ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

つれづれ写真「昼間のヤクプ・コーラス」

2009-06-29 | つれづれ写真
 「夕暮れのヤクプ・コーラス」だと、肝心のコーラスさんがよく分からないではないか・・・とお思いの方にこの画像。
 昼間のヤクプ・コーラス像です。
 ちなみにコーラスという苗字はベラルーシ語で「麦の穂」という意味です。合唱のコーラスのことではないので注意。
(いくらこの銅像の視線の先が国立フィルハーモニーだからと言って、「合唱さん」ではないです。日本人には覚えやすい苗字ですけどね。)

 ちなみに後ろに移っている建物は、ベランダが半円形をしている変ったデザインの高級マンションです。ミンスク市民からは「とうもろこし」という愛称で呼ばれています。
 昔は3棟しかなかったけど、今は5棟建っています。
 戦争中、ミンスクは空襲でほとんど破壊されましたが、その焼け跡、つまり「更地」にソ連の(つまりモスクワの)建築家が実験的な建物を建てることができるようになり、その結果ちょっと変ったデザインの建物を見ることができます。
 最近はベラルーシの建築家が設計した建物が建設されていますけど、ある意味、昔のソ連時代の建築物のほうが、日本人にとってはおもしろいかも。
 
 

ベラルーシつれづれ写真「夕暮れのヤクプ・コーラス」

2009-06-29 | つれづれ写真
 これから「ベラルーシつれづれ写真」と銘打って、Tが日常生活の中で撮影した画像を公開します。
 いいかげんな性格なため、更新は不定期です。(^^;)
 「ベラルーシ」と言いながら、ベラルーシじゃない画像も含まれます。(^^;)
 なので、適当にお楽しみください。

(本人は「芸術的な写真を撮ろう!」と突如奮起したのですが、すでに何枚か撮影してすでに「私は写真撮るの、下手だわ・・・。」と芸術的な写真を撮るのはあきらめた。)(^^;)
(アラーキーみたいに日常生活の写真をとりまくって「私写真」とか言って公開するのも恥ずかしいしなあ。←計画した時期もあったんだけど・・・。子どもの寝顔を撮ったりとかで終わってしまった。)

 さて、1枚目の写真は「夕暮れのヤクプ・コーラス」です。
 ミンスク市内にあるヤクプ・コーラス広場を撮影しました。ヤクプ・コーラスはベラルーシを代表する文学者です。この広場にその銅像が座っていて、その視線の先には国立フィルハーモニーがあります。画像の手前はバス停です。
 銅像には後光がさしているぞ。コーラスが仏像みたいになってしまった。(^^;) 

国立テントサーカス その6

2009-06-22 | ベラルーシ文化
 楽しかったね、サーカス。画像は国立サーカスのバスです。
 テントの裏には動物を飼っている小屋や出演者の人が準備をする楽屋代わりのトレーラーがたくさん止まっていました。地方巡業に行くときはこれで移動するんでしょうね。
 早く修理が終わってきれいで便利になったサーカス劇場で、公演ができるようになるといいですね。
 新しくなったサーカス劇場に行くことになったらまたレポートします。


国立テントサーカス その5

2009-06-22 | ベラルーシ文化
 最後のフィナーレの様子。ほぼ全員の出演者が登場。
 画面の左側にテントを支える柱が写っていますが、その右横に黒いコスチュームを着て写っているのがユリヤ・ラスキナです。
 
 ちなみにベラルーシでサーカス団員(出演者)になりたい場合ですが、サーカスが国立なので、やはり国立のサーカス学校があります。そこで曲芸などの技術を学び、成績が優秀だとサーカス劇場に就職できます。

 最も全員がサーカス学校出身とは限りません。前述のラスキナのようにもともとスポーツ選手だった人がサーカスで働くようになる例があります。と言ってもほとんどが体操系のスポーツ選手です。(器械体操、新体操、アクロバット体操、トランポリンなど)

 またサーカス団員同士が結婚することが多く、その子どももサーカス団員になることが多いです。動物の調教師の家庭に生まれた場合、そのまま子どもが跡継ぎになるケースや、家族で一つの曲芸チームを作るケースなど。
 こういう場合親から技術を教えてもらって成長し、そのままサーカス劇場に就職することになります。
 しかしみんながみんなサーカス団員の家庭に生まれるわけではないし、一般人でもサーカスに入りたい、という希望者がいるわけですから、そういう人は中学の卒業証書を持ってサーカス学校に入学します。

