ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第8回 その5

2016-03-25 | 日本文化情報センター
 今回は日本文化情報センターの日本語教室の生徒さんも参加しました。
 やはりもともと日本語や日本文化に興味のある人は、剣道にも果敢に挑戦しますね。
 スターウオーズが好きで剣道を習っているベラルーシ人もいるそうです。(笑)

 ミンスク剣道クラブのリタさんとイローナさん、本当にご協力ありがとうございました。
 またよろしくお願いします。
 やっと図書館側の内装工事が終わったので、剣道大会をまた開催したいと思います。

 
 

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第8回 その4

2016-03-25 | 日本文化情報センター
 竹刀を振ってとても満足そうですね。(^^)
 子どもたちからさまざまな質問も出ました。
「はだしなのはなぜ?」
「忍者は日本人ですか?」
「青あざはできないんすか?」

 ミンスク剣道クラブは図書館から近く、この子どもたちも近所の小学生なので、ミンスク剣道クラブに通いたいと言い出す子どももたくさんいました。
 実際に習うかどうか別として剣道の知名度がベラルーシで上がってほしいですね。

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第8回 その3

2016-03-25 | 日本文化情報センター
 そして次は子どもたち自ら剣道を体験しました。
 「面」「籠手」「胴」という日本語も教えてもらい、竹刀を振る小学生たち・・・
 みんな人生初めての体験に大喜びです。

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第8回 その2

2016-03-25 | 日本文化情報センター
 今ベラルーシは学校が春休みで、大勢の子どもたち(約45人)が剣道を見にやってきました。
 まず日本文化情報センターを案内。その後剣道のビデオを見ました。
 柔道や空手h知っている子どもが多く、習っている子もいましたが、剣道はまだ知名度が低く、「?」と思う子どもやびっくりする子がほとんど・・・。
 剣道の説明などを簡単ですがロシア語で話しました。
 そして、子どもたちには秘密のまま、もう一つの広い会場へ移動。そこで待ち構えていたのは2人の剣士。
 本物が出てくると思っていなくてびっくり仰天する子どもたち。
「中に人が入っている!」
と叫ぶ子もいました。
 (面をかぶっているのはロボットではありません・・・)

 そしてデモンストレーションが始まると、夢中で携帯で動画撮影しようとする子どもたち・・・
 迫力に圧倒される子ども、なぜか笑い出す子ども・・・
 と大変盛り上がりました。
 


 

日本文化情報センターの活動 剣道体験会 第8回 その1

2016-03-25 | 日本文化情報センター
 図書館側の事情により、場所がなくしばらく開催していなかった剣道体験会。3月25日久しぶりに行うことができました。

 協力してくれたのはミンスク剣道クラブのリタさんとイローナさん。
「ミンスク剣道クラブ」のサイトはこちらです。(ただしロシア語のみです。)

 リタさんたちの話によると、ベラルーシの場合、ミンスクにすでに2箇所の剣道クラブが、最近にはゴメリ州字ロービンにも剣道クラブができて少しずつ剣道がベラルーシにも広がってきているそうです。
 ミンスク剣道クラブは国際試合にも参加するようになり、レベルもアップしていますね。

 画像は剣道クラブのリタさんとイローナさんですが、相変わらずかっこいいですねえ。


 
 2012年3月に第1回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 2012年6月に第2回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 2012年11月に第3回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 2013年3月に第4回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 2013年6月に第5回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 2014年3月に第6回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

 2014年6月に第7回剣道体験会を実施しました。詳しくはこちらをご覧ください。

ベルギー同時テロの容疑者はベラルーシ出身?正しくは・・・

2016-03-24 | ベラルーシ生活
 3月22日ベルギー・ブリュッセルで発生した同時テロの容疑者が3人います。
 そのうち2人は兄弟で、すでに自爆して死亡し、残り1人は逃亡中です。

