ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2021年5月31日。またライアンエアーが

2021-05-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月31日、また冷え込むという天気予報だったのですが、実際には暖かい日でした。

 ベラルーシほぼ全土で270校の学校に爆破予告がありました。実際には爆発物は見つかっていません。このうち118校はミンスク市内の学校でした。いたずらメールだとは思いますし、学年によってはもう登校もしていません。

 

 次はまたライアンエアーに爆破予告です。今度はダブリンからクラコフへ向かっていた飛行機が爆発物が仕掛けられている可能性があるとして、ベルリン空港に緊急着陸しました。

 機内には160人の乗客が乗っており、ミンスクのときのように7時間かかって機内や荷物などの検査をしましたが、危険物は何も見つからず、今日未明に別の飛行機に乗りかえてクラコフに出発したそうです。

 ライアンエアー、受難ですね。だれが爆発物があると伝えてきたのか報道された記事を読んでも分かりませんでした。いたずらだったようです。

 キプロスもベラルーシとのフライトを停止しました。

 新しくミンスク・ウファの便をベラビア航空がスタートさせました。

 

 ドイツ政府とフランス政府はプロタセヴィチ氏の釈放をベラルーシ政府に求めました。ドイツ首相は対ベラルーシの制裁は絶対必要だと述べました。

 ロシア政府側はベラルーシに対する欧米からの経済制裁からベラルーシを守るという姿勢です。

 

 ジャーナリストの一斉逮捕があった、独立系メディア、トゥト・バイの編集長が脱税の罪で起訴されました。これから裁判が始まります。

 

 今日、ベラルーシ国境委員会は、ベラルーシ人とベラルーシ国内に居住している外国人が国外へ出国することを一時的に禁止しました。例外的に外国へ留学あるいは就労するために、ベラルーシ人がベラルーシを出国することは許可されます。しかしそのために、旅行などの一時的な滞在でないことを証明する書類が必要で、それがロシア語かベラルーシ語で表記(翻訳)されていないといけません。

 

 今日から4日間ベラルーシ軍は戦争を想定した軍事演習を行います。

 

 NATOは31日、ベラルーシ外交使節団のNATO本部への出入りを制限すると発表しました。  


ベラルーシのコロナウイルス感染者39万4439人。死者数2851人

2021-05-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月31日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は39万4439人になりました。1日の新規感染者数が632人と減りました。1日の新規検査数も11760件と減ったので、感染が収束しているかどうか少々言い難いです。

 死者数は2851人です。

 385382人が回復しました。

 633万件を超える検査数となりました。

 

 日本のニュースですが、外務省が海外に住んでいる日本人に意向調査、つまりアンケートを始めました。

海外邦人、一時帰国し接種へ 170カ国、45万人に意向調査 共同通信 配信

外居住中に一時帰国して新型コロナウイルスのワクチン接種を希望する邦人を対象に、日本政府がワクチンを無償投与する方針を固めたことが28日、外務省への取材で分かった。欧米主要国を除く170カ国・地域の在留邦人計約45万人を対象に意向調査を始めた。8月以降の接種開始で調整している。

 接種は年齢による優先順位は設けず無料だが、渡航費と滞在費は自己負担となる。国内での一般接種時期が依然不透明なため、海外の邦人への投与開始もずれ込む可能性がある。  帰国後すぐに成田、羽田両空港かその周辺で1回目の接種を受け、ホテルや自宅での14日間の隔離措置を経て2回目を接種する。

・・・・・

 欧米主要国を除く国に住んでいる私にもアンケート調査依頼が来ました。(日本国内に住民票を持っている人は対象外。)

 海外在留邦人に役立つという意味で、いい考えだと思いますが、ベラルーシから成田空港までワクチン接種のために移動できないです・・・。

 外国からコロナ(特に変異株)を持ち込まないでほしいという日本に住んでいる日本人の意見もあり、また海外在住で、すでに現地でワクチン接種したという日本人もいます。

 それより日本に住んでいる日本人にワクチンを優先して、という人も内外にいます。

 私は順番がいつになるかわかりませんが、すでにベラルーシの公務員枠で接種を予約したし、ベラルーシから出国しづらい状況になっているので、ベラルーシで受けます。私の分は日本国内の方に接種してあげてください。

 

 ちなみに、こんなニュースもあります。こちらも共同通信。

住民票なければ接種対象外 五輪、海外拠点の日本選手

配信

 6月1日に本格的に始まる東京五輪の日本選手団への新型コロナウイルスワクチン接種に関し、海外が活動拠点で日本国内に住民票を置いていない選手は、対象外となる方向であることが、31日分かった。複数の大会関係者が明らかにした。厚生労働省は、接種の条件として日本に住民票があることが原則だとし、こうした選手は、一時的にでも住民票を日本に置けば接種が可能との見解を示している。

 関係者によると、対象外になる選手は数十人程度となるもよう。大会が近づき、調整が最終段階に入った中、接種のためだけに住民票を移すのは困難とみられ、関係機関で対応を協議している。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者39万3807人。死者数2841人。

2021-05-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月30日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は393807人になりました。1日の新規感染者数は1178人でやや増えましたが、1日の新規検査数は19432件で増えているので、感染が広がったとも何とも言えません。

