ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年12月30日。ウクライナ侵攻から676日目

2023-12-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月29日深夜から30日にかけて、ウクライナと国境を接するロシア西部のベルゴロド州に砲撃があり、子ども3人を含む22人が死亡し、109人が負傷したと明らかにしました。
 集合住宅や学校などが被害を受けたということです。
 ロシア国防省報道官は「このような犯罪は罰を免れない」と述べ、ウクライナにさらなる攻撃を加える姿勢を示しました。
 ウクライナでは29日、ロシア軍による最大規模の攻撃があり、ゼレンスキー大統領が「テロリストの攻撃には必ず報復する」と表明していました。
 このような報復の応酬が延々と続く、つまり双方とも一歩も引く気がないので、戦争が長引いているとしか言えません。

筑波大学 高校生アートライター大賞 日本語エッセイ部門 第一次選考通過

2023-12-29 | 日本文化情報センター
 日本語エッセイ部門は2年に1回行われている筑波大学の高校生アートライター大賞の第一次選考を、弊センター日本語教室の生徒1名が通過しました。

 日本語は母国語ではないのでハンディがあるため、第1次選考に選ばれるかどうか期待してなかったのですが、第1次選考を通過したので喜んでいます。しかし、第2次審査(最終審査)で50作品に絞られるため、狭き門です。

 2年前の筑波大学高校生アートライター大賞にも弊センターの生徒3名が応募して、第2次選考は2人が通過しましたが、結局最終選考には一人も残りませんでした。

  最終結果発表は来年2月の予定です。楽しみですね。落選しても本人にとっては日本語で文章を書くというよい経験になりましたから、今後もますます日本語学習の励みになったと思います。

・・・

 2024年2月14日の追記です。
 日本文化情報センター日本語教室の生徒、クセニヤ・サウタさんが筑波大学主催の第10回高校生アートライター大賞を受賞しました!!! 
 詳細はこちらです。

2023年12月29日。ウクライナ侵攻から675日目

2023-12-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月29日。
 今年も残りわずかとなり、ベラルーシも「2023年のまとめ」というニュース記事が多いです。
 それによると、ベラルーシへビザなし渡航した外国人は今年はリトアニア人が最も多く、その数約25万人だそうです。
 ベラルーシの国境委員会によると、近隣のEU諸国当局がベラルーシとの国境にある4つの検問所を閉鎖したにもかかわらず、ベラルーシへ観光で訪れた外国人の数は2022年と比べて38万4,986人から41万3,387人に増加したそうです。
 これらEU諸外国の検問所封鎖というベラルーシへの嫌がらせは失敗していると言いたいようです。
 ちなみに入国した外国人でリトアニア人の次に多かったのは、ラトビア人 (125,397 人)、3 位はポーランド人 (42,466 人) です。

 このビザの優遇措置は2022年4月15日、ラトビアとリトアニアに対して導入され、7月1日からはポーランドも利用できるようになりました。
 この優遇制度は2022年末までの予定でしたが、ベラルーシ大統領により2023年末まで延長することを決定。そしてさらに2024年末まで延長することが決定しました。
 この調子だと毎年延長されそうですね。



 ウクライナ当局によると、ロシア軍は今日、キーウや東部・ドニプロ、南部・ザポリージャなどウクライナ全土にミサイルや無人機で攻撃をしました。ウクライナ空軍はミサイルなど158発のうち114発を撃墜しましたが、全土で30人が死亡し、160人以上が負傷しました。

羽子板 日本のお正月の遊びを紹介

2023-12-28 | 日本文化情報センター
 日本もそうですが、ベラルーシは今、学校は冬休み。
 児童図書館に来る子どもたちもぐっと増えます。
 今年の夏、訪問した小豆島の二十四の瞳映画村の中に大正屋というお土産物屋があるのですが、そこに昔懐かしいおもちゃが売られていて、羽子板をチロ基金の寄付金で購入しました。 
 日本文化情報センターの展示品として小豆島からベラルーシへ持ってきましたが、冬休みを迎え、羽子板で遊ぶ季節到来です。
 羽子板はベラルーシの子どもたちにも大人気でした。やはり伝統工芸品は外見も外国人に楽しんでもらえるし、それに遊べるのがいいですよね。
 木の羽子板と木の羽の丸い部分がカーンと済んだ音を立てるのが、ベラルーシ人にとってはバドミントンとちがって新鮮な驚きだったようです。

