ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ニコライ・ヤポンスキー教会に浮世絵の提供。

2022-12-10 | チロ基金
 12月10日にミンスク市内のニコライ・ヤポンスキー教会日曜学校で、日本の浮世絵に関するレクシャーが有志の信者さんにより行われました。
 私は残念ながら日本語の授業のため、出席することができませんでしたが、レクチャーに使う浮世絵を提供しました。

インスタグラムで少しですが紹介されています。こちら。

 提供した浮世絵はチロ基金支援者の方々からの寄贈品です。(もちろん江戸時代に刷られた本物の浮世絵作品ではありません。原寸大のプリントです。)
 普段は日本文化情報センターで使われている絵画資料ですが、ときどき他の施設に出張させています。
 浮世絵を寄贈してくださったチロ基金支援者の皆様に感謝申し上げます。ベラルーシで役に立っています。

チロ基金創立25周年

2022-05-01 | チロ基金
 2022年5月1日、チロ基金は創立25周年を迎えました。

 最近は日本語教育に注力しているチロ基金です。
 活動方針にご理解、ご賛同くださっている支援者の皆様方には感謝の言葉しかありません。
 
 ベラルーシを巡る状況にはいろいろな苦労がありますが、25年も続けているとさすがに慣れてきたというか、動揺しなくなりました。(笑)
 支援者の皆様、どうか今後も温かく、お見守りください。

 画像は最新のロゴマークです。名前はチロ先生。日本語を教えています。(だから首輪ではなくネクタイをしているんですね。)

 チロ基金のこれまでの活動についてはこちらのリンク先を御覧ください。

チロ基金提供「私たちのテスト」N5・N4合格者発表

2021-09-12 | チロ基金
 2021年9月4日と5日にチロ基金提供「私たちのテスト」N5とN4レベルを予定通り実施しました。
 記念撮影写真は日本文化情報センターロシア語版サイトでご紹介しています。
 N5合格者はこちら
 N4合格者はこちら

 このチロ基金提供「私たちのテスト」について詳しくは今年2月の投稿「今夏の日本語能力試験、ベラルーシでは中止。代わりに『私たちのテスト』独自作成」に書いていますが、1年に1回しか日本語能力試験が実施されないミンスクで、2年連続実施が中止されたのを受け、代わりになるテストを日本文化情報センターが作成、実施、合格証を授与する日本語試験のことです。
 日本文化情報センター日本語教室の生徒たちが、日本語能力試験ミンスク中止にめげず、やる気を持ったまま、勉強を続けてほしいと願っての「私たちのテスト」実施です。

 今回は「私たちのテストN5」に9名が挑戦し、うち6名が合格、「私たちのテストN4」に10名が挑戦、うち6名が合格しました。

 特筆すべきは、最高齢65才の生徒、エレーナさんが合格したことですね。おそらくベラルーシ国内で日本語を勉強し、日本語能力試験を受験したこともあるベラルーシ人の中では最高齢者だと思います。(家の中でひっそり漢字を書いて勉強しているベラルーシ人で65才以上の人がいるかもしれませんが・・・。)
 若い生徒さんにもよい刺激になったと思います。
 

 「私たちのテスト」実施については、高額ではありませんが、やはり経費がかかります。日本語能力試験と違って受験希望者は受験料無料です。(チロ基金の名を冠した合格証を授与しますが、日本語能力試験の認定証のように、これで日本での就職が有利になるとか、進学がしやすくなるという効力がある認定証ではないので、受験料無料です。)

 チロ基金の支援なしでは問題作成も、実施もできません。

 ベラルーシでの日本語学習を応援してくださっている支援者の皆さまにこの場をお借りして深く御礼申し上げます。

 来年、ミンスクで日本語能力試験が実施されてほしいと生徒はみんな願っています。 
 署名運動まで起こしたのですが、どうなることか予測がつきません。

 もしまたミンスクでの日本語能力試験が中止になったら、代わりに「私たちのテスト」を行います。そのときには、またチロ基金の支援を仰がないといけません。改めてご報告いたします。
 でも、本音としては「私たちのテスト」をしたくないです。「私たちのテスト」を実施するということは、日本語能力試験が中止になったということだからです。

