ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年5月31日。ウクライナ侵攻から462日目

2023-05-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月31日。

 ノボグルードクにあるカトリック教会の司祭が徴兵されることになったという5月23日のニュースの続報です。
 心臓病を抱えているという診断が出て、結局徴兵されないことになりました。・・・とこれが全国ニュースになるのが今のベラルーシです。


 ドイツ外務省報道官は今日、ドイツにある五つのロシア領事館のうち四つの設置許可を取り消し、ロシアに閉鎖するよう要求したと明らかにしました。27日にロシアが同国に駐在するドイツ外交官らの人数を制限することを決定したことへの対抗措置です。


 ロシア出身でロシアの国籍を持っていたチェチェン人の家族がスウェーデンで暮らしていたのですが、移民に対する法律が厳しくなったので、ポーランドへ移住。
 しかしそこでもうまくいかなくなり、ロシアのチェチェンにベラルーシ経由で戻ろうと車で国境地帯へやってきたのですが、なぜか父親だけが(男性だから?)ポーランドの国境警備隊に拘束されてしまいました。
 母親と子どもだけがベラルーシの検問所に徒歩でたどり着き、越境できたもようです。
 ベラルーシ当局はロシアへ戻れるように母子に対して手厚いサポート。(お父さんはどうなっちゃうの?)
 ともかくポーランドは非道であると言いたいわけです。それに比べてベラルーシは親切ですね。
 

 ロシア大統領は今日にオンライン形式で開いた政府の会合で、ロシアが一方的に併合したウクライナ東・南部4州の成人全員に健康診断を実施するよう指示しました。
 理由は併合地域にロシア本土と同じ健康保険制度を適用するためだそうですが、健康であると診断された成人男性は、断る理由がなくなるので、そのまま徴兵される可能性があります。


 ロシア旅行業協会が今日、発表したところによると、ロシアから日本への観光客は2019年には12万人でしたが、新型コロナの流行を受けて2022年には1万400人に減少。しかし、日本政府が去年10月に水際対策を緩和して以降、需要が戻り、今年は1月から3月までの3か月間で6万4000人に達していて、すでに2019年のレベルに戻っているということです。
 日本政府は去年の6月からロシア人に観光ビザを出していますよ。ベラルーシ人には出していませんでした。
 ウクライナの避難民はどう感じるのでしょうか。観光ビザですよ。
 

2023年5月30日。ウクライナ侵攻から461日目

2023-05-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月30日。

 ロシア国防省は今日、ウクライナがモスクワにドローン攻撃を仕掛けたと明らかにしました。
 しかし向かっていた8基全てを破壊したそうです。しかし破壊した残骸が落ちて 結局被害が出ています。
 モスクワ市長によると、2人が負傷、このうち1人が病院に運ばれました。死者はいません。

 ウクライナ大統領府のポドリャク顧問は、モスクワのドローン攻撃への直接的関与を否定しました。

 モスクワ南西部では夜中に大きな爆発音がしたと市民が証言。ドローン1機が撃墜され煙が上がっている様子の動画も紹介されています。

 ロシア内務省はウクライナ軍のワレリー・ザルジニー総司令官を「指名手配リスト」に追加しました。 その後、ウクライナ陸軍のオレクサンドル・シルスキー司令官もリストに追加しました。


 ロシア正教会の美術品や修復の専門家会議の代表を務めていたカリーニン大司祭が心臓発作で入院したと国営ロシア通信が今日報じました。
 カリーニン大司祭はその3日前、礼拝に用いられる聖像「イコン」を美術館から持ち出すロシア大統領の決定に反対し、職責を解かれていました。
 ロシア大統領は5月15日、ロシアでもっとも有名なイコンの一つ、アンドレイ・ルブリョフの「聖三位一体」を現在、保管されているトレチャコフ美術館から救世主キリスト大聖堂に移す決定をしました。これに対し、美術品の専門家らはトレチャコフ美術館では温度や湿度などが厳重に管理された状態で保管されていて、移動すべきではないなどと反対しました。
 美術品の管理などを担当する立場にあるカリーニン氏もイコンが劣化するため、反対の立場を表明しましたが、直後の5月27日、ロシア正教会は、カリーニン氏の解任を発表し、その3日後に心臓発作を起こして入院です。


