ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

つれづれ写真「絵本翻訳中!」

2009-11-28 | つれづれ写真
 芸術の秋ですね、と思っているうちに終わりつつある11月・・・。
 特に今年の11月は忙しかったです。
 つれづれ写真シリーズもちっとも進まないしさ。本当に写真が趣味です!と言えるのか・・・。
 
 久しぶりの更新ですが、白黒にしてみました。白黒の写真はいいですよね。
 昔の俳優さんの写真とか、どれもこれも本当に美男美女に見えるし。
 ベラルーシは日本と比べると結構最近まで白黒写真を撮っていたので、S夫も昔の白黒写真で見ると、えらく男前に見えたりする。(今は・・・;)
 私と年齢が8歳年下なだけのS夫の甥っ子が、私の赤ちゃんのときのカラー写真を見るとびっくり仰天する。本人の子ども時代の写真は小学6年生ぐらいまでは全部白黒である。
 
 それに白黒写真だと風景写真なんかも芸術的作品に見えてきたりしませんか?
 というわけで、自分が撮った平凡な写真を無理やり芸術作品に見せたいがばっかりに、白黒写真に挑戦することにした。
 それに今は白黒用のフィルムなんてわざわざ買わなくてもPCで色調を自由に変えられて簡単だしね。

 では白黒シリーズ第1弾。タイトルは「芸術の秋。勉学の秋。絵本翻訳中!」
 うちのY子ちゃんが日本の絵本をロシア語に翻訳しているところです。もちろん翻訳した絵本は日本文化情報センター所蔵のもので、翻訳作業終了後はセンター内で閲覧できるようになっております。
 白黒にすると見慣れた自分の子どもも知らない人みたい(^^;)に見えてくるから不思議。
 Y子本人はこの写真を見て
「何これ? 『むかしむかしあるところにYちゃんがいました。終わり。』って感じ。」
と感想を言っていました。

NHK BS1の番組「きょうの世界」でベラルーシが取り上げられました

2009-11-11 | ベラルーシ文化
 11月10日にNHK BS1の番組「きょうの世界」でベラルーシが取り上げられました。
 ベラルーシに住んでいる私は見られなかったのが残念です。

 こちらのNHKサイトの「過去の放送内容」でも少し内容が紹介されているのでご覧ください。

http://www.nhk.or.jp/kyounosekai/lineup/index.html


 「ヨーロッパとの経済的な関係の強化を模索し始めている」ベラルーシ・・・ですが、簡単には進まないような気がしますね。
 実際に住んでいる人間からするとヨーロッパとの関係改善より、中国との経済協力関係構築を模索中・・・という感じがします。
 そしてやっぱりロシア抜きには考えられないベラルーシの生きる道。 
 どうなるんでしょうかねえ・・・。

日本文化情報センターの活動 書道体験会  第3回

2009-11-07 | 日本文化情報センター
 2009年11月1日「第3回 書道体験会」を行いました。
 今回で3回目の実施となり、恒例イベントになりつつあります。
 2007年の第1回書道体験会についてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/31e927509d06142fecc1ec906d8a0c11


 2008年の第2回書道体験会についてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c118e6963703e7e7d64a03945dd4987b


 今年は新型インフルエンザの影響で参加者がすっかり減ってしまうのではないか、と心配していたのですが、昨年とあまり変らない27名が参加してくれました。
 そして今まで2回の過去の実施で得た経験を元に、今回はベラルーシ人に人気のある言葉(漢字)を14個選んで、書き順をつけたお手本を作り掲示しました。
 人気のある漢字というのは「幸」「美」「愛」などです。「喜」や「祝」も人気がありました。
 
 ことわざを調べてきて書く参加者や、好きなアニメキャラの名前を書く人もいました。(^^;)
 とても楽しい体験会だったと思います。
 ミンスクでは墨汁は売っていないのですが、固形の墨は画材専門店でたまーに中国製のものが売られています。でもすずりは売っていないし、ベラルーシ人は使い方が分からないと思います。
 あと習字用の筆もベラルーシで売られている絵画用の筆とは違っているので、きれいに字が書けないそうです。
 ふつうの筆と水彩絵の具の黒じゃだめなんでしょうかね・・・
 見た目には問題ないと思うんですが、参加された方は全て日本製の習字道具が使えて、大変喜んでおり、とても貴重な体験だったと思います。