バザー参加のご報告

2020-07-15 | チロ基金
先日お知らせしました日本ユーラシア協会大阪府連主催の『2020年夏のユーラシアバザール』についてご報告です。
 雨が降る中バザーにお越しくださった皆様、そしてベラルーシの商品をお買い上げくださった皆様、本当にありがとうございました! 厚くお礼申し上げます。
 日本人の皆様がベラルーシの商品を通し、ベラルーシの文化に触れていただき、また興味を持ってくださったら、本当にうれしいです。(^^)
 チロ基金のような小さな基金にとっては、バザーの売上金はとても大切な活動資金となります。
 売上金は今後の基金の活動のため、有効に活用させていただきます。
(チロ基金の活動について詳しくは、このブログこちらをご覧下さい。)
 今後の活動において大きな助けとなります。ありがとうございます。 
 会場の中で広いスペースを用意してくださっただけではなく、ベラルーシ商品のPRを熱心にしてくださる日本ユーラシア協会大阪府連の方々にもお礼申し上げます。
 日本ユーラシア協会大阪府連の皆様、「Vesna!」のスタッフの皆様、毎回裏方で大変なご苦労があると思います。次回のバザーでも再びお世話になると思いますが、チロ基金をどうぞよろしくお願いいたします。
 スタッフの方々やお買い上げくださった方々のおかげで、チロ基金の活動が継続できていること、いつも痛感しています。感謝の気持ちでいっぱいです。
 ベラルーシという日本ではあまり知られていない国のことを日本でご紹介してくださる、この貴重な機会に毎回お誘いくださり、本当に嬉しく思っています。
 
 


・・・・・
 後記です。 
 残念ながら、この2020年7月の参加が最後となりました。
 長年に渡り、ユーラシアバザール関係者の皆様には大変お世話になりました。言葉に言い尽くせない思いでいます。


バザー参加のお知らせ 「夏のユーラシアバザール」

2020-07-02 | チロ基金

 日本ユーラシア協会大阪府連が恒例のバザールを開催します。
 このバザールにはヨーロッパ輸入雑貨店「Vesna!」が参加し、民芸品などベラルーシ製品を中心とした雑貨を販売します。売上金は全額チロ基金の活動資金に還元されますので、ご興味のある方、お気軽にお越しください。

『2020年 夏のユーラシアバザール』(日本ユーラシア協会大阪府連主催)
日時:7月9日(木)~11日(土)     
   午前10時から午後7時まで。
            
会場:日本ユーラシア協会大阪府連内 ユーラシア文化センター
   大阪市中央区谷町7丁目3番4
   新谷町第3ビル3階313号室

   地下鉄谷町線「谷町6丁目駅」下車。
   4番出口を上がり南(右方向)へ徒歩5分西側(右側)
  
電話:06-6763-0877

 日本ユーラシア協会大阪府連のサイトはこちらです。
 詳細はこのサイト内の「ロシア物産とバザール」のコンテンツをご覧下さい。
 またこのサイトで会場の周辺地図を見ることができます。
 
 今までにこのバザールに参加して得た売上金は、ベラルーシの子どもたち(チェルノブイリ被災児、障害児、孤児、貧困家庭の子弟など)の支援、またベラルーシにおける日本文化の紹介、交流活動・・・などに使われました。
(詳細はこのブログやHP「ベラルーシの部屋」内「チロ基金の活動報告」もご覧ください。)

 今回はベラルーシ製のフラグレンスがたくさん取り揃えられています。お花の香りがどれも素敵です。
 そして手芸好きな方に、ベラルーシから輸入されたボタンが販売されます。 おうちでのお時間を充実させて過ごしたい方に、日本にはないデザインのボタンが出品されます。一点物が多いので、お選びになるときはご注意ください。
 ベラルーシ音楽CDについての紹介はこちら。「みつばちマーサのベラルーシ音楽ブログ 」


 ヨーロッパ輸入雑貨店「Vesna!」のサイトはこちらです。
(一部の方より、お問い合わせがあるのですが、当バザールでは「ビタペクト」やそのほかのサプリメントは取り扱っておりません。またヨーロッパ輸入雑貨店「Vesna!」でも取り扱っておりません。 )
 みなさまのご協力をお願いいたします。
 バザーの会場では、もちろんベラルーシの民芸品だけではなく、ロシアや東欧の商品も扱っています。詳しくは日本ユーラシア協会大阪府連のサイトをご覧ください。 これで大阪にいながらにしてユーラシア各国を旅した気分になれますね。(^^)



