ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年4月14日。ウクライナ侵攻から415日目

2023-04-14 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月14日。
 今日もミンスクは小雨が降っていました。

 ベラルーシの航空会社ベラビアが、ロシアの航空会社の航空機のメンテナンスを行う権利を取得しました。
 経済制裁のためにベラビア航空の飛行機のメンテナンスもできるのかしらと心配しているところへこんな発表です。
 またベラルーシがロシアから利益を得るチャンスが来ました。これも戦争の影響の一つですね。

 ロシア国防相は今日、ウラジオストクに司令部を置くロシア太平洋艦隊が抜き打ち査察の実施で高度な戦闘準備態勢に入ったと述べました。その際、日本が返還を求めている北方領土や、サハリン島への上陸撃退も想定した訓練を行うと表明しました。
 憂鬱ですね。

 訪米しているポーランド首相は13日、演説で「ウクライナが打ち負かされれば、中国が台湾に攻撃するかもしれない」と述べました。
 気が重くなりますね。
 
 日本と台湾の交流を進める超党派議員連盟「日華議員懇談会」の木原稔・事務局長(自民党衆議院議員)はロイターとのインタビューで、仮に台湾有事が起きれば日本はウクライナ戦争で避難民を保護したポーランドの役割が求められるとの見方を示しました。
 確かに台湾から避難民が来たら日本で保護しないといけないでしょう。でもそれだけではないはずです。

 ロシア大統領は今日、徴兵に際しての招集令状を電子化すること、および徴兵忌避者に対する罰則などを導入する法律に署名しました。
 今までの紙の招集令状は、本人が受け取るまでは無効とされていたので、多くの人が招集令を無視したり、すぐに国外に逃れたりしていました。今後は電子版招集令状を個人に送信し、それを受信するだけで、開いていなくても受け取ったことになります。また一度送信した招集令状を複製して、何度も送信を繰り返すことも違法ではなくなります。
 そして招集令状が示す期日までに入隊しない(指定の日付から20日以内に各地区の軍の入隊登録所に来ない)場合は、まず車の免許証が剥奪。出国禁止。不動産取引に制限がかかる(外国での住居の確保が難しくなる。国内に所有する家や土地を売るのも難しくなる。)などの罰則が定められました。
 ロシアのデジタル開発省は次回の秋季徴兵の際には、徴兵が完全にデジタル化可能という見込みを発表しています。
 また大急ぎで国外へ逃げるロシア人が増えそうです。

 
 2021年5月に起きたライアンエアー緊急着陸事件で逮捕されたロシア人のサペガ氏が、ベラルーシで有罪判決を受け服役中なのですが、同氏の家族の希望によりロシアへ移送されることが決まりました。
 ロシアの刑務所で残りの刑期を送ることになります。ロシア人(ロシアの国籍を持っている)なので、ロシアで服役するほうがいいのでしょうか。家族がロシアに住んでいるので、そのほうが差し入れなどの支援がしやすくなるというのもあるのでしょう。


 先週、リトアニア国会がロシアとベラルーシ人のリトアニア滞在を制限する法律(居住許可の申請、不動産の購入、リトアニア市民権の申請の禁止を含む 7つの制限措置)を採択しました。
 最初の草案ではこの措置がロシア人にもベラルーシ人にも適用されていましたが、その後国会で、うち4つはロシア人とベラルーシ人の両方に適用され、残り3つはロシア人に適用される・・・と変更され、国会を通りました。しかし、今日リトアニア大統領が承認する署名をせず、その理由として、
「リトアニアの国家安全保障の観点から、ベラルーシ人とロシア人との間に異なる評価にする根拠はない。」
と述べ、法案は元のとおり、7つともロシア人とベラルーシ人両方に(平等に)適用されるものに戻されることをリトアニア大統領は提案しました。