ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年4月27日。ウクライナ侵攻から428日目

2023-04-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年4月27日。
 ベラルーシは気温が下がり、今朝の気温は6度でした。衣替えができません。

 今、ドンバス地方から子どもが大勢ベラルーシでリハビリのプログラムを受けていますが、マスコミがインタビューをしています。
 ドンバスでは幼稚園も学校も封鎖されており、勉強もできず、ライフラインも途絶えがちなので、ベラルーシにやってきてからは爆撃におびえることなくよく眠れるようになり、プールで泳いだり、楽しいイベントに毎日参加して、とても喜んでいます。
 もちろん自分の家で家族といっしょに暮らしたいという子どももいますが、その家が壊れていたり、警報が鳴るたびに地下室に避難したりする生活はしたくないでしょう。
 ごく普通のありふれた日常というささやかな願いが叶えられなくなるのが戦争なんですね・・・。
 こういう報道はベラルーシではもちろん、美談、友情の物語としてベラルーシ人向けに流されています。


 ロシア外務省は今日、拘束されている米紙ウォールストリート・ジャーナルモスクワ支局のエバン・ガーシュコビッチ記者との面会を求めるアメリカ大使館の要請を拒否したと発表しました。アメリカ政府がロシア人ジャーナリストへのビザ発給を拒否したことへのお返しです。
  ロシア外務省の声明によると、アメリカは5月11日に領事がガーシュコビッチ氏と面会することを要請しましたが、ロシア側はこれを拒否。また、ビザ発給拒否については他の報復措置も検討していることも明らかにしました。
 米露関係が大変こじれてきました。


  ロシア外務省報道官は今日の定例記者会見で核兵器使用のリスクについて、
「ロシアは最悪のシナリオに沿った事態の進展を防ぐためにあらゆる手段を講じる。ただ、ロシアの重要な利益が侵害されることを引き換えにはしない」
とし、ロシアの決意を試してはならないと述べました。
 その上でアメリカは「ロシアの基本的な利益を故意に侵害し、故意にリスクを発生させ、ロシアとの対立を先鋭化させている」
と発言。つまり、将来核戦争が起きたら、それを回避しようとがんばっていたのはロシアであって、我々は悪者ではない。そういう結論に引っ張ったのはアメリカのほうですよ、はい、前もって言っておきましたよ・・・ということです。 
 ロシアでは(べラルーシでもそうですが)先に手を出したほうが全面的に悪い、という考え方があって、ロシアの侵攻ももともとは2014年から始まっていてウクライナが始めたものであるから、とにかくウクライナが悪い、ということになっています。
 日本人は、2022年2月24日にいきなりキーウに攻撃を始めたロシアが悪いような印象を持っている人が多いのですが、ロシア人からするととっくにウクライナが悪いことを始めたのだから、今回の侵攻もウクライナに責任があると主張しています。
 だから核戦争が起きても、そもそもそういうことになった始まりはロシアが先に作ったのではないと言いたいわけです。
 それで前もって外務省報道官などにいろいろ発言させています。公式な証拠・記録になりますから。