ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年4月30日。ウクライナ侵攻から431日目

2023-04-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月30日。
 まだベラルーシは寒いです。

 国際柔道連盟がロシアとベラルーシの選手の参加を中立であれば認めると決めたことを受けて、ウクライナは柔道世界選手権をボイコットすると決定しました。
 ウクライナチームのコーチは「我々は常識が勝つことを期待して待っていた。残念ながら、ロシアのカネが勝った」と述べました。
 そうか、お金なんですね。
 他にもボイコットする国が出てきそうです。

 トレーニング・キャンプのためにパリに集まったウクライナのフェンシング選手は、ロシア人とベラルーシ人が国際大会に再び参加することを許可されたことに怒りを表明しています。
 こちらもボイコットしてしまうのでしょうか。

 
 カナダ在住のブルガリア人の映画監督、テオドル・ウシェフ氏の作品が、モスクワ国際映画祭で審査員特別賞を受賞しました。しかし、ウシェフ監督はロシアに入国せず、27日、自身のフェイスブックにロシアを批判する動画を投稿しました。
「モスクワでは善と悪が入れ替わった。子供や女性、高齢者を殺す命令が下されるこの都市では受賞できない」と受賞を辞退。
 ウシェフ監督は「ロシアの人々が全体主義とディストピアについての映画を見ることができるように出品した」と述べています。わざとなんですね。そして高評価を得ました。
 トロフィーは、映画祭責任者で政権寄りの巨匠ニキータ・ミハルコフ氏に預け「モスクワで自由に呼吸できるようになったら取りに来る」と約束したそうです。
 しかし、こんなことを言われると、出品した他の国(日本を含む)が「どうしてこの時期ロシアの映画祭に出品したのか。」と責められそうで気の毒です。


 スーダンから日本人は脱出でき、帰国もできましたがまだ10人のベラルーシ人がスーダン国内で立ち往生したままです。ロシア大使館で保護されているベラルーシ人もいます。ベラルーシ外務省はこのベラルーシ人の国外退去方法について検討中としていますが、はっきり言ってもたついています。

 

2023年4月29日。ウクライナ侵攻から430日目

2023-04-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月29日。
 今日もまだ寒いです。しかしミンスクの民族友好公園に植えられた桜が開花しました。しかしベラルーシの寒さにやられたのか120本植樹したのに生き残ったのは半分ぐらいです。

 
 クリミア・セバストポリの燃料貯蔵施設が29日未明、無人機攻撃を受け、大規模火災が発生しました。セバストポリ州知事は
「ウクライナ側のドローン2機がタンクに衝突したことが原因」
としています。地元メディアによると、負傷者はいないということです。
 ロイター通信はウクライナ軍関係者の話として、タンクにあったのはロシアの黒海艦隊が使用する燃料だったとした上で、およそ4万トンが破壊されたと伝えています。


 国際柔道連盟は今日、ウクライナへの侵攻で国際大会から除外されていたロシアとベラルーシの選手の大会出場を、個人の中立選手の立場で許可すると発表しました。ソーシャルメディアを含めた調査を通じて問題のなかった選手だけが参加できます。これまでSNS上で戦争擁護の発言をしていた選手は出られなくなります。


 プーチン大統領支持者が集まるロシアのオートバイ愛好家団体その名も「夜のオオカミ」が今日、徒党を組んでモスクワを出発しました。ウクライナ東部を経由して5月9日までのドイツ到着を目指すそうです。どうせならキーウ経由で行ってみたらどうでしょう。


 ポーランドでは、ワルシャワにあるロシア外交官の子供たちが通うロシア人学校を閉鎖することを決定しました。
 どうやら、学校関係者は校門を内側から閉めていたようです。要するに抵抗です。また校内から何か外部へ持ち出されることを警戒していたもよう。
 ロシア大使館側は、一連のポーランド側の決定は違法な接収であると述べ、ロシア政府から報復措置を取ると警告していました。
 今日、ワルシャワ市役所側は校門を開けるよう要求しましたが、開けなかったので、ワルシャワの警察が校門を壊して校内に入り、接収。
 さらにポーランド当局は学校教職員や生徒計29人に今日午後7時までに建物を出るように命じました。
 ポーランド外務省報道官はロイター通信の取材に対し、
「学校の敷地はポーランドの国家資産であり、ロシアによって不法に占拠されていた。合法的な措置だ」
と説明しました。


 すると今度はモスクワのポーランド大使館前では、ワルシャワのロシア人学校の接収に反対する集会が開かれています。
 ポーランドのロシア人外交官の子どもにも学ぶ権利があるはずと思いますが、ウクライナ国内で校舎を破壊され、避難民となり、通学できなくなった子どもが大勢いるかと思うと・・・。
 どちらの国の子どもも戦争のせいで大きな迷惑を被っています。

2023年4月28日。ウクライナ侵攻から429日目

2023-04-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月28日。昼間の気温が10度です。寒い・・・。

 ロシア軍は今日未明からキーウをはじめ中部と南部でミサイル攻撃を行い、子どもを含む少なくとも25人が死亡しました。また空襲警報が鳴り響いています。
 ロシアはロシアでドネツクで、今日ウクライナ軍がミニバスを砲撃し、子どもを含む7人が死亡したと発表しました。 

