ランシモ

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一瞬の風になれ、読書

2007-07-19 18:54:56 | 本と雑誌

このタイトルが良いという方がいるけど、私にはちょっと気恥ずかしくイージーなタイトルの気がします。でも、内容は面白くグイグイと引き込まれて、あっという間に上中下巻の3冊を読みました。

070719i1 以前読んだ「風が強く吹いている」と比べられるが、、、題名が似ているでしょう?、、ストーリー自体がコチラのほうが無理がない感じ。

私には、今となっては懐かしい部活のニオイがします。甘酸っぱい禁断の青春って、、。

この本の主人公、新二や連のような生まれつきな才能は私には無かったけど、一生懸命トラックで練習していたのは同じ。

考えることも高校生は、おそらく見える世界が小さいから、この本に書いてあるのと、ソレほど違うものじゃない。高校生でオリンピックに行くような若者は、また違った世界を見ているのだろう、、。

学生って生活を考えていないから、普通、学校と友達と何かのライバルと、男だったら女の事しか頭の中にない。それが良く描けている、、、。

高校生とは何と単純な世界に生きているのか!むろん、コレは日本のようなハッピーな、命の危険を感じるような外敵のない国のお話しですが。

そうか、、「風が強く吹いている」は大学生達が主人公だから、もう少しピュアーさがこなれているのか!ストーリーは若干不自然だけど、生活感などは「風が強く吹いている」のほうが普通に近い。高校生までは、いかに親の庇護の下にいるかと言うことだな。

描かれている人のキャラ、新二、連、桃内、谷口、根岸、ライバルの仙波、など良く役割を振り分けられている。

私が高校1年で大会に始めて出たとき、私学の強豪学校のキャップテンが子供の頃からの知り合いで、ちょうどこの本の仙波みたいな立場。その場で、大会のトラックで公立高校生の私を、手取り足取りアドバイスしてもらった、、、。

1年と3年の差、私学と公立校の差というのはものすごく大きかった。

この本は、学生の時に部活をやった経験のある方なら、甘酸っぱい思い出が胸の中に広がることでしょう。むろん部活は何の倶楽部でも同じだったんじゃないかしら?

この本が書店大賞をもらったのは、お読みになれば、きっと納得します。いいものを読ませてもらいました。

PS:青春スポコンものなので、きれいごとは致し方ない。この本の中で、最後の頃に赤津という者が出てくるが、いわば汚れ役で、、、あの手この手で周辺をかき回してくる。むしろ社会に出れば、それが普通と思えてしまう、、が。お金を取るだけでドブに捨てていたような○会保険庁?偽の表示の○肉会社。お金を払わない○険会社、などきりがない。実際、平和な国といわれている日本だって、実社会は油断もすきもあったもんじゃない。

だから、生活を考える必要のない、学生である時間を持てたのが、良かったのかもしれない。

コメント (4)
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