ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

今年の文部科学省奨学金留学生募集

2024-05-31 | 日本文化情報センター
 日本人の皆さんは知らない方が多いですが、日本政府(文部科学省)が毎年世界中から国費で外国人留学生を日本の大学や専門学校などに招聘しています。
 ただし、各国で選抜試験があり、当然ですが狭き門です。
 ちなみに現在、日本の大学や大学院でこの制度で学んでいる外国人は全部で9000人以上で、出身国内訳は飛び抜けて中国が多いです。
(このいわゆる外国人国費留学生制度について、日本国民の税金で給付型の奨学金が毎月11万〜14万円、各外国人留学生に支払われているのですが、こういう国が税金でしていること、日本の皆様は知っておいたほうがいいと私は思いますよ。)

 今日はベラルーシでこの選抜試験の申し込みの締切日でした。
 ベラルーシは人口も少ない小国で日本との縁も少ないし、日本語学習者も多いわけではないので、現在3つのプログラムのみで募集されます。
 わかりやすく説明すると「大学院留学」「大学留学」「専門学校留学」。
(もう一つ日本語専門に一年間だけ研修に行けるプログラムもありますが、条件が大学で日本語を専攻している学生のみで、しかも大学間の取り決めが重要なので、大学のような教育機関ではない日本文化情報センターの生徒は申し込みすらできませんので、このプログラムのことは意識の中にありません。)

 さらに上記の3つのプログラムのうち、それぞれ1名ずつしかベラルーシの場合選ばれません。要するに一つの国から3人のベラルーシ人しか国費留学はできないということです。
 優秀なベラルーシ人が選ばれないことには、日本政府が奨学金を払う意味がないです。
 ベラルーシではプログラムの種類や年によって違いますが、だいたい8人に1人とか10人の1人とかの倍率です。
 100人に1人の倍率という国もありますが、そのような国からは全部で数十人選ばれます。
 ベラルーシは3人だけです。
 
 今年は弊センターからは3名の日本語生徒が挑戦しますが、書類選考を通ると次に筆記試験、それを通過すれば面接があります。

 ・・・とここまではこの留学コンクールの説明でしたが、私が言いたいのは別のことです。
 日本政府が3人でも優秀なベラルーシ人を日本で学べる機会を与えてくれているのはいいのですが、問題なのはベラルーシ側です。
 ベラルーシは6月が卒業シーズンなのですが、そのためかわざと1か月ほど前に新しい法律を作りました。高校の成績証明書(内申書)の複写は法的無効とするものです。
 つまり、ベラルーシの高校生が大学入試のために内申書を提出するのは、原本(本物)の内申書なので問題がない。しかし、留学コンクールなどで求められる内申書の複写は法的に無効としたため、使えない。そうするとそもそも無効な書類を作成する必要性はないと判断する学校側が内申書の複写をくれなくなったのです。

(こうすることによって、国内の大学進学はできても、外国の大学や教育機関の進学や留学ができなくなります。つまり、ベラルーシ政府は自国民の若者が出国することを阻止したいのです。すでに20万人が政治的経済的理由で出国してしまい、出生率も下がり、ベラルーシの人口が減少してしまったからです。そして労働力不足、兵員不足になっています。日本は人口減が社会問題になっていますが、ベラルーシも同様なのです。
 日本では「最近の若者は内向き志向になった。留学とか海外での仕事に消極的だ。気概がない。」と批判している人もいますが、ベラルーシ政府が聞いたら「国内人口が減少しているんだから、若者が内向き志向なのは大歓迎すべきなのに。こっちはいかにして若者が国外へ行かないようにするか悩んで、こんな法律まで作ってるのに。」と思うでしょうね。
 日本人からしたらベラルーシなんて国、共通点などないと思われがちですが、実は同じ社会問題を抱えています。)

 今回の留学コンクール申し込みには、弊教室からは4名の希望者がいたのですが、うち1人は内申書の複写を提出することができず、参加できなくなったのです。
 放課後、本人が泣きながら私に話してくれたのですが、それによると、2年前に卒業した(在籍中の高校生でなくても、「大学留学」「専門学校留学」希望者は高校の最終学年とその1年前の学年の成績証明書を提出しないと、申し込みができない。)高校へ行き、内申書の複写をくださいと頼んだところ、
「え? 何のために? 留学コンクールの申し込みのため? どこに留学? は? 日本? だめです! 日本はダメ! 日本は現在ベラルーシの非友好国リストに載っているんですよ!」
と校長先生や教頭などに囲まれて、拒否され、挙句には
「日本に永住するのか? ますますもってだめ! え? 留学であって永住するわけではない? でもダメ! あーあ、中国かロシアに留学するんだったら、いくらでも成績証明書でも校長からの推薦文も出せるのに。日本はだめ! 今はそういう法律なんです!」
とわざわざベラルーシの外務省が作った「ベラルーシの非友好国リスト」の一覧表まで鼻先に突きつける始末。
 挙句には「そんなに日本に行きたいなんて! あんたは外国の代理人? スパイなの?!」
と何の根拠もないことを言われました。
 こんなことが今のベラルーシの高校の校長室で起こっているんですよ。