 この兄弟がベラルーシ出身らしいことを今日ベラルーシのKGBが発表しました。(←これは間違いであることが後で分かりました。*)
 こちらの報道によると、兄弟の名前はアレクセイ・ドブバシとイワン・ドブバシ。
 日本(ベルギー発)の報道とは氏名がちがいます。イスラム教に改宗してから氏名が変わったようです。

 この兄弟はゴメリ州出身で、16年前の2000年母親に連れられ、ベルギーに移住しました。12歳と7歳だったそうです。
 父方の親戚はベラルーシに住んでおり、ベルギー移住後もときどき父の家や祖母の家に遊びに来ていたようです。
 母親はベルギー人と再婚。

 移住してから6年後、18歳になった兄は学校卒業後、ボクシングを始め、そこでイスラム教に傾倒するきっかけがあったらしく、兄弟でイスラム教に改宗しました。それまでは正教徒だったようです。

 名前もスレイマンとハリドに改名したようですが、一般に報道されているのはブラヒム・バクラウィとハリド・バクラウィです。(これも同一人物という報道が一部あったのですが間違いです。)
 2014年兄は仕事を求めてトルコに滞在。1年半そこにいたようですが、犯罪を犯してトルコから退去させられています。
 
 で、すごく変なのは、この兄弟は空港で自爆しすでに死亡したことになってますが、KGBはテロが発生したとき、兄のほうは、ベラルーシのゴメリにいた。つまり実行犯ではない、と発表していることです。
 これが本当なら、死亡した兄は別人? スレイマンは生きていて、死んだのはブラヒム?

 私の頭の中は「?」になっています。(←これも後で意味が分かりました。*)

 また逃亡中とされるナジム・ラーシュラウィ容疑者ですが、こちらの報道ではマラト・ユヌソフとなっています。(←これも別人です。*)
 そして、マラトはロシア出身。1990年から1998年までベラルーシのグロドノ州で暮らしていましたが、その後ベルギーへ移住。しかし少なくとも5回ベラルーシに入国したことがあり、最後にベラルーシへ来たのは2010年だそうです。

 ちょっとはっきりしない点が多いので、この件についてはまた後ほど内容を追加します。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 *追記です。上記の記事の中の*マークがついているのも追記です。
 私がちょっと間違っていることが分かりました。
 ベルギー同時テロの犯人である兄弟とベラルーシ出身の兄弟は別人です。
 ただこの2組の兄弟同士がテロ組織に関わっていた・・・ということなのです。

 アレクセイとイワンの兄弟は両親の離婚後母親に引き取られ、母親はベルギー人と再婚。ベルギーに移住しました。
 その後、ベルギーでイスラム教に改宗し、改名もしました。さらにロシア筋の情報によると、2人はシリアに渡り、テロリストになる訓練を受けたらしいのですが、はっきりしません。
 2016年2月にベルギーに帰国した記録があるのですが、どこから帰国したのかは分かりません。シリアからベルギーには直行できませんし・・・

 ともかくこのベラルーシ人兄弟とロシア人マラトの3人はベルギーで知り合い、マラトは爆発物を製造するのが担当だったようです。
 この3人は昨年末からベラルーシの国家安全委員会のチェックリストに入っていて、将来テロを起こす可能性があるとしてマークされていました。
 ベルギーで同時テロが起きた後、この3人が何らかの形で関わっている可能性があったため、調査されたのですが、その結果ドブバシ兄弟の兄のほうはテロが起きたとき、ベラルーシのゴメリにいたことが判明。つまり無関係であるとベラルーシ側が発表したのです。

 一方弟のハリドとマラトのほうは今回のテロに無関係であるという確たる証拠がない(あるいはまだ調査中で結果を発表できない)状態です。

 ああ、いやだなあ、ベラルーシ人がテロリストに関与してたら・・・と思いましたが、私がもっとびっくりしたのは、ベラルーシ内務省が約10人のベラルーシ人がイスラム国の戦闘員になるためシリアに入国していると発表していることです。

 何がよくてイスラム教徒になってまで(もともとイスラム教徒だった、という人もいるでしょうけど。)危険な戦いの中に身を投じるのでしょう?
 世捨て人みたいな心理状態なんでしょうか???


チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第191回」

2016-03-23 |   ビタペクト配布活動
 3月23日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第191回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はビタペクト3を8個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2396個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2125部となりました。
 今回で通算207回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2396人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2125家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。


(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



 今回は2家族が保養滞在していました。

(家族A)

 オルシャ市(チェルノブイリ原発から約350キロ)から来た家族。お母さんが里子である双子姉妹を引率していました。

 この家族には1個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時13歳)11ベクレル 
女子(11歳)35ベクレル ○
女子(11歳)17ベクレル

 この姉妹は引き取られて2年になります。
 お母さんは「双子でこの2年間全く同じものを食べているのに、こんなに差があるのか?」と疑問に思ったそうですが、話を伺うと、17ベクレルだった子は極端な小食で甘い物アレルギー、心臓の調子もよくなく、頻脈でした。
 現在のベラルーシでは食べ物から内部被爆を受けますので、「小食の人は被爆量が少なく、大食いの人は被爆量が多い」と言えることは言えます。しかし放射能汚染されていない食べ物だったら、たくさん食べても被爆しないわけですから、被爆しないために小食になるというのは間違いです。
 きちんとした食生活が本当に大事ですね。

(家族B)

 オルシャ近郊の町ベレボから来た家族。お母さんが2人の里子を引率していました。 
 この家族には1個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時21歳)12ベクレル  
男子(12歳) 4ベクレル 
男子(11歳)29ベクレル ○

 子どもたちの健康状態ですが、12歳の男の子はよく偏頭痛を起こすそうです。寝ていると治るそうですが・・・
 11歳の男の子は躁うつ病。以前他の家族の里子になっていましたが、気分の浮き沈みが激しく、里親から手に負えないと別の里親に引き渡され・・・
 これを繰り返し、今回4回目の里子になっているそうです。
 現在の里親はその子を専門病院に連れて行ったり、いろいろ手を尽くして躁うつ病を治そうとしていますが、難しいと話していました。

 さて、この2人のお母さんはオルシャやオルシャ近郊にすむ10人の子どもを引率していました。
 10人とも里子ですが、あちこちの里親から保養滞在のため預かってきたという形でした。 
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。またこのうち2人の子どもが2014年にもSOS子ども村に滞在しています。その場合前回の測定結果も表記しました。

男子(16歳)34ベクレル ○ → 23ベクレル ○
女子(13歳)25ベクレル ○ → 34ベクレル ○
女子 (7歳)35ベクレル ○

 この3人は同じ里親の下で暮らしているそうです。
 2014年にも保養滞在した子ども2人についてはチロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第158回」(家族B)をご覧ください。
 7才の女の子は9月から小学校入学ですが、自分の名前は分かっているものの、苗字や数字、文字などが全く分かりません。しかも話をしているときは、両腕をしょっちゅう震わせています。
 
女子(16歳)27ベクレル ○
男子(15歳)35ベクレル ○
女子(12歳)16ベクレル

 この3人は同じ家庭で里子として引き取られています。男の子と12歳の女の子は異父兄妹だそうです。

男子(13歳)20ベクレル
男子(12歳)18ベクレル 

 この2人は兄弟です。同じ家庭の里子になっています。
 20ベクレルのお兄さんのほうにビタペクト3をあげたかったのですが、SOS子ども村の判断でセルロースでよい、ということになりました。セルロースはSOS子ども村が購入します。
 このお兄さんですが、引率したお母さんは「ものすごく落ち着きがない。」と話していました。私の目から見ると「中学生にしてはちょっと子どもっぽい感じで、少々お行儀が悪いレベル」だな、と思いました。