 ロシア大統領は今日、ドネツク、ルガンスク、ヘルソン、ザポロジエの4地域の住民にロシア市民権取得の道を開く法令に署名しました。しかし来年7月1日までにロシア市民権取得を拒否もしくは取得に向けた行動を取らなければ、国外退去処分となる可能性があります。ウクライナ側に追い払われるのでしょうか。
 さらに同法令の下、ロシアの国家安全保障を脅かす人物であると判断された場合や無許可の抗議活動に参加した場合も、国外退去処分となります。


 ロシア大統領府のウェブサイトに27日付で掲載された公文書によると、自治体単位で複数の博物館の設置を計画し、「特別軍事作戦(ウクライナ侵攻)で起きている出来事と、参加した人々の功績を中心テーマとする」展示を目指すよう指示が出されました。
 ロシアだけではなくベラルーシもそうだし、中国もそうなんですが(中国は早々とコロナとの闘いに勝利した記念資料館を作っていましたよね。)こういう博物館とか記念館を作るのが好きなんですよ。
 上からの命令であちこちに作ります。学校の中にも空いている教室を利用して先生たちが手作りします。そして子どもに教育します。

2023年4月27日。ウクライナ侵攻から428日目

2023-04-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月27日。
 ベラルーシは気温が下がり、今朝の気温は6度でした。衣替えができません。

 今、ドンバス地方から子どもが大勢ベラルーシでリハビリのプログラムを受けていますが、マスコミがインタビューをしています。
 ドンバスでは幼稚園も学校も封鎖されており、勉強もできず、ライフラインも途絶えがちなので、ベラルーシにやってきてからは爆撃におびえることなくよく眠れるようになり、プールで泳いだり、楽しいイベントに毎日参加して、とても喜んでいます。
 もちろん自分の家で家族といっしょに暮らしたいという子どももいますが、その家が壊れていたり、警報が鳴るたびに地下室に避難したりする生活はしたくないでしょう。
 ごく普通のありふれた日常というささやかな願いが叶えられなくなるのが戦争なんですね・・・。
 こういう報道はベラルーシではもちろん、美談、友情の物語としてベラルーシ人向けに流されています。


 ロシア外務省は今日、拘束されている米紙ウォールストリート・ジャーナルモスクワ支局のエバン・ガーシュコビッチ記者との面会を求めるアメリカ大使館の要請を拒否したと発表しました。アメリカ政府がロシア人ジャーナリストへのビザ発給を拒否したことへのお返しです。
  ロシア外務省の声明によると、アメリカは5月11日に領事がガーシュコビッチ氏と面会することを要請しましたが、ロシア側はこれを拒否。また、ビザ発給拒否については他の報復措置も検討していることも明らかにしました。
 米露関係が大変こじれてきました。


  ロシア外務省報道官は今日の定例記者会見で核兵器使用のリスクについて、
「ロシアは最悪のシナリオに沿った事態の進展を防ぐためにあらゆる手段を講じる。ただ、ロシアの重要な利益が侵害されることを引き換えにはしない」
とし、ロシアの決意を試してはならないと述べました。
 その上でアメリカは「ロシアの基本的な利益を故意に侵害し、故意にリスクを発生させ、ロシアとの対立を先鋭化させている」
と発言。つまり、将来核戦争が起きたら、それを回避しようとがんばっていたのはロシアであって、我々は悪者ではない。そういう結論に引っ張ったのはアメリカのほうですよ、はい、前もって言っておきましたよ・・・ということです。 
 ロシアでは(べラルーシでもそうですが)先に手を出したほうが全面的に悪い、という考え方があって、ロシアの侵攻ももともとは2014年から始まっていてウクライナが始めたものであるから、とにかくウクライナが悪い、ということになっています。
 日本人は、2022年2月24日にいきなりキーウに攻撃を始めたロシアが悪いような印象を持っている人が多いのですが、ロシア人からするととっくにウクライナが悪いことを始めたのだから、今回の侵攻もウクライナに責任があると主張しています。
 だから核戦争が起きても、そもそもそういうことになった始まりはロシアが先に作ったのではないと言いたいわけです。
 それで前もって外務省報道官などにいろいろ発言させています。公式な証拠・記録になりますから。
 

2023年4月26日。ウクライナ侵攻から427日目。チェルノブイリ原発事故から37年

2023-04-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月26日。チェルノブイリ原発事故から37年目。ベラルーシ各地で追悼式典や各宗派の教会で犠牲者への祈りが捧げられています。
 ベラルーシ国内では汚染状況をめぐる調査が今も続いています。

 セシウム137の測定結果によると、ベラルーシ国内の森林地域の15.5%と農地の11%が汚染されていることが判明しました。
 ただセシウム137の汚染地域の面積は37年間で半減しました。セシウム137の半減期が30年ですが、それも影響していると思います。
 