 成績がとても優秀な場合、ベラルーシの国立サーカス劇場に就職するのではなく、海外のサーカスに入団テストを受けることもできますが、非常にまれなケースです。
 普通は国立サーカス劇場に就職し(公務員になります。)技術を磨くことになります。
 曲芸など体を使う団員だと、定年退職をする年齢も35歳、や40歳など、早いのですが、怪我が多く大変な仕事だそうです。(それは確かにそうですよね。)
 動物の調教師だと、動物の大きさにもよるけどうっかり噛まれたり、踏んづけられたりすることがあるので、本当に大変な仕事です。
 

国立テントサーカス その4

2009-06-21 | ベラルーシ文化
 私が見たのは「砂漠の蜃気楼」というプログラムで、ラクダが出てくるのは呼び物ということでした。ラクダが2頭出てきましたが、これはウズベキスタンのサーカスが巡業でベラルーシに来ていたものでした。
 ラクダは出てきたし(普通は馬の上でする曲芸をラクダの上でする)国立サーカス専属のダンサー(グループ名はその名も「ベルスター」! ベラルーシのスターの略ですよ。)はくじゃくの羽飾りを背中にくっつけて、アラビアンなダンスを踊っていましたが、それ以外は「砂漠」という感じではなく、普通のサーカス(ピエロもよくあるピエロの格好)でした。

 アクロバットに動物芸に、お客さん参加コーナー(ピエロが教える変なダンスをさせられる。)もあり、ととてもおもしろいです。
 休憩を入れた2時間半があっと言う間です。
 
  出演中は写真撮影が禁止なのかどうか確認しなかったと、会場内が撮影をするには暗いので、写真を撮っていませんでした。
 でもほかのお客さんを見ると気にせずじゃかすか写していました。
 遠慮していた私も撮影したのがこれ。結局暗くてうまく写っていませんが、元新体操選手シドニー五輪の銀メダリスト、ユリヤ・ラスキナです。
 ラスキナはシドニー五輪の後、引退してカナダのサーカスと2年間の契約を結びました。そこで一度に4個のフープを回すという芸などを見せていました。
 ラスキナの4個フラフープ姿は国立サーカスのサイトで見られます。(小さい画像はクリックすると拡大します。)

http://www.circus.by/ru/?id=298

 
 その後ベラルーシに戻り、今は国立サーカスで働いています。他にもダンスのショーなどに出演してます。ちなみにこの人はベラルーシの新体操五輪代表選手としては珍しくディナモ・クラブの出身ではありません。

 私が見たのはフープは1個だけでしたが、2本の幅が広めの布を垂らして、それに体や足に巻きつけて落下しないようにしながら、空中でフープを回しながら、上下に行ったり、ぐるぐる回転したりする、という「空中フープ」をしていました。
 画像では分かりにくいですが、前後開脚しながら手でフープを回しています。
 これぐらいならまだどうってことないのですが、驚いたのは空中で足のつま先を下に向けた状態で足の先のほうでフープをフラーフープみたいに回していたこと。(@0@)どうして落ちないの?!
 遠心力と言ってしまえばそうなのですが、こういう空中の動きは新体操では練習してなかったことです。それができるのがすごい。


国立テントサーカス その3

2009-06-21 | ベラルーシ文化
 大きなテントの内部のようすです。意外と立派です。 
 ただアリーナはちょっと狭かったです。複数名の空中ブランコをするのは苦しい感じです。

 仮のテント小屋なので仕方がないのですが、座席は長い板を渡したもので、クッションはついていましたが、お尻が少々痛くなりました。小さい子どもがたくさん見に来るので支障はないのですが、座席をかなりぎゅうぎゅう詰めに作っていて、座席数は思っていたよりたくさんありました。

 しかも空席がないほどの大賑わい。夏休み中なので当然ですが、国立のサーカスなので、国営の企業に割引料金でたくさんのチケットを売り、その企業が自分の子どもがいる従業員にボーナスの一環として配ることがあります。(あるいは安い値段で従業員が職場で購入できる。)
 またいわゆる孤児院や身体障害児協会のような団体には、割引料金で優先してチケットを売っています。
 そのため休みとなると地方都市からも子どもが大勢バスに乗ってやってきます。

 一方で7月と8月はサーカス団員が夏の休暇を取ったり、ほかの町や国へ巡業公演に出てしまうので、サーカスはお休みになります。夏にベラルーシへ来る日本人が多いと思うのですが、そのころちょうどサーカスが休みになっているかもしれませんので注意。
 