 ロシアと比べるとベラルーシのニュースは平和です。
 今年初めて、高校の卒業試験が全国統一試験になりました。この試験で落第すると高校を卒業できません。
 そしてこれとは別に全国共通の大学入試のためのセンター試験があります。
 高校卒業試験の点数をセンター試験の成績に置き換えることができるようになるという、教育システムの改変です。
 卒業試験(センターテスト)のほうは今回初の実施とあって、高校生の皆さんは緊張気味。
 数日間に渡って行われるのですが、いわゆる国語(ロシア語かベラルーシ語)のテストの採点に使われたプログラムに不備があったらしく、センターテスト実行委員会に保護者が文句をぶちまけました。
 まず5万3千人の卒業見込みの高校生がが受験しましたが、最高点の100点を取ったの900人。これが多いのか少ないのか、問題の難度によるのでよく分かりません。
 ところが、受験者の中には100 点満点中400点を取った人がいたのです。
 1点だけだったという人もいるのですが、これも本人が言うには明らかにおかしい、正しい答えをたくさん書いたのに、と言う人も出てきました。
 苦情が殺到した後、センターテスト実行委員会「100点以上の結果はうそです。」とコメント。
 オンラインで結果が見られるのですが、点数の再計算については行わないことになっています。
 しかし、保護者は、点数の計算方法を自分たちで調べようとし、テスト実行委員会に質問が殺到し、ニュースになっています。

 そこへ、今日、ベラルーシの大統領自らが「センターテストの後に嵐が巻き起こった。点の計算を単純かつ理解しやすくするには(これまでの準備が)十分ではなかった」とコメントしました。
 まあ、私は、このコメントの動画を見て、いまだにベラルーシの大統領がモスクワの病院に入院して危篤とか思い込んでいる人に、それはうそですと言いたいです。

2023年5月29日。ウクライナ侵攻から460日目

2023-05-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月29日。

 モスクワで入院中だという情報があるベラルーシ大統領ですが、今日午前にミンスクを訪問したロシア中央銀行のナビウリナ総裁と会談しました。
 ナビウリナ総裁は会談の会場へ来る途中(あるいは会談の会場から、別の都市で行われる銀行間通貨評議会とEAEU加盟国の中央(国立)銀行の通貨政策諮問委​​員会の会合の場所へ行く途中)車窓からベラルーシの森や農場を見たそうで、
「よく手入れが行き届いている。」
と感心したとインタビューに答えています。
 今日の午後から明日の予定で行われる通貨政策諮問委​​員会の会合には、カザフスタンとキルギスの中央銀行総裁、アルメニア中央銀行の副総裁も参加する予定です。
 ベラルーシ大統領がモスクワで入院中というのは間違いだと思います。

 またベラルーシ大統領はナビウリナ総裁らにベラルーシとロシアの単一通貨の創設について、
「これは簡単なことではありません。」「ロシア大統領と合意したように、おそらく今日ではない。」
と述べています。

 またベラルーシの独立系監視団体「ガユン」もベラルーシ大統領はユーラシア経済同盟の日程を終えて、25日夜にミンスクに戻っていると通信アプリで情報を出しています。おそらく大統領機の追跡をしていて、25日夜にミンスク空港に着陸しているのを確認しているのでしょう。
(この団体「ガユン」と日本のメディアは報道していますが、「ハユン」が正しいと思います。)

 ともかくロシアの大統領と会談をした後に体調が悪化し、危篤になったとか、毒殺とかありえないです。
 こんな方法でロシアがベラルーシ大統領を暗殺するわけがないし、したところで、メリットがありません。
 影武者説も噂されていますが、ベラルーシ大統領の影武者ができる体型、顔、声のベラルーシ人を国内で探すのはかなり難しいです。これもありえません。そもそもベラルーシの大統領は影武者など用意しておこうと考えるような性格ではないと思います。


 今日の午後、職場のすぐ近くでサイレンが鳴って、何事かと思いましたが、どうやら空襲警報装置がちゃんと作動するのか点検中で、試しに鳴らしたみたいです。
 

2023年5月28日。ウクライナ侵攻から459日目

2023-05-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月28日。

 ベラルーシ大統領が昨日、モスクワで緊急搬送されたとニュースになっていますが、ベラルーシでは全く報道されていません。
 ベラルーシ人で外国のネットニュースなんか見ない人は、大統領が重篤か?というニュースが世界で流れていることすら知らないでしょう。
 逆にベラルーシ大統領がユーラシア経済同盟で、現地記者のインタビューを受けている映像が流れています。そのようすからして、いつもと変わらない話しぶりです。
 ただ、この映像がいつ撮影されたのか分かりません。今日の放映であることはまちがいないのですが。
 カザフスタン大統領がユーラシア経済同盟で、ロシアとベラルーシに言及し、「今や核兵器まで共有しようとしている」と述べ、経済や安全保障での対等な関係を害していると苦言を呈したことについて、ベラルーシ大統領がインタビューに答えているので、それから判断すると、24日より後の収録だと思われます。