男子(15歳)21ベクレル ○
女子(14歳) 5ベクレル 

 この2人は同じ里親の元で暮らしているわけではありません。
 15歳の男の子は私がSOS子ども村に来たとき、いませんでした。2人のお母さんが言うには
「とにかく落ち着きがなく、こちらの言うことは全く理解できない様子。さらに保養に来たのだが、他の女の子の体を触ったりして、問題行動がひどすぎるので保養滞在打ち切りになった。」そうです。
 引率者の手に負えず、ほかの子どもに迷惑をかけているのでこういう処置になったのでしょうが、SOS子ども村の保養活動でこんなケースもあるんですね・・・
 打ち切りが決定した後、里親がやってきて連れて帰ったそうです。
 引率した家族Aのお母さんは、この男の子の里親と知り合いなので、ビタペクト3を渡しておくと言いましたが、被爆(将来の発病リスク)のことより、今日のしつけのことで里親は頭がいっぱいだろうなあと思いました。

 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書、お母さんたちには着袋をプレゼントしました。  
 画像は記念撮影した様子です。画像にはSOS子ども村の職員のアンナさん、保養には関係のない子ども(^^;)も写っています。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書、巾着袋など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。
 
 



墨絵作品展 「生命線 チェルノブイリ・福島」

2016-03-11 | 日本文化情報センター
 3月11日に東日本大震災と放射能被爆対策をテーマとしたレクチャーを行いました。
 この日から4月26日にかけて、ウラジーミル・マルィシェフさんの墨絵の作品展を開催します。
 場所はミンスク市立第5児童図書館内です。

 ウラジーミルさんはチェルノブイリ原発事故の事故処理作業員でした。
 現在もお元気でお仕事をされています。7年前に墨絵を始め、5年前に福島第1原発事故が起きた後、チェルノブイリと福島をテーマにした作品を描き続け、現在30点になっているそうです。
 その一部を展示することになりました。
 
 展示会の名称ですが、ロシア語で Линии жизни と言います。しかし直訳すると「生命線」で手相を想像してしまう・・・のですが、あくまで二つの場所をつなぐ命の線ということでご解釈ください。

 
 

東日本大震災から5年・「ビタペクト無料配布 第206回」

2016-03-11 | チロ基金
 東日本大震災から今日で5年。明日は福島第1原発が最初の放射能拡散を起こしてから5年ですね。
 また3月11日という日付がやってきました。
 後日詳しくご報告しますが、日本文化情報センターで東日本大震災を振り返り、また放射能被爆から自分を守る方法についてのベラルーシ人向けレクチャーを行います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ご報告です。

 日本文化情報センターで東日本大震災当時を振り返り、また5年が経過した現在の様子をベラルーシの人たちに知ってもらうための講演会を行いました。また放射能被爆対策についてもチロ基金の取り組みについてお話しました。

 参加者は20名ほどで、ベラルーシでは日本という外国の震災については関心も薄れているのかもしれませんが、来場くださった方々はみんな意識が高く、困難の中でかえって見つけられたものを学ぼうという人たちばかりでした。

 ベラルーシは地震も津波も起こらないので、被害の大きさや被災した日本人の辛苦など想像できない人も多いと思います。しかし放射能汚染に感しては、チェルノブイリ原発事故後に生まれた世代も無関係ではない現在進行形の問題なので、他人事ではない気持ちで会場に来てくれたと思います。

 レクチャーでは震災に関する主なデータ。現在の状況、特に被災地の人口の減少について、また小児甲状腺がんの発病数についてお話しました。
 もう120人以上も福島で甲状腺がんの子どもが見つかったという話では、ベラルーシ人も大変驚き、同情していました。

 避難区域で無人となった地域に野生動物が繁殖しているという話では、チェルノブイリと同じだという感想でした。
 「人種は関係なく、放射能汚染の問題が起こると結果は同じ。」という意見もありました。
 福島もチェルノブイリの歩んだ道を通るのだろうか・・・と思いました。
 もっとも海洋汚染への影響など、チェルノブイリが経験していない課題も福島(というより日本)にはあるので、未知の部分もあります。