 ちなみに内申書の複写だけではなく、学校の校長あるいは教員の推薦状もコンクールの申し込みに必要なのです。
 もちろん、この生徒に誰も推薦状など書いてくれません。

 しかし、日本文化情報センターの生徒のうち3人は申し込みができました。
 それは校長先生や担任の先生が、親切な人たちで、内申書の複写ではなく「簡易版の成績証明書」を出してくれたからです。このように出身高校の校長が、頑固に法律厳守の方針の人なのか、生徒の将来にチャンスを与えたいと法の抜け道を思いついてくれる人なのかによって、日本留学コンクウールに参加できるかできないか運命が変わってしまうのです。

 また毎年7月中旬に行われていた留学コンクールが今年はなぜか6月になったので、高校の成績証明が「まだ卒業試験が終わっていないから成績証明がしたくてもできない。」と学校側から言われたり、大学生の申込者は「まだ大学の後期試験が終わってないから、成績証明が出したくても出せない。」と大学から言われて、とにかく申し込み書類を完全に揃えることができず、大変でした。
 来年は6月末申し込み締め切り、7月にコンクール(筆記試験と面接)実施のスケジュールに戻してほしいです・・・。
 
 とは言うものの、日本の文部科学省や現地の日本大使館の都合に合わせないといけないので、こちらからの意見(ベラルーシ事情)は誰も耳を貸してくれないのでしょうね。
 ただ日本大使館側からも、高校生に対して、「内申書が出たらその後で追加で提出してください。とりあえず筆記試験を受けられるようにしてあげます。」と締め切りに猶予を持たせてくれたようです。良かったです。

 余談になりますが、留学コンクールの筆記試験の日程を6月6日と日本大使館HPで発表していたのですが、この日はいわゆるベラルーシのセンター試験最終日なんです。
 センター試験の日程など、とっくの昔にベラルーシ教育省が発表しているのに、やっぱりベラルーシの日程や規則に疎いのか、日本留学コンクールの筆記試験をこの日にすると決めてしまう日本大使館・・・。
 案の定、「私、その日センター試験受けに行かなきゃ行けないんですけど、そうしたら留学コンクールに出られない! どうしたらいいんですか?!」という問い合わせ(苦情)の電話が複数、日本大使館にかかってきたそうです。
 あきらめず苦情を言ったおかげで、留学筆記試験の日が6月7日に変更になりました!

 それはいいんですが、筆記試験の日程が変更されたことを日本大使館は公式HPのトップページに大きく表示するべきだと思うのですが、そういうことをしないのです。
 私は生徒に聞かされるまでずっと6月6日だと思って、それに合わせて授業のスケジュールを組んで、仕事のシフトも決めていたのに、またやり直しですよ。
 さらに今度は「6月7日は私、大学の後期試験の日なんですけど!」という大学生も出てきたでしょうね。すると大学を卒業できません。
 また6月6日も7日も平日なので、申し込み希望者の中には社会人になっている人もいるので、それに合わせて、欠勤届を出さないといけないのに、いつの間にか筆記試験の日程を変更して、それをトップページで知らせないのは、困りますね。

 とこのように大変な状況です。
 日本文化情報センターでは、留学コンクール参加者に対して今月15日から特訓授業を行なっています。
 最終結果は6月末までに本人に通知されます。弊日本語教室の生徒の結果発表はその頃に弊ブログでもお伝えする予定です。