 インタビューでは、ベラルーシ大統領は、同国とロシアの連合国家に参加したい国があれば、どの国にも核兵器を用意できるだろうと述べています。両国には団結する唯一無二の機会があることを「戦略的に理解」する必要があると指摘。
「われわれがロシア連邦と持っているのと同じ緊密な関係をカザフスタンなどが持つことに誰も反対しない」とし「もし心配なのであれば、非常に簡単なことだ。ベラルーシ・ロシア連合国家に参加すればよい。それだけだ。あらゆる人のために核兵器があるだろう。」「これは自身の見解であり、ロシアの見解ではない。」と発言しました。
 後にカザフスタン大統領府によると、トカエフ大統領はメッセージアプリのテレグラムで「ベラルーシ大統領の冗談にお礼を言う」と述べた上で、カザフスタンはすでにロシア主導の貿易圏であるユーラシア経済連合に加盟しており、これ以上の統合は必要ないとしました。


 ウクライナ軍当局は、28日未明にかけてキーウなどにロシア軍のイラン製ドローン54機が飛来し、そのうち52機を撃ち落としたと発表しました。
 キーウでは空襲警報が5時間以上鳴り響き、攻撃は幾度にもわたって行われました。
 ドローンを撃墜できても、その残骸が落下して死傷者が出ています。
 倉庫やショッピングセンターなど複数の建物では火災が発生しました。
 ハリキウ州知事は今日、国境近くの集落がロシアの空爆や砲撃を受けたと通信アプリ「テレグラム」に投稿。同日までに2人が死亡したと発表しました。

 

2023年5月27日。ウクライナ侵攻から458日目

2023-05-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月27日。
 
 ウクライナのメディア「ウクライナ・プラウダ」は、今日、ベラルーシ大統領について、ロシア大統領との会合のあと、重篤な状態でモスクワの病院に運ばれたと報じました。
 ベラルーシではこのことについては報道がありません。
 ウクライナのメディアの情報元はベラルーシの野党指導者ツェプカロ氏がSNSに投稿したのをそのまま流したということのようです。
 ツェプカロ氏は2020年の大統領選挙の立候補者の一人。今は外国に亡命中です。同氏の投稿では「さらに確認が必要だが、我々が持つ情報では、プーチン大統領と密室で会談した後、病院に運ばれた」としています。
 ベラルーシ大統領はユーラシア経済同盟の会議に出席するため24日からモスクワ入りしていました。5月9日の戦勝記念パレード出席のときといい、何だかモスクワへ行くたびに体調が悪化するような印象ですね。
 政略としての仮病説もありますが、国民や野党の前で弱い姿を見せることはしないと思います。
 

 ロシア政府はドイツ大使館など公的機関に勤務するドイツ人公務員らを対象に、今月中に国外に退去するよう通告してきました。ドイツ外務省が今日、明らかにした。
 ロシアは来月以降、同国内のドイツの公館、教育・文化施設の職員数を数百人規模で削減したい考え。対象は大使館や領事館、国際文化交流機関「ゲーテ・インスティトゥート」、ドイツ人学校など。ロシアの教育機関に雇用されている職員も含まれます。
 ドイツ人だけではなく、現地採用のロシア人職員ともに削減されます。ドイツ人職員は6月1日までの国外退去が求められています。あと4日しかないですよ。ロシア人職員は国外退去の必要はないが、勤務先が雇用できなくなる結果、失職します。
 ドイツ外務省はロシア側の措置について「一方的で不当かつ理解しがたい決定だ」と批判しています。両国の関係が非常に悪化してしまいました。

2023年5月26日。ウクライナ侵攻から457日目

2023-05-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月26日。

 ウクライナ東部のドニプロの病院と動物病院にロシアのミサイルが着弾し、少なくとも1人が死亡、23人が負傷しました。25日深夜から未明にかけてロシアが発射したとされるミサイル17発、イラン製ドローン「シャヘド」31機のうち大半はウクライナ側に撃墜されました。

