2021年1月25日。天気予報では今日は一日中みぞれの予想でしたが、実際には夕方からになるようです。
今日は平日なので、ニュースを見ると、午前中に反政府デモ活動をしていて拘束、起訴された人たいの裁判が次々とはじまり、その判決が次々とニュースになっています。
そして朝から、ハンスト41日目に入ったロシク氏の解放を求めるデモが始まりました。
リトアニアの移民局によると、すでにベラルーシ人の移民が6000人近くリトアニア国内で居住しており、86人は難民申請しているそうです。
移民は居住許可を得て、就労したり学業についたりしています。こうしてベラルーシの(特に若者の)人口が減り、リトアニア社会に貢献するベラルーシ人が増えて行きます。
将来の国力のことを考えるとベラルーシから外国への人口流出は大きな問題です。
治安部隊長が「治安部隊員の人生は地獄に変わった。」と発言。具体的にはどういうことなのか説明しませんでした。しかし、ここでいうところの地獄とは、治安部隊員の子どもは、恥ずかしがって、父親の仕事が治安部隊員であると言えなくなったこと、いじめられるのを恐れるようになったこと、妻は外出するたびに危害を加えられるのではないかとおびえるようになったこと、家に落書きや投石、自家用車に放火や落書きなどいたずらされないか心配しないといけないこと、世間が狭く、噂話の多い田舎には帰れなくなったこと・・・などを指すそうです。
確かにそうだろうなあと思います。そしてこの治安部隊とその家族は自分たちの生活が地獄に変わったと思っていますが、その原因は反政府デモ参加者がこの社会に大勢現れたことだと思って、そちらに責任があるとしています。
そして治安部隊によって拘束された人々は、警棒で殴打され、最悪の場合は殺され、あるいは刑務所の中に押し込められて、非人間的生活条件の中、コロナウイルス集団感染のリスクにもさらされたままの生活を送らないといけません。
どちらの人生のほうが地獄でしょうか?
刑務所に入れられたくなかったら、反政府活動をしなければいいでしょ、と簡単に言う人もいますが、それだと同じように治安部隊に、だったら上からの命令を聞かなければいいでしょ、あるいは仕事をやめて転職したら? と言うのと同じことです。
政府支持派でも反政府派でも結局、「地獄」の人生になっているのなら、根本的な原因はどこにあるのでしょうか。
治安部隊長は「今春行われる反政府デモ活動を抑えるため治安部隊は万全の用意をしている。」と国民に対して、安心しなさい、治安部隊に任せとけ、といったPRをしています。
まだ1月なのに、春までに反政府活動を完全に封じ込めるつもりはない、というふうにも読み取れます。
要するに抑えが効かなさそうだから、春になってもデモが起こるだろうと予測してます、と言っているのと同じことです。これを聞いて気が遠くなった国民もいると思いますよ。