 羽子板紹介の様子はミンスク市立中央児童図書館の公式サイト内で画像を見ることができます。
 リンク先はこちらです。


壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」寄贈先一覧

2023-12-27 |   壺井栄
 ベラルーシ国内図書館への壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」の寄贈作業が完了しましたので、ここで現時点での寄贈先リストを公開します。
(寄贈先一覧のロシア語版はこちらのリンク先をご参照下さい。)
 特に記載がないものは「2022年ミンスク版」を寄贈しています。

<ミンスク市>
ミンスク市立中央図書館 日本文化情報センター
ミンスク市立第5児童図書館閲覧室
ベラルーシ国立図書館
ヤクブ・コーラス名称中央学術図書館
ベラルーシ科学アカデミー図書館
ベラルーシ共和国大統領図書館
ニコライ・ヤポンスキー教会日曜学校
ハーモニー絵画教室

<モロジェチノ市>
モロジェチノ地区中央図書館
モロジェチノ市立第1図書館
モロジェチノ市立第2図書館
モロジェチノ市立第7図書館
ラドシコヴィチ町図書館

<ストルブツィ市>
ストルブツィ地区中央図書館

<ミンスク州>
ペレジルスカヤ町立学校図書室

グロドノ市
グロドノ市立中央図書館
グロドノ市立第1図書館
グロドノ市立第2図書館
グロドノ市立第3図書館
グロドノ市立第4図書館
グロドノ市立第5図書館
グロドノ市立第6図書館
グロドノ市立第7図書館
グロドノ市立第8図書館
グロドノ市立第9図書館
グロドノ市立第10図書館

<バラノヴィチ市>
バラノヴィチ市立中央図書館外国語文学コーナー、貸出コーナー
バラノヴィチ市立第1図書館
バラノヴィチ市立第2図書館
バラノヴィチ市立第4図書館

<ボリソフ市>
ボリソフ地区中央図書館

<ビテプスク市>
ビテプスク市立外国文学図書館
ビテプスク市立中央図書館
ビテプスク市立第2図書館
ビテプスク市立第3図書館
ビテプスク市立第4図書館
ビテプスク市立第5図書館
ビテプスク市立第7図書館
ビテプスク市立第15図書館
ビテプスク市立第18図書館
ビテプスク市立第19図書館
ビテプスク市立第20図書館

ゴメリ市
ゴメリ州立図書館外国語文学コーナー
ゴメリ州立児童図書館ブラチーノ
ゴメリ地区中央図書館
クリモフスカヤ村図書館
ゴメリ市立図書館


<キルギス>
キルギス日本センター図書室


<ノルウェー>
ノルウェー国立図書館


<日本国内>
二十四の瞳映画村 壺井栄文学館 書肆海風堂(仙台版とミンスク版ともに所有されています。) 
国会図書館(2021年仙台版
東京都立多摩図書館
北海道立図書館
静岡大学図書館
ANT-Hiroshima(貸し出しの可否については直接お問い合わせください。)

(2023年10月16日現在)


 また寄贈ではありませんが、「二十四の瞳」の部分訳、「坂道」「妙貞さんのハギの花」はインターネット上で読むことができます。
「二十四の瞳」部分訳(第1章から第3章までと第7章から第10章までが読めます。)
文芸誌「水源地」第4号Web版
「坂道」
文芸誌「水源池第5号」Web版
「妙貞さんとハギの花」
文芸誌「水源池第5号」Web版

 画像は壺井栄文学館内の展示のようすです。画像は壺井栄文学から提供していただきました。 
 1952年の「二十四の瞳」初版本や英語版、チェコ語版などといっしょにロシア語版が展示されています。翻訳者冥利に尽きます。また壺井栄文学が世界に広がっていることの一助になったことを嬉しく思っています。