 ロシアの都市クラスノダールの中心部で爆発があり、複数の建物が損傷しました。ロシア国営放送が報道したので、事実です。

 ロストフ州の上空では、防空システムがミサイル1発を撃墜しました。ソーシャルメディアのテレグラムでは、爆発直前にクラスノダール上空をドローンのようなものが飛行している映像が共有されている。


 昨日、宮崎駿監督のロシアでアニメ作品が視聴できなくなると報道されましたが、今日のニュースでは10作品の上映権利がロシア・ワールド・ビジョン社に移ったため、視聴できるようになるそうです。10作品が多いのか少ないのか。


 

 
 

2023年5月25日。ウクライナ侵攻から456日目

2023-05-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月25日。
 ベラルーシはようやく初夏となりました。

 ロシアとベラルーシは今日、ロシアの戦術核ミサイルをベラルーシ領内に配備することを正式決定する協定に両国の国防相により調印しました。
 戦術核兵器はロシアが管理し、使用に関する決定はロシアが下します。
 ある日突然ベラルーシが核兵器を自分の都合によいように利用されてはロシアはたまりませんからね。
 それにベラルーシは場所を貸しているだけで、直接戦闘に参加していないという立場を守ることができます。
 それでもリスクが高くなりました。
 ベラルーシ大統領もロシアからベラルーシへの核兵器の移送が開始したと述べました。


 ベラルーシは卒業シーズン。高校の卒業式の今日はアルコール類の販売が全国で禁止されます。

 ベラルーシ国立第1リセと第2リセなど複数の高校が閉校となりました。
 リセというのはフランス語から来ているのですが、ベラルーシでは2年制の高校です。
 入学するのに入試に合格しなければならず、第1リセはベラルーシ大学附属高校の扱いで、電子黒板も真っ先に導入。ここの高校を卒業すればベラルーシ大学にまあ、合格できるでしょう、という高校だったのに・・・
 理由はいろいろありますが、2020年の大統領選挙のときにリセの生徒が反政府デモに参加して、ちょうどその高校に入学が内定していた大統領の三男が入学届けを取り下げたということがありました。
 国内最高レベルの国立高校なのに、国に反抗するとは何事か・・・ということなのでしょう。
 閉校が決定し昨年度は入学試験もなく、つまり新入生もおらず、今日残っていた最後の学年が卒業して学校は空っぽに。教職員は生徒の数が半分になったので昨年からリストラにあって、今再就職先を探しています。そして今日から無職になった教師も。ただベラルーシはどこも教員不足なので、すぐに就職先が見つかったと思います。

 
 ベラルーシのハッカーグループは、ポーランド閣僚評議会のネットワークをハッキングし、ウクライナ側に味方するベラルーシ義勇兵175人の情報を公開しました。

 
 ベラルーシ大統領は、ベラルーシ当局は国内で反乱が準備されていることを認識していると述べました。
 しかし、それを阻止する準備も当局側にできているそうです。
 

 タス通信は今日、宮崎駿監督のアニメ作品が6月1日からオンライン配信サービスで視聴できなくなると報じました。ロシアでの配信元がスタジオジブリとの契約を更新できなかったそうです。
 ロシア動画配信大手キノポイスクでは今日、宮崎アニメの画面に「5月31日まで視聴可能」と表示された。タスは「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」などの作品も「オンラインで見られなくなる」と伝えています。
 ロシアとベラルーシではすでにワーナー・ブラザースやウォルト・ディズニーなどの映画見られなくなっています。

2023年5月24日。ウクライナ侵攻から455日目

2023-05-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月24日。
 ベラルーシは穏やかな日が続いています。

 ロシア主導の旧ソ連圏経済ブロック「ユーラシア経済同盟」の一連の会合が今日、モスクワで2日間の日程で開幕しました。ベラルーシ大統領も予定通りモスクワ入り。ロシア大統領と会談をします。

 旧ソ連圏経済ブロック「ユーラシア経済同盟」の会合がモスクワで開かれ、カザフスタンのトカエフ大統領は24日のフォーラムで、連合国家創設を視野に入れるロシアとベラルーシに言及。
「今や核兵器まで共有しようとしている」と述べ、経済や安全保障での対等な関係を害していると苦言を呈しました。

 元ポーランド陸軍司令官ワルデマル・シュクシプチャク将軍は、ベラルーシでの武装蜂起の可能性はかなり現実的だと考えており、ワルシャワに対しそのようなシナリオに備えるよう求めています。同氏は、ポーランドもウクライナを支援するのと同じように、これらの軍事組織を支援すべきだと付け加えました。
 またベラルーシの状況が悪化した場合、将軍はポーランドへ大量の難民が流入する可能性があると警告しています。