・・・・・

 6月8日の追記です。
 今回の留学コンクール筆記試験を受けた弊教室の生徒によると・・・
 ベラルーシから上記の「専門学校留学プログラム」に申し込んだ人はゼロでした!
 やはり、高校の内申書の複写を出身高校からもらえず、申し込みに必要な書類を集められなかったベラルーシ人が今年は多かったものと思われます。
 さらに「大学留学プログラム」に申し込んだのは7人(うち3人が弊教室の生徒)で、「大学院留学プログラム」には9人でした。激減しています。
 大学院留学には高校の内申書を提出しなくてもいいのですが、大学側からの成績証明と推薦状が必要なのです。
 やはり外国の大学に留学(人材の国外流出)を阻止するよう国からお達しが出ているようで、大学によっては推薦状を出してくれないケースも増えているようです。
 コロナ前の2019年にはこの3つのプログラムに合計50人ほど申し込んでいたことを考えると、日本への国費留学はベラルーシでは狭き門ではなくなっているのかもしれません。
 うちの生徒からするとラッキーなのかもしれませんが、見方を変えれば、その分優秀な人材が日本に来なくなるということです。
  


 
 

江戸川乱歩生誕130年記念朗読会「押絵と旅する男」

2024-04-19 | 日本文化情報センター
 昨年のナイトライブラリーに引き続き、今年も日本文化情報センターは江戸川乱歩ミステリーの朗読会を行いました。
 今回は「押絵と旅する男」です。朗読はベラルーシ人向けにロシア語で行いました。
 江戸川乱歩の作品の多くは青空文庫で読めるので、興味のある方はどうぞ。
 
 明治時代の書生さん風の雰囲気を出すため、朗読をしたY子は男物の袴姿です。(ノリがコスプレですみません・・・)
 さらにこの作品には押絵が出てくるのですが、せっかくなので原作にできるだけ忠実に再現した絵を用意して会場で飾りました。
 この押絵の再現は私が担当しましたが、押絵なんてぶきっちょの私には作るの難しいんですよ。なので、原作を読んだことのある方はすぐ分かると思うのですが、絵の中に押絵で作った男女の人形が配置されています。
 作るのが難しいので、女の人(八百屋お七)の人形は私の親戚の方が20年ぐらい前に作ってくださった作品を活用させていただきました。
 男の人(兄さん)のお人形は洋服の部分は押絵の技術で私が作りましたが、それ以外は紙粘土をこねて作りました。(人形のすべてのパーツを押絵で作れる器用さが私にはない・・・。)私にとっては押絵の勉強になりました。
 背景は私が適当に絵の具で描いたのですが、やっぱり原作のおどろおどろしい雰囲気を再現するのは難しかったですね。
 あと、聞きに来た人に小道具の双眼鏡を借りることができてよかったです。

 朗読会は大成功でした。会場(日本文化情報センター)が狭いので、12人分の席しか用意できず、また話の内容が子供向けではないので、日本文化情報センター日本語教室の生徒の皆さんだけに絞って招待しましたが、皆さん話に引き込まれていました。
 朗読会の後、やっぱり小道具の双眼鏡を逆さに覗く人がいましたね。
 
「押絵と旅する男」は殺人事件が起こる推理小説ではなく、ファンタジーなので怖くないですが、ナイトライブラリーにぴったりの物語だったと思います。
 この話に登場する兄弟が本当は同一人物なのでは? 愛があったから魔法のようなことが起きて会うことができた、結局自分だけ老けてしまい、たぶん死んでしまう運命にあるだろう兄さんがかわいそう、などの意見が出ました。
 江戸川乱歩の推理小説は、当然推理、つまり論理的に事件の真相を暴くものが多いですが、「押絵と旅する男」のような幻想小説の場合は、論理も常識もないですね。
 この物語はいろんな解釈ができるのですが、つまりあやふやで、「よく分からなかった。」という感想を持つ人が多いと思います。はっきりしないので、駄作だと思う人もいるかもしれませんが、このよく分からない話と思わせたい、というのが江戸川乱歩先生の狙いなのだろうなという感想を私は持ちました。

 今年は江戸川乱歩生誕130周年記念の年で、日本国内では関連の企画やイベントが行われています。
 遠いベラルーシからもささやかながら、そのお祝いイベントに加わってみました。日本人だけではなく、ベラルーシ人もロシア語で作品を読んでいます。
 

モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (10)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 私の個人的な感想は、モロジェチノに行ったら、そこに日本のコギャルさんがいたのが一番の思い出になりました。

 やっぱり、日本でもギャルメイクやファッションに否定的な人たちが大勢いると思うのですが、ベラルーシは日本の流行など知らない人がほとんどなので、ベラルーシ人ギャルは日本以上に目立ってしょうがないし、ベラルーシではなかなか理解されないそうです。
 メイクの仕方や服装が、変だとかキモいとか批判されることが日本より多いようです。
 でもyunasussygirl47さんは、自分に自信を持って常に堂々としているし、アンチの意見も跳ね飛ばしています。
 また今回の「日本を愛する人の会」には、yunasussygirl47さんのお母様も見に来ていました。お母様がyunasussygirl47さんのことを応援しているようすを見て、親子揃って芯が一本通っているように私には感じられました。