 いわゆるサマショール(自分の意志で放射能汚染地域に残って生活している人)は高齢化が進み、どんどんその数が減ってきています。一つの村に最後の一人が住んでいるという状態の村もあります。
 一方で、汚染度が低下し安全と見なされ、住民が戻っている地域もあります。住宅地も新しく建てられ、人口も増えています。元汚染地域は土地が安いということで不動産投資をしようとしているロシア人もいるそうです。まあ、またセシウム137の半減期が来たら、さらに汚染レベルが低下し、逆に土地の値段は上がるでしょう。
 でも、チェルノブイリの汚染地域のすぐ近くのウクライナではザポリージャ原発がロシアの管理下(ロシア軍の選挙下)に置かれ、事故が起きる可能性が高く非常に危険な状態が続いています。もしウクライナの原発で事故が起こり、またベラルーシが風下になったら、そのあたりの土地を買っていたロシア人は大損ですね。

 野生動物の内部被曝も研究され続けており、専門家へのインタビュー記事によると、魚類では(ベラルーシでは淡水魚ばかりなので、日本の海水魚の参考になるかどうか分かりませんが)カワカマスとヨーロピアンパーチは汚染度が高く、ブリーム(コイ科の魚)などは比較的汚染度が低めだそうです。


 アメリカ通商代表部は今日、貿易相手国の知的財産権侵害に関する年次報告書を発表しました。
 中国、チリ、アルゼンチン、インド、インドネシア、ロシア、ベネズエラの7カ国を「優先監視国」に指定。
 新型コロナウイルス流行後に中国製の偽造医薬品が増えたことや、ウクライナに侵攻したロシアで外国人の知財権が侵害される恐れがあることに懸念を表明しました。
 監視対象国は計29カ国。残る22カ国にロシアの戦争を支援しているベラルーシとブルガリアが加えられました。
 ベラルーシに制裁を科した国の著作物の不正使用を認める新法を受けたそうです。
 ブルガリアについては、インターネット上で行われる著作権侵害に関する調査での不備に十分対応していないとしました。
 ウクライナに関しては昨年と同様、ロシアによる侵攻を理由に評価が保留されました。



 ウクライナ大統領と中国国家主席が今日、ウクライナ侵攻語初めて電話で協議しました。ウクライナ側からの要望によるものだそうです。
 ウクライナ大統領は「長時間の有意義な電話をした」とツイートしました。ロシアはどう思っているのでしょうか。


 ロシア北部ムルマンスク州で今日、訓練飛行中だったロシア軍のミグ31戦闘機が無人地帯に墜落しました。ロシア国防省は搭乗していたパイロット2人は脱出して無事だったとしていますが、原因は明らかになっていません。 
 ロシア軍の失態と言っていいのに、それをロシアの国営テレビが報道していますが、国民に与える影響を考えてのことでしょうか。
 



2023年4月25日。ウクライナ侵攻から426日目。ラドニツァ

2023-04-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月25日。
 今日は正教徒にとってのラドニツァの日です。日本で言うところのお彼岸で、墓参りをします。


 ウクライナ人の子どもがロシアに連れ去られ、ロシア人の養子にさせられたとして人権問題、さらにロシア大統領への逮捕状が出ていますが、ベラルーシでは、ドンバス地域やザポリージャ州のウクライナ人の子どもたちがベラルーシのリハビリセンターを訪れています。
 団体での訪問はこれが今年で2回目。前回まではドンバス地域から来ていましたが、ザポリージャ州から来るのは初めてです。
 自分の住んでいるところが戦場になり、心身ともに疲労している350人の子どもたちが、ベラルーシの保養所でゆっくり休息する国家プロジェクトです。
 またそれとは別に小さいグループもベラルーシに到着しました。18人の子どものうち11人が身体障碍者。今回の戦争のため障碍者になってしまった子どもも含まれます。
 と、このようにベラルーシでは子どものためのケアが手厚くされているし、また上手なんですよね。今までドンバス地方からベラルーシの心身リハビリプログラムに参加した子どもは総計1000人以上。もちろんプログラムが終了したら、親元に帰されたし、誰もベラルーシ人の養子などになっていません。
 こういう良心的なプログラムだと思い込んで、ロシアでのサマーキャンプに子どもを送り出したウクライナ人の親もたくさんいたと思います。
 ところが、夏休みが終わっても、半年たっても子どもを家に帰さず、勝手に別の場所へ連れて行ったり、養子にしたり、子どもが傷つく嘘(ウクライナの両親はもう待っていないのだ・・・等など)を言って騙そうとするロシア人。批判されて当然ですね。
 外国のサマーキャンプなどに子どもを行かせた親も悪いと批判する日本人もいると思いますが、従来のサマーキャンプは良心的・友好的なものです。ところがそこをうまくロシアが利用したと思います。
 
 
 23歳のカザフ人男性が、ロシアのトムスクに留学していたのですが、自らの意思でワグネルに加わるためウクライナに来たと話す動画がテレグラムに投稿されました。これを受けて、カザフ外務省の報道官は「戦闘にロマンなど一切ない」「これはわれわれの戦争ではない」と自国の若者が戦闘に参加しないよう訴えました。
 カザフ人がワグネルなどに参加することは違法であり、違反した場合カザフスタンの法律では「5年以上9年以下の禁錮刑」の対象となると警告。動画の男性についても、帰国すれば訴追されるとしています。
 逆にカザフスタンは動員逃れで脱出してきたロシア人を受け入れているという皮肉。
 ロシア軍とワグネルは人的損失を穴埋めするため、困窮した中央アジアからの移民を高い報酬を提示して勧誘しています。上記の男性も「自らの意思で」と強調していますが、報酬目当てというのが本音なのかもしれません。
 カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタンからの報道によると、各国でそれぞれ数十人がウクライナでの戦闘に参加しすでに死亡しています。