 この発言に反応してロシア大統領報道官は、
「当然のことながら、ロシアにはベラルーシの安全を確保する義務があり」「ロシア政府がポーランドを敵対国家と見ており」ポーランドは「文字通りロシア恐怖症のヒステリーに陥っている」と指摘しました。

 またベラルーシ大統領は、西側諸国がベラルーシへの侵略を準備しており、ベラルーシを破壊するつもりだと述べました。


 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が6月1日から2か月間、ウクライナの戦線から離れる方針です。

2023年5月23日。ウクライナ侵攻から454日目

2023-05-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月23日。

 ベラルーシ大統領は今日の特別会議で姿を見せました。体調はほぼ回復したようです。明日のモスクワ行きも問題はないでしょう。
 今日の会議では、ベラルーシで医薬品不足が問題になっているため改善を指示するようすが報道されました。
 経済制裁のため外国から医薬品が入って来なくなりました。国内の医薬品で代わりになるものなら良いのですが、そうでないものも多いです。国内の技術では作れない医薬品がないと、病気になってしまう場合、どうしたらいいのでしょう。家族がポーランドまで買いに行っているケースもあります。(個人輸入ですね)
 手術に必要な医薬品も不足しているため、手術の予定がどんどん先送りになっている人もいるようです。


 うちの子と同じ世代の人がもうすぐ大学を卒業して、徴兵される時期が来ました。
 ベラルーシでは法律が変わり、大学院に入学したからといって徴兵されるのを延期してもらえることもなくなりました。
 持病があるので軍隊に入れませんという証明があれば、徴兵されませんが、その証明も二重のチェックを受けるようになりました。
 ベラルーシの軍隊も人手不足のようです。
 ノボグルードクにあるカトリック教会の司祭が徴兵されることになりました。もうすぐ27歳で健康ということで令状を受け取りましたが、以前に心臓病の持病があることから徴兵されていませんでした。聖職者で、軍隊に行くとなるとベラルーシ共和国軍初の聖職者で兵士になります。
 令状を昨日受け取ったこの司祭は今、病院に行って、持病があることの証明書を医師から出してもらおうとしています。
 

 ロシア国防省は今日、ベルゴロド州に侵入したウクライナを支持するロシア人部隊を撃退したと発表しました。
 70人以上のテロリスト、歩兵戦闘車4台、ピックアップトラック5台を撃破したそうです。
 ベルゴロド州では、一時、地域住民6000人が避難するなど、ロシアによるウクライナ侵攻以来、ロシア国内で最大規模の地上戦が行われたとみられます。
 鎮圧のためロシア陸軍4200人と戦闘車両60台などが投入されたと報じていまが、ロシア人同士の戦いなんですよね。
 ウクライナの大統領府顧問は「ベルゴロド州での出来事を注視しているが直接の関係はない」と述べ、ウクライナの関与を否定しています。ロシア人同士の戦いだからこのように発言しているのかもしれません。
 ウクライナ軍がロシア国境を超えて攻撃すれば、新たな問題が出てくるので、わざとこう話している可能性が高いですね。


 モルドバ大統領は今日の欧州メディアのインタビューで、ウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領がモルドバに入国した場合、逮捕すると語りました。
 一方モルドバの中にも親露派(反大統領)がいるので、国民の間に分断が生まれています。


 ドネツク州で親ロシア派勢力が名乗る「ドネツク人民共和国」の幹部、プシリン氏は今日、同州の都市バフムートを訪れ、今後同市がソ連時代に呼ばれていた「アルチェモフスク」という名称で認識されるようになると述べました。また改称です。

2023年5月22日。ウクライナ侵攻から453日目

2023-05-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月22日。
 ベラルーシはようやく晴れの日が続いています。

 健康不安説が流れているベラルーシ大統領ですが、明後日、ベラルーシ大統領がモスクワへ行き、ロシア大統領と対面会談することが公表されました。体調がよくなったことの表れだと思います。
 体調が悪くてもロシア大統領に呼び出されたから絶対行かないといけないのではないかと思う人もいるでしょうが、その場合、ニュース映像のようすで、顔色や声、歩き方などが見て取れるのではないでしょうか。