 レクチャーの後半にはペクチンやセルロースといった食物繊維が放射能を排出させる働きがあることの紹介、チロ基金がSOS子ども村でビタペクトを配り続けている活動についても話しました。
 ミンスクなど非汚染地域に住んでいるベラルーシ人は意外とペクチンのことを知りませんので、もともとベラルーシ生まれのビタペクト3のことを詳しく紹介しました。
 そのうえで参加者で、希望する人にビタペクト3を無料配布しました。
 これでチロ基金のビタペクト配布活動は通算206回目となります。渡した数は16個になります。
 ビタペクト3を購入するためにご寄付くださった方々に厚く御礼申し上げます。

 実際には内部被曝量を測定してから飲んで、その後再測定するのが理想です。しかし参加者の全員がミンスク在住なので、ベルラド研究所に測定に行くのは簡単にできます。
 意識が高い人は進んで測定に行くでしょうね。

 結局拡散してしまった放射能を回収するすべはないのですから、とにかく病気にならないように自己防衛するしかない時代に私たちは生きており、じゃあどうすればいいのかと言えば、ちゃんと方法があるのだという結論です。
 被爆しないように、被爆しても体の外に出すようにする対策をしながら生きていく時代に移行してしまったのだなと改めて思いました。
 そのためにも情報の共有は大事ですよね。
 そういう意味で今回このような場を設けることができたのは、よかったと思っています。

(画像は参加者の方々との記念撮影のようすです。)
 

 
 

 
  

体を盾に子どもを守った警官 ベラルーシ

2016-03-05 | ベラルーシ文化
 3月2日に起きた事故だそうです。

【映像】体を盾に子どもを守った警官 ベラルーシ
 ベラルーシ総務省は3日、北部ビテプスクで2日に発生した衝突事故の映像を公開した。
 事故は交通量の多い通りの横断歩道で発生。子どもの後ろを歩く警察官のセルゲイさんが車の危険を察し体を盾に子どもを衝突から守った。
 セルゲイさんは足を打撲。子どもにけがはなかった。

(ベラルーシ、ビテプスク 公開:3日 画像:Ministry of Internal Affairs of the Republic of Belarus/Storyful/アフロ)


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 いやあ、すばらしい警官ですね。立派な人だから、こういう映像をベラルーシの政府機関が公開し、「大人のベラルーシ人は皆こうであるように。」と教えているようにも感じられます。
 しかし誰でもとっさにこんな判断と行動ができるかどうか・・・

 ベラルーシのニュースによると時刻は薄暗くなってきた夕方5時過ぎ、男の子は小学6年生。警官と子供はもちろん親子ではありません。
 轢きそうになった車は事故の直前まで路面電車の線路上を走行しており、それだけでも完全に違反。
 50代男性の運転手は、このときどこへ行こうとしていたか思い出せないと話しており、大丈夫?(飲酒運転? 体調不良? 薬物かなんか?)と不可解です。

 でも子どもは無事で警官のほうも左膝を打撲と言いながら、すぐ立ち上がっていて全然大したことなさそうです。積もっていた雪もクッションになっていたようですね。
 よかったー!
 こういう人のことを本物の男前ベラルーシ男子っていうんですね!



(追記)
 S夫に聞いたら路面電車の線路の上を車が走行するのは違反ではないそうです。
(@0@;)
 路面電車のじゃまにならなければいいらしい・・・
 このようすを録画していた車両が邪魔で、通行人に気がつかなかったという意見もありますが、横断歩道のところで、線路から道路に降りていこうとするのも変ですよね。、
 上記のような不可解な運転手もいるので、「路面電車の邪魔にならなければいい」という条件は危険だなあ、と思いました。 

  

世界の民族衣装人形展に参加 2

2016-03-04 | 日本文化情報センター
 会場はたくさんの人でしたが、全体的な写真がほしかったので、人が減ってきたときを狙って撮影しました。

 奥に並んでいるのが日本文化情報センター提供のお人形の一部です。手前にいるのがカルムイク、ブリヤート、アゼルバイジャン、カザフスタンなどの民族衣装を来たお人形。

 みんな仲良く並んでいました。(^^)


