ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

相模原障害者施設殺傷事件とテロについて

2016-07-31 | Weblog
 日本で社会的な重大な事件のニュースを夫や娘に「今日、日本でこんなことがあったんだよ。」と話すことがあります。
 しかし7月26日に発生した相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された事件については、すぐに話したくなく、もう少し詳細が分かってから・・・と思っていました。
 ところが、最近ヨーロッパ各地で無差別テロ事件が起こっているせいで、こちらのマスコミも「日本でも無差別に大量殺人を狙ったテロか?」と敏感になっているらしく、すぐにニュースになりました。
 それをテレビで見て、私の話より先に事件を知った夫と子ども・・・。

 これはイスラム国による宗教テロではない、と私から話をし、それにしても毎日毎日大勢の人が殺されてしまうニュースばかり世界のあちこちから流れてくるのはどうしてなのかと全く暗い気持ちになりました。

 その後あれこれ考えたのですが、日本の事件のほうは、宗教は関係なくテロでもなく、大量殺人事件なのですが、根本は同じだと思いました。

 この事件の容疑者は「重度の知的障害者は死んだほうがいい」という理由で、無抵抗の施設入所者を次々と殺害しました。
 事件の前には「障害者を安楽死させられる法案を出せ」などと書かい手紙を持って、衆議院議長公邸を訪れてたり、周囲の人に「重度の知的障害者は不幸。」「いっしょに殺さないか。」などと持ちかけていました。
 容疑者には薬物を使用していた疑いもありますが、それにしても、周到に凶器を用意し、ある意味ににおいてはとても知的に緻密な計画を立てていました。さらにはそれをできる限り実行しようとする、強い意思の持ち主・・・。

 テロを起こす犯人と同じ人物像に思えます。
 バングラデシュでの人質立てこもり事件では、人質がイスラム教徒かどうか確認し、非イスラム教徒はすぐに殺害していました。
 この犯人からすれば「イスラム教徒でなければ殺したほうがいい。」という考えです。
 相模原の事件の犯人は「重度の知的障害者は殺したほうがいい。」という考えでそっくりです。
 ヒトラーに当てはめると「ユダヤ人は殺したほうがいい。」です。

 自ら望んで非イスラム教徒に生まれた人はいませんし、障害者になった人もいませんし、ユダヤ人に生まれた人もいません。
 つまり自分で決められないことや努力では変更できないことを条件に当てはめて、殺されてしまうわけです。
 そうなると「そんな理由で殺されるなんて、理不尽だ!」と多くの人は感じます。

 しかし殺す側からすると、社会のために非常によいことをしていると思っているのではないでしょうか。
 「世界の全ての人がイスラム教徒という世界。ああ、すばらしい。」と考えているイスラム国のテロリスト。
 「社会のお荷物である障害者を絶滅させる俺は善行を成し遂げることになるのだ。」と相模原の事件の容疑者は思い込んでいたのではないでしょうか。
 
 要するに「この世をよくするための社会貢献としての殺人」です。目標が立派なので、自分は悪いことをした、などとは思わないでしょう。

 問題なのはどうしてこういう極端な考えに走って、さらに凝り固まってしまう人が出てくるのか? という点です。
 その原因についてはこれからいろんな推測や、専門家の見解などがマスコミに出てくるでしょう。

 私がふと思ったのは、テロ事件にしろ相模原の事件にしろ、どうしてそこまで自分が理想とする美しくより完璧な社会を渇望するのだろう、という点です。
 確かに多くの人は、自分の周りの社会によく文句を言っています。不景気が云々、治安が云々。そしていつの時代でも「ああ、もっといい世の中にならないものか。」と思いながらみんな日々の生活を送っています。
 「この世をよくするためにその邪魔になっているものは排除する。それは何と言っても重度の知的障害者だ。」と思い立って、包丁を手にする・・・というようなことは、普通の人はしません。