 2021年5月に起きたライアンエアー緊急着陸事件で逮捕・禁錮8年の有罪判決が出ていた反体制派メディア「NEXTA」の元編集者ロマン・プロタセビッチ氏に今日、恩赦が出ました。
 本人がびっくりしながら報告しています。
 何だか意外な感じもしますけど、本人が深く反省・悔い改めたとして、それを認めるという雰囲気ですね。

 あくまで私見ですが、同氏は「見本」にされているように思えます。
 つまり、反体制派の人物は飛んでいる飛行機を無理やり着陸させてでも捕まえるぞ。(ここで、ベラルーシ政府は、「我々は厳しい。逮捕する能力も長けている。」ということを世界中にアピールできました。)
 そして裁判。(その前にプロタセヴィチ氏の場合は、国営テレビのトーク番組に出演させられました。思わず涙を流す同氏。この涙も政府にとってはプラスになったでしょう。)
 出た判決は重いもの。(「はい、ベラルーシ政府は厳しいんです。」と改めてPR。「他の反体制派の人たち、よく見なさい。悪いことをしたらこうなりますよ。前例を見せときますよ」。)
 プロタセヴィチ氏は動揺。当然、上訴。恩赦を求めるサインをします。(担当弁護士も同氏が自分で決めたのではなく、国があてがったもの。上手に被告人にアドバイスをします。)
 そこへあっさり(前から決まっていたかのように)恩赦が下る。(「十分反省したようだし。ベラルーシ政府は本当は心が広いのですよ、反体制派の人たち、反省すればいいのですよ。」と内外にアピールできました。)
 喜ぶプロタセヴィチ氏。これからは政府のために働き、恩返しをするでしょう。
 政府にとってはプラスです。
 同氏はメディアの人間。しかも行動、言動、経歴、目立っています。有名人です。
 同じ反体制派の容疑者や被告でも地味な人物だったら、恩赦は出なかったかもしれません。


 亡命したロシア人2人がドイツで毒物による中毒の症状を示し、暗殺かと報道されています。
 2人は先月29-30日、ロシアの反政府活動家ミハイル・ホドルコフスキー氏がドイツのベルリンで主催したある会議に出席していました。
 1人は先日ロシアを出たばかりのジャーナリストで、会議の前から症状が出ていた可能性があると語っています。
 もう1人は米国を拠点とする自由ロシア財団(FRF)理事。この財団はロシアの市民社会を支援する国際機関です。
 理事はアメリカ在住ですが、ドイツで体調を崩した際、時差で疲労がたまったとフェイスブックに投稿していました。その後プラハに移動し、その時にホテルの部屋が開いた状態だったといいます。何者かがホテルの部屋に忍び込んで薬物を仕込んだのでしょうか。ひどい痛みや経験したことのない症状が出たのはホテルの部屋に入ってからだそうです。


 今日、出勤したら公務員は必ずこれを読んでおきなさいという文書が回覧で回ってきました。最近、こういうことが多いです。
 今回は78年前に独ソ不可侵条約を破ってナチスドイツがベラルーシに電撃攻撃を受けたことについて、今を生きるベラルーシ人は思い出さないとけません、忘れてはいけないですよ、という内容の文書でした。
 それによると、ベラルーシが受けた被害は、死亡者数は約300万人。
 損害額は当時の国家予算35年分。
 6177の学校が全壊。2648の学校が半壊。40の大学が破壊。
 1377の病院、医療施設が破壊。
 劇場など4756の文化施設が破壊。
 200箇所の図書館が破壊。
 8500頭の家畜がドイツへ運び去られた。
 とさまざまな記録が書いてありました。つくづく戦争が嫌になります。そしてまた同じようなことが繰り返されています。時代こそ違え、戦争の本質は似たようなものです。
 旧ソ連の国々で、戦争前の水準に人口が戻ったのはベラルーシが最後でした。
 戦争で失われた人口が元どおりになるのに、長い時間がかかったということです。

2023年5月21日。ウクライナ侵攻から452日目

2023-05-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月21日。

 広島でのG7、ウクライナ大統領が演説。
「ロシアによる攻撃で全焼したウクライナの街は、原爆資料館で見た広島の街の光景にとても似ている」と話しました。
 広島サミットをきっかけに世界が少しでも良い方向へ変わってほしいです。

 ロシア国防省は今日、ウクライナ東部の激戦地バフムトについて、「ロシア軍の支援を受けたワグネルの攻撃で、解放が完了した」と発表しました。
 ウクライナ大統領は、バフムトが「管轄下にない」とし、事実上陥落したことを認めました。