世界の民族衣装人形展に参加 1

2016-03-04 | 日本文化情報センター
 3月4日から11日までベラルーシ大学歴史博物館で行われている「世界の民族衣装人形展」に日本文化情報センターから23点の日本人形を出展しました。

 主催はベラルーシ大学女性評議会です。
 
 会場には47カ国の民族衣装を着たお人形が勢ぞろい。60体以上はあったと思います。
 日本文化情報センターが提供したお人形以外は、全てベラルーシ大学女性評議会会長の個人的なコレクション。
 世界中を旅して集めたお人形。15年かかったそうです。
 
 ここに来ただけで世界一周旅行の気分でした。

 来場者のみなさんは日本のお人形を「かわいい!」「リアル・・・人形がこっちを見ているような気がする。」「作りが繊細だ。」と記念撮影しまくっていました。

 マスコミもたくさん来ていました。ネットで見られるようになりましたら、ここで後日ご紹介します。

 雛人形も飾りましたが、よく考えたら片付けないといけませんね。嫁にいき遅れる?

 しかし日本人形さんたちにはベラルーシで一がんばりしてもらいます。(^^)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ベラルーシのテレビニュースで取り上げられました。
 STVの3月5日のニュースです。4分43秒ぐらいのところから始まります。

こちらはミンスクテレビの3月5日のニュースです。5分45秒のところから始まります。

図書館で日本文化の夕べ 2

2016-03-03 | 日本文化情報センター
 3月3日の図書館で日本文化の夕べの記事でもご紹介しましたが、芥川龍之介の「羅生門」を題材としたビデオ作品と演劇の作品をベラルーシ国立文化芸術大学の学生さんたちが作成しています。
 画像は映像作品の一部分です。

 原作では死人から老婆が髪の毛を抜いて、それを売るんだと話すシーンがありますが、ベラルーシ人の手にかかると、実際に売っているシーンを映像化。
 老婆は若くなってしまいましたね。髪の毛の色も日本人じゃない。
 ですが、この違いがこの作品を広く解釈するよう見ている人に促しているように感じます。
 作品中には転がっている死体の役の人もたくさん出てきます。でも撮影した場所は大学構内で、羅生門ではありません。当然ですけど。(笑)

 でも日常の光景の中に死体がごろごろ。この画像のシーンの背景の柵も意味深で、怖い・・・
 芥川龍之介がこれを見たら、にやっと笑いそうです。

 オリガ先生はこのような作品を作りたいととても意欲的です。
 日本文化情報センターは着物を貸したレベルですが、できたらまた何かお手伝いしたいなあと思いました。

図書館で日本文化の夕べ 1

2016-03-03 | 日本文化情報センター
 今日は3月3日ひな祭りでした。女の子の祭りだから参加者全員が女性と言うわけではないのですが、日本文化の夕べを第5児童図書館内で行いました。
 発表に参加してくれたのは、国立ベラルーシ文化芸術大学の先生、学生さんです
 聴講したのは図書館員になってまだあまり時間が経っていない図書館員さんたちでした。

 学生さんたちによる「日本におけるキリスト教伝来」「俳句と短歌」そして「ギャル(正しくは日本のサブカルチャー研究)」の発表が行われました。

 今回は図書館員が来るということで、私のほうから事前に芥川龍之介「羅生門」のロシア語訳をプリント配布して読んでもらっていたので、先生と学生さんたちが見せた演劇と映像作品についてもよく理解できたと思います。

 やっぱり「ギャル」にびっくりする人が多かったですねー。
 異文化交流と言うのは本当に大事だということで、盛り上がりました。

 指導をしたオリガ・グチコ先生は「文化学そのものを職業にしようとする学生は今とても少ない。」と話していましたが、そうだろうなあ、と思いました。
(金儲けに直結していないから・・・でしょうか。日本でも大学の中で文系の学部を減らしたり、学生数を減らそうという傾向がありますよね。)

 そんな中で日本文化をテーマに選んでくれた学生さんたちには感謝です。