ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

日本文化情報センターの活動 「第6回 着物展」

2009-03-30 | 日本文化情報センター
 2009年3月18日から30日まで、日本文化情報センターがあるミンスク市立第5児童図書館内で、恒例の着物展を開催しました。今回で第6回目の開催となりました。
 今回展示したのは、着物13点、帯11点、履物7点、小物(帯締めなど)4点です。
 3月下旬、天気が悪い日が多く、雪が積もったり強風が吹いたりと、天候に恵まれませんでしたが、来場者総数は207人になりました。
 
 今年は机の上に多くの着物を展示したため、長い帯を展示しやすくなりました。
 また会場では着物についてのビデオを終日上映しました。(着付けの仕方をきく人が多いです。特に帯の締め方。言葉では説明しづらいので、映像で・・・。)

 2006年から日本文化上センターのテーマ展示で毎年「日本の歴史」をテーマにしているのですが、その回ごとに扱う時代に合わせて、その時代の衣服を人形で再現しています。
 その人形(今年は合計6体)で3世紀の貫頭衣から8世紀の朝礼服までを展示しました。毎年増やしていく予定ですが、これで着物(衣服)の移り変わりが理解してもらえたら、と思っています。
 また今年は会場に行灯(もちろん電球)を置いたり、着物マネキンにうちわや風呂敷も持たせてみました。 

 多くの着物や帯を寄付してくださった皆様、展示品購入のためチロ基金に寄付をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
 毎年春に着物展を開催します。展示の仕方など少しずつ改善してきましたが、これからも、開催ごとに説明を増やすなどいろいろな展示方法を試していきたいと思っています。


第5回着物展についてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/7d25e34c25192f19586306c9c53cb47e

 
 第4回着物展については HP「ベラルーシの部屋」の「チロ基金創立10周年記念式典(4)「第4回着物展」をご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/x/repo/hobby_book.cgi



チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第88回」

2009-03-28 |   ビタペクト配布活動
 3月24日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第88回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト2を8個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2は合計1580個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1270部となりました。
  
 今回で通算98目のビタペクト2の配布となりました。
 のべ人数になりますが、現時点で1580人分のビタペクト2、そして1270家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクト2を開発、製造、販売しているベルラド研究所のサイトはこちらです。)

http://www.belrad.nsys.by


さて今回は2家族がSOS子ども村に保養に来ていました。いつもは私がSOS子ども村へ行っていたですが、ちょうど日本文化情報センターで着物展開催中だったので、こちらのほうに来てもらうことになりました。
 着物を見学してから、いつものようにご家族にお話を伺いました。


(家族A)

 この家族はゴメリ州ペトリコフ(チェルノブイリ原発から約130キロ)から来た家族です。SOS子ども村滞在は3回目になります。
 1回目の滞在は2004年です。そのときの様子はHP「ベラルーシの部屋」チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第18回」をご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2004/no18.html


2回目の滞在は2006年7月です。そのときの様子はHP「ベラルーシの部屋」過去ログチロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第47回」をご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/index.html


 この家族には4個のビタペクト2を渡しました。
 それぞれの体内放射能値の測定結果、今までの経緯はこのとおりです。2004年、2006年、2009年の順に測定結果を示しています。○印の子どもにビタペクト2を渡しています。

母親(事故発生時21歳)10ベクレル → 10ベクレル → 11ベクレル
女子(16歳) 0ベクレル → 28ベクレル ○ → 24ベクレル ○
女子(14歳) 0ベクレル →(2006年には保養に来ず)→ 16ベクレル ○
女子(11歳) 0ベクレル → 26ベクレル ○ →  0ベクレル
男子 (9歳)30ベクレル → 24ベクレル ○ →  0ベクレル
女子 (7歳)45ベクレル → 18ベクレル ○ → 19ベクレル ○
男子 (5歳)(2004年生)→ 26ベクレル ○(飲んだのは半量) →33ベクレル ○

 そしてこの家族にはさらに2008年生まれで現在1歳半の男の子が生まれました。(保養に来るたびに家族の数が増えています。)この男の子は0ベクレルでした。     
 現在9歳と7歳の子どもは2004年の滞在では年齢が3歳以下だったため、ビタペクト2を摂取していません。
 