2023年12月27日。ウクライナ侵攻から673日目

2023-12-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
  2023年12月27日。

 ベラルーシでも労働者不足が問題になっているようです。
 ベラルーシでは、特別な許可なく外国人を雇用できる職種を増やしました。2024年1月1日から適用されます。つまりベラルーシで外国人は就職しやすくなるということです。見方を変えれば、これらの職種で人手不足が進んでいるという証拠ですね。
 例えば、塗装工や建築関係者、農業、畜産関係の職種が今回追加されています。主な「外国人も就職できる職種リスト」は以下のとおりです。トラクター運転手、コンクリート関係、畜産業、石工、美術関係、搾乳作業者、調理師、建設業、建築物のメンテナンス業、看護師、機械組立整備士、自動車修理工、農業生産用のトラクター運転手、縫製業、左官、溶接業、電気機器の修理やメンテナンスを行う電気技師、農業関係、助産師、獣医、畜産業関係、救急隊員、すべての医療専門分野の専門医、エンジニア、設計士、機械工学士、ソフトウェアエンジニア、プロセスエンジニア、エネルギーエンジニア、看護師、医師助手、救急救命士。

 以前はベラルーシ人の雇用を優先するために外国人を雇用するための条件が厳しかったのですが、現在では特別な書類をたくさん揃える必要がなくなり、内務省当局に通知するだけで、外国人や無国籍者を簡単に雇用することができるようになりました。
 ベラルーシの給与は少ないので、日本の皆さんにぜひベラルーシへ仕事しに行きましょうとはとても言えませんが、このようなリストを眺めるだけで、ベラルーシ社会の様相が透けて見えると思います。日本も少子化で労働者不足が将来大きな問題になる予想ですが、外国人受け入れを広げるほうがいいと私は思っています。
 日本語を勉強して日本で就職したいというベラルーシの若い世代の人は多いのですが、一方で、外国人は日本へ来るな、治安が悪くなると反対している日本人が多いことも、日本文化情報センターとしては日本語教室の生徒に話しています。

2023年12月25日。ウクライナ侵攻から671日目

2023-12-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月25日。

 ウクライナは今年、クリスマスを12月25日に祝うことをすでに決定していたため、今日がクリスマスです。理由は1月7日にロシアと一緒にクリスマスを祝いたくないから。何だか感情的になっているように見えますが、よくある戦時中のクリスマス休戦をしづらくするようにウクライナが仕向けているように思えます。
 キリスト教では祝祭日は安息日なので、戦争なんてこの日はしませんよ、というムードになります。
 すると1月7日が安息日のロシア軍に安息日ではないウクライナ軍が攻撃しやすくなります。

 これで、ウクライナは12月25日がクリスマスで、1月7日は平日。ロシアは12月25日が平日で、1月7日はクリスマスということになります。
 そしてベラルーシはカトリック教徒も国民の3割を占めるため、12月25日も1月7日もクリスマスで、休日なんです。おかげで今年はベラルーシは連休になって嬉しいです。
 

 ロシア(だけではないのですが)では鶏卵の価格が急騰しています。
 独立系メディア「メドゥーザ」によると、今年11月の卵の全国平均価格は、前年同月比で40・3%値上がり。
 ロシア政府当局の発表では、ロシアの卵の価格は11月に先月から比べ15%上昇しました。
 ちなみにベラルーシでは、11月の卵の価格が先月と比較して平均1.11%上昇しました。ベラルーシも食料品の価格が上昇し続けていますが、ロシアの比ではありません。
 ロシアの地方都市では、卵が1個ずつばら売りされ、市民が行列を作っています。10個入りのケースで販売しないんですね。 
 ロシアのウクライナ侵略に伴う米欧の経済制裁でニワトリ用飼料の仕入れ先が限定され、生産コストが上昇したのが原因だそうです。ロシア当局によれば、一部の鶏卵業者が価格をつり上げるカルテルを結んだ疑惑があるとして捜査も開始しています。
 ロシア大統領は今月14日に行われた国民との「テレビ対話」で鶏卵について「政府の失敗」を認めて率直に陳謝しました。
 もうすぐお正月とクリスマスで、ケーキやサラダなどに使う卵の需要が高まっているこの時期、卵不足では、国民の不満も高まるでしょう。
 ロシア政府はベラルーシやトルコ、アゼルバイジャンから輸入を拡大し、卵の輸入関税を半年間、ゼロにする措置を取ることを決めるなどの対応に追われています。