 死者数は2841人です。

 384933人が回復しました。

 632万件を超える検査数となりました。


チロ基金提供「私たちのテスト」N3レベル合格者発表

2021-05-30 | 日本文化情報センター

 チロ基金提供、日本文化情報センター作成の「私たちのテスト」N3レベルが5月23日に実施され、合格者が発表されました。

 このチロ基金提供「私たちのテスト」について詳しくは2月の投稿「今夏の日本語能力試験、ベラルーシでは中止。代わりに『私たちのテスト』独自作成」

に書いていますが、1年に1回しか日本語能力試験が実施されないミンスクで、2年連続実施が中止されたのを受け、代わりになるテストを日本文化情報センターが作成、実施、合格証を授与する日本語試験のことです。

 昨年も日本語能力試験中止のため、「プレ・私たちのテスト」をN3、N4、N5レベルを実施しましたが、今年はもっと本格的に、本物そっくりに問題作成しました。

 まずN3レベルが実施され、6名の受験者がいましたが、合格したのはそのうち2名です。(おめでとうございます。)

 高得点の結果に満足でしたが、もし今年ミンスクで日本語能力試験が実施されていたら、この二人は合格していたはずなのに・・・と残念です。

 

 私たちのテストN3レベルの実施がスムーズにでき、合格者も出ましたので、今月末に「私たちのテストN2」レベルも実施することにしました。

 また予定通り、9月初めに「私たちのテストN4」「私たちのテストN5」も行います。また改めてこのブログでご報告いたします。

 日本文化情報センター日本語教室の生徒たちが、日本語能力試験ミンスク中止にめげず、やる気を持ったまま、日本語の勉強を続けてほしいです。

 

 「私たちのテスト」実施については、高額ではありませんが、やはり経費がかかります。日本語能力試験と違って受験希望者は受験料無料です。(チロ基金の名を冠した合格証を授与しますが、日本語能力試験の認定証のように、これで日本での就職が有利になるとか、進学がしやすくなるという効力がある認定証ではないので、受験料無料です。)

 チロ基金の支援なしでは問題作成も、実施もできません。

 ベラルーシでの日本語学習を応援してくださっている支援者の皆さま、この場をお借りして深く御礼申し上げます。

 

 

 

 


2021年5月30日。トラック輸送も停滞

2021-05-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月30日。

 23日にミンスク空港で身柄拘束されたプロタセヴィチ氏はKGB管轄の刑務所に移送されました。同時に拘束されたサペガ氏も同じ刑務所に収容されているそうです。

 

 ロシアのソチで会談中のベラルーシとロシアの大統領。海水浴を楽しんでいます。大統領の三男も同行していったことが判明。まだ高校の夏休みは始まっていませんが、授業は欠席したようですね。

 ロシアからベラルーシに5億ドルの融資をすることで両大統領は合意しました。昨年12月に両国が合意した総額10億ドルの融資の第2弾だそうです。また借金が増えます。

 

 アメリカ国務省の29日の発表によると、欧米などの21カ国は、各国政府が連携する「報道の自由連合」の声明を発表しました。

 ライアンエアー緊急着陸事件についてプロタセビッチ氏拘束を「報道の自由に対する全面攻撃」「前例がなく衝撃的」と厳しく批判。即時、無条件釈放をベラルーシ政府に求めました。

・・・という報道を見て、「報道の自由連合」というものが存在するのかと思いました。調べると報道の自由を重視する各国政府が、ジャーナリストの安全確保などを目的に、2019年7月に発足させた機関だそうです。(日本に政府はこの中に含まれているのでしょうか。)

 

 ベラルーシのニュースサイト「ホロドナ・ライフ」の編集長が「過激主義であるから」と拘束されました。今のベラルーシではほぼ毎日のように「過激である」とされたサイトやテレグラムチャンネラーが拘束されたり、家宅捜査を受けたりしています。

 

 今日、ベラルーシからEU圏に向かう国境地帯で貨物トラックが国境を越えることがなかなかできす、長蛇の列ができています。

 ラトビア、リトアニア、ポーランド国境地帯で、合計2700台のトラックが止まったまま、ベラルーシから出国できていません。商品の輸出入にこれから支障がでてきそうです。

 

 エストニアのタリンのラスナマエ地区で「ミンスク」というタイトルの映画の撮影が始まりました。エストニアとロシアの合作映画で、監督はロシア人、制作費はエストニアが(全額ではないですが)多く出しているそうです。テーマはベラルーシの反政府活動で、ドキュメンタリーではないので、創作のストーリーです。

 あらすじは、ミンスクに住む(たぶんベラルーシ人の)新婚夫婦が、おそらく2020年8月の大統領選挙の後すぐの頃、タバコが切れたので外へ買いに行ってからの30分間で、人生が全く変わってしまった・・・というものだそうです。

 まだこの映画は完成していないので、はっきりとわかりませんが、おそらくこの夫婦が反政府デモ集会に巻き込まれてしまうストーリーなのでしょう。

 実際に、偶然デモ行進をしていた道路の近くのオープンカフェでコーヒーを飲んでいたり、ピザを食べたりしていたら、身柄拘束された人がたくさんいました。完成したら見てみたいですが、ベラルーシに住んでいる私はたぶん見られないでしょう。

 


2021年5月29日。午前は良い天気で午後は曇り

2021-05-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月29日、午前と午後で天気が変わりました。