 テニスのウィンブルドン選手権を主催するオールイングランド・クラブは今日、ウクライナに侵攻するロシアと同盟国ベラルーシの選手に関し、「中立」の個人資格で参加し、侵攻を支持する発言をしないことなどに同意する宣言書に既に数人が署名したと明らかにしました。これが最良の方法なのかどうか分かりません。
 
 ロシア選手のビタリア・ディアチェンコが、ポーランド国営の航空会社LOTポーランド航空からフライトを拒否され、カイロで搭乗できず、その後にドイツ航空大手ルフトハンザからも航空チケット販売を拒否されたと24日に明かしていましたが25日、ポーランド航空はそれを認めました。
 ディアチェンコは「空港で眠り、(国籍のせいで)三等市民のように扱われ、数千ユーロの出費になった」とコメント。ワルシャワとニースを経由してコルシカ島で開催される大会に出場する予定でした。
 空港で寝ている人は三等市民なんですね。
 LOTポーランド航空は声明で、自国政府の規制に従ったとし、
「(欧州各国の出入国審査を撤廃する)シェンゲン協定の圏外から旅行するロシア市民に関し、特定の国境横断が制限されている」と説明しました。ルフトハンザは声明を出していません。


スウェーデン外務省は今日、外交官にふさわしくない活動を行ったとして、ロシアの外交官5人を国外への追放処分にすると明らかにしました。

2023年4月24日。ウクライナ侵攻から425日目

2023-04-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月24日。
 ベラルーシは4連休中です。

 東京五輪2020のボート競技、女子シングルスカルで銀メダルを獲得したハンナ・プラカテン選手。もともとベラルーシの選手だったのに、ロシア国籍を獲得しロシアの選手としてオリンピックに出場していました。
 そしてロシアのウクライナ侵攻が始まってから、ロシア選手として競技に出場できそうになく、(ベラルーシ人選手としても無理ですが。)引退を考えていたところ、結局、引退を撤回してウズベキスタンの選手として次のパリ五輪に出場しようとトレーニングを始めたと今日、発表しました。
 ロシアとベラルーシのアスリートを国際試合に出場禁止にしても、このような方法でしれっと参加する選手が出てきます。
 ポルシェ・テニス・グランプリの決勝に進出したサバレンカ選手ですが、試合前に、
「ポルシェがほしいわ。BMWはもう数台持ってるから。」
とインタビューで話していました。ポルシェ、もらえませんでしたね。こういう発言をするから、ロッカールームでウクライナやその他の国の選手から憎悪の視線を向けられるんですよ。戦争のこととか世界情勢とか全然見えていない人ってたくさんいますけどね。


 中国の盧沙野駐フランス大使が、21日放送されたフランスのテレビ番組で、旧ソ連から独立した国に関し、「主権国としての地位を具体的に示す国際合意は存在しない」「クリミアはもともとロシアの一部だったという話がある。 クリミアをウクライナに渡したのはフルシチョフだったが、それはソ連の時代だった」と述べました。
 ウクライナはもちろんラトビアやリトアニア、ジョージアなどかつてのソ連構成国が批判の声を上げました。
(ベラルーシも批判してもいい立場ですが、中国と友好関係があるので、放置している感じです。)
 今日、中国外務省の報道局長は定例会見で「中国はソ連解体後の各加盟国の主権国家としての地位を尊重している」と発言。慌てて火消しに回っています。


 ロシア大統領報道官は、ロシア大統領に影武者がいるという噂を否定。「大統領のドッペルゲンガーなどいない。」と述べました。たぶん公式に初めて影武者を否定した発言だと思います。
 


 

2023年4月23日。ウクライナ侵攻から424日目

2023-04-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月23日。
 ベラルーシはようやく暖かくなってきました。

 今日はこれといったニュースや事件はありません。
 強いて言えば、ベラルーシに核ミサイル配備計画を立てていますが、ロシア側は今年7月中に整備完了を目指していると言っているのに、ベラルーシ軍は今すぐでもできますと豪語していることです。
 計画を前倒ししてでも大丈夫だとロシアに猛烈アピールしています。
 しかもミサイルの向いている先はウクライナではなくポーランドです。
 ベラルーシ政府には深淵なる考えがあるようです。