 すずりや筆などを寄付してくださった日本人の方に深くお礼申し上げます。またできたら来年も11月3日の文化の日前後に開催したいと思っています。
 書道道具を寄贈してくださる方がおられましたら、ご連絡ください。現在3つのすずりを2人で使っていて、順番が来るのに1時間待ちが当たり前なほど、大人気の書道会です。
 すずりや筆の数が増えるとより多くのベラルーシ人に参加してもらえるので、助かります。 
 

人形劇ぺトルーシカ その2

2009-11-05 | ベラルーシ文化
 劇団「ナーシ」のみなさんです。
 真ん中に写っているのはピアノ演奏担当の方。舞台では袖に隠れていて姿は見えません。
 両端のお二人が人形を操り、また声も担当しています。こんなカラフルな格好をしているのは本人がぺトルーシカのパパとママの役もしているからです。
 ママ役でしかもぺトルーシカ役をしているイリーナさんは、オシポビッチの青少年創作センターの人形劇クラブの顧問をしています。
 オシポビッチ出張講演の記事の画像にも写っていますが、分かりますかね? きれいな人なのに、ぺトルーシカのママの役のため、こんなメイクをしています。でもかわいい。
 写っているトランクは広げると舞台装置になります。
 もう一つトランクがあって、たくさんのお人形や小道具が入っています。

 お人形は手作りで、人差し指で頭の部分を親指と中指で両手の部分を操作するそうです。簡単なようで、生き生きとした動きにするのは難しそうですね。

 劇団「ナーシ」は子ども向けの人形劇だけではなく、大人向けのブラックな演目もあるそうなので、いつかそれも見てみたいです。 

 箱人形劇もそうなのですが、ベラルーシって伝統的に人形劇が好きなんだな、と思いました。
(箱人形劇について詳しくはこちらです。調べたらベラルーシは指人形劇より箱人形劇のほうが盛んで、ロシアでは箱人形劇より指人形劇のほうが発達したそうです。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/culture/doll/index.html

 

人形劇ぺトルーシカ その1

2009-11-04 | ベラルーシ文化
 民衆の間で生まれたぺトルーシカという人形劇、ロシアでは17世紀に書かれた文献に上演の記録が残っています。
 このような人形劇はお祭のときに大道芸人があちこちの町の広場で演じられてきました。もちろんベラルーシでも長く受け継がれてきた伝統文化の一つです。
 しかし時代の変化のためか、純粋に伝統的なぺトルーシカはあまり見られなくなってしまいました。

 ところが最近ベラルーシで新しいタイプの指人形劇として復活させた劇団がベラルーシにあります。
 それは「ナーシ」というオシポビッチにある人形劇団です。先日オシポビッチで出張講演に行ってきましたが、それを勧めてくれたのがこの劇団の方の一人なのです。

 人形遣いが2人、ピアニストが1人という小さな劇団ですが、すでに国内の人形劇のコンクールで優勝するなど、高く評価されています。
 伝統的なぺトルーシカは鷲鼻で、奥さんがいて、なまけもので毒舌家なのですが、劇団ナーシのぺトルーシカは小学生の男の子、パパとママがいて、でも言うことをちっともきかず、勉強は嫌い、食い意地が張っている、という設定です。
 このほうが子どもになじみやすいですよね。

 内容は男の子のぺトルーシカが学校に行きますが、途中でランドセルをブタに背負わせ、自分は遊びに行ってしまいます。そこでいろいろな人に出会う、という話です。
 やんちゃなぺトルーシカがとてもおもしろいし、舞台装置にもさまざな仕掛けがしてあって、驚かされます。そして何より団員さんたちの熱演と技術がすばらしい。一人で何役もこなさないといけないので大変です。そして音楽の生演奏。
 さらに劇の後にいろんなクイズやコンテストなど参加ができて、子どもたちは大喜び。
 画像はぺトルーシカの絵を描いてみようコンテストに出場し、キャンディーをたくさんもらったY子です。後ろにぺトルーシカとそのお父さんが映っています。

 劇団「ナーシ」はベラルーシ各地で公演を行っていますが、ミンスク市内ではロシアン・ロマンス劇場で定期公演しています。 
 ロシアン・ロマンス劇場のサイトはこちらです。(ロシア語のみです。)

http://www.rusromans.com/




ベラルーシにおける新型インフルエンザ情報 (マスクのほか、ワサビも?)

