ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (5)

2012-06-26 | チロ基金
 画像に写っているのはこの一家の親戚の方(お母さん同士がいとこなのだそうです。)です。わざわざ日本文化情報センターに来てくれました。
 3個のビタペクト3と(ワジーム君にはセルロースを渡したのでビタペクト3のことはお母さんは分からないので)飲み方のパンフレットを託しました。
 翌日にはゴメリに戻るので、この一家に手渡してくれます。

 お母さんには私から連絡しました。大人と子どもとでは1日に飲む量が違いますし、ワジーム君はすでにセルロースを飲み終わっていますが、とにかく家族4人が全員飲み終わったら、再測定に必ず行くことをお願いしました。
 その結果、(おそらく1回目の測定よりは数値がよくなっていると思いますが)それでも体重1人あたり20ベクレル以上、という結果だった場合は、またビタペクト3を飲まなくてはいけません。
 その場合にもビタペクト3を秋に渡すから、ということになりました。

 私の予想ではサーシャ君は1回ビタペクト3を飲むだけで大丈夫だと思いますが、3桁台のエレーナさんとワジーム君はおそらく1回飲んだだけでは足りないでしょう・・・。

 どうしてこの一家は飛びぬけて結果が悪いのか・・・原因ははっきりしませんが、低収入の家庭なので、食費を浮かすために、森でキノコを拾って常食したのがまちがいだったかも・・・とお母さんは話していました。

 とにかくこの一家の再測定の結果はまたこのブログでご報告いたします。
 よい結果が出ることを祈っています。
 
 

 
 
 
 

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (4)

2012-06-26 | チロ基金
 これは次男(7歳。名前はサーシャ君)の結果です。
 体重1キロ当たり32.76ベクレルでした。
 こちらもSOS子ども村に行ってたら、ビタペクトを渡される数値です。

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (3)

2012-06-26 | チロ基金
 これは長女(18歳。名前はエレーナさん)の測定結果です。
 これも体重1キロあたりに換算しました。その結果は103.83ベクレルです。
 よくない結果です・・・。(3桁代・・・。)

チロ基金の活動「ゴメリ在住一家への支援活動」 (2)

2012-06-26 | チロ基金
 この一家はゴメリに住んでいるのでなかなか会いにくいのですが、親戚の人がミンスクへ来る用事があったので、測定結果を持って来てくれました。
 これはお母さんの測定結果です。
 お母さんは電話で「私は400でした。どうしよう。」と動揺していましたが、この結果を見ると、単位(ミリシーベルト)や数字の読み方を間違えていますね・・・。

 実際には10257.4ベクレル、とあります。これは体全体の結果なので、体重1キロあたりに計算してみました。
 その結果は179.95ベクレルでした。
 約180ベクレルですね。
 大人とはいえ、チロ基金としては心配なレベルです。

 結果表ですが、自宅住所など個人情報に関する部分には画像を加工しています。
 測定場所はゴメリ市立第1診療所となっています。
(身長まで測定していましたが、関係ないですね・・・。)

 お母さんの年齢は39歳で、チェルノブイリ原発事故当時は13歳です。
 
 
 
 

チロ基金の活動「ビタペクト無料配布146回・ゴメリ在住一家への支援活動」 (1)

2012-06-26 |   ビタペクト配布活動
 2012年5月にチロ基金の活動「ビタペクト2(セルロース)&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第133回」を行いました。詳しくはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/0868d17ae4e7c2494bab8ba8df4de346


 このとき測定結果が体重1キロ当たり261ベクレルだった14歳の男の子がいました。
 引率していたお母さんはこの男の子(名前はワジーム君)のお母さんに結果を報告。
 さらに保養を終えて帰宅した後、お母さん(名前はオリガさん)は、自分たち家族全員の測定を希望し、地元の検査機関に行きました。
 その後私にお母さんから電話がかかってきて
「私の結果は400だった。他の子どもたちもよくないので、支援してほしい。」
と頼まれました。
 そこでチロ基金としても何かできないかと考え、ビタペクト3をこの家族に渡すことになりました。
 詳しくは続きの投稿をご覧ください。
 