 私も日本文化が大好きだというベラルーシ人をこれからも応援したいと思っています。 



 リンク先リスト

 日本文化情報センターのYouTube動画チャンネルでのご紹介はこちらです

 yunasussygirl47さんのインスタはこちらです。Tik Tokはこちら
 
 ミンスクのコスプレーヤー、yoskenさんのインスタグラムはこちら。Tik Tokはこちらです。

 Vismutさんのインスタグラムはこちら。Tik Tokはこちらです。

 モロジェチノ新聞の掲載された記事のリンクはこちらです。(ロシア語)

ミンスク市立中央児童図書館の公式HPでの紹介記事はこちらです。(ロシア語)


モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (9)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 今回モロジェチノ中央図書館の書庫の片隅で、着替えたりメイクしたり歌のリハーサルをしたのですが、その書庫でもコスプレの人たちは撮影会してしまうんですね。私もこそっと撮ってしまいました。でも隠し撮りしているのすっかりばれていますね。

(10)へ続く。

モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (8)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 コスプレーヤーのお二人は今日のイベントに向けて、衣装を手作りしました。帽子や手袋も自作です。
 かつらもいわゆる「あほ毛」を手作りしてボタンで止めています。ベラルーシには材料にになる布地が売っていないので、着物(?)の柄を自分で手描きしたりして、作るのが大変です。
 (実際のこのボーカロイドは下駄を履いているのですが、さすがに下駄ではダンスができないので、そのあたりは再現していません。)
 とにかくコスプレーヤーさんたちのコスチューム作りにかける情熱には驚きます。
 ちなみに私以外の4人の参加者は現実世界では、3人が大学生(専門は全員理系)で、1人が訪問介護のヘルパーさんの仕事をしています。

(9)へ続く。

モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (7)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 ここからはおまけになってしまいますが・・・
 モロジェチノ中央図書館は広くてきれいで、しかも中でいわゆるインスタ映えする写真を撮り放題なのです。
 図書館に本を借りに来るだけではなく、このようにオープンにして、とにかく来館者数を増やそうと努力しているわけです。
 せっかくなのでこの図書館にミンスクから来たので、コスプレの方々は大喜びで撮影会をしていました。
 私も自分のカメラで撮ってみましたので、何枚か公開します。
 これは図書館の中央階段です。
 
(8)へ続く。

モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (6)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 今回はミンスクを飛び出し、モロジェチノへ行ってよかったです。
 イベントの後は、希望者のみなさんがいっしょに写真を撮りたがってもみくちゃになりました。
 この画像は出演者のみんなで記念撮影したものです。
 モロジェチノ中央図書館のみなさん、どうもありがとうございました!
 またミンスク組4人の往復交通費を支援してくださったチロ基金支援者の皆様にも感謝しております。

(7)に続く。

モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (5)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 そして次はお待ちかね、バラノヴィチ出身のマルガリタさんのJ-POPです。
 会場がそんなに広くないので、マイク無しでOKの声量で2曲を熱唱してくれました。曲目は「狂乱 Hey Kids!!」(アーティスト名: THE ORAL CIGARETTES)と「前前前世」(アーティスト名: RADWIMPS )です。
 日本語でこんなに歌える人がベラルーシにいるということで、来場者のみなさんはびっくりしていました。
 
 こんなに上手に日本語の発音ができるようになったのは、日本語を教えているT先生のおかげと褒められましたが、正しくはマルガリタさんの才能と努力の賜物ですよ。

 マルガリタさんの歌も動画で聞くほうがいいので、近日中に日本文化情報センターのYouTubeチャンネルで動画公開します。しばらくお待ち下さい。

(6)に続く。


モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (4)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 yoskenさん、Vismutさんは、ボーカロイド曲「千本桜」に合わせてダンスも披露してくれました。

(5)に続く。


モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (3)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 次にミンスクのコスプレーヤー、yoskenさんとVismutさんがボーカロイドの鏡音レンとKAITOのコスプレで登場。
 yoskenさんがコスプレについてのプレゼンを発表しました。コスプレの歴史からボーカロイドの説明までしました。ベラルーシでは知らない人もたくさんいますからね。