 逮捕されたり、射殺されたり、死刑になるのが分かっていながらも、極端な「浄化思想」「排除思考」に走ってしまうのは、どうしてなのでしょう。
 
 人間は基本的に美しく安全な社会がを求めます。そうでないと、人類の歴史の中に文明など生まれなかったでしょう。しかしこの基本的な考えも行き過ぎると、テロになったり多くの人は理解できない理由での大量殺人が起きてしまうように思えました。
 つまり極端な理想主義は危険だ、ということです。

 と考え始めると今度は選挙などで、候補者が「私はこの国をよりよくするためにこれこれのことを公約します!」と大声で言っているのが、極端な思想に思えてきました。(笑)
 「世の中をよくするために、ああしなさいこうしなさい。」と子どもに繰り返し教えるのも、危ない教育ではないかとも思えてきました。

 もちろん、人間社会がよい方向へ進んでほしいと願うのをやめろ、と言っているわけではありません。
 極端な理想主義に凝り固まると、かえってよくないのでは・・・だから自分を自粛することもときには大切なのではないかと思った次第です。何でもかんでも「それは社会が悪いから。」「今の世の中が世知辛い」とか文句を言うのも、裏返して言えば理想的な世界を欲している心の裏側の気持ちなのでは、と思います。
 そういった気持ちをみな多かれ少なかれ抱えていると思います。
 相模原事件のような犯罪を実際に起こしてしまう人間はもちろんごくごく少数です。
 でもこのような犯罪者と、わずかでしょうが共通する気持ちをほとんど全ての人間が持っているのではないかと思いました。

 美しいものを求める美しいはずの心が、美しくないと自分の基準で判断したものを消したくなり、本当は美しい心ではなかった・・・ということです。

・・・・・・・・・・

 話は少しそれますが、相模原の事件の容疑者は「自分が事件を起こせば、それをきっかけにして法律も変わる。」と信じているようですが、この法律と言うのは、障害者を安楽死させる法律だそうです。

 実際、この事件のニュースを聞いて
「そうだよなー、共感できる。重度の障害者なんて社会のお荷物。殺すのはよくないけど、いなくなるほうが他の人の負担も減るし、正論だよ。」
と考える人が増えたかもしれません。
 こういう人が増えることは本当にいやなことだと、今障害を持っている人や、その家族、支援団体者など関係者は思っているでしょう。
 私自身も、障害者が社会のお荷物だなんてそんなことない、仕事をがんばっている人もいるし、身近にそんな人いないと言う人もテレビでパラリンピックを見てよーと思います。

 すると「いや、お荷物なのは仕事もできない、常に介護が必要で、社会貢献も何もできないような重度の障害者のことですよ。」と反論する人もいるでしょう。
 実際に相模原事件の容疑者も重度の障害者を優先して殺害すると決めていたようですね。

 でも本当に重度の障害者が社会のお荷物なのか? と私は疑問に思います。健常者でも無職の人はいるし、社会に貢献していないだけで安楽死、というなら、犯罪者はほぼ全員安楽死させないといけませんね。
 だいたい、健常者のあなたがある日突然、自分の落ち度ではない事故にあって、重度の障害者になったとたん、「はい、今日からあなたの存在は社会のお荷物になりましたので、安楽死していただきます。」と言われたら、どんな気持ちになりますか?

 「何のために生まれてきたのかな? かわいそー。」と言われていそうな障害者であっても、その存在そのものが、他者に大切な何かを教えてくれたり、気づかさせてくれたりするかもしれないのです。つまりすでに貢献している。
 健常者がつい無頓着になりがちな心や、驕りがちになる心を戒めてくれる、研磨剤ような存在、これが一見何もできないような障害者がこの世に存在している理由だと私は思います。
 そのために神様が世界に配置した特別要員なのだと思います。