 画像はベルラド研究所でのワジーム君の測定結果票です。
 個人情報に関する部分は画像を加工してあります。

これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は1913個となりました。
 今回で通算146回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、1913人の子どもにビタペクトを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a



日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第2回 その4

2012-06-25 | 日本文化情報センター
 さて武道の紹介はもちろんのこと、日本文化情報センターは図書館内にありますので、読書も勧めないといけません。
 日本もそうですが、子どもの本離れがベラルーシでも進んでいるのですが、今年2012年はベラルーシは「本の年」に決められているのです。そして読書にちなんだイベントなどが1年間かけて各地で行われています。
 どうして今年が本の年になったかと言うと、ベラルーシ文学史上で最も有名な2人、ヤンカ・クパーラとヤクブ・コーラスの生誕130年目に当たるからなのです。

 このような文学ムードの中、図書館も読書にまつわるイベントばかりしているのですが、剣道体験会とは言え、本も紹介することになりました。
 これが日本文化情報センターが所有している武道関連の書籍の一部です。イラストの多い子ども向けの本を目立つように並べたのですが、これを剣道体験会のそばで展示しました。
 最近は子どもに「本を読みましょう。」と言ったところで、そっぽをむかれることが多いのですが、(幼稚園児の年齢が一番たくさん本を読んでいるかも。)剣道体験会の後で
「剣道についてもっと詳しく知りたい人は、本を読みましょう。絵もたくさんあって、よく分かりますよ。みんな図書館の近くに住んでいるんでしょう?」
と言ったら、わらわらと本の周りに駆け寄って来て、手にとってページをめくりはじめました。
 最近はこういう本に群がる子どもを見ることも珍しくなったので、感動でしたよ。
 このようなきっかけを通じて、読書にも関心を持ってほしいですね。
 
 またミンスク剣道クラブの皆さんにはご協力をお願いしたいです。
 (私が剣道を見せられないので・・・。)(^^;)

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第2回 その3

2012-06-25 | 日本文化情報センター
 防具を外すとベラルーシ人のお姉さんが登場。(怖い人たちではありません。)
 今回初登場のマルガリータさんは参加した学校の卒業生でした。
 後輩に当たる子どもたちに丁寧に教えていましたよ。
 今回は剣道を体験する前に「お願いします!」「ありがとうございました!」という日本語も教えました。
 子どもたちは全然舌が回っていませんでしたが、いいんです。日本語を聞いてみたり、しゃべってみたり、こういう挨拶をするのだと知っただけでも大きな進歩です。
 しかし、画像からはよく分かりませんが、この日は天気があまりよくなく、傘を持って来ている子どもが多かったです。当然のことながら、傘を竹刀代わりにして隣の子どもを突こうとする子どもが出てきそうで、私はずっと注意しまくっていて、疲れました。(だから、武道はけんかじゃなくて、礼儀が大事だと、繰り返しているんですけどねえ。)

 もう1人の女性は司会進行役のマーシャさんです。
 ミンスク剣道クラブは図書館の近くにあり、やってきた子どもたちも近所に住んでいるので、将来クラブに入る人が増えるかもしれませんね。

 

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第2回 その2

2012-06-22 | 日本文化情報センター
 実演しているようすです。かっこいい!
 でもどうして「面!」をすると、ベラルーシ人の子どもは笑うんだろう?(^^;)
 他にも防具についての説明(何でできているのか? 痛くないのか?)なぜ裸足なのか、などなど大変詳しく教えてくださいました。(日本人の私にとってもおもしろいです。)

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第2回 その1

2012-06-22 | 日本文化情報センター
 2012年3月に剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/0e49d35de8c74042ea4bfc7857660fed


 剣道体験会第2回を6月21日に実施しました。協力してくれたミンスク剣道クラブの皆様、ありがとうございます。
 今回も小学生が60人ぐらい来ました。第1回の体験会よりさらにグレードアップしようと、今回は剣道を紹介する教育ビデオ(こういうものが日本文化情報センターにあるのです。)をスクリーンに投影しました。
 私が操作に忙しく、上映のようすは画像には写っていませんが、剣道の歴史や型の種類、全国試合のようすや、日本の子どもたちが稽古に励んでいる様子などがビデオの内容です。ロシア語の解説なので、ベラルーシ子どもにもおもしろかったと思います。