 ロシア側はベラルーシ領内に核兵器を配備しても、そのスイッチはロシアが握ることにしていますが、ベラルーシ側は、これで核保有国の仲間入りをしようとしているのではないかという憶測もあります。
 実際には核ミサイルを発射できなくても、領土内に核兵器があるから核保有国でしょ、という考え方です。確かに保有はしているけれど、使えません。
 が、将来状況が変化すれば、自分たちで活用できるようにしようと考えている可能性はあります。
 こうしてベラルーシの国力がアップします。ロシア大統領はそこのところを理解したうえで、ベラルーシ領の核兵器配備にGOサインを出したのでしょうか? ロシア大統領は切れ者だから、当然あらゆる自体を想定していると思いますが、100%判断を誤らないと言い切れないでしょう。ウクライナ侵攻も3日でキーウ制圧できると思ってGOサインを出したはずです。
 うっかりするとベラルーシが核兵器の向きを180度変えてロシアに向ける可能性もあるのに。ロシア大統領はベラルーシ大統領を信頼しきっているんでしょうか。ベラルーシ現政権が変わった後のことは、今考える余裕がロシア大統領にはないのでしょうか。
 またウクライナ侵攻が成功した後は、2030年までにベラルーシを併合・吸収しようとしている計画がロシア大統領府からリークされましたが、本当にそれが実現すると信じていて、ベラルーシに核兵器を配備するのも、どうせ
もうすぐ自分の家の庭になるところだし置いとこ、という感覚でいるのでしょうか。


 ロシア外相が国連安全保障理事会に出席するのに合わせて同行を予定していた記者に対し、アメリカがビザ発給を拒否したのを受け、ロシア側が反発・猛批判しています。

2023年4月22日。ウクライナ侵攻から423日目

2023-04-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月22日。
 今日は ベラルーシはスボートニク(毎年4月野土曜日に行われる勤労奉仕日)でした。
 ベラルーシでは50万人が参加したとニュースで話していました。大統領は三男とともにハティニで植樹を行いました。
 私は今日は朝から晩まで日本語の授業でスボートニクは何もせず・・・。こういう人もいます。義務ではないです。


 ベラルーシ共和国軍のミサイル部隊員がロシア軍の訓練場でイスカンデル戦術ミサイルシステムのの訓練を完了し、ベラルーシに帰国しました。ベラルーシ領内の核兵器配備に向けて着々と準備が進んでいます。核兵器そのものはロシア軍のものですが、ベラルーシ領内での管理をするのはベラルーシ軍です。相当ロシアとベラルーシの軍の間に信頼関係があるようです。


 在ドイツのロシア大使館から多くの外交官を追放することが決まり、それを受けてロシア外務省は今日、20人を超えるドイツ外交官を国外追放にすると明らかにしました。


 20日にロシアのベルゴロドで自国軍の戦闘爆撃機スホイ34から弾薬を落としてしまったことによって起きた爆発のすぐ近くで今日、爆発物とみられる物体が発見され、周辺のアパート17棟の住民3千人あまりが避難しました。
 それは不発弾でその後処理。住民も自宅に帰りました。
 ベルゴロドに住むのも心穏やかではありませんね。

2023年4月21日。ウクライナ侵攻から422日目

2023-04-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月21日。

 ミンスクの裁判所で今日、今年3月に懲役10年を言い渡された人権活動家でノーベル平和賞受賞者アレシ・ビャリャツキ氏の異議申し立てを退ける決定をし、判決が確定しました。

 
 ロシア検察当局は今日、北方領土の元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟をロシア国内での活動を禁じる「好ましくない組織」に指定したと発表しました。
 「この組織の目的はロシアの領土の一部を奪おうとしている」「ロシアについての否定的な意見を形成し、反ロシア感情を高めている」だそうです。
 同連盟は北方領土の返還を目指すほか、元島民の墓参などの実施に向けた働きかけなどを行ってきました。好ましくない組織に指定されるとロシア国内での活動が禁止されるほか組織を金銭的に支援したり、組織が作成した資料などを拡散することも禁じられます。ひどいですね。


 フィンランドの企業Olviはベラルーシのリダ・ビールを子会社にしてビールの製造・販売を行っていましたが、経済制裁の影響で撤退することを決定。すると罰金を支払うよう要請されました。そして裁判。結局、Olviが裁判に負けて罰金1,220 万ユーロを支払うことになりそうです。Olviの株の売買もベラルーシ国内では禁止されました。
 経済制裁のため、ベラルーシへ進出していた外国企業が撤退するとこうなりますよという一例にさせられています。


 ロシアのベルゴロドで20日夜、爆発が起きて複数の住宅が損傷し、民間人2人(3人という情報も。)が負傷しました。これについてロシア国防省は、自国の戦闘爆撃機スホイ34から弾薬が誤って落下したのが原因だと今日、発表しました。さらに負傷者はなかったと主張しています。
 

 ロシア民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏は今日、ロシア大統領報道官の息子(33歳)がワグネルの一員として軍事作戦に参加したとインタビューで述べました。
 ペスコフ氏自らが息子を「砲兵として採用してくれ」と言ってきたそうです。息子自身が名乗りを上げてワグネルの戦闘員になろうとしたのではないのですね。


江戸川乱歩朗読会「赤い部屋」

2023-04-21 | 日本文化情報センター
 ナイトミュージアムという世界的なイベントがあるのですが、ナイトライブラリーというものもあることをご存知ですか?
 日本では個々の図書館が企画するのかどうか決めるのですが、ベラルーシでは毎年4月に文化省から指示されたいくつかの図書館でナイトライブラリーを行います。
 今年はミンスク市立中央児童図書館が指定されました。通常は午後7時で閉まる図書館を9時まで開けて、それぞれのコーナーでイベントをします。
 日本文化情報センターではナイトライブラリーということで、日本のミステリー小説を朗読することにしました。
 江戸川乱歩の「赤い部屋」を選んだのですが、それは日本文化情報センターに作品に出てくる赤い円卓があるからです。
 