 飛行機関連のニュースが続いています。ロシアはベラルーシを迂回してモスクワへ行くエアーフランスとルフトハンザに許可を出しました。これで遠回りになるけど、モスクワ便は確保されますね。

 今日からベラビアは、ベラルーシから、キプロス、ハンガリー、セルビア、モルドヴァの都市と運行している便を約1ヶ月停止しました。

 従業員50%をリストラすると発表していたベラルーシ国営航空ベラビアですが、リストラを撤回しました。ちゃんと給料を払える目処がついたのでしょうか。

 またベラビアが停止していたミンスク・カリーニングラード便は復活しました。カリーニングラードはロシア領なので当然ですよね。

 従業員50%をリストラすると発表していたベラルーシ国営航空ベラビアですが、リストラを撤回しました。ちゃんと給料を払える目処がついたのでしょうか。

 ベラルーシではストライキなどに参加した従業員をすぐ解雇できる法律ができました。

 

 23日にプロタセヴィチ氏と拘束されたサペガ氏ですが、反体制テレグラムチャンネラーであると拘束後に撮影された動画内で自白していましたが、これは嘘だそうです。つまりこのテレグラムを実際に運営しているのは別の人です。無理に自分が反ベラルーシ政府の人間だと認める供述をさせて、それを動画に撮られたという感じです。

 

 アメリカはベラルーシの国営企業9社に対して経済制裁を発動することを決定しました。

 ベラルーシのアメリカ大使館は野党リーダー、チハノフスカヤ氏の夫で政治犯のチハノフスキー氏が逮捕されて、今日で1年目に当たることから、改めて釈放をベラルーシ政府に訴えました。

 リトアニアやウクライナなど10カ国以上、ベラルーシ国内でも今日、チハノフスキー氏釈放を求めるデモ活動が行われました。

 

 昨日のベラルーシ大統領とロシア大統領の会談では、ベラルーシ大統領は、欧米諸国が感情的になっている、ライアンエアー機を緊急着陸させたのは国際法に基づいた措置であり、経済制裁を受けるいわれはない、爆破予告の詳細などの書類はそろえて持ってきたから見てほしいなどとロシア大統領に訴えました。

 結局ロシアにまた経済支援を求めるようです。またロシア国籍のサペガ氏がベラルーシで拘留されていることについては、ロシアは無関心ではないことを述べました。他にもロシア国籍で、ベラルーシ刑務所に収監されている人がいます。

 またベラビア航空の新しいフライトについても決まったようです。

 

 スウェーデンにあるベラルーシ大使館のすぐ近くに白赤白の旧国旗が掲揚されました。

 ラトビアに続いて、ベラルーシとスウェーデンの関係が悪化しそうですね。

  


ベラルーシのコロナウイルス感染者39万2692人。死者数2831人

2021-05-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月29日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は392692人になりました。1日の新規感染者数は992人です。新規検査数は18143件で増えました。感染は収束してきたと言っていいでしょう。

 死者数は2831人です。

 383380人が回復しました。

 630万件を超える検査数となりました。

 

 ベラルーシの学校は卒業試験などを除き、夏休みが始まりました。これで学校内での感染はほとんどなくなるでしょう。ただ、子どもは無症状なだけで、ほとんど感染しているのではないかと知人の医者が話していました。

 変異株が心配ですね。学校や大学でのワクチン接種の話は全くないです。


2021年5月28日。気温が上がりました

2021-05-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月28日、ようやく気温が少し上がってきました。やっと春が来たかと思いましたが、一時的なものだそうです。

 ずっと飛行機関連のニュースが続いています。

 ウクライナとエストニアが自国内の領空をベラルーシ航空飛行機が飛行することを禁止しました。

 リトアニア外務省は、ベラルーシの市民社会や独立系メディアの弾圧に抗議するため、ベラルーシ大使館の代表者を呼び出し、リトアニアの外相は「外交官の身分を隠れ蓑に活動するベラルーシ情報機関員2人に出国を求めた。」とツイッターで明らかにしました。(外交官の身分を隠れ蓑にして諜報活動ですか。でもそういうことしている外交官は世界中たくさんいますよ。みんなしてますよ。多かれ少なかれ日本人外交官もそうですよ。)

 ライアンエアー緊急着陸事件について国際民間航空機関は調査することを決定しました。

 ベラルーシ当局の主張は、「ライアンエアーに爆発物を仕掛けたというハマスの脅迫メールがスイスから複数の空港に送られてきた。ミンスクの空港だけではない。アテネの空港にも通知はあった。」

「国際ルールに従って乗員に知らせた。」

「乗員がライアンエアーなどと15分間にわたって相談し、ミンスク空港への着陸を決めた。(ベラルーシ政府がミンスク空港へ誘導したわけではない。)」

「指名手配中のプロタセヴィチ氏を拘束するため緊急着陸をベラルーシ政府が強制したとする欧米諸国の主張は全くまちがっている。」

 

ライアンエアー側は、「同機のパイロットがミンスクの管制官から爆発物について通知されたときに、ミンスクからライアンエアー社に連絡するよう依頼した。しかし、管制官は、ライアンエアーに電話したが、誰も受話器を取ろうとしなかった、という嘘をついた。(ライアンエアー社に記録もない。)」と主張しています。

 