2009-11-02 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 ベラルーシでは今年の8月まで新型インフルエンザの患者数はゼロでした。
 しかし8月末に、海外へ保養に行っていた子どもや里帰りしていた留学生がベラルーシへ戻ってきたときに、感染した状態で空港で検査を受け、そのまま隔離・治療を受ける、という事態が起こりました。
 その数6人。これがベラルーシでの最初の新型インフルエンザ患者です。

 その後、この数は全く増えませんでした。しかしそれを信用しているベラルーシ人はあまりいなかったと思います。
 10月末にはウクライナで約30人が死亡。しばらくしてからウクライナ政府は新型インフルエンザによる死者と認めて公式発表しました。

 それと同じころにベラルーシでも
「変なインフルエンザが流行っている。」
「どこそこの病院で一人死んだらしい。」
「どこそこの病院では別の病気で入院していた患者が次々と5人死んだ。」
という噂が流れるようになりました。でもニュースなどでは報道されていません。
 この噂が正しいのかどうか、はっきり分かりません。

 さてベラルーシの学校は10月の最終日曜日(つまり冬時間に移行する日)の次の日の月曜日から1週間は秋休みです。
 しかしこの秋休みが終わった10月31日土曜日、担任の先生から電話がかかってきて、秋休みがさらに1週間延長されたことが伝えられました。
 理由は学校閉鎖、病気の児童が増えているため、ミンスク市全ての学校が閉まることになったのです。

 病気の児童が増えていると言っても何の病気なのか・・・新型インフルエンザとは発表していません。
 そして先生から電話がかかってきた同じ日にベラルーシで初めてマスクをした人を見ました。ベラルーシではもともとマスクをして外出する習慣がありません。
 とうとうベラルーシでも、マスクをする人が出てきたか、と思いました。

 月曜日にはミンスク市内の薬局でマスクが売り切れるところが出てきました。
 でももともとマスクの在庫がなかったためか(一般人向けには大量に作っていない国なので・・・。)マスクをしている人が大勢いる、という状況ではありません。
 こちらはすでに気温が0度ぐらいなので、マフラーで口元を覆っている人も出てきました。
 
 予防接種ですが、新型インフルエンザのワクチンについての情報は入ってきていません。しかし季節性インフルエンザの予防接種は無料で受けられるそうです。
 しかもほぼ国民全員の分があるそうです。
 
 新型インフルエンザのワクチンではないので、この無料の予防接種を受けても、新型インフルエンザにかからないわけではありませんが、受けないよりいいかと思ったので、今日病院できいてみます。
 
 また何か新しい情報が入ったら、更新します。

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 ここからは11月4日の書き込みです。インフルエンザの予防接種、受けてきました。無料とあってかなり長い行列になっていました。
 予防接種と言っても新型インフルエンザの予防接種ではありません。ふつうの季節性インフルエンザの予防接種で、A型とB型の両方に効くそうです。
 注射ではなく鼻の穴から吸引させるタイプの物で、正直に言って強い効き目があるタイプではありません。これでインフルエンザに罹らない、という保障はありません。
 しかし何もしないよりは症状が軽くすむそうなので、受けておきました。
 結果はどうなることやら・・・。

 1週間延長された秋休み(学校閉鎖)はさらに1週間延びるという噂が飛んでいます。
 しかし全市の学校(小中高校)が閉まっていて、自宅待機しないといけないのに、児童図書館は開いています。
 図書館員は通常通り勤務しており、子どもたちも本を借りに来ています。これだと学校閉鎖した意味がないような気がしますが・・・。
 もっとも図書館に来る子どもの数はとても減っています。当然ですね。

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 ここからは11月7日の投稿です。
 5日午前中に担任の先生から電話がかかってきて、子どもが病気かどうか尋ねられました。
 どうも受け持ちの生徒が病気かどうか調べ、病気の児童が何人いるか学校ごとに把握しようとしているようです。
 その後ニュースで全市の学校閉鎖が終わり、9日月曜日には登校することになった、という報道がありました。
 しかし6日には再び、学校閉鎖を11日まで延長することになりました。延長の理由ははっきりしません。
 保健省はようやく学校閉鎖の理由をインフルエンザの流行によるもの、と発表しましたが、新型インフルエンザによるものかどうかは名言していません。

