「土に書いた言葉・・・吉野せいアンソロジー」 山下多恵子 編・解説 未知谷
2009・3・3発行。
「洟をたらした神」で大宅壮一ノンフィクション大賞・田村俊子賞を受賞した、吉野せいのアンソロジーである。
「洟をたらした神」も、当時読んでひたすら泣いたが、「梨花」はもっと泣いた。70を過ぎてから作品を書き始めた、農民作家の吉野せいだが、どの文章も深い読み応えを与えてくれる。久々の、新刊(今まで発表の物を集めてなのだが・・・)読んでないものも多いので、感動的であった。
ただ彼女の切り口は、「鈍器で叩き・切り取った」そんな切り口だ。んだから、読むときの僕が「元気」でないと、とっても読めないと、いつも思うのだ。
「梨花」は、再掲されていた。やっぱし泣いた。