3月3日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第87回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
今回はビタペクト2を9個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
これで今までに配布したビタペクト2は合計1572個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1260部となりました。
今回で通算97目のビタペクト2の配布となりました。
のべ人数になりますが、現時点で1572人分のビタペクト2、そして1260家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html
(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html
(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html
(ビタペクト2を開発、製造、販売しているベルラド研究所のサイトはこちらです。)
http://www.belrad.nsys.by
今回保養に来ていたのは、ゴメリ州カリンコビッチ市(チェルノブイリ原発から約100キロ)から来た第3学校の校長先生夫婦とその娘さん、その親戚のおばさん、そして引率されてきた12人の生徒さんたちです。
この家族には今回9個のビタペクト2を渡しました。
この校長先生夫婦は2007年1月、2008年3月にも子どもたちを引率してきていました。そのときのご報告はこちらをご覧ください。
HPベラルーシの部屋レポート 過去ログ
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第54回」
http://belapakoi.s1.xrea.com/x/repo/hobby_book.cgi
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第72回」
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6dddca6c98d5d83af957c59142b848eb
それぞれの体内放射能値はこのようになります。ただ校長先生はSOS子ども村到着後インフルエンザが発症し、熱のため放射能の測定をしませんでした。
(○印の子どもにビタペクト2を渡しました。測定結果は2007年1月、2008年3月、2009年3月の順番に表記しています。)
校長先生の奥様(事故発生時17歳)12ベクレル → 0ベクレル →12ベクレル
校長先生の娘(17歳)17ベクレル → 16ベクレル →19ベクレル ○
今回2回目の滞在になる子どもの放射能結果はこのとおりです。(測定結果は2008年3月、2009年3月の順番に表記しています。)
男子(14歳) 0ベクレル → 24ベクレル ○
男子(12歳) 43ベクレル ○ → 14ベクレル
女子(11歳) 0ベクレル → 21ベクレル ○
男子(11歳) 35ベクレル ○ → 16ベクレル ○
今回初めての滞在になる子どもの放射能結果はこのとおりです。
男子(15歳) 31ベクレル ○
男子(14歳) 14ベクレル
男子(13歳) 14ベクレル
男子(13歳) 16ベクレル ○
女子(11歳) 25ベクレル ○
女子(11歳) 15ベクレル ○
親戚の叔母 19ベクレル ○ (この人だけソリゴルスクの出身。)
さらにSOS子ども村に来るのはこれで4回目、という男の子(13歳)がいました。
多子家庭の子どもで、2005年5月と2006年1月に母親と滞在していました。2008年には校長先生一家と滞在しています。
2005年、2006年、2008年、2009年に測定した結果はこのとおりです。
24ベクレル ○ → 18ベクレル ○ → 26ベクレル ○ → 14ベクレル
この男の子が2005年と2006年に滞在したときの様子はこちらの過去ログをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第31回」(家族A)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2005/no31.html
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第41回」(家族B)2006年1月 過去ログ
http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/index.html
3回目のSOS子ども村滞在になる今回も、校長先生ご夫婦は、学校の生徒の中で特に病気を持っている子どもや貧困家庭の子どもを選んで連れてきたそうです。
ほとんど全員が何らかの病気を抱えています。
女子(11歳・21ベクレル)は病気がちで、高血圧です。
女子(11歳・15ベクレル)は扁桃腺炎、アデノイド、胃炎。冷たいものはいっさい食べたり飲んだりすることを禁止。
男子(14歳・14ベクレル)はほこりによるアレルギー。
カリンコビッチではイギリスへ保養に行く子どももいるそうで、男子(13歳・14ベクレル)と4回目のSOS子ども村滞在になる男の子は、去年の夏、イギリスへ行ったそうです。この二人の体内放射能値が高くなかったのは、海外の保養滞在のおかげかもしれません。
(子どもたちは『日本に行きたい。』と話していました。)
でも、今回の結果を見たところ、ビタペクト2を去年飲んだ子どもたちは多かれ少なかれ、値が減っています。
カリンコビッチでは現在、日本のしいたけを栽培するきのこ工場があります。校長先生の話では生の状態のもの(しかも真空パック入り)と干ししいたけが売られているそうです。
10年ぐらい前に、ベラルーシ科学アカデミーがベラルーシにはない種類のきのこ「しいたけ」の研究を開始した、と報道されていたのですが、今ではベラルーシ各地で栽培され、売られています。
ベラルーシの野生のきのこは放射能に汚染されている可能性が高く、その代わりに「衛生的な」外国のきのこを人工的に栽培して、国民に提供しようと言う考えですね。(すばらしい!)
そして、このしいたけの軸の部分、カットされて、それだけまとめて、カリンコビッチの市場で、1キロたったの25円で叩き売りされているそうです。(@_@)パンの耳の安売りのような感じ?
校長先生は
「安いのに、買って食べてみたらすごくおいしかった。ここの部分には栄養はないんですか?」
ときかれました。(旨み成分は含まれているはず・・・だしを取ったりしますからね。)
そのほか「干ししいたけにはビタミンDが多く含まれる。」とか「しいたけ汁は体にいい。」とか校長先生とキノコ談義で話が盛り上がりました。(^^;)
しいたけの軸、こんなに安いんなら、カリンコビッチ土産で絶対買います! (それよりミンスクには売っていないのかなあ・・・しいたけは売られていますが、安い軸は売られているのを見たことがないです。)
さて今回も子ども達に折り紙や日本人の竹細工職人の方に寄贈してもらった竹で作られた知恵の輪、恐竜折り紙セット、それから純粋に日本のおもちゃではありませんが、タングラムというパズルをプレゼントしました。
今回は年長の子どもが多かったので、知恵の輪やパズル、ちょっと難しい折り紙に興味津々で、校長先生の奥様もとても楽しそうに知恵の輪に挑戦していました。
最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、手作りの竹細工を寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
多くの方々に支えられて、この活動が続いています。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。