 (4)に続く。

 


モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (1)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 2024年3月17日、モロジェチノ中央図書館で「日本を愛する人の会」が行われました。
 2月4日にはバラノヴィチ中央図書館でも同じ名称の日本文化紹介イベントを行ったのですが、両図書館で働いている司書さん同士がお友達なのです。
 バラノヴィチ中央図書館でのイベントを聞いたモロジェチノ中央図書館外国語文学コーナー担当の司書、タチヤーナさんから私に電話がかかってきて、「うちの図書館でも同じイベントをしてください。」と頼まれました。
 あっという間に話がまとまり、今日モロジェチノへ行ってきました。

 日曜日ということもあって会場は満席。タチヤーナさんが宣伝に力を入れたため、大勢の人が集まりました。
 それとテーマも日本のサブカルチャーということで、若い世代の人たちが入りやすくなったと思います。

 どうして今回はサブカルチャーをテーマにしたかというと・・・バラノヴィチでも参加した日本語シンガー、マルガリタさん、そしてミンスクのコスプレーヤーyoskenさんとVismutさんも出演することになった他、地元モロジェチノのコスプレーヤー、yunasussygirl47さんも参加してくれることになったからです。
 そのyunasussygirl47さんがアニメのコスプレだけではなく、日本のギャルファッションも紹介できると聞いたので、モロジェチノでは、日本のサブカルをテーマにすることに決まりました。
 
 マルガリタさん、yoskenさん、Vismutさんといっしょにミンスクからモロジェチノへ電車で出発。モロジェチノはミンスクから近いので移動も楽ですね。
 そしてモロジェチノ在住のyunasussygirl47さんと合流して、中央図書館へ向かいました。

 会場ではコスプレとかアニメの話だけが聞きたい人が多かったと思うのですが、まずは私から日本の伝統的な着物文化について紹介しました。

 画像はその時のようすです。
(後ろに写っているのが、ベラルーシの図書館ではほとんどまだ導入されていないタッチパネル式の大型ディスプレイです。地方都市のモロジェチノのほうが首都ミンスクの図書館より進んでいます。
 と言いたいところなのですが、実際にはタッチしても反応が鈍いときがあったのと、古い時代の人間である私の操作の仕方に慣れておらず、もたもたしてしまったシーンもありました。
 うちの日本文化情報センターにも導入しようかと考えたときもあったのですが、ちょっと今はやめておこうと思いました。)

 着物の紹介に続けて、次はサブカルの一つであるギャル文化について、まずは私からご紹介しました。
 ギャルと言ってもいろいろな種類がありますよね。コギャル、姫ギャル、ガングロ、ギャル男などいろいろありますね。
 このように新しい文化を生み出すことができるのが日本の特色だと思います。
 
 そして私のプレゼンよりずっとおもしろいので、本物のギャルに登場してもらいました。

 (2)へ続く。
  

モロジェチノ図書館「日本を愛する人の会」 (2)

2024-03-17 | 日本文化情報センター
 モロジェチノ在住のyunasussygirl47さんです。
 アニメのコスプレをしているベラルーシ人は大勢いますが、日本のギャルファッションに身を包んでいる人は、yunasussygirl47さんだけではないでしょうか。
 yunasussygirl47さんも、ベラルーシで自分以外にギャルファッションをしている人を見たことはないと話していました。
 これからyunasussygirl47さんに影響を受けてベラルーシでもギャル人口が増えるかもしれません。ちなみにyunasussygirl47さんが好きなのはコギャルで、今後は姫ギャルに挑戦したいそうです。

 ミンスクからモロジェチノに到着して、yunasussygirl47さんと合流したときに、私はまちがってモロジェチノじゃなくて渋谷に来ちゃったのかとびっくりしましたよ。
 再現度が高いですよね。(コスプレではないので再現度とか言ってはいけないと思いますが。)

 yunasussygirl47さんがギャルについて、来場者の皆さんの前で語っているようすには、自分自身のギャル愛と自信を持っていることを私は感じました。モロジェチノの人たちが、地元にギャルが住んでいたとは知らなかったでしょう。今回のイベントに参加して有名人になりましたね。
 
 来場者の方からyunasussygirl47さんに質問で、「いつもそんな格好で通学しているんですか?」というものがありました。
 yunasussygirl47さんにとっては、ギャルファッションは特別な装いだそうです。(通学のときはギャルファッションではないということです。)
 でも、外出するときは必ずギャルスタイルの日本人もいると私から話すと、ベラルーシ人は驚いていました。