 複数のメディアが、ミンスク空港の管制官がライアンエアーのパイロットに危険を知らせたのは、同機に爆発物を仕掛けたとする脅迫メールがベラルーシ側に送信される24分前だったと報道しました。(脅迫メールは後付け?)が、この報道はベラルーシ国内ではアクセスしづらくなっています。

 このハマスの名を語る脅迫メールはスイスに本拠を置くプロバイダー業者「プロトンメール」が管理するアドレスで送られていました。

 プロトン社は27日、ロイター通信の取材に、ライアンエアー機が危険を知らされ、緊急着陸のためにミンスクの空港に向けて旋回を始めた後にこの脅迫メールが送信されたことを認めました。そして今後の捜査に協力するとの声明を出しました。

 調査結果が発表されても、ベラルーシ政府は絶対に自分たちの主張を曲げないでしょう。

 

 ベラビア航空のチケット売り場では混乱が続いています。チケット払い戻しの列が3時間待ち。実際の払い戻しは1ヶ月後だそうです。

 ベラルーシ以外の国に滞在して、今月下旬に飛行機で帰国しようとしていたベラルーシ人も、フライトのキャンセルが相次ぎ、帰国できなくなって困っている人がたくさん出てきたようです。

 

 ベラルーシ大統領はロシア大統領と会談するため、大統領専用機でソチ入りしました。会談は5時間にも及んだそうです。さらにロシア大統領は、海水浴をしようと誘ったらしいです。

 

 欧州放送連合はベラルーシテレラジオカンパニー(ベラルーシ国営放送)を加盟局待遇を停止すると発表しました。

 

 ベラルーシの検察総局ラトビアの外務大臣とリガ市長に対して訴訟を起こすことを公表しました。アイスホッケーのワールドカップが行われているリガで、参加国の国旗が掲揚されていますが、ベラルーシの現国旗の代わりに白赤白の旧国旗が掲揚されたことに対し、ベラルーシ政府側が反発。民族的憎悪を扇動することを目的とした意図的な行動をしたとして、掲揚した外務大臣とリガ市長は、重大な犯罪を犯したとしています。

 もうラトビアの外交官は帰国し、ベラルーシの外交官も帰国。飛行機は両国の間を行き来していません。

 どのようにしてベラルーシ側がラトビアの外務大臣とリガ市長を裁判にかけることができるのでしょうか。

 ラトビア大使はベラルーシとの関係を凍結状態と発言しました。

 

 ベラルーシでは今後ウクライナからの輸入品に対して許可を厳しくすると発表しました。

 

 ベラルーシ初代国家元首のシュシケヴィチ氏の孫がワルシャワでヨーロッパに支援を求めるハンストを始めました。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者39万1637人。死者数2821人

2021-05-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月28日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は391637人になりました。1日の新規感染者数は1434人です。1日の新規検査数は17543件と減ったので、感染はやや広がったということです。

 死者数は2821人です。

 382167人が回復しました。

 628万件を超える検査数となりました。

 

 ベラルーシ大統領は国境地帯にテントを立ててワクチンセンターを作り、ウクライナと西側ヨーロッパから入国する人のためにロシア製コロナウイルスワクチンを接種することを提案しました。実際にどうなるかはわかりません。


2021年5月27日。飛行機雲

2021-05-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月27日。今日は青空が広がりました。朝、飛行機雲が一筋見えたのですが、ああ、まだベラルーシの空を飛んでいる飛行機もあるんだなあ、あれはロシアへ行く便かなあと思いました。

 ベラルーシ国営航空ベラビアは、さらにワルシャワ、ミラノ、アムステルダム、ローマ、フランクフルト、ベルリン、ミュンヘン、ハノーバー、ウイーン、ブリュッセル、バルセロナ、カリーニングラードとのフライトを10月30日まで欠航することにしました。

 

 ミンスク市内にあるベラビアのチケット売り場には朝から払い戻しの人が押し寄せ、長蛇の列になっています。

 旅行代理店もコロナ禍で苦境の上にこんな事件がバケーション前のこの時期に起こって、ますます大変なことになっていると思います。

 

 今日は、オーストリア航空のウイーン・モスクワ便がベラルーシ上空を避けて飛行することに対してロシア側が許可しなかったというニュースがあります。ウイーンからモスクワへ飛行機を飛ばすなら、ベラルーシ上空を通過して、ロシアに入ってきてくださいとロシア側がオーストリア側に言っている、ということですね。

 同じことがエールフランスにも起きました。27日のパリ発モスクワ行きの運航を中止したのですが、ロシア当局がベラルーシ領空を迂回するというルート変更を認めずウィーン発モスクワ行きの運航を中止したと、エールフランスの広報担当者が登場予定の乗客にメールで連絡したそうです。

 そこまでしてロシアはベラルーシ上空に外国機を飛ばしたいのでしょうか。他の航空会社がベラルーシ迂回ルートを提示したところそれは認めたらしいので、どうしてロシアがフランスとオーストリアの飛行機に対してはこんなに厳しいのかよくわかりません。オーストリア政府もロシア政府に説明を求めるそうです。

 

 ロシア航空のアエロフロートもモスクワ・パリ、モスクワ・ビリニュスのフライトをキャンセルしました。ベラルーシからビリニュスなんて「すぐそこ」の距離ですが、モスクワ経由で行くのもこれは難しくなってきましたね。

 昨日はミンスク空港からフライトキャンセルのためにどこにも行けなくなった外国人20人が、空港で止まらざるをえない状態になったそうです。

 