 前回の2006年にビタペクト2を飲んだ子どものうち11歳と9歳の2人は0ベクレルにまで減っていますが、あまり変化がなかった子どもも2人います。
 それでもお母さんは、「ビタペクト2の効果があった。」と喜んでいました。今のところ子どもたちには特別な病状などはないそうです。


(家族B)
 ゴメリ州ロガチョフ市(チェルノブイリ原発から約190キロ)から来た家族。この家族には4個のビタペクト2を渡しました。それぞれの体内放射能値の測定結果のこのとおりです。

母親(事故発生時33歳)15ベクレル
男子(17歳) 0ベクレル
男子(16歳)19ベクレル ○
女子(15歳)26ベクレル ○
女子(14歳) 0ベクレル
男子(12歳)29ベクレル ○
女子(12歳) 0ベクレル
男子(10歳)17ベクレル ○
 
 この家族は家庭タイプ孤児院で、9年前から孤児を引き取って養育しているそうです。お母さんの話によると、4人の実子がいるそうですが、すでに成人しており、お母さん自身、25年間幼稚園で働いていたそうです。私の目から見て、「お母さん」というよりは学校の校長先生のような話し方、子どもへの接し方でした。
 子どもたちは特に持病もなく、元気だそうです。
 みんな熱心に着物を見ていました。さらに日本文化情報センター内も案内すると、本をすぐに手に取り、読み始め、読書好きな一家でした。最近はベラルーシでも読書離れが進んでいるのですが、この一家はちがいました。

 今回もいつものように子ども達に折り紙や日本人の竹細工職人の方に寄贈してもらった竹で作られた知恵の輪、それからタングラムというパズルをプレゼントしました。年少の子どもたちにはぬりえ(ドラゴンボールとポケモンだったので、大喜び。)をあげました。
 本好きな一家ということで、子供向けのお話が載っている雑誌(これはベラルーシの出版)も3冊ずつプレゼントしました。

 最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙やぬりえなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、手作りの竹細工を寄贈してくださった方、など多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

3月8日コンサートで「さくら」が歌われました。 

2009-03-10 | ベラルーシ生活
 毎年恒例のトーダル「国際婦人デー(3月8日)コンサート」で、日本の歌「さくら」がベラルーシ語で歌われました。今回は「さくら」を歌っているクセニヤさんが着物を着ました。(ちょっと変な感じですが・・・「着物」ではなく「舞台衣装」と思っていただければ・・・。)(^^;)
 コンサートについて詳しくは「みつばちマーサのベラルーシ音楽ブログ」でご紹介しています。

http://blog.goo.ne.jp/mitsubachimasa


 ベラルーシ語で歌う日本の歌「月と日」についてはこちらです。(HP「ベラルーシの部屋」内)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/songs/index.html


チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第87回」

2009-03-03 |   ビタペクト配布活動
 3月3日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第87回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト2を9個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2は合計1572個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1260部となりました。
  
 今回で通算97目のビタペクト2の配布となりました。
 のべ人数になりますが、現時点で1572人分のビタペクト2、そして1260家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクト2を開発、製造、販売しているベルラド研究所のサイトはこちらです。)

http://www.belrad.nsys.by


 今回保養に来ていたのは、ゴメリ州カリンコビッチ市(チェルノブイリ原発から約100キロ)から来た第3学校の校長先生夫婦とその娘さん、その親戚のおばさん、そして引率されてきた12人の生徒さんたちです。
 この家族には今回9個のビタペクト2を渡しました。

 この校長先生夫婦は2007年1月、2008年3月にも子どもたちを引率してきていました。そのときのご報告はこちらをご覧ください。
 HPベラルーシの部屋レポート 過去ログ
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第54回」

http://belapakoi.s1.xrea.com/x/repo/hobby_book.cgi


チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第72回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6dddca6c98d5d83af957c59142b848eb


 それぞれの体内放射能値はこのようになります。ただ校長先生はSOS子ども村到着後インフルエンザが発症し、熱のため放射能の測定をしませんでした。
(○印の子どもにビタペクト2を渡しました。測定結果は2007年1月、2008年3月、2009年3月の順番に表記しています。)

校長先生の奥様(事故発生時17歳)12ベクレル → 0ベクレル →12ベクレル
校長先生の娘(17歳)17ベクレル → 16ベクレル →19ベクレル ○

 今回2回目の滞在になる子どもの放射能結果はこのとおりです。(測定結果は2008年3月、2009年3月の順番に表記しています。)