 
 

・・・・・  後記です。   残念ながら、この2020年7月が最後の参加となりました。  長年に渡り、ユーラシアバザール関係者の皆様には大変お世話になりました。言葉に言い尽くせない思いでいます。

東日本大震災から9年

2020-03-11 | チロ基金
 東日本大震災発生から9年。
 ベラルーシに住んでいる人の気持ちをそのまま日本の方が話しているインタビュー記事(週刊金曜日)があったので、リンクを貼っておきます。

・・・

元酪農家の長谷川健一さん怒りの告発 「飯舘村では若い人が胃がんで立て続けに亡くなっている」
小雪が舞う2月上旬の福島県飯舘村(いいたてむら)。元酪農家の長谷川健一さん(66歳)宅を訪ねた。飯舘村を訪れたのは実に3年ぶりのことだ。

「バタバタ逝っちまう」
 東京電力福島第一原発事故に伴う飯舘村の避難指示が、一部の帰還困難区域を除いて解除されたのは、2017年3月のこと。同村前田地区の長谷川さんは翌18年5月に自宅に戻り、現在は妻と父の3人で暮らしている。

 久しぶりに訪ねた長谷川さん宅は、見慣れた牛舎が撤去され、そこにはなにやら真新しい工場のような建築物が建っている。聞くと、畑が荒廃するのを見かねて植えた蕎麦(そば)の実を選別・製粉する機材が、その“工場”の中に納まっているのだという。

 農作業のできない今の季節は「冬眠中だ」と言って笑う長谷川さんに、まずは自分の近況報告をした。飯舘村で避難指示が解除されたのと同じ17年の出来事だが、筆者に胃がんが見つかり、胃の4分の3を切除する手術を受けている。そのため体力が落ち、飯舘村に来られなかった不義理を詫びつつ、家族や友人の間で似たような大病をした人がいないか尋ねた。すると、長谷川さんが答える。

「いや、病気を通り越して、亡くなっているよ。50代後半から60代の、俺よりも若い人が。そのほとんどが、がんなんだけどな。中でも胃がんという人をよく聞く。見つかったと思ったら、皆、バタバタ逝(い)っちまうんだから。考えるに、飯舘村の俺らは皆、免疫力が低下しているからじゃないかな」

 長谷川さんの妻、花子さん(66歳)が続ける。
「仮設住宅に避難していた頃からです。でも皆さん、病院では必ず『原因はストレスですね』って言われるんです」

健一さん「今まで、そんなことはなかった。がんで若い人がバタバタ亡くなるなんてことは、原発事故の前の飯舘村ではなかった。
 ウチのすぐ隣の友達(62歳)は、避難指示が出ても仮設住宅に避難しないで、ずっと村に残っていた。それで一昨年、胃がんが見つかって胃を全摘したのだけど、あちこちに転移が見つかって、その年の6月に亡くなった」

花子さん「あの人は胃の手術の後、退院したその日からお酒を飲んだんだよ。『胃がなくても、ちゃんと酔っぱらう』って(笑)。でも、そんな人でも亡くなっちゃった」

健一さん「彼の妹も、乳がんが肺に転移して40代で亡くなっている。
 60歳で亡くなった人もいるんだよ。これも俺の友達で、やっぱり胃がんだった。肺や大腸、リンパにも転移していて、見つけた時はもう手遅れで、手術もできずに医者から『あと半年の命』と告知されたと、奥さんから聞いた。そのちょうど半年後の19年2月に亡くなった。今月がちょうど一周忌だ。
 そう言えば、あのTも胃がんだっけな?」

花子さん「そう」

健一さん「あいつも胃を取って、50代で逝ってしまった」

花子さん「胃がん以外でも、がんで亡くなった人がいっぱいいる。かなり若い人も亡くなった。なんで前田地区は若い人ばっかり亡くなるんだ――って言われたね」

健一さん「俺らと同じ年頃で逝くわけだから、余計に記憶に残るんだ。それも、がんが見つかってから、そんなに時間が過ぎないうちにどんどん悪くなって、逝っちまうんだから。
 80歳や90歳でがんになるのは、これはしょうがねえな、天命を全うしたんだな、とも思えるけども、60代だとそうはいかねえべ。
 ただ、因果関係はわからない。放射能との関係は。だから皆、諦めている。それに、当事者はなかなかしゃべろうとはしない。『俺はがんだ』って言いふらしてまわるバカもいねえし」