 だから、障害者はいなくなるほうがいいと思わないでください。
 そういう考えはテロリストと根っこの部分は同じです。

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第196回」

2016-07-25 |   ビタペクト配布活動
 7月25日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第196回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を5個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2437個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2139部となりました。
 今回で通算212回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2437人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2139家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回はミンスク市(チェルノブイリ原発から約350キロ)から2家族が保養に来ていました。

(家族A)

 お母さんが3人実子と4人の親戚の子どもを引率していました。この家族には3個のビタペクト3を渡しました。
 今回の測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しています。

母親(チェルノブイリ事故発生時2歳)19ベクレル
長女 (8歳)20ベクレル ○
次女 (8歳)21ベクレル ○
三女 (4歳)26ベクレル ○
男子(12歳)18ベクレル
男子(11歳)14ベクレル 
女子 (9歳)13ベクレル
男子 (7歳)18ベクレル

 このうち9歳の女の子はミンスクではなくゴメリ(チェルノブイリ原発から約140キロ)在住です。 

 お母さんに子ども達の健康状態についてお話を伺いました。
 長女は骨髄腫です。他の子供たちは比較的健康。
 5年前に長女が白血病にかかっていることが分かり、入院。治療が始まりました。投薬を続けた結果、現在は退院し、普通に生活を送っていますが、薬は手放せないうえ、骨がもろくなって(骨の中のカルシウムがどんどん溶けてしまうと言う症状が出ます。)骨折を起こしやすいので、常にカルシウム剤を飲み続けているそうです。
 治療用の薬、カルシウム剤、ともにベラルーシでは高価で、家計の負担になっているが、仕方がないとお母さんは話していました。
 難病患者に対する手当をもらっているそうですが、とても足りないということでした。
 いつまた重症化するか分からないと医者からは言われています。

 今回は保養に来ていませんが、お父さんはチェルノブイリ原発に近いゴメリ州の村の出身。事故が起きた後、ゴメリ州のべトカ(チェルノブイリ原発から約150キロ)に強制移住となりました。その後さらにミンスクへ移住。
 その後お母さんとミンスクで出会って結婚。子ども達はみんなミンスク生まれのミンスク育ちだそうです。
 お母さんはゴメリ在住の親戚の女の子のほうが内部被爆が少なかったことに驚いていましたが、大きな差があるわけではありません。
 チェルノブイリ原発から近いかどうかなんて今や関係なくなっているのが実情です。

 
(家族B)

 お母さんが3人の実子と3人の親戚の子どもを引率していました。この家族には2個のビタペクト3を渡しました。
 今回の測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しています。

長女 (8歳)15ベクレル
男子(14歳)19ベクレル
男子(12歳)20ベクレル ○
女子 (6歳)23ベクレル ○

 このお母さんには5歳の長男と生後6ヶ月の次男がいます。
 しかし長男は小児麻痺で座ることができず、WBCの測定が受けられませんでした。次男もまだお座りができないため、お母さんはSOS子ども村で2人の子どもと留守番。測定を受けていません。
 14歳と12歳の男の子はモズィリ(チェルノブイリ原発から約90キロ)在住です。

 長男は生後半年の定期健診で発達の遅れが見つかり、小児麻痺と診断されました。
 座れないのでベビーカーに乗っていますが、特別なベビーカーが必要で、それは国から無償で支給されるものの、申請手続きがお役所仕事で、たらい回しにされ、2年後ようやくもらえました。
 しかし部品があちこち抜けたりする不良品で、親が自分で修理したり改造したりしたそうです。
 5年後に車椅子がもらえるらしいのですが、座れるぐらいにまでよくなってほしいと願っていました。
 
 この家族のお父さんもかつてチェルノブイリ原発から約110キロの地点にある汚染地域の村に住んでいました。事故後強制移住で、親戚はばらばらに。お父さんの家族はミンスクに移住して、その後はずっとミンスクで暮らしているそうです。
 
 どちらの家族の場合も父親が幼少期に被爆していると思われますが、事故後およそ20年や25年経過して生まれた子どもに障害や骨髄腫などの難病があることと、因果関係があるのかないのか分かりません。
 分かりませんが、このブログに記しておきます。
 