 朗読会の前にできるだけ赤い部屋に近づけるため、照明の光が赤くなるようにしたり、赤いろうそくを立てたり(本物ではなく電池式のキャンドル)しました。
 朗読を聞きに来たのは日本文化情報センター日本語教室の生徒で、ミステリーが好きな人たち。朗読したのも生徒の一人であるY子です。
 大正時代の作家っぽい格好をしたいということで、男物の袴姿でしたが、どちらかと言うと明治時代の書生さんみたいで、江戸川乱歩先生っぽくはなかったですね。
 
 朗読が始まるとみんな引き込まれていました。そもそもこの話は、赤い部屋に集まった人たちが不思議な話を聞くというものなので、赤い部屋らしく見せた日本文化情報センターで聞く乱歩ミステリーという趣向だったのです。
 朗読会の後、「あまり怖くなかった。」と言う人もいれば「怖かった。」と言う人もいました。
 (一応児童図書館内なので、あんまり怖い話や残酷なシーンが出てくる話は扱えないのです。同じ乱歩でも「芋虫」などは今のベラルーシでは発禁処分対象ですね。もっとも「芋虫」はロシア語に翻訳されていませんが。)

 朗読会が終わった後は、日本のミステリー小説の本を興味を持ってくれた人たちに貸し出しました。
 実は普段は児童図書館向けではないという本は、閉架で保管していて、大っぴらに宣伝、貸し出しできないのです。
 しかしナイトライブラリーではそれができたので、よい機会に恵まれたと思いました。
 朗読会前にロシア語訳江戸川乱歩作品集の新装丁版が出版されたので、チロ基金の予算で購入しました。
 チロ基金支援者の皆様にもお礼申し上げます。
 またこのような機会に恵まれましたら、(あまり子ども向けではない)日本文学の紹介をしたいと思います。

 


 
 

2023年4月20日。ウクライナ侵攻から421日目

2023-04-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月20日。
 
 5日前にスーダンで起こった軍事衝突。現地在住のベラルーシ人も立ち往生しており、帰国できていません。およそ10人ほどですが、スーダンで何をしている人たちなのだろうと思ったら、外国の航空会社に勤務するパイロットなど航空関係者だそうです。そうかあ、ベラルーシでパイロットになって、外国の航空会社に勤務するという出稼ぎをすれば、良い収入が得られそうだなあ、と思いました。が、異国でこんな軍事衝突に巻き込まれて運が悪いです。
 スーダンは金が採れるということで、ロシアがこの金を軍事資金にしようと狙っているため、この衝突に介入してくる可能性があるとのことです。


 NATO事務総長がロシアの侵攻後初めてキーウを電撃訪問しました。ウクライナのNATO加入も近い将来実現しそうです。

 英紙フィナンシャル・タイムズは今日、SNSに流出したアメリカの機密文書に、中国が今年に入りロシアの民間軍事会社ワグネルから武器提供を要請されたが、応じなかったとする情報が記されていたと報じました。
 もっともこの機密文書ですが、内容に不正確な部分もあると指摘されています。
 機密文書には、ワグネルがベラルーシやシリアからグレネードランチャーなどを購入したことも記されていたそうです。

 ウオッカ「アブソルート(Absolut)」を製造するスウェーデンのアブソルート・カンパニーは18日、国内やSNSでの批判を受け、ロシア向けの輸出をすべて停止すると発表しました。
 ロシア国内でもウオッカをたくさん製造しているのだから、別に困りません。
 (ベラルーシでもこのウオッカ、売られなくなるということですね。でもベラルーシもウオッカをたくさん製造しています。)


 スイス企業がロシア向けにチョコレートを輸出するのを停止したため、ロシアでスイスチョコが食べられなくなっているところへ、ベラルーシの製菓メーカー大手、スパルタ―ク(本社はゴメリ)が製造を増やして、ロシアへの販売量を増やし、スイスチョコの穴埋め役になると頑張り始めました。高級スイスチョコの代わりをベラルーシ企業ができるのか疑問です。
 ベラルーシにはウクライナ企業の「ロシェン」のチョコが入らなくなりました。
 2年前まではロシェンのチョコのほうがベラルーシのチョコよりおいしいということでたくさん売れており、ベラルーシの企業は青ざめていたのです。しかしライバルのロシェンのチョコが入らなくなり、ベラルーシのチョコが再び売れるようになったところへ、ロシアへ進出ですよ。(以前から進出していましたが、これから輸出量を増やすと意気揚々です。)こうして考えると戦争が始まってベラルーシの製菓メーカーは得をしているということになりますね。