 東京電力福島第一原発が凄まじい量の放射性物質を放出してからまもなく9年が経つ。だが、この国では被曝による健康被害は「一切ない」ことにされている。本当にそうなのか。3月6日発売の『週刊金曜日』では、福島県のデータなどを掲載。放射線医学の専門家に話を聞くとともに、「泣き寝入り」しない方法を探っている。

(明石昇二郎・ルポライター。2020年3月6日号より抜粋)

・・・

 ベラルーシで聞き取り調査をした人たちからも、小児甲状腺癌以外に大人が様々なガンになっていると言う声をよく聞きました。
 ベラルーシ人の場合、もともと皮膚ガンや肺ガンにかかる人が多いのですが、人種による体質の違いもあるでしょう。

 昨今のコロナウイルス感染の拡大、日本もベラルーシも心配です。
 特に放射能被曝を受けている人は、持病のあるなしに関係なく、免疫力が低下していますから、感染症に罹患するリスクが高いです。
 どうかみなさん、感染予防策を講じ、免疫力を高めるためのきっかけにしてください。

令和時代を迎えて

2019-05-01 | チロ基金
 日本では新天皇陛下が御即位され、令和の御代を迎えました。
 日本の新しい歴史の一ページが開かれました。日本文化情報センターといたしましてもベラルーシからともにお祝い申し上げたいと思います。

 天皇制、年号の制度などベラルーシ人から見れば、よく理解できないことも多い日本の伝統文化を今後も広くベラルーシで伝えていきたいと考えています。

 今日はチロ基金創立22年目の日でもあります。
 平成時代に、チロ基金が新美南吉ロシア語訳童話集「ごんぎつね」で、上皇后になられた美智子さまの論文をロシア語で一部収録して出版し、各地の図書館に寄贈してベラルーシの方々に読んでいただくという機会を作りましたが、微力ながらも多くの国の人々の相互理解の一助になることができたと、今改めて思っております。  

 令和という新たな時代を迎えた本日、チロ基金支援者の皆様にご挨拶させていただきます。
 平成時代の御支援ありがとうございました。令和時代でも引き続き、御支援、御賛同をどうかお願いいたします。

 日本の新しい時代が年号の示すとおり、賢く美しく争いのない時代になりますよう、ベラルーシからお祈りいたします。

新刊書「日本文化に対するキリスト教の介入」

2019-04-24 | チロ基金
 国立ベラルーシ文化芸術大学で日本の宗教史を研究されているユリヤ・ヤロツカヤ先生が、今までの研究成果を一冊の本にまとめて出版しました。
 「日本文化に対するキリスト教の介入」(国立ベラルーシ文化芸術大学発行)という難しそうな題名ですが、つまり日本にいつどのようにしてキリスト教が入ってきたかについて、大変詳しく書かれています。最後のほうには日本の新興宗教についても詳細が書かれており、このような内容をテーマにした学術書で、しかもロシア語で書かれたものはあまりないと思います。(少なくともベラルーシではこれ1冊だけですね。)
 
 本文中に出てくる日本語の単語、主に宗教の名称について著者は日本語でも表記しているのですが、それがまちがっていないか私がチェックしました。
(日本語の単語の校正を担当した人、ということで私の氏名も記載されています。)

 1冊は日本文化情報センターで閲覧できるようになっていますが、5冊をチロ基金が購入し、ベラルーシの各地の各地の図書館に寄贈することにしました。
 内容が非常に専門的な学術書で、もちろん大衆向けではない文献なので、そもそもの発行部数が100部だけなのです。
 (発行した大学側に印刷のための予算が足りない・・・ということで、ほとんど著者の自費出版扱いになっています。若い駆け出しの研究者としては苦しいところですよ。)