 ビデオを見た後、本物が登場!
 ビデオ映像もいいけど、やはり生の剣道を見てもらわないと・・・。
 ただ竹刀で叩き合っている、と思われるのはいけないと思いましたので、礼儀作法なども詳しく教えることになりました。
 画像に写っているお2人は、名前も同じマルガリータさんです。
 やはり礼に始まり、礼に終わる、武道の精神もベラルーシの子どもに伝えないといけませんね。

 

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第135回」

2012-06-19 |   ビタペクト配布活動
6月18日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第135回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 ビタペクトはさまざまな種類が開発されてきましたが、今回からはビタペクト3を配布することになりました。
 今後も新しいビタペクトが開発される可能性もあります。
 そのため、今回からこの活動の名称を「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布」とします。
 ややこしくて申し訳ありませんが、ご了承のほどよろしくお願いいたします。

 今回はビタペクト3を8個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は1910個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1740部となりました。
 今回で通算145回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、1910人の子どもにビタペクトを、1740家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a



 今回はゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会の会長さんと副会長さんが13人の子どもたちを引率してきていました。(モズィリ市はチェルノブイリ原発事故から約90キロです。)
 チロ基金は2005年からゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会へ支援活動を続けています。モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動について詳しくはこちらをご覧ください。


http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/mozyl/index.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第2回については2005年11月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2005/011.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第3回については2006年6月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/006.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第4回については2006年11月過去ログをご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/011.html


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第5回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f415615145caf7b7d8c0690c79bf3248


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第6回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/376de4f9bd9e54a5a9784e40834bbcfe


「ゴメリ州モズィリ市糖尿病児童協会への支援活動」第7回についてはこのブログ内過去ログをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/a044392edb86222cfe30d917c76b41b3



 この協会の公式サイトはこちらです。

http://mozur-diabet.narod.ru/

 
 
 またこの協会の以前のSOS子ども村の保養滞在についてはこちらの過去ログをご覧ください。
 2005年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第34回」

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2005/no34.html


 2006年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第41回」

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2006/no46.html


 2007年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第64回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/94523300e63c7fed625923c400212e2b


 2009年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第94回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f32f99a8ce11959f989f288e46884e41


 2010年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第106回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/b3a4233d283718f1244bcf1b4c77a043


 2011年の滞在の様子はこちらです。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第126回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/2f1ea254e73fafdbe29c79bb6b9fca45


 
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果、過去の測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を渡しました。
 
会長(事故発生時16歳)15ベクレル(2007年)→ 8ベクレル(2009年)○ → 8ベクレル(2010年)→ 8ベクレル(2011年) → 12ベクレル(2012年) 
三男 (4歳)27ベクレル(2009年)→ 18ベクレル(2010年)○ → 0ベクレル(2011年) →24ベクレル(2012年)
姪 (15歳)20ベクレル(2007年)→ 0ベクレル(2011年) → 16ベクレル(2012年)

副会長(事故発生時10歳) 19ベクレル(2009年)○ → 16ベクレル(2010年)→ 12ベクレル(2012年)
次男(13歳・糖尿病患者)27ベクレル(2009年) ○ → 27ベクレル(2010年)○→ 24ベクレル(2012年)○ 
三男(11歳) 22ベクレル(2009年)○ → 34ベクレル(2012年)○
長女(8歳) 30ベクレル(2012年)○ 
四男(6歳) 27ベクレル(2009年)→ 16ベクレル(2010年)→31ベクレル(2012年)○

 引率した子ども
女子(11歳・糖尿病患者)16ベクレル(2012年)
女子(11歳)20ベクレル(2012年)○
男子(10歳・糖尿病患者)32ベクレル(2012年)○
男子 (9歳)25ベクレル(2012年)○
男子 (8歳) 0ベクレル(2011年)→ 33ベクレル(2012年)○