 逆にイラク航空のフライ・バクダットはミンスクとの定期便を増やすと発表し、ロシアとベラルーシ間の長距離バスも本数を増やすとベラルーシ側が決定しました。ロシア経由で外国へ行こうとするベラルーシ人が増えるので、バスを増やせばその分の儲かるでしょう。コロナ禍の憂いはどこへやら。やっぱり人の移動を完全に止めること(ウイルスの拡散を止めること)は至難の業ですね。

 

 1ヶ月後にミンスクで予定されていた自転車競技のヨーロッパチャンピオンシップ大会が中止になりました。まずオランダとドイツの選手団が参加を辞退したのですが、そもそも飛行機がヨーロッパからベラルーシに飛んでいないから、選手団が入国できませんよね。リトアニアが代わりの会場になることを申し出ています。

 

 アメリカの女優、アンジェリーナ・ジョリーとノーベル賞作家、スベトラーナ・アレクシエーヴィチがアムネスティ・インターナショナルの企画によりベラルーシ情勢について2時間に渡り話し合いました。アンジェリーナ・ジョリーは女優として、というより慈善活動家として意見を述べたと思います。

 内容は詳しく報道されていませんが、ジョリーはアレクシーヴィチの代表作「戦争は女の顔をしていない」を読んで感銘を受けており、ベラルーシ政府がグロドノの子どもホスピスに圧力をかけたこと、17歳の未成年の少年が政治思想犯としてゴメリの刑務所に収監されていることに心を痛めていることを話したそうです。

 

 日本ではほとんど報道されていませんが、今日、オンラインで日・EU定期首脳協議が開かれ、オンラインで日本の首相が出席したのですが、その席上で、欧州理事会のシャルル・ミシェル議長は、EUはすでにベラルーシに対する制裁を実施し始めていると述べました。

 ベラルーシでは、EUの旗と日の丸が並んでいる前で議長が、ベラルーシへの制裁のことを発言しているのが独立系メディアにより報道されています。これを日本側はどう聞いているでしょうか。ただ今回のライアンエアー緊急着陸事件では、日本政府もはっきりとベラルーシ政府を非難しています。でも制裁はしないんですよね。日本人が逮捕されたままなんですが・・・。

 今回の事件で拘束され、今刑務所に収監されているロシア国籍のサペガ氏に対してはロシアは支援を申し出ています。

 プロタセヴィチ氏についてですが、面会を求めているのに、全く許可されないと担当弁護士がメディアの取材で話していましたが、今日やっと逮捕から5日目にして面会できたそうです。健康状態に問題はないそうです。会話の中に冗談も交えていたそうなので、鋼の精神力なのかと私は思いました。

 拘束されたときは「死刑になる。」と震えていたそうですが、確かにベラルーシは死刑制度が残っているヨーロッパで唯一の数国です。ただプロタセヴィチ氏が容疑をかけられている罪状ですが、仮に有罪になっても最長禁錮15年の刑なので、死刑は求刑されません。(返す返すも、連続殺人犯とか大統領暗殺未遂事件の犯人とかでもないのに、乗っている飛行機を緊急着陸までさせて逮捕したくなるような人物なのでしょうか。ベラルーシ政府は国際社会から散々非難され、経済的損失も大きく、プロタセヴィチ氏逮捕と天秤ばかりにかけたら、釣り合わないと私は感じています。)

 しかし、有罪判決を受けて服役中の男性が逮捕されてから1年で、死亡している事例もあります。死因はあくまで「心臓が止まったから。」もちろん遺族は納得していません。

 

 反政府デモに参加したため、警察の取り調べを受けた17歳のメルクロフさん(本名はスタホフスキー)が自殺した現場には、献花、ろうそくが置かれていましたが、すぐに警察が出動して、ろうそくや花の色が白と赤だったせいかすぐ片付けるよう管理局に命令したそうです。お花を手向けていた女性に、献花するなと言いよる場面もありました。女性は私はクリスチャンよ、と拒否していました。

 このメルクロフさんに両親がいたら(せめて片親だけでもいたら)弁護士を見つけてきて、未成年であるし、裁判で罰金刑ぐらいで済むように持っていくことができていたかもしれません。最短でも1年のムショ入りだぞとか取調官に言われて、絶望してしまったのでしょうか。

 友人がメディアの取材で話したことによると、孤児のメルクロフさんは両親はいないが、たった1人叔母がいるはずで、友人がその叔母さんを探しているがまだ見つからないそうです。

 自分に甥がいることすら知らないのでは?と思いました。ニュースになっているのに・・・。ただ国営テレビやラジオはこの事件はニュースにしていません。叔母さんがネットニュースを一切利用しない人だったら、何も知らないかもしれません。あるいは反政府活動をしていた甥がいることを世間に知られたくなから名乗り出ないのか・・・。

 養護施設育ちなのだから、そこを通じて叔母さんが分かる・・・ということはないのでしょうか? (この養護施設、SOS子供村じゃないですね。全然しっかりしてないなあ。別のメディアでは、メルクロフさんは幼少のころ、イタリアに住んでいたらしいというのを読んだのですが、もしかしてベラルーシ人とイタリア人のハーフ? 片親は生きていてイタリアにいるの? と思いました。あくまで私の妄想です。)