 ミンスクでは昨日雪が1センチぐらい積もりましたが、再び気温が上がり、今は雨が降っています。
 マスクをしている人も増えました。でも非常に少数です。薬局ではマスクを売っていないかどうか尋ねる人もいましたが、売り切れとのこと。
 マスクをしている人が少ないのは、ベラルーシ人がインフルエンザを楽観視しているからではなく、単にマスクが売り切れてなくなっているからだと思います。 
 
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 ここから先は12日の投稿です。
 昨日で学校閉鎖も終わり、今日から5年生以上の子どもは登校しているようです。でも低学年の子どもはまが学級閉鎖が続いているようです。
 このようなあいまいな書き方になっているのは、うちのY子が水疱瘡にかかってしまい、どっちにしろ学校を休まないといけなくなったため、私が学校の様子がどうもよく分からないからです。
 ちなみにY子が通っている学校では水疱瘡の子どもは他におらず、どうもうちの子は新体操クラブの子どもから水疱瘡をもらってきてしまったようです。

 病院ではY子の水疱瘡より、他に水疱瘡とインフルエンザをいっしょに発病する子どもが出てきたら一大事、と考えうちの子には、自宅から出るな、と言っております。
 で、近所の子ども病院に行ってきたのですが、順番待ちの間、げほげほとずっと咳をしている子どもがいました。
 もちろんその子どもはマスクなどしておらず、その親も、周りの待っている子どもや連れてきた大人も誰もマスクをしていない・・・。
 
 マスクが売り切れて手に入らないから、そして、あまり気にしない(神経質ではない)からでしょう。
 ベラルーシ人はもともと薬よりも民間療法に頼ったり、詳しかったりします。
 その結果、店頭からワサビが売り切れて消えてしまった店が出てきました。
 歴史史上初の出来事かも。もっともこちらのワサビはホースラディッシュ(静養ワサビ)で日本のワサビより味も香りも薄いです。
 とにかくインフルエンザにワサビで対抗しようとするベラルーシ人、と言うことです。効き目があるかもしれないので、日本人の皆さんもどうでしょうか?

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 ここからは11月21日の書き込みです。
 公式発表によるとベラルーシでの新型インフルエンザ感染者数は85人だそうです。そのうち7人が死亡。(報道によればベラルーシ保健省は165人の感染、13人の死亡を発表したそうです。)
 実際の数字ははっきりしません。隣のウクライナでは300万人が感染し、300人が死亡したらしい、という噂が飛んでいます。

http://www.j-cast.com/2009/11/20054477.html

 
 ベラルーシの薬局ではマスクはどこも売り切れ。期待していたロシアからのワクチンの輸入も、今のところ実現しておらず、学校は授業を再開したところが増えましたが、予防接種の話はまだありません。
 ドイツから輸入したというインフルエンザに効く薬がすでに売り切れて入手困難になっていますが、実際にはこの薬はふつうの風邪薬だそうです。
 鼻の穴の内側に塗ると細菌が付着するのを防ぐという何とかオイルもすでに売り切れ状態です。

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 ここからは11月24日の書き込みです。
 報道によればベラルーシ保健省は165人の感染、そして13人の死亡を発表したそうです。
 噂ではベラルーシで毎週80人の割合で死亡者が出ているそうです。
 また新型インフルエンザなのかどうかを検査するキットの在庫がベラルーシでは底をついてしまったそうです。(今のところ。しばらくするとこの問題は改善されるかもしれません。)
 検査キットがないから死亡の原因が分からず、新型インフルエンザが原因の死亡者数はこれから増えないだろう、という皮肉な(あるいはあきらめた)意見を言うベラルーシ人もいます。

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 ここからは12月2日の書き込みです。12月1日ベラルーシ保健省はインフルエンザの流行の終息宣言を発表しました。
 学級閉鎖については各学校ごとの判断に変りました。しかしほとんどの学校で授業が再開しているようです。
 ベラルーシは12月に入っても雪がつもらず、気温が高い状態が続いています。 これから寒くなる時期に再びインフルエンザが流行しないように祈るばかりです。