ベラルーシの部屋ブログ

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2024年6月10日。ウクライナ侵攻から839日目

2024-06-10 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年6月10日。
 ベラルーシ国防省は今日、ロシアの戦術核兵器の使用を想定した演習の第2段階にベラルーシ軍が参加していると発表しました。全て予定通りです。


 フィンランド国防省は、ロシア軍機が今日の早朝、フィンランド国境の内側約2.5キロメートルの空域を飛行し、フィンランドの領空を侵犯した疑いがあると発表しました。領空侵犯です。このご時世、みんな神経質にならざるをえません。日本の領域は大丈夫でしょうか。


 チェコ首相は今日、首都プラハで6日に起きたバス会社の車庫の放火事件について「ロシアが組織、資金調達した可能性が強い」と述べました。これ以外の東欧での放火事件はほぼ全て「ロシア情報当局が関与した破壊工作」という見方をしているそうです。
 チェコのバス会社の車庫が放火事件については、現地の警察が8日、南米人の男をテロ関与容疑で逮捕しています。事件の数日前にチェコに入国したとみられていますが、ロシア人ではないのですね。でもロシア当局が関与している、と。
 ポーランドでは先月ロシアの指示で破壊工作(暴行やペンキ工場への放火、放火未遂だそうです)に加担した疑いで9人を当局が逮捕しました。容疑者9人の国籍はウクライナ、ベラルーシ、ポーランドの3カ国でした。あーあ、ベラルーシ人がポーランドで何をしているのか。この中にロシア人がいないですよ。
 リトアニアでは5月初め、首都ビリニュスの大型家具店の倉庫が放火され、その数日後、ポーランド・ワルシャワのショッピングセンターが炎上する事件が起きており、これらも全てロシアが関与した可能性があるそうです。


 ロシアの独立系メディア「メディアゾナ」は今日、英BBCとの共同調査を行い、ロシアの民間軍事会社ワグネルが2022年7月からウクライナ侵攻の戦闘員として採用した4万8366人以上の受刑者のうち少なくとも1万7175人以上が死亡したことが判明したと伝えました。
 戦争に行って、生き延びられたら無罪放免になれると聞いて、この話に乗ったものの、3人に1人は死んでしまったという計算です。
 この報道によると、ワグネルは元受刑者の大半をウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムートに投入。ワグネルが同地の制圧を発表した23年5月までに1万7175人以上が戦死。このうち受刑者以外の戦死者は2372人なので、88%が受刑者だったことになります。それだけバフムートの戦闘員は元受刑者(犯罪者)だらけだったということですね。
 メディアゾナによると、死者数などは、ワグネルの情報筋から入手した戦闘員の家族らへの補償金の支払いに関する書類などから算出したそうです。バフムート周辺で戦死した戦闘員遺族への補償金支払総額は1080億ルーブル(約1900億円)だそうですが、犯罪者の家族を持っていた遺族は補償金を手にして、何を思ったでしょうか。



 ロシア外務省は今日、国営タス通信の記者がオーストリア当局により国外追放になったとして、オーストリア放送協会(ORF)の記者に国外退去を命じました。

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