 右手奥が出演者の入退場口になっています。その上にバンドがいて生演奏をしてくれます。
 演目によっては音楽は録音でした(曲がヘビーメタルなど。)でも、内容に合わせた生演奏はすばらしいです。


国立テントサーカス その2

2009-06-21 | ベラルーシ文化
 テントの全体の外観です。
 入り口左側でチケットを売っています。いい席(前列1列目から5列目まで)が日本円に直して700円しない値段です。
 一番後ろの席(15列目)でも300円ぐらいです。
 大人も子どもも料金は同じです。ただし5歳以下の子どもは無料。

 日本人の感覚からすると安いと思うのですが、ベラルーシ人に言わせるとソ連時代は「本当に安かった。今は高い。」そうです。

 入り口でチケットを渡します。中に入ると小さいテントがあり、そこを通ると大きなテントに入れるようになっています。
 小さいテントのほうは売店コーナーになっていて、風船やおもちゃ、綿あめ、アイスクリーム、ポップコーン(ただし塩味ではなく砂糖味。)飲み物などが売られています。
 チンパンジーと一緒に写真が撮れるコーナーもあります。
 このテントの中はとにかく親子連れでぎっしり。しかもめちゃくちゃ騒がしいです。
 バレエや音楽のコンサートと違い、子どもが騒いでもいいのがサーカスのいいところですね。


国立テントサーカス その1

2009-06-19 | ベラルーシ文化
 ベラルーシの小学校は夏休みが6月、7月、8月と3ヶ月もあります。これでも今年は短縮されてまして、以前は5月25日が終業式だったのです。
 長い夏休み、子どもをどっかに連れて行かなければならない・・・特に低学年のうちは親が相手をしてあげないと・・・ということで行ってきました。サーカス。

 ベラルーシはサーカスも国立です。ごくたまに私営のサーカスのテント小屋がやってくることもあります。
 でもベラルーシで「サーカスに行こう。」ということになると、普通は国立サーカス劇場のことをさします。

 さてそのベラルーシ国立サーカス劇場ですが、2006年6月に全面改修工事のため閉鎖されました。その間、別の場所に仮のテントを建てて上演を続けています。
 国立サーカス劇場の工事が終わるとこのテントは解体され、なくなってしまう予定なので、あるうちに行ってみることにしました。

 画像はテントの入り口です。この後ろにテントがあります。天気は雨でしたが、夏休み中の親子連れでいっぱい。みんな記念撮影をしています。シャボン玉がうまく映っていますね。(^^)

 ベラルーシ国立サーカス劇場の公式サイトはこちらです。(ロシア語と英語です。)

http://www.circus.by/ru/


 このサイトによるとベラルーシには外国の(特にロシアの)サーカス一座が巡業に来ており、1884年には現在の自由広場に最初のサーカス小屋が建ったそうです。
 その後1930年代には現在のゴーリキー子ども公園にロシア人ニキーチン兄弟のサーカスのテントが建ちました。
 しかし第2次世界大戦中にサーカスは空襲で焼けてしまい、生き残った団員と動物はロシアに疎開してしまいます。

 戦後になって現在の場所(独立大通り32番)に新しい建物が建設されました。しかし60年近くが経過し、老朽化が進んだため、現在大修理中です。
 そのため仮のテントを建てて公演を続けています。もう3年目になるのですが、いつ終わるんだろう、工事・・・。(^^;)
 でもその前にベラルーシ国立サーカスのテント版に行くことができてよかったです。

ベラルーシ国立美術館 その3

2009-06-13 | ベラルーシ文化
 ベラルーシ国立美術館、新館の2階にある東洋文化コーナーです。日本と中国、インドの展示物が見られます。朝鮮文化の展示物も追加される予定だそうです。
 
(この画像は美術館側から許可を得て撮影しています。) 
 国立美術館の公式サイト内、東洋文化コーナーのページです。

http://artmuseum.by/ru/koll/vostisk


 以前からこの東洋文化コレクションはこの美術館の中で保管されていたのですが、展示する場所がなく、目にする機会がありませんでした。しかし新館が完成して、東洋文化コーナーが新しく作られたため、現在は常設展示されています。
 