 日本の首相は100台規模のトラックなどの自衛隊車両をウクライナへ提供するほか、ウクライナ負傷兵の自衛隊中央病院への初となる受け入れ決定を伝えています。
 税金を使って負傷兵をわざわざ日本へ連れてくることはない、という意見も多いのですが、軍隊を持っていない日本にはこういう支援しかできないです。
 私見ですが、日本の義手や義足の質は非常にレベルが高いので、手足を失った兵士に日本へ来てもらって、義肢の制作やリハビリをしてほしいです。

 ロシア外務省は今日、閉幕した広島サミットについて声明を出し、先進7カ国は「世界の安定を揺るがす破壊的な決定のふ卵器だ」と反発しました。たとえがユニークですね。
 世界の多極化を受け入れられないG7が「反露、反中のヒステリー」を起こしていると主張。G7によるウクライナ支援を改めて批判し、G7の対露制裁が「世界の食料、エネルギー危機の原因になった」などとしています。

 ベラルーシ大統領は2日連続公の場に姿を見せていません。

 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が6月1日から2か月間、ウクライナの戦線から離れる方針です。

 

2023年5月20日。ウクライナ侵攻から451日目

2023-05-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月20日。

 ウクライナ大統領が来日。G7の首脳らと対談します。
 平和が近づく大きなきっかけになることを期待しています。

 広島市によると、今日午後4時45分ごろから、サイバー攻撃を受けたと見られ、市のホームページが閲覧しにくい状況が続いているということです。
 ロシアからのハッカー攻撃ですね。


 ベラルーシは独自の軍事用ドローンを開発しました。(国際的な基準から見て)どれぐらいの性能があるのか分かりませんが、ロシア軍に兵器として採用されれば、大量生産してどんどんロシアに売り込むでしょう。


 ロシア科学・高等教育省によると、ロシアのクチェレンコ次官は20日、キューバへの出張から帰国する途中、機内で体調を崩しました。飛行機はロシア南部に緊急着陸しましたが、クチェレンコ氏はそのまま死亡したということです。一部メディアは死因は心臓疾患だと伝えています。
 クチェレンコ氏の死後、友人のロシア人ジャーナリストのロマン・スーペル氏はウクライナ侵攻直後のクチェレンコ氏との会話を再現した文書をSNSに投稿しました。クチェレンコ氏はウクライナへの侵攻を批判していて、ロシアを離れようとするスーペル氏に対して、「自分自身と家族を救うためにできるだけ早く出国するように」とアドバイスしていたそうです。
 

 

2023年5月19日。ウクライナ侵攻から450日目

2023-05-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月19日。
 
 今日、ベラルーシを訪問中のニカラグア外相がベラルーシ大統領と対面会談をしました。
 ベラルーシ大統領はやや声に力がこもっていなかったものの、手に包帯などは巻いておらず、元気そうなようすでした。
 確かに病気だったと思いますが、10日経ってもう治ったというようすです。
 心臓の病気になっているとか手術を受けたとか噂されていましたが、それはありえないですね。

 ちなみにベラルーシとニカラグアは今後、相互にビザを廃止する方針だそうです。
 最近ベラルーシはアフリカに近づきつつあります。ロシア一辺倒ではリスクがあるということでしょう。

 ロシア当局は今日、ウクライナ侵攻を巡りプーチン大統領に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官を指名手配しました。
 ロシアの物の考え方の基準に沿えば、こういう手段を採ることもありえるということですね。


 ロシア軍は今日、自爆型無人機22機と巡航ミサイル「カリブル」6発をウクライナの首都キーウなどに発射しました。ウクライナ軍は無人機16機とミサイル3発を撃墜したそうです。


 ロシア外務省は19日、米国による対露制裁への対抗措置として、オバマ元大統領らアメリカ国民500人のロシアへの入国を禁じると発表しました。


 国際環境NGOグリーンピースは今日、ロシア検察庁に「好ましくない組織」の指定を受けたことについて、不条理で有害な措置だと非難しました。
 ロシアは同日、反政権的なプロパガンダを流して「政権転覆」を試みたとして、グリーンピースを好ましくない組織に指定しました。同組織の活動は違法とされ、職員は起訴される可能性があるそうです。グリーンピースが政権転覆???