 また友人の話では、証拠物件としてメルクロフさんは所持品の大部分を警察に没収されており、それも大きなストレスになっていたようです。ただ自殺の直前にスマホから遺書を書き込んだり、友人に「今建物の16階にいる。飛び降りようと思っている。」といったメッセージとそこから撮影した画像(夜景?)を送信したりしているので、証拠品としてスマホは没収されていませんね。

 警察によると去年8月の大統領選挙後すぐ後にスーパーマーケット、リガの前に反政府デモ参加者がバリケードを作って治安部隊が近づくのを防ごうとしたのですが、メルクロフさんもそのバリケードを作った一人という容疑で取り調べをしていたそうです。しかし、メルクロフさんは反政府デモ集会には参加していたものの、バリケードは作っていないと否定していたようです。それで、うそをつくなとか、警察で厳しく言われたのかもしれません。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者39万203人。死者数2811人

2021-05-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月27日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は390203人になりました。とうとう39万人台です・・・。1日の新規感染者数は1216人です。1日の新規検査数は18854件で少し減ったので、感染者数は微増ですね。

 死者数は2811人です。

 380677人が回復しました。

 626万件を超える検査数となりました。

 すでに29万人がコロナウイルスワクチンを2回接種しました。まだ人口の3%ですね。今年中に人口の60%にワクチン接種するという計画だそうですが、どうなるでしょう。


警察の取り調べ後に17歳男性が自殺

2021-05-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 5月25日の夜遅く、17歳のドミトリイ・メルクロフ(本名はスタホフスキー)さんがミンスク市内で、飛び降り自殺しました。

 昨年8月に起きた反政府活動デモに参加していたため、政府当局から11月にも取り調べを受けていました。そして5月25日調査委員会(警察)で、また取り調べを受けたそうです。そこでは、お前はこれこれの罪(刑事裁判にかけられ、有罪の場合最短1年最長5年の懲役刑)に問われているとはっきり言われました。未成年ということもあってか、その後釈放されたようなのですが、夜遅くに市内の建物の16階から飛び降りて自殺しました。

 その直前にフコンタクテに遺書を書き込んでいました。

 「あなたがこれを読んでいるということは、僕は生きていないということです。(自殺の理由は)調査委員会です。僕の罪状を告げ、非人道的な圧力をかけ続けました。そうでなかったら自殺というひどい選択はしません。しかし、僕の力は尽きました。ご覧の通り失敗しました。多くの人がよくこう言います。『心配するな。きっとうまくいく。悪いことは考えるな。悪い考えから離れることだよ。』でも、言うのは簡単です。自分自身がこんな立場になるまでは。

 自分の人生が短いことを残念に思います。数年前まで僕は将来の人生計画を立てていました。外国に住んで、働くことです。でも人生は予想通りにいかないものです。それとも、僕がこのような選択(自殺するかどうか)に直面する時がくると予測できたと言えますか? 

 難しい選択です。だから自殺が全ての問題の解決策だとは言えません。友達がいない。友達がいない人生を選ぶこと、これは正しい選択ではありません。これは最悪な選択です。あなたは生きてください。人生は価値あるものだと評価されるべきです。あなたの人生は一つだけで、二つ目はありません。

 遺書の最後に、友人、知人、そして僕の短い人生で出会った人々に深い感謝を表したいと思います。また、長年にわたって僕を助けてくれた人々にも感謝します。みんなとても素晴らしい人たちでした。みんなのことを愛していました。みんなを助けて、親切にするのが好きでした。もうすぐ去るこの世に少しでも自分の何かを残すことができました。小さな親切だけでも。

 少しだけでも優しい人になってください。前向きに生きてください。」

 

 詳細はマスコミでは報道されていませんが、メルクロフさんは両親がおらず、いわゆる孤児で、養護施設育ちでした。叔母がいるそうですが、引き取られなかったそうです。そのため、遺書の中では両親について何も書かれていません。

 メルクロフさんの遺体は夜遅くに発見されました。死亡について、連絡が警察から来たのはメルクロフさんの友達でした。友達は26日朝、警察に電話でメルクロフさんが自殺したこと知らされ、動機など思い当たることはないか質問されたそうです。この友達はマスコミの取材の中で、刑務所に入るのが嫌だったから自殺したと思う、と話していました。

 搬送先の病院での検査では、メルクロフさんの血液からアルコールが検出されたそうなので、自殺の前に飲酒していたことになっています。

 未成年に対して厳しい取り調べ(精神的に圧力をかける)をして、それを苦にして自殺した、となると、警察も批判されるでしょう。しかし、飲酒の上での不注意な事故扱いにもできますね。ただ、警察も自殺と発表しています。

 こんな遺書をネットで閲覧できるようにしているぐらいですから、自殺と認定せざるを得ませえん。

 息子の死に対して警察のやり方に問題があったと責任を問い詰めてくる親もいません。


ベラルーシのコロナウイルス感染者38万8987人。死者数2801人

2021-05-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月26日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は388987人になりました。1日の新規感染者数は1169人です。増えましたが、1日の新規検査数も19649件と多いので、逆に感染が収まってきたと言えます。

 死者数は2801人です。

 379265人が回復しました。

 624万件を超える検査数となりました。


2021年5月26日。不安定な天候が続く

2021-05-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月26日。朝、強風の音で目が覚めました。