 IKEAはロシア各地に店舗を構えていました。ベラルーシには店舗なし。ただベラルーシの家具工場でベラルーシの木材と人を使って商品を製造。ロシアの店舗で販売したり、ベラルーシ国内向けにはネット販売していました。
 そしてIKEAがロシア撤退へ。するとベラルーシがIKEAそっくりの家具を製造してその名も「シュヴェド・ハウス」(スウェーデンの家)としてロシアに開店。このことはすでにこのブログでも記事を今月17日に投稿しましたが、そう言えばベラルーシはIKEAの店舗がそもそもなかったから、シュヴェド・ハウスの店舗もないのだろうなと思っていました。が、調べたら、シュヴェド・ハウスの店舗はベラルーシにもオープンしていました。
 YouTubeで「シュヴェド・ハウス行ってみた」という動画をアップしているベラルーシ人ユーチューバーがいたので、動画を見ましたが、IKEAに比べると、狭い・・・いかにもベラルーシ製のデザインだな、と思える商品もたくさん売られている。家具はIKEAに似せて作られているけど、高い・・・高すぎる。本物のIKEA製品より高い。とてもベラルーシ人には買えませんよ。材料はベラルーシの木で、ベラルーシの工場でベラルーシ人の手によって作られた家具なのに、とても買えません。しかもスウェーデンより高い値段設定なのはどうして?
 ベラルーシで店舗をわざわざ構えてもこれでは売れないでしょう。せめて本物のIKEA家具だったら高くても買う人がいるかもしれないけど・・・有名なIKEAのサメのぬいぐるみは日本よりずっと高いです。円安だからこういう計算になるんですが、2700円ぐらい。ベラルーシ人の平均月収が6万円ぐらいなのに、2700円のぬいぐるみを買えるベラルーシ人はほとんどいないでしょう。

 

2023年4月19日。ウクライナ侵攻から420日目

2023-04-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月19日。
 ようやく気温が上って17度です。

 ウクライナ大統領は今日、ベラルーシとポーランドとの国境地帯であるボルイニ州を訪問。国境警備隊員に感謝の言葉を述べ、賞を授与しました。


 ドネツク人民共和国トップのプシリン氏が昨日、ベラルーシでルカシェンコ大統領と会談し、貿易拡大について協議したことにウクライナ政府は猛批判しています。
 ウクライナはベラルーシによる露骨な非友好的行為あるとし、ベラルーシに破壊的な措置をやめるよう求め、協議のため駐ベラルーシ大使を呼び戻すと発表しました。


 ウクライナの女子テニス選手マルタ・コスチュクが、ウクライナメディア「トリビューナ」でロシアとベラルーシのテニス選手約50人のうち、ロシアのウクライナ侵攻に反対しているのは5人だけだと述べました。
 この5人は自国が本当に卑劣なことをしていることを認め、ウクライナの勝利で戦争が終わることを望んでいるそうです。密かに戦争に反対しているため国名や指名は明らかにできない模様。
 それ以外の選手については「平和を望むかもしれないが、ロシアが勝利した場合のみ。敗北を避けるため、喜んで何百万人もの命を犠牲にするでしょう」と語りました。
 ロシアとベラルーシの選手は中立を条件に女子テニスツアーに参加していますが、コスチュクはこの決定にも反発。ロシアやベラルーシ選手が「何事もなかったように、犠牲者のように振る舞っている」と非難し、握手も拒否するなど対立してきました。

 
 ベラルーシのテニス選手、サバレンカ選手は、自分自身は政治とは無関係だと強調しました。
「私はただのアスリートです。自分のスポーツでベストを尽くそうとしているだけです。自分自身に集中しようとしているだけです。」
 現在、ベラルーシとロシアのテニス選手は、中立の立場でテニスのトーナメントに参加することができますが、多くのウクライナのテニス選手は、試合後に握手することを拒否しています。サバレンカ選手は、
「私を見て、私を嫌う人もいるかもしれません。しかし今、私はウクライナに対して何も悪いことをしていません。私がベラルーシ生まれなので、私を好きではない人もいます。」

 プロの選手がスポーツに集中するのは当然ですが、国際試合のときは少し視野を広げてほしいです。
 戦争のせいで死亡したウクライナのアスリートも大勢います。その中で優勝して世界一になっても本当の世界一だと言い切れるのでしょうか。
 自分はウクライナに何も悪いことをしていませんと言っていますが、そして実際に武器を手に取り、ウクライナ人に発砲しているわけではないですが、自分のことしか考えていないこと、そして政治とは無関係と考えていること、人殺しをしていないからいいでしょ・・・という態度そのものが「ウクライナにしている悪いこと」ですよ。
 サバレンカ選手は試合のときロッカールームで嫌悪の視線を浴びていることについて、
「もちろん、試合に負けたときにソーシャルネットワーク上で(もうこの選手嫌いだという書き込みをする)人が多く出てきますが、ロッカールームではこんなことにに遭遇したことはありませんでした。なぜ多くの人が理由もなく本当に私を嫌っているのか理解するのは非常に困難です。」
と以前語っていました。
 本当にこの人の頭では自分が嫌われている理由が分からないのでしょうか。
 試合に負けたときに不特定多数の人から辛口の批判がネット上で広がることを「私、大勢の人に嫌われた」と認識しているらしいですが、それと試合会場のロッカールームで同じテニス選手から嫌悪の視線を向けられることを比較していますが、そもそも別物でしょ。
 何となく嫌悪の視線(この人ロシアの味方をしているベラルーシ人だ。だから嫌いという感情)を向けられているというより、「よく平気な顔して国際試合にやってきたねえ。恥ずかしくないの? 何も考えていないの?」と呆れられているのでは?と私には思えてきました。