 今日に行われたテニス、イタリア国際の女子シングルス準決勝で、ウクライナのアンヘリナ・カリニナが、ロシアのベロニカ・クデルメトワに勝利した試合後の握手を拒否しました。
 カリニナは「彼女はロシア出身だから握手をしなかった。握手をしなかったのは別に隠すことではない。この国(ロシア)は実際にウクライナを攻撃したのだから」と説明し、「これはスポーツだが、政治的なことでもある。個人的な事情ではない。(ロシアの侵攻は)許されることではない」と主張しました。
 やっぱり、スポーツ選手の心境はこういうふうになるのでしょう。


 ベラルーシ国内の放射能の測定値が公表されました。
 2023年5月18日現在で、ミンスク、ブレスト、ヴィテプスク、グロドノのガンマ線量率は0.10μSv/時。
 ゴメリでは0.11μSv/時。モギリョフでは0.12μSv/時。
 ベラルーシの人口が多い主要都市では低い値です。
 かつて放射能汚染地域である意味有名なゴメリ州ブラギン地区では0.48 μSv / hでやっぱり他の場所より高めです。
 ウクライナでもし原発事故が起きて、ベラルーシが風下だったら、この数値が変わる可能性が高いです。
 とにかく事故が起きてほしくないです。


 ロシア大統領のものとされる地下シェルターの図面や現地の写真が、ネット上に公開されました。核爆発の衝撃にも耐えられるそうです。しかし少なくとも数日から数週間は生活できるようになっているそうですが、もし地上が壊滅的な放射能汚染されたら、数週間生き延びたところで、即死を免れるだけがメリットで、結局外へ出られないままになるのではないでしょうか。


 

2023年5月18日。ウクライナ侵攻から449日目

2023-05-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月18日。

 今日もベラルーシ大統領は公の場に姿を見せませんでした。

 日本ではG7が始まりましたね。会場が広島なので核兵器をテーマの議論がされると思います。よい方向へ進んでほしいです。

 ロシア大統領府はフィンランドとデンマーク大使館の銀行口座を凍結しました。
 大統領府報道官は「これはロシア側が主導したものではない。われわれはフィンランドを含む西側諸国が作り出した状況に対応している」と理由を述べました。
 ロシアが悪いのではない、ということです。

 チェコの複数の銀行が説明もなく、就労ビザまたは学生ビザでチェコ共和国に住むロシア人とベラルーシ人の口座を次々と取り消し始めました。
 ある銀行は、ロシア国民の新規口座を一切開設しないことを決定しました。


 クリミア半島中央部の都市、シンフェロポリの近くで今朝、麦を積んだ貨物列車8両が脱線しました。鉄道会社は「第三者による妨害行為だ」としています。


 ロシアの独立系メディアによると、ロシアの政府高官は辞任したくても認められなくなったそうです。
 地方の知事や治安部隊員も含まれます。契約中の軍人は契約の満了後も退職することができません。何のための契約書なのでしょう。
 やめたがっている人がたくさんいるということの裏返しなのでしょうか。


 今月13日にウクライナ大統領が バチカンを訪問。ローマ教皇と会見しましたが、今日、バチカン側からウクライナとロシア両国の大統領に対し、停戦に達する条件を話し合うためにバチカンから送られる特使と会談することに合意したと発表されました。
 ローマ教皇が仲介役になってぜひとも停戦に話を持っていってほしいです。
 

2023年5月17日。ウクライナ侵攻から448日目

2023-05-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年5月17日。

 今日もベラルーシ大統領は公の場に姿を現しませんでした。

 ベラルーシはロシアに兵器の給与を続けています。(詳しい数字は公表されていません。)
 ウクライナが欧米から受けている兵器の支援のレベルと比べると、ベラルーシの兵器のレベルは下でしょう。
 ロシアがベラルーシから兵器の支援を受けるのは、よほど国内で不足しているからなのでしょうか。あるいはベラルーシ軍の所有する兵器をどんどんロシアへ運んでいて、今度はベラルーシ軍の装備が空っぽになってしまうような気がします。


 モスクワで今日、ベラルーシとロシアの両外相が会談を行いました。
 まあ、話の内容は詳しく報道されていませんが、既定路線でしょう。


 国際体操連盟はロシアとベラルーシ選手の国際大会参加認める意向です。中立の立場の個人の選手であることが条件ですが。


 ベラルーシ野党がドンバス地方から子どもたちをベラルーシのキャンプ場などに保養に招待、企画・運営している人たちを批判しています。
 保養に招待した後、子どもたちは親元へ帰宅しています。保養の後もベラルーシに残されたり、養子にさせられたりしているわけではないのにどうしてなのでしょう。