 今日、ユーラシア最高経済評議会の会議がサンクトペテルブルクで開催されましたが、席上で出席したベラルーシ大統領が自国内での食料品を完全に自給自足しているという報告書を読み上げました。
 その食料品のリストの中に「鶏卵」という言葉があり、それを読み上げたルカシェンコ大統領は演説を中断し、プーチン大統領に微笑みかけました。
 それに対しプーチン大統領は「ロシアに卵をください。ケチらないで。」と微笑み返す一幕がありました。

 ちなみに・・・私がベラルーシに住み始めた90年代後半は年末になると店頭から鶏卵が消える年がありました。
 それはベラルーシの卵をそっくりそのままロシアに輸出していたからです。国内で売るより、高く買ってくれるロシアに売る方が儲かるので、自国のことは考えずどんどん食料品を輸出していたからです。特に人口の多いモスクワの胃袋を支えているのはベラルーシです。(食品の種類にもよりますが。)
 卵から作るマヨネーズもなくて、お正月やクリスマスに食べるサラダにかけられないとベラルーシ人は不満を政府に対してぶつくさ言っていました。(当時私はマヨネーズは手作りしていました。)ルカシェンコ大統領が年末の卵不足問題を解決すると公約し、やがてこの問題はなくなりました。

 その調子で20年うまくいっていたのですが、今年再び卵不足になるのでは?と身構えてしまいました。
 しかし、12月下旬になった今も、ベラルーシでは店頭に卵もマヨネーズも通常通り並んでいます。
 行列ができるとか闇市で手に入れるとかそのような事態はベラルーシでは起こっていません。無事に年越しできそうと一安心しています。
 


2023年12月24日。ウクライナ侵攻から670日目

2023-12-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月24日。

 ウクライナ全土に特別な検問所が設置され、そこで兵士への召集令状が発行されることを、イワノ・フランキウスク市長の元顧問でウクライナ大隊司令官のキシャク氏が今日SNS上で述べました。ロシアのRIAノーボスチが報じました。
 1週間前からこのような検問所がウクライナ各地から設置され始めています。
 キシャク氏によると、本格的な召集は12月28日からを予定しており、すべての都市と地域に検問所が設置されるそうです。
 ウクライナ軍と議員は動員に関する新しい法案を作成中で、法案はまだ正式に発表されていませんが、内容については一部明らかになっており、例えば、徴兵の猶予に関する条件が削除されたり、女性の動員の可能性についても触れられているそうです。
 大国ロシアを相手に戦闘をしなくてはいけないのですから、ウクライナ国民老若男女が全て戦争に巻き込まれていくようで辛いです。

 ウクライナのS夫の親戚(S夫のいとこ)が珍しくベラルーシの親戚一人に電話をかけてきました。
 今までネットを使っていたんですが。それによると、ウクライナに残った親戚も外国へ避難した親戚もみんな元気にしているそうです。ウクライナに残ったS夫のいとこですが、その息子一人はウクライナ国内に留まっています。今のところ徴兵はされていないと、そのいとこが話していましたが、それをわざわざ電話で伝えてきたことに、不安に思っていることが見えたような気がしました。

2023年12月23日。ウクライナ侵攻から669日目

2023-12-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月23日。

 ニューヨークタイムズは今日、ロシアのプーチン大統領が条件付きでウクライナ側と停戦交渉に応じる用意があると報じました。
 ニューヨークタイムズがアメリカ政府関係者などの話として伝えたもので、ロシアが現時点で占領しているウクライナ東部や南部の地域を維持することを条件に、プーチン大統領が停戦交渉に応じる用意があるとしています。
 本当でしょうか。しかし、ロシアの占領地についてはウクライナ側が譲歩しないでしょう。

 ロシア大統領はゼレンスキー政権の退陣を要求しないなど、従来の姿勢にも変化を見せているそうです。
 態度を軟化させたんですね。それで最近、アメリカなどがウクライナへの軍事支援のスピードを緩めたということでしょうか。
 しかし、ウクライナ側はクリミア奪還まで戦うとしていますので、停戦の交渉そのものが非常に難しいと思います。