 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書、お母さんたちには着物で作った巾着袋をプレゼントしました。  
 画像は記念撮影した様子です。(家族Bの長男は写っていません。また保養とは関係のない子どもが1人写っています。)

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。


ベラルーシは自然災害が少ない国なんですが

2016-07-13 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 日本と比べるとベラルーシは自然災害の少ない国です。
 地震、津波、山崩れ、台風、火山の噴火・・・などは起こりません。
 
 ベラルーシで発生する被害が出る自然災害は、竜巻、落雷、冠水、それと春先つららが運悪く落下してきて人に当たる・・・というものです。
 最近の地球温暖化が原因なのかはっきりしませんが、以前と比べて自然災害が起こる頻度が増えています。

 竜巻と言っても、アメリカなどと比べると規模が小さいですし、頻度も少なく被害も大きいわけではありません。
 しかし7月11日から13日にかけてベラルーシの各地で竜巻が発生しました。(怪我人は出ましたが、死者は出ていません。)

 ミンスク国際空港では留めてあった旅客機同士がぶつかり合うなどの被害が出ました。 

 また大雨による冠水がミンスクの中心部(土地が低い場所)で起こりました。

 ミンスクは夏場、夕立がゲリラ豪雨になることがあり、そのため街中で水害が起こることがあります。
 もともと日本のような水害が起きる地域ではないため、ベラルーシの都市は雨水管や排水溝が日本のように発達していません。
 そのため、大雨が短時間に降ると排水がうまくいかず、河川から離れた場所でも道路上にあふれ出す・・・ということになります。

 最近はゲリラ豪雨が起こる頻度が増えているのですが、排水溝を新たに増やすなどの対策をしていないので、時間と場所によってはミンスク市内でも腰の位置まで冠水してしまうことがあります。

 落雷に関して言えば、平坦な土地がほとんどなので、例えば周囲に何もない野原の真ん中にいると、落雷する可能性が高くなります。

 ベラルーシの家屋や建物は冬の寒さに耐えられるように、丈夫に造られているので、自然災害に遭遇しそうなときはとにかく屋内にいるようにしましょう。

 

リオ五輪の開会式のベラルーシ選手団の旗手は射撃のマルティノフ選手に決定

2016-07-12 | ベラルーシ文化
 来月始まるリオデジャネイロでのオリンピック。
 開会式、ベラルーシ選手団の旗手を務めるのは前回のロンドンオリンピックの金メダリスト、射撃のマルティノフ選手が選ばれました!
 今回もメダルの期待が高まるマルティノフ選手。がんばれー!
 残念ながらベラルーシの重量挙げの選手がドーピング疑惑で出場できなくなるという、暗いニュースもありますが、その他の競技でのベラルーシ選手の活躍を応援しましょう!

 アーチェリー選手のS夫ですが、ベラルーシのオリンピック(パラリンピック)委員会が事実上、パラリンピックにベラルーシからアーチェリー選手を送らないことに(今のところ)しているので、出場できません。
 しかし、健常者と同じ条件で試合に参加して、国内トップ選手になれば、オリンピックに出られます。
 ・・・と言うことで、S夫も健常者に混じって試合に参加しているのですが、なかなかオリンピックへの道は険しいですよ。
 (最下位であってもオリンピックに出場した、というだけで、全ての国の選手を尊敬するわ・・・)

 でも、アーチェリーは年を取ってもできるスポーツなので、気長にS夫には練習を続けてほしいです。
(今は射撃チームの応援をしよう。)