 ベラルーシの国営航空、ベラビアはミンスクからウクライナのキエフ、オデッサ、ハリコフ、リボフに飛ぶ飛行機の便を停止しました。さらにスウェーデン、ラトビアへ向かう便も停止しました。

 そして、ベラビアでは従業員のリストラを始めると今日発表しました。従業員数を50%削減だそうです。

 コロナ禍というせいもありますが、これだけ国際便が停止、欠航となると、当然業務がなくなります。リストラになって無職になる従業員は気の毒ですね。

 

 今日、ベラルーシ大統領は、ライアンエアー緊急着陸事件について、爆発物が仕掛けられているという情報はスイスから受け取った、と述べました。仕掛けたのがハマスかどうかは、問題ではない、とも発言しました。

 スイス側はこれからどのような発表をするでしょう。ハマス幹部も勝手に名を使われたと抗議しないのでしょうか。

 さらにベラルーシ大統領は、多くの航空会社がベラルーシ領空内の飛行を停止したことについては、「安全なベラルーシ上空での飛行が気に入らんのか? それならよその空を飛んだらいい。そこでは300人が死んでるのに。」と発言。

 この300人死亡、というのは、2014年にマレーシア航空の旅客便がウクライナ上空を飛行中に撃墜され、乗客と乗組員合わせて約300人全員が死亡したマレーシア航空17便撃墜事件のことを指していると思われます。

 確かにベラルーシ上空を迂回してまで、フライトを続行しようとしている航空会社もありますが、必ずウクライナ上空を飛ばないといけないわけではありません。

 

 北朝鮮政府は、同国人に対して、「ベラルーシに入国しないように」と勧告しました。あの北朝鮮にこんな言われようのベラルーシです。

 

 プロタセヴィチ氏といっしょに拘束されたサペガ氏ですが、母親がその解放を求めてロシアのプーチン大統領に訴えしたそうです。

 ちなみにベラルーシ大統領とロシア大統領は明後日、直接会談をする予定です。来月にはアメリカ大統領とロシア大統領が直接会談するので、注目されますね。

 

 ウクライナ政府はロシアとベラルーシから電気を輸入することを禁止しました。

 

 今日、ミンスクからバルセロナへ向かっていたベラルーシのベラビア航空の飛行機がポーランド領空内に入れず、国境近くで旋回待機の状態になっています。すでに5回ぐるぐる旋回していますが、どうしてもポーランドの国境を通過することができないでいます。燃料が切れてしまいそうですね。

 ポーランド側からの返答では、ベラビアの飛行機をフランスが自国の領空内に入るのを禁止したため、という説明でした。つまり、ポーランド領空内に入れてもその次のフランス領空内に入れないので、どちらにしろバロセロナまでたどりつけないということです。

 こうして同機はミンスク空港に引き返しました。あーあ、乗客がかわいそう・・・。

 ちなみにベラルーシ人が空路で外国へ行こうと思ったら、今はとにかくロシア、特にモスクワとペテルブルグに出て、そこから飛行機に乗って目的地に行く、ということになっています。

 たとえば、ミンスクからポーランドに行きたい人は、反対方向のモスクワへ行って、そこからワルシャワ行きの飛行機に乗りかえないといけません。時間がかかる・・・そして昨日からモスクワから西ヨーロッパに向かう飛行機のチケットが急に値上がりしています。 

 今ベラルーシ国内の飛行機のチケット売り場は大混乱しているようです。コロナ禍で、外国へ移動するのがそもそも難しいし、諦めている人も多いですが、それでもやっぱりどうしても飛行機に乗らないといけない人もいるわけです。また、予約していた飛行機がなくなってしまい、予約のキャンセルやチケット払い戻しなどで、大変なことになっています。

 

 ラトビア、チェコ、スウェーデン、フィンランドがベラルーシ発着のフライトの許可を取り消しました。リトアニアは完全にベラルーシに対して領空を封鎖することを決定。イタリアの貨物機もベラルーシ上空を飛行することを停止して迂回することを決定しました。

 ロイターのコラム記事によると、ベラルーシが外国の航空会社から得ている領空通過料は年間約5400万ドルに上り、国内総生産(GDP)がたった600億ドルの国としては大事な収入源です。 

 これが今後ほとんどなくなってしまうことが予想され、そうすると経済状態が薄氷を踏むが如しのベラルーシにとっては痛手です。経済制裁発動をされたのと同じです。

 ここまでして、たった1人の反政府活動家を逮捕したかったんでしょうか。

 

 今日、ベラルーシ大統領は反政府デモについて報道することを一切禁止する法令に署名しました。

 


2021年5月25日。また気温が下がる

2021-05-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年5月25日、また気温が下がり、とにかく寒いです。今日もセーター、ブーツ、手袋着用で出勤です。さすがに手袋しているのは私1人ぐらいかもしれません。

 現在、ラトビアのリガで行われているアイスホッケーのワールドカップ。ミンスクは会場から外され、リガだけになっているのですが、会場でベラルーシの現国旗の代わりに白赤白の旧国旗をラトビア大会運営側が、掲揚しました。ベラルーシ政府は大反発。法律でナチズムの旗に認定しようとしている旗なのに・・・24日ベラルーシ外務省はベラルーシ国内にいるラトビアの外交官全員に対して、48時間以内の出国命令を出しました。ラトビア大使は24時間以内出国命令です。そして期限の迫った今日、本当にラトビア外交官は出国して行きました。(留守番の人が1人残っているそうです。)