 
 ロシア中央選挙管理委員会は今日、リベラル系で無所属での出馬を届け出た、エカテリーナ・ドゥンツォワ氏が提出した書類に不備があるとして、候補者登録を拒否しました。パスポート番号の記載ミスなど、約100の間違いを見つけたとしています。そんな凡ミスをするものなのでしょうか。
 ドゥンツォワ氏は選挙管理委員会の決定を受け、無所属で立候補する可能性は絶たれたものの、政党からの推薦を受ければ立候補できる可能性は残されているとして、野党「ヤブロコ」に自分を指名するよう呼びかけました。
 モスクワ北西のトベリ州ルジェフ市で、ジャーナリストや地方議員として活動していたドゥンツォワ氏は11月、大統領選への立候補を表明していました。
 他にも大統領選挙に立候補を表明し、支持者の署名集めをしている候補者が数名いますが、プーチン氏が出馬表明したので、再選される可能性は非常に高いですね。

 

2023年12月22日。ウクライナ侵攻から668日目

2023-12-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月22日。

 ロシア、ウクライナ軍双方の前線で、ネズミが大量発生しているそうです。
 イギリス国防省は「ここ数週間、ウクライナ軍もロシア軍も一部の前線でネズミの大量発生に悩まされいる」と発表しました。
 今年、ウクライナでは秋の気候が穏やかだったことや戦闘によって畑が耕されなかったために餌が豊富だったことなどがネズミの大発生の一因になっていると説明しています。
 また、未確認の情報として、ロシア軍の部隊では害虫が原因とみられる病気の兵士が増えているとしています。

 ウクライナ国防省情報総局によると、ウクライナ北東部ハルキウ州クピャンスク近くに展開するロシア兵が「ネズミ熱」によってばたばたと倒れていると説明しました。
 症状には激しい頭痛や発熱、発疹、低血圧、吐き気、嘔吐、目からの出血があり、初期症状はインフルエンザに似ているそうです。腎臓にも影響を及ぼし、感染者は腰に激しい痛みを感じ、排尿困難になるとも説明している。
 病名は推測ですが、腎症候性出血熱(HFRS)や鼠咬症である可能性があります。
 戦争に行って、ネズミのせいでこんな病気になってしまうなんて兵士たちは想像していなかったでしょう。 
 他の感染症も増えそうですね・・・。いくら軍に入れば報酬がもらえると言われても名誉の戦士ではなく、ネズミのせいで病死したりするのは誰も望んでいないでしょう。
 




2023年12月21日。ウクライナ侵攻から667日目

2023-12-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月21日。

 ドイツのメディアなどが今日報じたところによると、ウクライナ国防相は、国外に住む25~60歳のウクライナ人男性に兵役に就くよう求める方針を示しました。
 兵力の増強について兵役は「罰ではなく」、「名誉」なのだそうです。
 そして「自発的に応じない場合にどうするかは、まだ議論中だ」としました。兵役に応じない場合は制裁を受ける可能性もあります。

 ところが国防省のインタビューの報道後、ウクライナ国防省は打ち消しに動きました。
 (2日前にはウクライナ大統領自らが45万~50万人の追加動員を要請していると明らかにしていたのですが。やっぱり徴兵に応じないと罰則、という点を国防相が先走ってしゃべったのがよくなかったのでしょうかね。)
 ウクライナのメディアによると、国防省報道官は、「国外からの招集については議論していない」と説明。いかなる強制もしないとしています。
また「大臣はウクライナの全国民に対し、どこにいるかに関係なく、軍に加わるよう呼びかけている」と強調しました。
 ウクライナは国外に兵士募集の受け入れ窓口を設置していません。一旦、出国してしまうとウクライナ人男性の徴兵は難しいでしょう。
 ウクライナでは男性が国外へ出国(避難)することを禁止しています。
 しかし実際にはウクライナからは多くの成人男性が国外に出ています。BBCは、EUの統計機関ユーロスタットが11月に発表したデータを分析し、昨年2月にロシアの本格侵攻が始まってからウクライナを出国した18~64歳の男性は、EU加盟国に向かった人だけでも約76万8000人に上ることが判明しました。この人たちは徴兵されにくいという状況下にいますが、それを掘り起こさないといけなくなっていることがウクライナ国防省の発言で分かります。
 また子供が3人以上いる場合は、子どもたちの避難生活を助ける意味から外国への出国が認められています。
 すると3人以上の子どもを持つシングルマザーと結婚しようとする男性が増えました。(いいことなのかどうか。)
 また、性別を偽って出国を試みる例もあるそうです。女装するということでしょうか。

 エストニア公共放送によると、エストニア内務相は「ウクライナが必要とするならば、(エストニアに滞在するウクライナ人を)見つけ出し、送還できる」と述べました。エストニア国内には、動員対象となるウクライナ人男性が約7000人いるということです。

 それに比べると日本に避難しているウクライナ人男性は少ないですが、要請があったら、日本政府はウクライナ人男性を帰国させるのでしょうか。

 ウクライナでは現在の招集兵と志願兵は、終戦まで兵役に就くことが義務づけられています。休暇は年に10日しか認められていません。戦争が長引けば長引くほど、兵士の疲弊、消耗も進みます。
 ロシア側もそうですが、こんなに長引くと思っておらず、計算が狂って双方苦しんでいると思います。


2023年12月19日。ウクライナ侵攻から665日目

2023-12-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月19日。

 ウクライナ大統領は今日、同国軍が45万~50万人の追加動員を要請していると明らかにしました。
 ロシアだけではなくウクライナも兵士不足が問題になっています。
 ウクライナ大統領は大勢を動員する財政的な余裕はない可能性もあるとして、兵士1人を支えるには約6人の納税者が必要になると説明し、「どうやって来年1月から新たに300万人の納税者を見つけるのか」と国民に問い掛けています。
 

2023年12月18日。ウクライナ侵攻から664日目

2023-12-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月18日。

  ロシアでベラルーシ、カザフスタン、モルドバ国民がロシア国籍を取得しやすくなる法令を制定しました。
 ロシア国籍を取得するために必要な条件は、ロシアに居住しており、18歳以上。
 ベラルーシ人の場合は取得が最も簡単で、ロシア滞在許可を受け取ってからの居住期間の長さや、ロシア語の知識のレベル、ロシアの歴史や法律を知っているかどうかなどの審査はなしでロシア国籍が取得できます。
 モルドバとカザフスタン国民の場合、ロシア語を話せることが必須で審査される可能性があります。
 上記の国以外の外国人でもロシア国籍取得の申請を出すことはできます。日本人もできます。その場合、
ロシアでの居住期間が5年間以上であることが必須条件で、ロシア語、ロシアの歴史と法律の知識を審査されます。
 
 このようにロシア国籍がすぐに取得できるようになったのは、これらの国の特に男性がロシア国籍を取り、すぐに兵役に就いてもらうためです。
 ロシア軍の兵士不足解消のためなのです。


 ロシアのインターファクス通信などは今日、ロシアの人気推理作家で、日本文学の翻訳家としても知られるボリス・アクーニン氏に対し、ロシア軍に関する虚偽情報を流布し、信用を失墜させた疑いで、当局が捜査を始めたと伝えました。
 アクーニン氏は(本名がグリゴーリィ・チハルチシヴィリで、ジョージア人であり、厳密にはロシア人ではないです。)ロシアのウクライナ侵略に反対を表明して、すでにロシアを出国し、現在はロンドンを拠点に活動しています。ロシアの金融監視庁は今日、アクーニン氏を「テロリスト・過激派」のリストに登録しました。銀行口座が凍結されるので、イギリスで生活しづらくなる可能性をロシア政府はねらっているのでしょうが、実際にはどうでしょう。特に効果はないと思います。
 アクーニン氏をめぐっては、ロシアの大手出版社ASTが先週、反戦に関する見解を理由に書籍の印刷や販売の停止を発表していました。 この出版社も同氏の著作のおかげで儲かったと思うのですが、作家が反政府派に回ると、すぐに出版するのをやめてしまいました。こういう傾向がロシアの出版社で見られるということです。
 ベラルーシの図書館はどうするのでしょうね。私が勤務している図書館は児童図書館で、同氏の著作は所蔵していないです。しかし、これから他の図書館では閉架扱いになるかもしれません。

2023年12月13日。ウクライナ侵攻から659日目

2023-12-13 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月13日。

 フィンランドで今日、ロシアとの国境にあるバーリマー検問所の再開準備が進められました。
 フィンランドは、ロシアが移民を意図的にフィンランド側へ送っていると非難しています。移民流入の増加を受け、11月中旬にはロシアとの国境にある検問所8か所のうち4か所を閉鎖。その後、最北部の1か所のみ開けていたが、最後の検問所も11月末で閉鎖していました。
 ところが、今週に入って、14日から2か所の検問所を再開すると発表し、その準備が始まったということです。ただし移民流入が続けば、再び閉鎖される可能性があります。
 国境を越える移民の問題はベラルーシでも続いています。もうこんなに寒いのに、命をかけて越境しようとする移民。完全になくすことはできないものでしょうか。

 ベラルーシとウクライナの国境地帯では、ウクライナ側が広い「お堀」を掘って、ベラルーシ側から戦車が侵入してこないようにしています。
 ベラルーシとウクライナの国境がこのような形で断絶していますが、ロシアの戦車がベラルーシ経由でウクライナ領に侵入してこないようにするための対策です。

2023年12月12日。ウクライナ侵攻から658日目

2023-12-12 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年12月12日。

 CNNなど複数のアメリカメディアによりますと、ウクライナ侵攻に関する情報機関の報告書が機密解除され、11日にアメリカ議会に提出されました。報告書ではウクライナに侵攻したロシア軍の兵士36万人のうち、およそ9割に当たる31万5000人が死傷したとしています。
 このほか、戦車3500両のうち2200両、装甲車両など1万3600両のうち4400両が失われました。

 ロシアは外国人であろうと志願兵を募っている状況です。兵士の数がまるで足りていないことは明らかです。
 先月、ロシアでは中絶に関する法律が改定され、とにかく出生率を上げようとしていますが、これも兵士不足、労働者不足を改善しようとしているからでしょう。しかし、今出生率が上がっても、効果が出るのは18年後です。
 それでも今から対策を打っておこうということでしょう。
 
 日本では妊娠22週目までは中絶できます。ロシアでは12週目までなら合法です。今後は地域によるのですが、これが厳しくなる可能性があります。つまり、妊娠に気づいたときにはすでに中絶できる時期を過ぎていた・・・というような法律が可決されるということです。考える余地もなく、出産一択になってしまいます。
 医療機関が妊婦に中絶を勧めるのも禁止。罰金刑となります。
 このように法律が厳しくなっても、非合法な手段でこっそり中絶する人が必ず出てくるでしょう。
 そして、出産したところで育てられず、子供を捨ててしまう人も増え、その子供は結局国の施設に引き取られます。その養育にかかる費用は国が負担(税金)することになるのですが、男の子の場合、18歳になるまでに必要な養育費と成人後、ロシア軍に徴兵されて兵士になることによって国が得られる利益とを天秤ばかりにかけることにしたようです。
 
 ちなみにロシアではLGBTも規制。人口増加の点で見ると、ロシア政府からしたら非生産的な人々であるので、同性愛なんてやめなさい、異性愛者になってどんどん子供を産みなさいということです。
 噂で聞いただけですが、LBGTを示すレインボーカラーのバッジを身に着けて道を歩いているだけで警官に職質されるそうです。LBGTの人は今、ロシアには行かないほうがいいですよ。ちなみにベラルーシもこの点、非常に保守的です。これが理由で(日本を含む)外国に住みたいと希望するロシア人やベラルーシ人が増えると思います。


 ウクライナの通信最大手「キーウスター」が今日、大規模なサイバー攻撃を受け、空襲警報や銀行取引のシステムに障害が発生しました。
 北部スムイの軍政当局はSNS「テレグラム」に、キーウスターの障害で市内の空襲警報システムが一時的に停止していると投稿。同社の技術者が対応する間、市民への空襲情報はパトロール警察と国家非常事態庁が通知すると述べました。これで空襲警報の代わりが務まるのでしょうか。
 国営通信社「ウクルインフォルム」によると、キーウスターの契約者は昨年末の時点で2480万人。
 ウクライナ保安局はロシア軍の特殊部隊が関与している可能性を指摘していし、捜査を開始しました。