男子(14歳)  0ベクレル   → 24ベクレル ○
男子(12歳) 43ベクレル ○ → 14ベクレル
女子(11歳)  0ベクレル   → 21ベクレル ○
男子(11歳) 35ベクレル ○ → 16ベクレル ○

 今回初めての滞在になる子どもの放射能結果はこのとおりです。

男子(15歳) 31ベクレル ○
男子(14歳) 14ベクレル
男子(13歳) 14ベクレル 
男子(13歳) 16ベクレル ○
女子(11歳) 25ベクレル ○
女子(11歳) 15ベクレル ○
親戚の叔母  19ベクレル ○ (この人だけソリゴルスクの出身。)

 
 さらにSOS子ども村に来るのはこれで4回目、という男の子(13歳)がいました。
 多子家庭の子どもで、2005年5月と2006年1月に母親と滞在していました。2008年には校長先生一家と滞在しています。
 2005年、2006年、2008年、2009年に測定した結果はこのとおりです。

24ベクレル ○ → 18ベクレル ○ → 26ベクレル ○ → 14ベクレル   

 この男の子が2005年と2006年に滞在したときの様子はこちらの過去ログをご覧ください。
 
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第31回」(家族A)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2005/no31.html


チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第41回」(家族B)2006年1月 過去ログ

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/index.html


3回目のSOS子ども村滞在になる今回も、校長先生ご夫婦は、学校の生徒の中で特に病気を持っている子どもや貧困家庭の子どもを選んで連れてきたそうです。
 ほとんど全員が何らかの病気を抱えています。
 女子(11歳・21ベクレル)は病気がちで、高血圧です。
 女子(11歳・15ベクレル)は扁桃腺炎、アデノイド、胃炎。冷たいものはいっさい食べたり飲んだりすることを禁止。
 男子(14歳・14ベクレル)はほこりによるアレルギー。

 カリンコビッチではイギリスへ保養に行く子どももいるそうで、男子(13歳・14ベクレル)と4回目のSOS子ども村滞在になる男の子は、去年の夏、イギリスへ行ったそうです。この二人の体内放射能値が高くなかったのは、海外の保養滞在のおかげかもしれません。
 (子どもたちは『日本に行きたい。』と話していました。)
 でも、今回の結果を見たところ、ビタペクト2を去年飲んだ子どもたちは多かれ少なかれ、値が減っています。

 カリンコビッチでは現在、日本のしいたけを栽培するきのこ工場があります。校長先生の話では生の状態のもの(しかも真空パック入り)と干ししいたけが売られているそうです。
 10年ぐらい前に、ベラルーシ科学アカデミーがベラルーシにはない種類のきのこ「しいたけ」の研究を開始した、と報道されていたのですが、今ではベラルーシ各地で栽培され、売られています。
 ベラルーシの野生のきのこは放射能に汚染されている可能性が高く、その代わりに「衛生的な」外国のきのこを人工的に栽培して、国民に提供しようと言う考えですね。(すばらしい!)

 そして、このしいたけの軸の部分、カットされて、それだけまとめて、カリンコビッチの市場で、1キロたったの25円で叩き売りされているそうです。(@_@)パンの耳の安売りのような感じ? 
 校長先生は
「安いのに、買って食べてみたらすごくおいしかった。ここの部分には栄養はないんですか?」
ときかれました。(旨み成分は含まれているはず・・・だしを取ったりしますからね。)

 そのほか「干ししいたけにはビタミンDが多く含まれる。」とか「しいたけ汁は体にいい。」とか校長先生とキノコ談義で話が盛り上がりました。(^^;)
 しいたけの軸、こんなに安いんなら、カリンコビッチ土産で絶対買います! (それよりミンスクには売っていないのかなあ・・・しいたけは売られていますが、安い軸は売られているのを見たことがないです。)

 さて今回も子ども達に折り紙や日本人の竹細工職人の方に寄贈してもらった竹で作られた知恵の輪、恐竜折り紙セット、それから純粋に日本のおもちゃではありませんが、タングラムというパズルをプレゼントしました。
 今回は年長の子どもが多かったので、知恵の輪やパズル、ちょっと難しい折り紙に興味津々で、校長先生の奥様もとても楽しそうに知恵の輪に挑戦していました。
 
 最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、手作りの竹細工を寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。