ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年4月26日。ウクライナ侵攻から427日目。チェルノブイリ原発事故から37年

2023-04-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月26日。チェルノブイリ原発事故から37年目。ベラルーシ各地で追悼式典や各宗派の教会で犠牲者への祈りが捧げられています。
 ベラルーシ国内では汚染状況をめぐる調査が今も続いています。

 セシウム137の測定結果によると、ベラルーシ国内の森林地域の15.5%と農地の11%が汚染されていることが判明しました。
 ただセシウム137の汚染地域の面積は37年間で半減しました。セシウム137の半減期が30年ですが、それも影響していると思います。
 
 いわゆるサマショール(自分の意志で放射能汚染地域に残って生活している人)は高齢化が進み、どんどんその数が減ってきています。一つの村に最後の一人が住んでいるという状態の村もあります。
 一方で、汚染度が低下し安全と見なされ、住民が戻っている地域もあります。住宅地も新しく建てられ、人口も増えています。元汚染地域は土地が安いということで不動産投資をしようとしているロシア人もいるそうです。まあ、またセシウム137の半減期が来たら、さらに汚染レベルが低下し、逆に土地の値段は上がるでしょう。
 でも、チェルノブイリの汚染地域のすぐ近くのウクライナではザポリージャ原発がロシアの管理下(ロシア軍の選挙下)に置かれ、事故が起きる可能性が高く非常に危険な状態が続いています。もしウクライナの原発で事故が起こり、またベラルーシが風下になったら、そのあたりの土地を買っていたロシア人は大損ですね。

 野生動物の内部被曝も研究され続けており、専門家へのインタビュー記事によると、魚類では(ベラルーシでは淡水魚ばかりなので、日本の海水魚の参考になるかどうか分かりませんが)カワカマスとヨーロピアンパーチは汚染度が高く、ブリーム(コイ科の魚)などは比較的汚染度が低めだそうです。


 アメリカ通商代表部は今日、貿易相手国の知的財産権侵害に関する年次報告書を発表しました。
 中国、チリ、アルゼンチン、インド、インドネシア、ロシア、ベネズエラの7カ国を「優先監視国」に指定。
 新型コロナウイルス流行後に中国製の偽造医薬品が増えたことや、ウクライナに侵攻したロシアで外国人の知財権が侵害される恐れがあることに懸念を表明しました。
 監視対象国は計29カ国。残る22カ国にロシアの戦争を支援しているベラルーシとブルガリアが加えられました。
 ベラルーシに制裁を科した国の著作物の不正使用を認める新法を受けたそうです。
 ブルガリアについては、インターネット上で行われる著作権侵害に関する調査での不備に十分対応していないとしました。
 ウクライナに関しては昨年と同様、ロシアによる侵攻を理由に評価が保留されました。



 ウクライナ大統領と中国国家主席が今日、ウクライナ侵攻語初めて電話で協議しました。ウクライナ側からの要望によるものだそうです。
 ウクライナ大統領は「長時間の有意義な電話をした」とツイートしました。ロシアはどう思っているのでしょうか。


 ロシア北部ムルマンスク州で今日、訓練飛行中だったロシア軍のミグ31戦闘機が無人地帯に墜落しました。ロシア国防省は搭乗していたパイロット2人は脱出して無事だったとしていますが、原因は明らかになっていません。 
 ロシア軍の失態と言っていいのに、それをロシアの国営テレビが報道していますが、国民に与える影響を考えてのことでしょうか。
 



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