 このうち会長さんの4歳の三男にビタペクト3を飲ませるほうがいいのか話し合いましたが、11歳の女の子で20ベクレルだった子どもと1個を分けて飲むことになりました。
 また保養に来ていたのですが、事情で測定を受けていない子どもが2人います。
 2011年の測定は11月だったので、今回は7ヶ月後の結果だったのですが、短期間で悪い数値が出てきてしまい、がっかりしました。
 一体何を食べたのか? という話になったのですが
「店で売られている食料品を買って食べているだけです。食品は全て検査済みのはずですが・・・。食べるものを全てを検査することは不可能だし・・・。」
と会長さんは話していました。
 食品の検査がちゃんとされているのか、不安に思いました。もし検査して基準値以下だった食品だけが流通していて、それを食べても、このような結果だとすると、もっと基準値を厳しくしないといけないと思います。
 一方で会長さんは、モズィリ市内にもWBCで測定できる施設があり、1年に1回は測定するよう言われているので、ちゃんと測定しているそうです。でもその結果は
「大丈夫です。」
の一言だけ。家族の結果を見ても全員、不検出になっているので、大丈夫ということになっています。ところがSOS子ども村へ保養に行き、ベルラド研究所で測定すると違う結果が出てくるので、地元の検査機関はおかしい、と話していました。
 ベルラド研究所のWBCは検出限界が体重1キロ当たり5ベクレルですが、モズィリのWBCは検出限界がもっと高いところにあるのではないか? だから例えば25ベクレルでも「不検出」になってしまうのではないか・・・と話し合いました。
 会長さんは食品もモズィリのWBCも信用できない、不検出ばかりの検査結果をもってして「わが町は安全、市民はみな健康、問題はない。」ということにしたいのではないか? と言っていました。
 
 子どもたちの健康状態ですが、会長さんの三男はアレルギー体質ですが比較的健康。
 姪御さんは慢性胃炎、心臓の弁の異常、さらに左の甲状腺の中にこぶ状のものができています。
 
 副会長さんの四男は生まれつき、腎臓が一つしかありません。次男は糖尿病患者なので、食事が大変で、一般的な保養所(全員同じ食事が出される)では保養滞在はできない、ということでした。SOS子ども村は自分たちで食事を作るので、保養滞在できて本当に嬉しいと話していました。
 長女は心臓病、胃の病気です。

 11歳の糖尿病患者の女の子はSOS子ども村に来てから、体調を崩し、血糖値が上がったり下がったりしたため、ミンスク市内の専門病院に入院しました。そのためこの画像には写っていません。
 11歳の女の子(20ベクレル)も複数の病気を抱えています。
 10歳の糖尿病患者の男の子は2年前に発病しましたが、すでに足の関節に問題が起こってきています。病状が急速に進んでいるので、とても心配です。
 9歳の男の子はストレスや興奮により(お笑い番組を見て笑っても)ヘルペスを発症し、39度の高熱がでるそうです。(とにかく静かに心穏やかに生活するよう言われていましたが、小学生の男の子にそんなことを言っても分かってもらえるかどうか・・・。)
 8歳の男の子は食アレルギーがあります。

 モズィリ市糖尿病児童協会は現在33人の会員を抱えています。10代で発症するケースもありますが、新規会員の多くが5歳以下だそうです。
 チロ基金の支援活動にはとても感謝しており、副会長さんから手作りの折り紙の花束をいただきました。日本文化情報センターに飾ります。
 会長さんは
「日本で小児糖尿病患者が増えてほしくないです。」
と話しており、
「子どもの健康は親が守るしかない。それには情報や知識の収集、意識の向上が大切です。ベラルーシ人も日本人も関係ないです。とにかく被曝には最新の注意を払ってください。」
と繰り返していました。
 
 画像は記念撮影の様子です。入院のため写っていない子どももいます。(保養とは関係のない子も1人写っています。)やっとベラルーシも夏らしくなってきました。
 子どもたちとお母さんには折り紙用の紙、折鶴、アクリルたわしなどをプレゼントしました。
 
 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や手作りのアクリルたわしなどプレゼントを寄贈してくださった方、またSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