 日本の展示物としては、着物(うちかけ)、帯、扇子、根付、陶磁器、花瓶、大黒像や観音像、ちょうちんなどです。
 着物と帯の一部は、ミンスクが仙台と姉妹都市提携を結んだときに仙台市から贈られたものです。
 他の展示物の多くはロシアの東洋美術館から寄贈されたもの、オークションで購入したものなどです。
 日本から遠く離れたベラルーシで、このような日本の展示物を見られるのは不思議な感じがしますね。
 またベラルーシ人に日本の文化を紹介できる貴重な場所です。

 他にも美術館の倉庫には、日本の掛け軸や伝統玩具が眠っており、将来展示されるように準備を進めているそうです。
 ただ、ロシアの東洋美術館からの寄贈物にしても、美術品に説明がない場合がなく、困っているそうです。
 私も美術館の東洋文化部の人に頼まれて、漢字を解読したり、画家の名前を訳して経歴を調べたり協力しています。
 例えば、驚くほど大きい銅製の1対の花瓶があるのですが、一見したところ龍の彫り物がしてあって、中国製に見えます。
 この美術館ではこの花瓶を中国美術品として分類していました。
 しかし台座の裏側に漢字が掘ってあって、それを解読してほしいと頼まれてみたところ「大日本帝国」と書いてありました。今では日本製として分類されています。(ただもしかすると戦時中のものですので、満州で作られたものである可能性もあります。)
 それにしても大日本帝国製の、持ち運びが簡単ではない大きい花瓶、しかも1対になっているものが、どうしてベラルーシの美術館にあるのか、詳細は不明です。

 はっきりしたことは分かりませんが、出自不明の美術品はロシア革命以前のお金持ち(貴族や豪商)の個人蔵コレクションだったものが、ロシア革命時の混乱時に盗難にあい、売りに出され、人から人へ(あるいはソ連国家に)渡ってしまった可能性があります。

 とにかくミステリーの多い展示コーナーです。
 日本人の方がベラルーシに来て、日本の着物を見てもそんなにおもしろくないかもしれませんが、もし国立美術館に来られたら、ぜひこの東洋美術コーナーもご覧ください。ベラルーシ人の友達といっしょに行って、展示品の詳しい説明をしたら喜ばれるでしょう。

ベラルーシ国立美術館 その2

2009-06-13 | ベラルーシ文化
 ベラルーシ国立美術館の新館の内部、吹き抜けのコーナーです。
 (美術館側から許可を得て撮影しています。)

 ベラルーシ国立美術館は名称を変えながら、1939年から開館しています。
 美術品で多いのは、ベラルーシとロシアの絵画、彫刻などです。
 日本人の方はせっかくなので、ベラルーシの美術品や絵画をご覧ください。
 特にラジビル一族の肖像画で現存するものは全てこの美術館で見られます。
(ラジビル一族は中世からロシア革命までベラルーシ地域を治めていた貴族。日本で言うと大名のようなものです。)
 
 また18世紀に作られたスルーツクの帯なども見られます。
 ベラルーシ出身で一番有名な画家はマルク・シャガールですが、この美術館にはシャガールの作品はありません。シャガールの作品は、ベラルーシ国内だと、ビテプスクのシャガール美術館のほうが数が多いです。
(たぶん日本国内のほうがシャガールの作品をたくさん見られると思います。)

 ただ、ベラルーシ国立美術館にはシャガールの先生だったペンの作品や、ペンが描いた若い頃のシャガールの肖像画を展示しています。
 
 私が好きなベラルーシの画家はヤゼフ・ドロズドビッチなのですが、数は少ないながらも作品をこの国立美術館で見ることができます。
 100年ぐらい前の画家ですが、土星の風景とか火星人の絵を描いた人です。不思議でしょ?

 他にも期間限定のテーマ展や現代画家の個展などが館内で開催されています。

ベラルーシ国立美術館 その1

2009-06-13 | ベラルーシ文化
ベラルーシ国立美術館をご紹介します。
 公式サイトはこちらです。(英語、ロシア語、ベラルーシ語)

http://artmuseum.by


 新館が完成し、内容が充実してきたベラルーシ国立美術館。東洋文化コーナーもできて、日本の展示品も常設展示されています。

ベラルーシ国立美術館
所在地 ミンスク市 レーニン通り 20番地
    午前11時から午後7時まで開館。入館は午後6時半まで。 
休館日 毎週火曜日
電話番号 227-71-63
料金(ただし2009年6月現在)
 大人 4810ベラルーシルーブル
 学割 2900ベラルーシルーブル(小中高生、大学生)