 (3)へ続く。



2023年12月日本語能力試験の結果について続報

2024-03-15 | 日本文化情報センター
 すでにご報告していましたが、昨年12月に日本語能力試験をロシアで日本語教室の生徒が受験し、合格者に認定証がベラルーシに郵送されてきました。

 今回はN3に合格した1名の記念写真を撮影しましたので、このブログでご報告いたします。(個人情報保護のため、画像の一部を加工しています。)

 2023年12月はN2とN3の2名のみの合格でしたが、N2合格者はすでにベラルーシを出国しており、記念写真はありません。

 モスクワで受験すると日本からモスクワに届いた認定証をちゃんとベラルーシに転送してくれます。
 ペテルブルグで受験した場合、日本からペテルブルグに送られた認定証はベラルーシへ転送してくれず、原則合格者本人がベラルーシからペテルブルグへ取りに行かなければなりません。
 その分、モスクワの受験料が高いのですが、やっぱりベラルーシまでちゃんと届けてもらえるとありがたいですね。
 重要なのは合格することです。

 日本語学習者に支援をくださっている皆様には生徒に代わり、厚くお礼申し上げます。今後も勉強をがんばります!
 

2024年7月、日本語能力試験がミンスクで予定されています

2024-03-14 | 日本文化情報センター
 今日、日本語能力試験が5年ぶりにミンスクで行われることが正式に発表されました。弊センター日本語教室の生徒は大喜びです。これでロシアへ越境受験しなくてよくなりました。
 が、今年7月7日に日本語能力試験がミンスクで予定されていることは、今年の2月1日に日本語能力試験の公式HPで発表されていたのです。
 以前は2月下旬に受験料などの発表があり、申し込み締切は3月15日頃だったので、2月1日から毎日、ミンスクの試験実行委員会(日本大使館)のHPを確認しては、いつから申込受付が始まるのか調べていたのですが、全くHPが更新されていませんでした。
 HPの内容が1年前の「2023年の試験中止」が表示されるだけで、「2024年ミンスクで試験が予定されています」という表示すらなし。しびれを切らした生徒が日本大使館に電話しても、HPをチェックしておいてください。と言われるだけ。せめて「3月◯◯日にHP更新予定。日本語能力試験ミンスクについて発表します。」と言ってくれればいいのに。

 そうしたら、今日突然HPで発表されました。が、申込みの方法がオンラインではないのに、締切は3月29日。
 申込み方法がオンラインではないというのはどういうことかというと、大使館のHPから書類をダウンロードでしてプリントアウトしてそこに必要事項を記入。顔写真を撮ってきて貼って、銀行へ受験料を振り込み、領収書を同封して封筒に入れて、郵便局で封筒と切手を買って、大使館宛に郵送しないといけないということです。
 大使館は土日は休みで、ミンスク市内の郵便配達も最低2日はかかります。そして直接窓口に提出するのは禁止。封筒に入れて郵送しないといけないのに、締切日までの消印有効ではなく、今月29日大使館必着です。ということを3月14日に大使館HPにひっそり発表・・・。
 申込用紙の記入内容に不備がなければいいですが、それにしても3月26日には投函しないといけないでしょう。
 けれど、地方に住んでいる人はもっと早く投函しないといけません。
 実質の締切は3月19日ではなく、もっと早いです。

 というわけで、今、生徒全員、銀行や郵便局を走り回っています。大変です。

 しかし、隣国へ越境受験するより楽なのでみんな必死です。

 一方で2年前は申込みが全て完了した後、試験の一ヶ月前にコロナではなく、国際郵便が届かないから、という理由でいきなり中止になり、受験料が払い戻しになった経験があるので、とにかく実際に試験が行われることを祈るばかりです。

第35回伊藤園お〜いお茶新俳句大賞に日本語教室の生徒が応募しました

2024-02-29 | 日本文化情報センター
 毎年2月末日が締切の伊藤園お〜いお茶新俳句大賞。今年は閏年で1日時間の余裕がありましたね。
 第35回伊藤園お〜いお茶新俳句大賞に弊教室の生徒が23名応募しました。半分ぐらいが今回初めて俳句を作った生徒です。
 俳句作りはまだまだ未熟な生徒が多いですが、興味を持った生徒が新たに増えました。
 できるだけ毎年挑戦したいですね。
 結果発表は今年の10月下旬なのでまだまだ先ですが、もしまたベラルーシから入選者が出たら、このブログ上でご報告します。