 しかし、日本に最初の正教会を建てたイオシフ・ゴシケーヴィチや二コライ・ヤポンスキーのことももちろん記述されている貴重な資料ですので、ゆかりの地では読んでもらいたい・・・そのように考え、また著者を支援するためにも、チロ基金から購入しました。
 今後ベラルーシの図書館に寄贈していきたいです。






チロ基金創立20周年記念将棋大会 (3)

2017-05-28 | チロ基金
 今回はチロ基金支援者の方々から、賞品も提供していただきまして、助かりました。
 賞品は日本のお菓子(ベラルーシでは入手不可能)、参加賞は5円玉お守り、フリクションペン、雑誌「にっぽにあ」ロシア語版などです。それと中古だったのですが、日本のアニメDVDも配りました。
 貴重な賞品、参加賞を提供してくださった日本人支援者の皆様、どうもありがとうございました。感謝申し上げます。
 特にベラルーシ人参加者は喜んでいたと思います。(^^)

 また対局時計はベラルーシ将棋協会から8台もお借りしました。
 感謝しております。
 ベラルーシ将棋協会の公式サイトはこちら

 今回はあまり時間がなく、最後がバタバタと終わってしまったのですが、次回はもう少し余裕を持って対局の運営をしないといけないなあ、と私自身は思いました。
 しかし、参加者の皆さんは、喜んでいたと思います。また、人種を超えた交流もできる場になりました。
 将棋が国境を越えた友情を育んでくれています。その点がすばらしいですね。
 これからもベラルーシでの将棋人口がどんどん増えたら、さらに二国間の交流が深まると思います。

チロ基金創立20周年記念将棋大会 (2)

2017-05-28 | チロ基金
 チロ基金創立20周年記念将棋大会の結果はこのとおりです。

1位 ヤロスラフさん 初段
2位 アントンさん 二段
3位 前田さん 初級
4位 アレクセイさん 二級
5位 エレーナさん 四級
6位 ゲオルギイさん 二級
6位 パーベルさん 十二級
8位 マルガリータさん 九級
9位 エヴゲーニイさん 三級
10位 武野さん
11位 出居さん
12位 ユリヤさん
13位 イローナさん
14位 月成さん
15位 アウグスタさん 十六級
15位 亜龍さん

 参加者数が多かったわりに対局回数はそんなに多くなかったので、同点が多いです。
 私としては、やはり日本人の前田さんが上位に入ったので、同じ日本人としてうれしかったですよ。それから日本とちがって男女別で対局しないのに、5位に入ったエレーナさんは大健闘だったと思います。
 でも参加者の皆さんそれぞれがんばっていたと思います。

チロ基金創立20周年記念将棋大会 (1)

2017-05-28 | チロ基金
2017年5月28日ミンスク市立第5児童図書館でチロ基金創立20周年記念将棋大会が行われました。
 今回は16人が参加。しかもこのうち4名は日本からの参加、さらには1名が中国から飛び入り参加しました。
 実際にはドタキャンした人もいて、参加人数が偶数になるようにするのに苦労しました。将棋を習い始めて一ヶ月も経っていない人もいましたが、「大きな森のどうぶつしょうぎ」一組を使って、初心者でも参加できるようにしました。
 チロ基金の財力(^^;)で、どうぶつしょうぎのセットを買っておいてよかったですよ。
 (どうぶつしょうぎとは、こちら。)

 人数調整にとまどり、時間通りに始まらなかったのですが、何とか6回の対局ができました。初心者もいれば、有段者もいるという状況でしたので、今回も前回の新年将棋大会に引き続き、駒落ちで対決です。

(今回の将棋大会についてロシア語でのご報告はこちら。)

チロ基金創立20周年

2017-05-05 | チロ基金
 2017年5月チロ基金は創立20周年を迎えました。
 
 創立当初より、無理はせず、細く長く続けようと思っていたチロ基金の活動が20年も続きましたこと、ひとえに多くの支援者の方々のおかげです。 
 チロ基金の活動に常日頃からご賛同下さっている多くの方々に、改めて深くお礼申し上げます。 本当にありがとうございました。
 今後もまた一年一年、少しずつですが積み重ねていこうと気持ちを新たにしております。

 今月末にはチロ基金20周年記念将棋大会を開催する予定です。
 また改めてご報告いたします。

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 2017年5月28日追記です。
 予定通りチロ基金創立20周年記念将棋大会が開催されました。
 詳しいご報告はこちらです。