 
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 追記です。
 このニュースをS夫に話しつつ「マルティノフ選手、またメダル取るかなあー。」などと言ったところ、S夫は「・・・。」の反応。
 そして、携帯からマルティノフ選手に電話・・・
 会話の後、S夫が私に言うには
「マルティノフは今回はトレーナーとして、リオに行く。」
 ええ? 選手じゃないけど旗手をするの? てっきり「旗手イコール選手」と思い込んでいた私はびっくり。
 ・・・と言うわけで、マルティノフ選手は今回は出場しません。
 しかし、引退したわけではないそうで、4年後再びオリンピックに出場するかもしれません。

 
 
  

レッドホットチリペッパーズがミンスクの空港で・・・

2016-07-10 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 アメリカのロックバンド、「レッドホットチリペッパーズ」がウクライナでのロックフェス参加の後、ロシアでのライブ参加のため飛行機で移動中、ベラルーシで乗り換えをすることになった。ミンスク国際空港に降り立ったバンドメンバーをミンスク空港の税関職員は別室に招き、
「これにサインしてください。」
となぜかアメリカのヘビーメタルバンド「メタリカ」のCDやメタリカのメンバーが写っている写真を取り出した。
 
 レッドホットチリペッパーズのメンバーが「我々はメタリカではない。」といくら説明しても、ベラルーシの税関職員は聞き入れず、
「いーから、サインして!!!」
とお願いを繰り返したので、仕方なくレッドホットチリペッパーズのメンバーはメタリカのCDジャケットや写真にサインした・・・

 その様子をメンバーは撮影し、さらにその画像をレッドホットチリペッパーズのベーシスト、フリーが自分のインスタグラムで公開したため、このニュースが全世界を駆け巡ることに・・・!

 そのインスタグラムはこちら

 画像に写っている机やいすやソファーの感じが、いかにもベラルーシの家具デザイン! 
 その中でサインをさせられているレッドホットチリペッパーズのメンバー・・・

 外国人「ベラルーシ人、こえー」
 ベラルーシ人「ベラルーシの税関が子どもっぽくてすみません。」
 ベラルーシ人「気にしないで! ベラルーシはレッドホットチリペッパーズを愛しているから!」
・・・などのコメントが寄せられ、この記事についても(私が今見た時点で)1万7千以上の「いいね!」がつき、ベラルーシのマスコミも取り上げました。

 ベラルーシへ来られる予定の日本人の皆様へ。
 もしかするとあなたも「あなたはあの有名な○○さんですよね! サインして!」とベラルーシの関税で頼まれるかもしれません。
 「いえ、人違いです。」と言っても、たぶん税関職員は聞き入れてくれないでしょう。レッドホットチリペッパーズのメンバーの心の広さを見習い、笑顔でサインに応じましょう。
 何と言っても、They had the power ですから。(レッドホットチリペッパーズでも勝てません。)
 
 

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第195回」

2016-07-04 |   ビタペクト配布活動
7月4日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第195回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を14個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2432個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2137部となりました。
 今回で通算211回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2432人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2137家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回はミンスク市(チェルノブイリ原発から約350キロ)から1家族が自分の子ども11人と親戚の子ども3人を引率していました。

 この一家は2014年にもSOS子ども村に滞在しています。そのときの様子はこちらをご覧ください。

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第164回」

 前回の測定結果と今回の測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しています。

父親(チェルノブイリ事故発生時11歳)10ベクレル → 13ベクレル
母親(チェルノブイリ事故発生時15歳)14ベクレル → 17ベクレル
長女(17歳)18ベクレル → 25ベクレル ○
次女(16歳)11ベクレル → 21ベクレル ○
長男(15歳)23ベクレル ○ → 30ベクレル ○ 
次男(14歳)30ベクレル ○ → 19ベクレル ○
三男(13歳)40ベクレル ○ → 27ベクレル ○
三女(12歳)24ベクレル ○ → 24ベクレル ○
四男(10歳)16ベクレル → 29ベクレル ○
五男 (8歳)19ベクレル → 22ベクレル ○ 
六男 (7歳)41ベクレル ○ → 30ベクレル ○
四女 (5歳)33ベクレル ○ → 33ベクレル ○
五女 (3歳) 0ベクレル → 26ベクレル ○ 
姪  (9歳)28ベクレル ○ → 29ベクレル ○
姪 (14歳)20ベクレル ○
姪 (14歳)19ベクレル ○