1日おりがみ教室

2012-06-17 | 日本文化情報センター
 6月12日に身体障害者関連施設へ行って、1日折り紙教室を開催しました。
 私はミンスク市内に住んでいるのですが、各区ごとに障害者向けの施設があります。
 私が住んでいる行政区の中にもあり、同区内に住んでいる身体障害者や、お年寄りが集まってさまざまなサークル活動をしています。
 このサークルが以前手作りの手芸作品を持ち寄って、日本文化情報センターがある図書館内で、展示会をした関係でお知り合いとなりました。
 展示会では最終日に即売会も行われ、収益金はサークルのほうへ・・・。クリスマスプレゼントなどを共同で安く購入して、会員どうしで分けたそうです。
 区役所から運営に関しては予算が下りていますが、国の経済状態が悪いので、いろいろ苦労もあるそうです。
 
 その施設長さんから依頼され、折り紙教室をすることになり、行ってきました。
 せっかくなのでテーマを決めることになったのですが、「何がいいですか?」と尋ねると「ポストカードにできるような折り紙。」という返事がすぐ返ってきました。
 ポストカードを作って、これも展示会場で販売するのでしょう・・・。(とは言うものの、そんなに儲からないと思います・・・。)

 そこでできるだけ片面が平面になってポストカードに糊付けできるようなタイプのお花と葉っぱの折り紙をテーマにすることにしました。
 やはり飲み込みの早い人とそうでない人がいて、教えるのは大変でしたが、何とかできました!
 みなさん「おりがみ、すごい!」と感動されるのですが、私から言わせれば、皆さんが作っているビーズ細工のほうがよっぽど難しそうです・・・。(^^;)

 画像がなくてすみません。カメラを持って行っていたのですが、おりがみの作り方を教えるのに夢中で、撮影するのを忘れていました。でも施設の職員さんがたくさん撮影していたので、近いうちにもらいに行きます。

 これからもときどき訪問して別の折り紙や、そのほかの日本文化をお伝えする予定です。
 職員さんたちは献身的にお仕事をしていて、感動しました。
 障害者の方が全員この施設のメンバーになっているわけではないのですが、この日来ていた人たちはほとんど毎日集まってみんなでいろいろな手芸作品を作って楽しんでいるそうです。
 そうでなかったら、1人でおうちにいるより、きっと楽しいと思うんです。

 おりがみもとても気に入ってもらえたようでよかったです。この施設内には会員の人たちが作ったさまざまな作品が展示してあるのですが、日本からみみずくの立体折り紙作品を寄贈していただいたので、今回仲間入りさせてもらいました。
 日本の新聞を切って作られているのですが、
「漢字が書いてある!」
とみなさん、覗き込んでいました。
 しかし器用な人が多いので、このような見本を見せたら、そっくりな作品を作り上げてしまうような気がします。

 それではまた折り紙教室開催しますね。
 立体折り紙のみみずくを寄贈してくださった日本人の方、ありがとうございました!
 またベラルーシ各地に広めていきますね。 
    

ベラルーシ向けビタペクト3について

2012-06-08 | チロ基金
 チロ基金は2002年からベラルーシ国内に住む主に多子家庭の子どもたちを中心にビタペクトを無料で配るボランティア活動を行っています。
 ビタペクトはベルラド研究所が開発したアップルペクチンを主体としたビタミン・ミネラルサプリです。
 「ビタペクト(1)」「ビタペクト2」「ビタペクトT」・・・と内容、形態(粉末か錠剤か)、包装などがこの10年の間に何度も変更(改良)されてきました。
 
 2010年末に開発されたビタペクトTをチロ基金は購入し、子どもたちに渡してきたのですが、ベラルーシ国内での製造が休止したままの状態が現在続いています。
 仕方がないので、最近は他のベラルーシ企業「AKILA」が製造しているペクチン入りセルロースを代わりに子どもたちに渡していました。

 ビタペクトTは製造中止ではなく、休止状態なのですが、ベラルーシ国内で入手できないとチロ基金も困りますが、それを使って研究しているベルラド研究所も困っていました。
 どうして休止になったのかと言うと、ベルラド研究所は研究所であって、食品工場ではありません。
 そのためベラルーシの製薬工場にビタペクトTの成形や梱包作業を委託していました。
 しかしその工場長が別の人に代わり、そのとたん「自社製品を優先して製造しないといけないので」とビタペクトTの製造は後回しにされたのです。
 その結果、いつまで待ってもビタペクトTの製造をしてくれず、契約も反故にされてしまいました。
 ベルラド研究所はこの工場のビタペクトT製造をあきらめ、他の工場と交渉中の状態が続いている、とうわけです。
 しかしベラルーシ経済も最近悪化しているので、なかなかよい条件で製造を請け負ってくれる企業が見つかりません。
 このような状態が続いています。