 五輪もそうですが、世界で大きな紛争や戦争が起こっているときは国際試合は全く実施しないほうが無難なのかな?とまで思ってしまいました。



2023年4月18日。ウクライナ侵攻から419日目

2023-04-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月18日。
 今日も寒かったです。

 ウクライナでベラルーシ義勇軍として戦うカリノフスキー連隊に加わろうとしたモストフスキー地区在住の29歳のベラルーシ人男性が外国の国防省に手紙を書いたとして逮捕、起訴されました。ウクライナ国防省に入隊希望の申請書を送ったものと見られます。
 これが外国での敵対行為に参加することを禁止する法に触れたと見なされたようです。


 スパイ活動を行っていたとしてロシアで逮捕・起訴されたアメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記者について、モスクワの裁判所は拘束は不当だとする異議申し立てを退けました。


 モスクワの軍事委員会は招集令状を受け取らない若者らを捜すため、顔を認識する監視カメラを利用していることを明らかにしました。


 ロシア大統領が今日、ヘルソン州と東部ルガンスク州の作戦司令部を訪問しました。
 
 ウクライナ大統領は今日、ロシア軍から激しい砲撃を受けているドネツク市郊外のアウディーウカを訪問し、自国軍の兵士と面会しました。


 5月9日の戦勝記念日で恒例の軍事パレードなどの行事をロシア全土で中止することが決定しました。
 極めて異例のことです。
 逆にベラルーシでは全土でいつもどおり行われそうです。
 安全上の理由だそうですが、ウクライナ軍が高い確率でこの日モスクワ攻撃を計画しているといった情報がロシア政府に届いているのではなないでしょうか。


 ロシアからケンタッキーフライドチキンが撤退します。ということはベラルーシも撤退しますね。
 ロシア国内の100以上の店舗が、ロシア企業のブランド名「ロスティクス」に変わるそうです。個人的にはどちらにも特に行きたいという気持ちがないので、悲しいと残念といった気持ちはありません。そもそもフライドチキンの味などどうでもよいです。早く戦争が終わってほしいです。


 ポーランド政府は今日、輸入を禁止していた隣国ウクライナ産の穀物について、ポーランドの通過を認めると発表しました。衛星利用測位システム(GPS)で追跡できるようにし、ポーランドに流入しないよう監視することでウクライナと合意しました。これで解決につながるでしょうか。


 ドネツク人民共和国トップデニス・プシリン氏は今日、ベラルーシを訪問しベラルーシ大統領と会談し、貿易拡大について協議しました。
 プシリン氏はSNSへの投稿で、ドネツク人民共和国は採石機やトラクター、バス、建設資材、家具などの入手に関心がある一方、既に出荷しているヒマワリの種に加え、穀物をベラルーシに輸出する用意があると述べました。
 

2023年4月17日。ウクライナ侵攻から418日目

2023-04-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月17日。
 今日の天気も一日中薄暗くて寒かったです。

 ゴメリ州の洪水ですが、ようやく水が引き始めました。川に流れ込んだ水はほとんどウクライナ領に流れていき、黒海に流れ込みます。ベラルーシに近いウクライナ北部でも浸水被害が出ていると今頃になって知りました。ベラルーシ国内ではまだ800軒の家屋が浸水しています。この浸水も戦況に影響していると思います。ウクライナ軍は4月から編激すると言っていましたが、いまだに大きな動きがありません。


 ベラルーシでは春の徴兵が始まります。1万人が徴兵される予定です。

 ロシア政府は18~22日の日程で、択捉島周辺の日本の領海を含む水域でミサイル射撃訓練を実施するとの航行警報を海上保安庁に送付しました。日本政府は外交ルートを通じ抗議。


 ベラルーシの経済状況を簡単にまとめると・・・
 ベラルーシではガソリン価格が少しずつ安くなってきた。
 インフレは鈍化している。
 給料は上がっているが、インフレに追いついていない。生活が苦しくなったというベラルーシ人は多いまま。
 ベラルーシのGDPは低下した。
 工業生産は伸びている。食料生産も伸びており、多くがロシア向けに輸出されている。
 外国企業が撤退したので、代わりになるものを国内で生産しようと懸命になっている。
 IKEAの家具そっくりの製品を作ってはロシアに向けて輸出。(IKEAはベラルーシに文句を言わないのでしょうか。)


 ポーランド、ハンガリー、スロバキアが自国の農業部門保護を目的にウクライナからの穀物やその他の食品の輸入禁止を発表し、EUなどから批判されています。
 ロシアのウクライナ侵攻で黒海の港が封鎖された後、安いウクライナ産穀物が中欧諸国に滞留し、地元農家が生産した穀物が「高い」と購買者に思われて売れなくなってしまったからだそうです。
 小麦粉の値段が上がった、また物価高だ、と困っている国もあるのに・・・と思います。


 ロシア大統領は今日、国防相と軍についての会議をしました。向かい合って座るテーブルが小さくて二人の距離が近いのが印象的でした。 
 一昨日民間軍事会社のワグネルのトップが停戦を勧めたり、ロシア軍を批評したりの発言をしていましたが、大統領は国防相(軍)と近い距離を取っている(ワグネルとは遠い)ということでしょうか。