 9歳の姪はソリゴルスク(チェルノブイリ原発から約230キロ)で、14歳の姪2人はスルーツク(チェルノブイリ原発から約250キロ)で暮らしています。

 前回より数値が減った子どももいますが、全体的に増えてしまい、がっかりするご両親。
 牛乳や肉類は全てミンスク市内のスーパーや市場で購入しているとのこと。
 野菜はスルーツクに住んでいる親戚の畑からもらっています。
 スルーツクに住んでいる姪2人は自分の家で飼っている乳牛の牛乳をいつも飲んでいますが、定期的に検査しているそうです。
 親戚の畑の野菜はだいぶ前に検査をしたら、問題なかったとのことで、それ以降は検査をしていません。スルーツク自体が汚染地域に指定されたことがありません。
 ベリー類は検査済みのものしか食べないようにしているしお肉は必ずゆでてした処理したもの、きのこは室内栽培されているマッシュルームしか食べないそうです。

 ただティーンエイジャーの子どもはそうでもないものの、年少の子どもは牛乳と乳製品が大好きで、毎日かなりの量を摂取しているそうです。
 カルシウムは体にとって大事な栄養素だから、それはいいものの、被爆の原因は牛乳かも・・・と話をしました。
 店で販売されている(つまり検査済み)の牛乳であっても、基準値が1リットル100ベクレル(ベラルーシの基準値です。)では、このように子どもの内部被爆が進んでいくという例だと思います。
 (もっとも、この一家が食べている食品を逐一検査したわけではないので、断言できません。)

  子どもたちには折り紙や折り鶴のプレゼント、着物から作ったスマホケースをプレゼントしました。また日本の踊りも紹介しました。絵葉書には子どもたちの好きな言葉を日本語で書いて渡しました。(「愛」「朝」「友情」「飛行機」などなど。)

画像の説明ですが、私が比較のため2年前の測定結果が印刷された用紙を持って行ったら、子どもたち自身が寄ってきて、前と比べて数値が減ったのか増えたのか知りたがり、年長のお姉さんに一人一人読み上げてもらったところを撮影したものです。
 「やったー放射能減った。」「増えちゃった。」などと一喜一憂する子ども達。
 ベラルーシでよく見かける日常風景ではありませんが、ありえる一コマになっていることに気がつきました。
 日本ではない光景ですね・・・自分の内部被爆量を知っている子ども達。放射能に関心がある子ども達。
 でもやはり子どもであっても、被爆の有無を知らないより知っているほうがいいと感じました。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。 
 

ベラルーシの新紙幣と新硬貨

2016-07-01 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 昨年11月にも投稿しましたが、予定通り、今年7月1日ベラルーシでデノミが施行されました。

 今のところ混乱はありません。でも、6月30日と7月1日はカードでの支払いができなくなりました。

 商店などではすでに全ての商品が旧価格と新価格の両方で表示されています。
 慣れるまで時間がかかりそう・・・。ベラルーシ国内では一部すでに新貨幣で給与が支給されたようですが、大部分はこれから新紙幣で月給をもらい、今までもらっていてたんす貯金していた古い紙幣でせっせと買い物をする・・・状況になりそうです。

 これから旅行でベラルーシへ来る日本人の方、買い物の際に「ん? これっていくら?」になるかもしれません。
 7月1日から今年12月30日までは両方の価格が表示され、両方の紙幣(と硬貨)で支払いができます。
 しかし2016年12月31日からは新価格のみの表示に移行し、またこの日から旧紙幣での支払いはできなくなります。

 新紙幣と硬貨の画像はこちらのニュースサイトの画像を参考にしてください。
(紙幣の画像に見られる赤い文字は「見本」ですので、注意。)