 そこで応急措置として、ビタペクト3をチェコから緊急輸入することになりました。
 このチェコの企業はベルラド研究所からヨーロッパ各国向けのビタペクトTの輸出を請け負っていましたが、ベラルーシ国内での製造が難しくなったことから、ベルラド研究所に委託され、ビタペクト2をチェコ国内で製造することになりました。
 しかし、チェコの食品衛生法の法律上、内容を一部変更することになり、新しいビタペクトが作られることになりました。
 そのため名称が「ビタペクト3」となっています。

 ベルラド研究所はチェコからビタペクト3を輸入しましたが、基本的には自分たちの研究のため使います。
 一般向けには販売していません。ただし非汚染地域の居住者で、ベルラド研究所で体内放射能を測定し、しかも結果がよくない場合、自費で直接購入できます。そのときの価格は6万2千ルーブルです。(2012年6月現在)

 チロ基金は10年間ベルラド研究所と協力関係にあり、渡す子どもたちも汚染地域から保養滞在のためにSOS子ども村に来ている子どもたちであるため、特別に割引価格(3万ルーブル。2012年6月現在)で販売してくれることになりました。
(ありがたいです。1人分しか買えなかったところが2人分買えますから。)

 以上のようないきさつがあり、次回の「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村」活動からは、ビタペクト3を配布することになりました。

 チロ基金にご協力してくださっている方々、またこの活動に関心を寄せてくださっている方々にここでご報告いたします。

 ベラルーシ向けビタペクト3についてです。まずパッケージのシールですが、チェコ国内で製造されたビタペクト3は主に英語表記とチェコ語表記ですが、ベラルーシに輸入されたビタペクト3は商品名は「vitapect-3」ですが、内容の表記などは全てロシア語になっています。
 そうでないともらった子どもたちのお母さんが読めませんので・・・。

 重量は165グラムで、64錠入りとなっています。
 飲み方はビタペクトTと同じで成人1日3回3錠、子ども1日2回3錠、となっています。
 しかしチロ基金はSOS子ども村と話し合った結果、特別に体内放射能の結果が悪くなければ、1日1回1錠飲むよう子どもたちに指導しています。
 (ごくまれですが、下痢などが起こす子どももいるため

 ビタペクトTとの内容の違いは、ミネラルであるセレンがビタペクト3には含まれていない、ということです。
 セレンはヨウ素と同じく、ベラルーシ人に慢性的に不足しているミネラルで、より多く摂取するよう勧められています。
 本当はセレンが入っているほうがいいのですが、ミネラル剤としてのセレンには金属由来のセレンもあり、安全性において、国ごとにどのセレンを使用するかどうか規定に違いがあります。
 ベラルーシで使用許可されているセレンはチェコでは使用不可であったため、チェコで製造されたビタペクト3はセレンを省いた内容になっています。

 ベラルーシ向けビタペクト3の内容はこのようになっています。

アップルペクチンパウダー
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6(ピリドキサール塩酸塩)
ビタミンB12(シアノコバラミン)
ビタミンC(アスコルビン酸)
ビタミンE(酢酸トコフェロール)
ベータ・カロチン
葉酸
カリウム
亜鉛
乳糖
結晶セルロース
クエン酸
ステアリン
スクラロース
スターチ
タルク

 このうち、スクラロースは人口甘味料で、糖尿病患者でも摂取できます。
 また結晶セルロース、ステアリン、スターチ、タルクは固化剤で、タブレット状の形を保ちます。そのためビタペクトTと比べると、固く、形が崩れにくくなるよう改良されています。

 味は私が味見したところでは、ビタペクトTよりおいしくなっている(飲みやすい味)ように感じました。
 次回からの配布活動が楽しみです。ベラルーシの子どもたちにも気に入ってほしいです。

 チロ基金にご協力してくださっている皆様、今後ともご理解、ご賛同をお願いいたします。