羊座=子年の影響が出ているのだろうか。