羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

クローズアップ現代「ウェアラブル革命」

2013年11月28日 09時15分34秒 | Weblog
 夜7時30分放送「クローズアップ現代」は、欠かさず見るようにしている。
 11月27日(火)は、「メガネ型スマホ登場 暮らしが変わる!?」
『ウェアラブル革命~“着るコンピューター”が働き方を変える』を見て、複雑な思いに陥った。
 たとえば、ベテラン看護師しか出来なかった仕事を、メガネ型スマホを着用しその指示に従うことで、まったくの素人派遣社員が業務をこなすことが出来るようになった。そうした代わってもらえる仕事を任せることで、ゆとりができた看護師さんは、より高度な仕事に時間を割けるようになる、という。

 たとえば、社員証の端末で、誰が誰と話をし、誰が誰とコンタクトをとらないのか。一人一人の社員の行動を把握し業務改善を行う会社の話。

 3年後には1億台以上が普及するだろうと言われている”着るコンピューター”は、人間がロボット化する道をつけるものらしい。コンピューターに使われる新たな管理社会の出現に、個人の心身の座標軸をどこにおいたらよいのだろう、という疑問を感じた。
「あなたは、人格なんか持たなくていいんだヨ!」
 人として生きる基本である“パーソナルな人格格差”が生まれる時代がせまっている、と知らせてくれたこの日の番組内容に、見終わったとたんに暗澹たる気持ちにさせられた。
 声なき声を誰が受け止めるのだろう。
 当然のことに教育が変わる。言語が変わる。人間関係が変わる。
 しかし、ヒューマンエラーはなくならない。
 しかし、管理されることに息詰る社員の造反はかならずや起こる。
 
 はじめてワープロの活字書体で打ち出された自分の文章を読んだときの嬉しさはどこに行った?
 はじめてMacが自分の部屋に来たときのドキドキ感はどこに行った。
 Macが家電とは違いあきらかに一つの人格をもった器機だと感じた畏れはどこに行った?

 はじめてiPhoneに触ったときの驚きは、どこに行く?
 はじめてiPadを手にしたときの感動は、どこに行く?

 持ち歩くコンピュターから、“着るコンピューター”へ。
 次は”からだに埋め込むコンピューター”だ。

「止めてくれるな お母さん! 男東大どこに行く」
 だったかな?
「止めてくれよ コンピューター!行き先わからず地獄行き」
 願わくば、なんでも“コンピューター指示待ち人間”にはならないように。
 いつの時代も行く末が案じられただろうけれど、一体全体、私たちはどこに行こうとしているのか。

 さらに一部の人間が優生思想を持ってしまったら、それこそ怖い世の中がやって来ること間違いなし。
 愚かなるもの、人間よ!
 もっともっと自然と野生と素朴さを大事にしよう! と思った次第であります。
コメント
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