「ミンスクが日本語能力試験の会場に」「日本語学習者への支援活動についてお知らせ」

2017-01-20 | チロ基金
毎年世界の多くの国で実施されている日本語能力試験(JLPT)ですが,国際交流基金より,2017年7月の試験実施地の一つとして,新たにミンスクが決定した旨、正式に通知されました。
 ヨーロッパの田舎扱いされていたベラルーシですが、やっとこれで大都市(厳密に言うと日本語学習者が多い地域)の仲間入りを果たしましたよ。
 うれしいニュースです。

 これで、わざわざ越境して受験しに行かなくてもよくなったわけです。
 受験者の負担も大きく減りました。またベラルーシでの日本語学習熱もこれからますます上がっていくことを期待しています。

 さて、ここでチロ基金からお知らせです。
 1998年から2016年まで続けてきた日本語能力試験受験者への交通費支援活動ですが、2017年にミンスクが試験会場の一つとして正式に選ばれたことを機に、この活動を終了いたします。
 今まで多大なご支援をくださった日本人の皆様方に厚くお礼申し上げます。

 19年間で合計53名(のべ人数)の受験者にミンスクーモスクワ間あるいはキエフ間の交通費を支給しました。
 
 2017年からはこの支援活動の形を変えて、ベラルーシの地方都市に住む日本語学習者がミンスクで受験しやすくなるよう、新たな交通費の支援活動(地方都市ーミンスク間)を始める予定です。
 連動して行ってきた絵本の翻訳活動も継続いたします。

 詳細は改めてお知らせいたします。
 皆様方のご支援、ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。
 
 

日本語能力試験受験者への交通費支援活動(1998年-2016年)

2016-12-04 | チロ基金
 毎年7月と12月の第1日曜日に国際交流基金主催の日本語能力試験が世界各地で一斉に実施されます。
 しかしベラルーシでは日本語学習者数そのものが少なく、試験会場になったことはありません。
 したがって越境して受験しなくてはいけませんが、試験会場となる都市までの交通費がベラルーシ人受験者の大きな負担となっています。

 チロ基金は1998年から日本語能力試験受験希望者で、日本文化情報センター所有の日本の絵本を日本語からロシア語あるいはベラルーシ語に翻訳してくれたベラルーシ人の日本語学習者に、受験地までの交通費を支給する活動を行っています。

 試験会場に指定されており、べラルーシから近くてベラルーシ人がビザなしで入国できる国はロシアとウクライナです。
 そこでミンスク・モスクワ間(1998年以降現在まで。)、あるいはミンスク・キエフ間(2011年から2013年まで。2014年以降は中止。)の列車往復代を支援しています。

 2016年はのべ6名のベラルーシ人が絵本の翻訳作業をし、このうち3名が7月に、さらに2名が12月に受験しました。

 2016年度の翻訳絵本の画像はこちらの日本文化情報センターのサイトでご紹介しています。

 絵本を寄贈してくださった日本人の方々に厚くお礼申し上げます。
 上記のサイトはロシア語ですが、画像で翻訳された絵本の表紙を見ることができます。

 日本文化情報センターとしては、翻訳された絵本の数が増えて大変助かっています。すでに約100冊の日本の絵本がベラルーシの子ども達に読まれています。

 現在までの交通費支援者数はこのとおりです。 

1998年度 4名
1999年度 7名
2000年度 8名
2003年度 1名
2004年度 1名
2007年度 4名
2008年度 6名
2010年度 1名
2011年度 2名
2012年度 3名
2013年度 4名
2014年度 3名
2015年度 4名
2016年度 5名

 今までで合計53名(のべ人数)の受験者に交通費を支給しました。

 最後になりましたが、今年モスクワで受験した5名のための往復列車代をチロ基金を通じ支援して下さった日本人の協力者様、本当にありがとうございました。

 日本語能力試験を受験した人たちが、学んだ日本語を生かして、将来日本とベラルーシを結ぶような仕事をしてくれたら・・・といつも願っています。


(絵本の翻訳活動についてはHP「ベラルーシの部屋」内のこちらのページをご覧ください。ただし、内容は98年度のものだけです。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no1/no1.html


