柳川から、博多に戻ってきた時には、日は暮れかかっていて、かろうじて開いていた福岡市赤煉瓦文化館へやってきた。
建物は、明治42年に、辰野金吾と片岡安設計により建てられた日本生命保険株式会社九州支店だったもので、現在は、市民の為の文化施設として活用されている。
外観は赤煉瓦に白い花崗岩が帯状に入る華やかな辰野式といわれるもの。
玄関ホールへ入ると、保険会社時代の窓口であった大理石と木製の重厚なカウンターがそのまま残されている。
窓口の向こうの部屋は、現在、エンジニアの交流拠点、エンジニアカフェとして使われている。
1階には他にも元応接室だった部屋がカフェスペースに。
階段は鉄製のもので、手すりは、戦時中の金属供出で失われ、復元されたものだとか。
階段を支える持ち送りには、透かし彫りの装飾が入る。
階段ホールの天井にも細やかな装飾がはいっている。
角の換気口も装飾の一部に。
2階から塔屋に通じる螺旋階段も美しい。
縦長の窓がいくつも並ぶ最も大きな部屋は、昔も今も会議室として使われていて、暖炉も残されていた。
診査室として使われていた八角形の部屋。現在は会議室に。
医員室であった部屋は、こちらも天井装飾とカーテンが華やか。
こちらも会議室として使われていて、どちらの部屋もリーズナブルな料金でお部屋が借りれるようだった。
タイルと大理石に囲まれた暖炉も。