殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

手抜き料理・4

2018年05月09日 09時17分37秒 | 手抜き料理
手の込んだご馳走が食べたければ、外食すればいい。

家では手早く作って、サッと出す。

手間ひまかけてこねくり回すより、早く出てくることが重要である。

早いことはおいしいこと。

早いことは愛なのだ。

少なくとも、子供や男や年寄りにとってはそうであり

女が料理との格闘を強いられる原因もまた、彼らである。


『手抜き料理・2』のチキンライスの素で触れた

ケチャップライスを釜で炊く大家族の奥さん。

自分がいかに家族を愛し、料理を頑張っているかを披露しては

まだ家事に不慣れな私の甘さや物知らずを笑ったものだが

やがてよその旦那さんと二人で駆け落ちした。

そのまま30年以上、帰って来ない。

疲れたのだと思う。


疲れてはいけない。

疲れないようにしなければならない。

粉飾、ごまかし、上等ではないか。

どんなに頑張っても、続かなければ意味が無い。

家族の健康を願って作る料理で、自分の心身をいためてはならない。

日々、料理と格闘する同志の健闘を祈る私である。



『三色丼』

まず、フライパンで味付け無しのいり卵を作り、それを皿に取る。

そのまま同じフライパンで鶏ミンチを炒め

砂糖、醤油、ショウガ汁で甘辛く味付けして煮詰める。

その間にさやえんどうをゆでて細切りにするか

グリンピースの缶を開ける。

丼にごはんを盛り、卵、肉、豆を三色に分けて飾る。

仕上げとして、真ん中に紅ショウガを少し置く。

以上。


三色丼の三色は、鶏ミンチの茶色といり卵の黄色

それにさやえんどう、または缶詰のグリンピースの緑色で構成される。

ちょっと手がかかるのは鶏ミンチの味付けだけ。


これは病院の厨房に勤めていた時のメニュー。

カレーの次に人気があった。

病院には8年いたが、早くて簡単な主菜といえば

これしか記憶に無い。


病院食は、職員食も兼ねるため大量なので

いり卵とミンチを別の鍋で作っていたが

家庭では同じフライパンで作っても問題は無い。

緑の担当は、サヤインゲンでもそら豆でも

ピーマンでも、緑色なら何でもいい。


うちは姑が鶏を食べないので、牛ミンチや豚ミンチ

または合挽きで作ることもある。

牛や豚だと匂いが強いので、ショウガ汁を多めに入れる。

また、牛や豚は脂が多く出るため、キッチンペーパーで吸い取りながら作る。


ミンチに玉ねぎのみじん切りを入れることもある。

ミンチが残ったら、翌日の卵焼きに入れることもある。

もっと簡単に三色丼を作りたい人は、瓶詰めの鶏そぼろを使うといい。

どうやっても、そこそこの体裁が繕える便利な料理である。



『牛丼』

牛肉と玉ねぎを強火で炒め、砂糖と醤油で甘辛く味付け。

ネギを飾ればできあがり。

以上。

ツユだくをご所望なら、仕上げに湯を少し入れて煮立てるといい。


我が家の丼ライフに登場するのは

男どもの好物、カツ丼

私の得意料理、天津飯

簡単で派手な三色丼

そして、とにかく早くできる牛丼である。

欲を出して、白ネギやら人参やらゴボウやら

入れてみたこともあるが、シンプルが一番おいしいようだ。


さらにおいしくしようと思ったら、コツがある。

牛肉はロースを使う。

醤油は、よその地方にあるかどうか知らないが

刺身に付ける、濃くて甘い“刺身醤油”を使う。

この刺身醤油、進物のセットに入っていたのを持て余し

一度、サバを煮る時に使ってみたら

あまり辛くなく、こってりと仕上がったので気に入った。

今では買い求めて使用している。


技術面のコツは、砂糖。

肉と玉ねぎを炒める時、水分が出る前に

フライパンの隅に砂糖をパラパラとまいて、少し焦がす。

つまり材料を炒めているかたわらで、カラメルを作るのだ。

すると良い香りがして、さらにおいしくなる。

そこへ刺身醤油を投入すると、誰が作っても食堂の看板メニューになる。



主菜にはならないが、ゆで卵を使った楽しい一品を紹介しよう。

『おしゃれ卵』

ゆで卵を半分に切って、黄身をボールに取り出す。

黄身にマヨネーズと塩こしょう、少量の薄口醤油を加え

つぶして練り合わせる。

それをスプーンですくい、白身に戻す。

卵を上向きでちゃんと立たせるため、白身のお尻をまっすぐ削る。

以上。


パセリのみじん切りを飾れば、おしゃれと思われる。

イクラ3粒で、すごくおしゃれと思われる。

キャビアなんか飾ったら、とってもおしゃれと思われる。


子供と一緒に作れば喜び、お客に出すと珍しがられ

一人で食べても、もちろんおいしいおしゃれ卵。

命名はみりこんでした。
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする