ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

日本文化情報センターはインターンシップ先に選ばれています

2017-01-27 | 日本文化情報センター
 2016年から日本文化情報センターが地元の大学のインターンシップ(職業体験制度)先の一つとして選ばれています。
 ベラルーシの大学ではインターン参加が必須です。約2ヶ月のインターンに参加しなければ、卒業ができません。
 
 昨年は1名だけの受け入れでしたが、今年は3名に増えました。
 インターンの内容はというと、弊センターの場合は日本の児童文学をロシア語に翻訳することです。

 現在ミンスク言語大学の学生さん3名が黙々と翻訳作業中です。
 完成したら、弊センターで日本児童文学の紹介に役立てるので、助かります。

 ただインターンに希望して参加していても就職先として弊センターを選ぶ人はいませんね。(薄給だし(^^;)
 でもインターンで体験した翻訳作業が、将来の就職活動のため、スキルアップに繋がってくれたら、と指導員の私としては願っています。

 ベラルーシにも優秀な日本語の専門家がこれからどんどん増えていってほしいです。 

「ミンスクが日本語能力試験の会場に」「日本語学習者への支援活動についてお知らせ」

2017-01-20 | チロ基金
毎年世界の多くの国で実施されている日本語能力試験(JLPT)ですが,国際交流基金より,2017年7月の試験実施地の一つとして,新たにミンスクが決定した旨、正式に通知されました。
 ヨーロッパの田舎扱いされていたベラルーシですが、やっとこれで大都市(厳密に言うと日本語学習者が多い地域)の仲間入りを果たしましたよ。
 うれしいニュースです。

 これで、わざわざ越境して受験しに行かなくてもよくなったわけです。
 受験者の負担も大きく減りました。またベラルーシでの日本語学習熱もこれからますます上がっていくことを期待しています。

 さて、ここでチロ基金からお知らせです。
 1998年から2016年まで続けてきた日本語能力試験受験者への交通費支援活動ですが、2017年にミンスクが試験会場の一つとして正式に選ばれたことを機に、この活動を終了いたします。
 今まで多大なご支援をくださった日本人の皆様方に厚くお礼申し上げます。

 19年間で合計53名(のべ人数)の受験者にミンスクーモスクワ間あるいはキエフ間の交通費を支給しました。
 
 2017年からはこの支援活動の形を変えて、ベラルーシの地方都市に住む日本語学習者がミンスクで受験しやすくなるよう、新たな交通費の支援活動(地方都市ーミンスク間)を始める予定です。
 連動して行ってきた絵本の翻訳活動も継続いたします。

 詳細は改めてお知らせいたします。
 皆様方のご支援、ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。
 
 

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第204回」

2017-01-16 |   ビタペクト配布活動
 1月16日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第204目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はセルロースを3個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを3部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2483個、セルロースの合計は85個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2156部となりました。
 今回で通算220回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2483人の子どもにビタペクトを、約76人の子どもにセルロースを、2156家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今年はビタペクト3がまだチェコから輸入されておらず、今回はセルロースの配布となりました。ビタペクト3がベラルーシに届き次第、購入の予定です。
 今回は3家族がSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族にお話を伺いました。


(家族A)

お母さんがマリナ・ゴルカ市(チェルノブリ原発から約280キロ)から2人の実子を引率していました。この家族には1個のセルロースを渡しました。
 それぞれの内部被爆の測定結果はこのとおりです。△印の子どもにセルロースを渡しました。

母親(チェルノブイリ原発事故発生時9歳)13ベクレル
女子(14歳)  9ベクレル
女子 (3歳) 26ベクレル △

 14歳の女の子ですが、6年前に甲状腺肥大が見つかり、投薬治療を続けています。最近やっと小さくなってきたとお母さんは喜んでいました。しかし2年前から太りだし、14歳の今体重が96キロあります。
 食べすぎなどが理由ではなく、ホルモンバランスの異常だと思います。
 甲状腺のほうはよくなってきたそうなので、もしかするとこれからやせてくるかも知れません。


(家族B)
 お母さんがブレスト市(チェルノブイリ原発から約440キロ)3人の実子を引率していました。
 この家族には2個のセルロースを渡しました。
 それぞれの内部被爆の測定結果はこのとおりです。△印の子どもにセルロースを渡しました。

母親(チェルノブイリ原発事故発生時13歳)34ベクレル
男子(13歳) 25ベクレル △
女子(11歳) 28ベクレル △
女子 (8歳)  7ベクレル

 お母さんはゴメリ州の出身で、13歳の息子もゴメリ州の生まれだそうです。生まれてから5ヵ月後にブレストに引越しをして、その後はブレスト在住。さらに2人の子どもが生まれたそうです。
 子ども達は比較的健康だそうですが、お母さんは慢性胃炎に悩まされているそうです。


(家族C)

 お母さんがブレスト市(チェルノブイリ原発から約440キロ)4人の実子を引率していました。
 この家族にはセルロースを渡していません。
 それぞれの内部被爆の測定結果はこのとおりです。

男子(13歳) 19ベクレル
女子(11歳)  6ベクレル
男子 (8歳)  6ベクレル

 このお母さん(チェルノブリ原発事故発生時15歳)はさらに2人の娘(22歳と5歳)を引率していましたが、この2人がインフルエンザにかかってしまい、ベルラド研究所へ測定に行きませんでした。
 お母さんの話によると、子ども達は持病などはないそうです。お母さん自身は、多産のためか、最近は歯が悪くなり、しかも疲れが慢性的に取れないということでした。
 お母さんはウクライナ西部の出身で、今はベラルーシに住んでいるということでした。

 画像は記念撮影したものですが、年長の子ども達は学校に行っていたり、インフルエンザで寝ている子どももいて、全員が写っているわけではありません。 

 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、文房具、おもちゃなどをプレゼントしました。
 早速折り紙に挑戦する子どももいて、とっても喜んでいました。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙やなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

 

2017年 新年将棋会 (3)

2017-01-08 | 日本文化情報センター
 気になる試合結果はこのとおり。

1位 マクシムさん(二段 ベラルーシ将棋協会会員)
2位 イワンさん(初段 ベラルーシ将棋協会会員)
3位 アントンさん(初段 ベラルーシ将棋協会会員)
4位 ヤロスラフさん(初段 ベラルーシ将棋協会会員 )
5位 ゲオルギーさん(2級 日本文化情報センター将棋クラブ顧問)
6位 エレーナさん(5級 ベラルーシ将棋協会会員兼日本文化情報センター将棋クラブ会員)
7位 エブゲーニイさん(3級 日本文化情報センター将棋クラブ会員)
8位 アレクセイさん(3級 ベラルーシ将棋協会会員兼日本文化情報センター将棋クラブ会員)
9位 ミロスラフさん(5級 ベラルーシ将棋協会会員)
10位 リタさん(9級 日本文化情報センター将棋クラブ会員)

 やっぱり駒落ち(有段者にハンディをつける)をしても、有段者は強いですね。

 しかし普段は正規の試合(平手)をすることが多いベラルーシ将棋協会なので、このような駒落ちの対局に参加するのは、大きな経験になったと思います。

 2017年新年将棋会についてロシア語でもご報告しています。こちらです。

 ベラルーシ将棋協会サイト内のフォーラムはこちらです。

 今回参加賞と上位入賞者への景品を提供してくださったチロ基金に、この場を借りてお礼申し上げます。

 また次回の試合につなげていきたいですね。
 がんばれ、ベラルーシ棋士!

2017年 新年将棋会 (2)

2017-01-08 | 日本文化情報センター
 試合の様子を撮影した画像です。
 みんな真剣です。
 6試合まで実施することができました。

2017年 新年将棋会 (1)

2017-01-08 | 日本文化情報センター
 今年も新年将棋会を日本文化情報センターで開催しました。
 今回は広い会場(ミンスク市立第5児童図書館講義室)が使えるとあって、日本文化情報センター将棋クラブのメンバーだけではなく、ベラルーシ将棋協会の競合も参加することになりました。
 すると有段者が4人も登場・・・。級は持っていても、有段者には勝てそうにない日本文化情報センター将棋クラブのメンバーにも勝利のチャンスを与えよう、ということで、今回は駒落ちという試合の方法を採ることにしました。

 最初は20名近く参加すると聞いていたのですが、当日の朝ベラルーシは気温がマイナス25度に下がってしまい、寒さに怖気づいたのか(^^;)日本人の参加予定者は全員不参加。
 ベラルーシ人ですら、不参加が相次ぎ、結局10名が参加しました。
 

 
 
  

ブックレット「ふくしまから世界へ」

2017-01-04 | 放射能関連情報
 「ふくしまから世界へ」というプロジェクトについてご紹介します。
 これは、福島第一原子力発電所事故の教訓を市民の目線から世界へ伝えるためのプロジェクトで、各国語にブックレット「ふくしまから世界へ」を翻訳しています。
 公式サイトはこちらです。

 世界中でこれだけ原発が稼動しており、しかもひとたび大事故が起きれば、地球上のどこにいても、多かれ少なかれ被曝してしまうと思います。
 人種に関係なく、被曝すれば、これも多かれ少なかれ、健康被害が出ます。
 福島第一原発事故の問題は福島だけ、日本だけの問題ではないことを世界に広く知らせることが、大切なことです。
 そのときに出てくるのが、言葉の問題です。このブックレットはすでに複数の言語に翻訳されています。
 詳しくはこちらをご覧ください。
 
 外国人の友達に、福島第一原発事故について、知ってほしいとき、あるいは質問を投げかけられたときに、その友達の母国語で書かれたブックレットを読んでもらえれば、詳しい情報を分かりやすく伝えることができるはずです。
 どうか皆様のお役に立ててください。

 私としてはロシア語版の完成が待ち遠しいところです。
 またできる限り多くの言語に訳され、世界中の人に読んでほしいです。