1988年の秋・トレーシー・チャップマンのデビューアルバム「Tracy Chapman」が発売された。
400万のセールス・最優秀新人賞を含む4賞を受賞した、このアルバムは当然日本でも話題になり、雑誌のレビューも盛りあがり、CDも良く売れた。
僕も実に「衝撃的」にこれを聴いた。
今でこそ、ジャンル分けなどかなり無くなって、ボーダーレスになったが、この時代、黒人の女性が「フォーク」とは!と新鮮であった。おそらく、オデッタ以降トレーシーまで、現れて居ない。
歌もストレート且つ、力があった。
人種差別や貧困・そんな物に、正面から向き合うひたむきさ、が、あった。歌詞の内容も多くが、胸を打つ物であった。
1992年のボブ ディランの「Celebrates the music of BOB DYLAN」で「時代は変る」を歌う彼女は、輝いていたね。
以降・全作聞いた。ここには昨年の「新譜」が無いが、そのうち「新譜」案内で登場する。詳しくはそこで、述べたいが、今の彼女には「やや不満」である。
聞き手は、まさに、勝手。昔のまま・を追うもの、新しい変化を追うもの、様々であろう。まあ、僕もその勝手の1人である。
売れた彼女に降り注ぐ「注文」「期待」「欲」その狭間で、混迷な彼女を、何故か今僕は感じている。
これから、どうなるか?もう少し、僕は、お付き合いするんだろうな、とは思う。
1作目の衝撃が・・・大きかったか?