 報復措置としてラトビア外務省も、ラトビア国内のベラルーシ大使ほか外交官全員に出国命令を出しました。

 リトアニアのビリニュス市役所は白赤白の旗をベラルーシ国旗として、市役所前に他の国の旗と同様、掲揚しました。

 ベラルーシ政府はカナダにあるベラルーシ大使館を9月に閉鎖するそうです。

 

 5月23日に起きたライアンエアー機緊急着陸事件を受けて、ヨーロッパ各国は自国に駐在しているベラルーシ大使を呼び出し、説明を求めています。

  ウクライナは自国の飛行機がベラルーシ領空内を飛行することを停止し、またキエフ・ミンスク間の直行便も今日から完全停止しました。

 リトアニア政府もベラルーシ領空内での自国機の飛行を今日、25日から完全停止。リトアニア人がベラルーシ上空を飛ぶルートの飛行機に搭乗することも禁止しました。また外国機でもベラルーシ上空を飛行してリトアニアに入る便は全て着陸拒否すると発表しました。

 スカンジナビア航空(SAS)、ラトビアが拠点のエアバルティック、ドイツのルフトハンザ航空、ポーランドのLOT、エアーフランス、フィンエアー、オランダのKLM、シンガポール・エアライン、カザフスタンのエアー・アスタナ、オーストリア航空、スペインのイベリア航空がベラルーシ上空通過を停止すると発表しました。ベラルーシ上空を飛行しないよう、迂回する方法を採る航空会社もあります。

 イギリス、スウェーデン、オーストリアも自国の飛行機がベラルーシ領空内を飛行することを停止しました。その後EU諸国の飛行機は一切、ベラルーシ領空内を飛行することを停止すると正式に発表しました。明日26日から完全に一機も飛ばなくなるようです。

 日本のANAも日本からフランクフルトに飛ぶ便がベラルーシ上空を通過するため、この便を一時停止することを決定しました。

 

 そもそも、このライアンエアー機に爆発物が仕掛けられているから、緊急着陸せよとミンスク管制塔が指示を出したのですが、爆発物そのものの情報は誰から受け取ったのでしょう?

  ベラルーシ政府の発表によると、パレスチナのイスラム組織ハマスの名前で爆破予告声明が記されていたそうです。文言はこんな内容です。

「われわれハマスの戦士は、イスラエルがガザ地区での戦闘を停止し、EUがこの戦闘におけるイスラエルへの支持を撤回することを要求する。われわれの要求に従わなければ、(ライアンエアーにしかけた)爆弾が5月23日にビリニュス上空で爆発するだろう。」

 このベラルーシ政府の発表を受けて、すぐさまハマスが、自分たちが無関係であることを発表しました。

 まあ、私のような国際政治情勢がよく分かっていない人間でも、アイルランドの飛行機がギリシアからリトアニアに飛んでいく旅客機に爆弾を仕掛けて、リトアニア上空で爆発させて、パレスチナのイスラム組織にとって、何か得することがあるのか???と変に思います。

 

 身柄拘束されたプロタセヴィチ氏はミンスク市内の刑務所に収監されており、オンラインに動画を投稿。(誰が撮影しているの? 刑務所内ですよ。)そして、健康状態は良好で、昨年のミンスクでの大規模騒動を私が主導しましたと問われている罪を認めることを話しています、プロタセビッチ氏の支持者は無理やりそう言うように強要されたのだとベラルーシ政府を非難。

 プロタセヴィチ氏の父親はこの動画を見て、「息子の鼻が折れている。顔に化粧品が塗られている。」と取材に応じて発言しました。つまり、拷問にあっていて、顔にあざができているのをパウダーかファンデーションかドーランか何かで塗ったくられ、隠されている、と父親は言いたいわけです。

 一緒に拘束されたソフィア・サペガ氏ですが、今日やはり収容所内で撮影したと思われる動画が公開されました。サペガ氏自身も別のテレグラチャンネラーで、それが拘束の理由のようです。すでに2ヶ月拘留されることが決定しました。駐在ベラルーシのロシア大使館の担当者がすでにサペガ氏と面会したと発表しました。

 一方、サペガ氏はロシア国籍だからか、今日、ロシアの大統領報道官は、「彼女はもうすぐ解放されるでしょう。」と楽観的な見通しであることを発表しました。恋人のほうはミンスクのオクレスチナ収容所に収容されています。またロシア政府は今回の事件について関与を否定しました。

 

 EUはベラルーシの航空会社ベラビアに対してEU圏内の領空を飛行することを禁止しました。

 同様にEU諸国の航空会社はベラルーシ領空を飛行しないように呼びかけています。ベラルーシは領空通過料を得られないので、経済制裁を受けたと言ってよいでしょう。

 国連もアメリカ大統領も強くベラルーシ政府を非難。ようやく日本政府(官房長官)が非難しました。しかし経済制裁については慎重な姿勢です。拘束された日本人男性ももう9ヶ月も檻の中なんですが。

 ドイツも経済制裁の対象範囲を拡大すると発表しました。

 中国外務省は「報道を把握しているが事実関係がはっきりしていない。真実が明らかになるまで抑制さを保ち、事態のエスカレートを避けるべきだ」とぼやかした表現で、ベラルーシ政府への批判はしませんでした。