(過去の日本語能力試験受験者への交通費支援活動についてはHP「ベラルーシの部屋」内のこちらのページをご覧ください。ただし、内容は2003年、2004年のものだけです。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/japanese.html


(日本語能力試験についてはこちらの公式サイトをご覧ください。)

http://www.jlpt.jp/



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 2017年1月の追記です。
 2017年から日本語能力試験の会場の一つとしてベラルーシのミンスクが正式に決定しました。
 これをもちまして、この支援活動を終了します。
 長年にわたり、この活動をご支援してくださってきた日本人の皆様、本当にありがとうございました。
 
 2017年からはベラルーシの地方都市に住む日本語学習者がミンスクで受験しやすくなるよう、新たな交通費の支援活動を始める予定です。

 詳細は改めてお知らせいたします。

東日本大震災から5年・「ビタペクト無料配布 第206回」

2016-03-11 | チロ基金
 東日本大震災から今日で5年。明日は福島第1原発が最初の放射能拡散を起こしてから5年ですね。
 また3月11日という日付がやってきました。
 後日詳しくご報告しますが、日本文化情報センターで東日本大震災を振り返り、また放射能被爆から自分を守る方法についてのベラルーシ人向けレクチャーを行います。

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 ご報告です。

 日本文化情報センターで東日本大震災当時を振り返り、また5年が経過した現在の様子をベラルーシの人たちに知ってもらうための講演会を行いました。また放射能被爆対策についてもチロ基金の取り組みについてお話しました。

 参加者は20名ほどで、ベラルーシでは日本という外国の震災については関心も薄れているのかもしれませんが、来場くださった方々はみんな意識が高く、困難の中でかえって見つけられたものを学ぼうという人たちばかりでした。

 ベラルーシは地震も津波も起こらないので、被害の大きさや被災した日本人の辛苦など想像できない人も多いと思います。しかし放射能汚染に感しては、チェルノブイリ原発事故後に生まれた世代も無関係ではない現在進行形の問題なので、他人事ではない気持ちで会場に来てくれたと思います。

 レクチャーでは震災に関する主なデータ。現在の状況、特に被災地の人口の減少について、また小児甲状腺がんの発病数についてお話しました。
 もう120人以上も福島で甲状腺がんの子どもが見つかったという話では、ベラルーシ人も大変驚き、同情していました。

 避難区域で無人となった地域に野生動物が繁殖しているという話では、チェルノブイリと同じだという感想でした。
 「人種は関係なく、放射能汚染の問題が起こると結果は同じ。」という意見もありました。
 福島もチェルノブイリの歩んだ道を通るのだろうか・・・と思いました。
 もっとも海洋汚染への影響など、チェルノブイリが経験していない課題も福島(というより日本)にはあるので、未知の部分もあります。

 レクチャーの後半にはペクチンやセルロースといった食物繊維が放射能を排出させる働きがあることの紹介、チロ基金がSOS子ども村でビタペクトを配り続けている活動についても話しました。
 ミンスクなど非汚染地域に住んでいるベラルーシ人は意外とペクチンのことを知りませんので、もともとベラルーシ生まれのビタペクト3のことを詳しく紹介しました。
 そのうえで参加者で、希望する人にビタペクト3を無料配布しました。
 これでチロ基金のビタペクト配布活動は通算206回目となります。渡した数は16個になります。
 ビタペクト3を購入するためにご寄付くださった方々に厚く御礼申し上げます。

 実際には内部被曝量を測定してから飲んで、その後再測定するのが理想です。しかし参加者の全員がミンスク在住なので、ベルラド研究所に測定に行くのは簡単にできます。
 意識が高い人は進んで測定に行くでしょうね。

 結局拡散してしまった放射能を回収するすべはないのですから、とにかく病気にならないように自己防衛するしかない時代に私たちは生きており、じゃあどうすればいいのかと言えば、ちゃんと方法があるのだという結論です。
 被爆しないように、被爆しても体の外に出すようにする対策をしながら生きていく時代に移行してしまったのだなと改めて思いました。
 そのためにも情報の共有は大事ですよね。
 そういう意味で今回このような場を設けることができたのは、よかったと思っています。

(画像は参加者の方々との記念撮影のようすです。)