 小学生以下は無料。写真撮影やビデオ撮影は事前に許可が必要であり、追加料金が別途必要です。
 毎月最終水曜日は「博物館の日」のため入館料無料。

 ガイド付き団体料金は、大人が16080ベラルーシルーブル、子どもが12060ベラルーシルーブル。 


チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第91回」

2009-06-12 |   ビタペクト配布活動
 6月11日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第91回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト2を4個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2は合計1600個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1300部となりました。
  
 今回で通算101回目のビタペクト2の配布となりました。
 のべ人数になりますが、現時点で1600人分のビタペクト2、そして1300家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクト2を開発、製造、販売しているベルラド研究所のサイトはこちらです。)

http://www.belrad.nsys.by



 今回も2家族がSOS子ども村に来て保養滞在していました。そのうちの1家族にだけビタペクト2を配布しましたが、それぞれのご家族にお話を伺いました。

(家族A)
 
 ボブルイスク市(チェルノブイリ原発から約200キロ)から来た家族。この家族に4個のビタペクト2を渡しました。子どもは全部で5人いますが、2人は成人しており、3人の子どもと孫1人、姪1人が保養に来ていました。
 それぞれの体内放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト2を渡しました。

母親(事故発生時22歳)11ベクレル
男子(13歳)31ベクレル ○
女子(9歳) 29ベクレル ○
男子(7歳) 28ベクレル ○
孫 (3歳) 38ベクレル
姪 (9歳) 26ベクレル ○

 3歳の男の子の孫に年齢制限からビタペクト2をあげられなかったのが残念です。とても小食だそうで、ほとんど何も食べない、とおばあちゃんが心配していました。
(それにしても、孫が3歳で、自分の子どもの末っ子が7歳と、ほとんど差がありません。すごい。どんな感じなんでしょう? 私には想像がつかないですねえ。)

 他の子どもたちの健康状態ですが、9歳の女の子はアデノイド、子ども全員がよく病気をするため、学校や幼稚園では「体が弱い児童のリスト」に入れられているそうです。
 7歳の男の子は虫刺されアレルギーがあります。お母さんもこのアレルギーを持っているのですが、昔はなかったのにある日突然アレルギー体質になってしまったそうです。
 どのような症状かと言うと、虫(蚊など)に刺されると、すぐに高熱が出て、気分が悪くなり、ひどく腫れるので病院に行かないといけないそうです。
 どうしたらいいのでしょう? SOS子ども村のリリヤ先生は
「虫刺され予防のクリームを塗るなどして、刺されないようにするしかない。」
と言っていました。夏場は大変です。完璧に予防なんてなかなかできないのでは? と思いました。


(家族B)

 こちらもボブルイスクから来た家族。お母さんが4人の子どもと1人の姪を連れてきていました。
 この家族にはビタペクト2を渡しませんでしたが体内放射能値の結果はこのとおりです。

母親(事故発生時12歳)20ベクレル
長女(14歳)15ベクレル
次女 (8歳)24ベクレル
長男 (6歳)25ベクレル
次男 (3歳)21ベクレル
姪 (12歳)17ベクレル

 非常に残念なことに、今回は24ベクレルや25ベクレルの子どもにビタペクト2を渡すことができませんでした。
 普段は20ベクレル以上ならビタペクト2を渡しているのですが、チロ基金が前もって購入していたビタペクト2が4個だけになっていたのです。
 そのため体内放射能値が多い順に4名の子どもにしか今回渡すことができませんでした。
 なぜこのようなことになったかと言うと、ベルラド研究所側の事情でしばらくの間、ビタペクト2の製造が休止していたため、チロ基金は購入ができなかったのです。
 幸い近日中にベルラド研究所はビタペクト2の製造を再開するそうですので、次回の配布活動には追加の購入が間に合いそうです。(ただし価格が上がるそうです。)
 今回は残念ですが、このように体内放射能値が高い(20ベクレル以上)子ども全員にビタペクト2を渡すことができませんでした。

 この家族の健康状態ですが、お母さんは腎臓病をわずらっており、絶対に風邪をひいてはいけないと医者に言われています。
 3歳の次男は扁桃腺炎になりましたが、回復しています。
 子どもたちは持病はなく元気にしていますが、8歳の次女は乾燥肌で、体中にクリームを塗っています。
 リリヤ先生からは「ビタミンAを摂りなさい。」とアドバイスを受けていました。

 画像は記念撮影のようすですが、うちのY子も映っています。
 またこの記事内で紹介していない子どもも映っています。実はもう1家族が滞在しています。
 この家族は遅れて来たため、体内放射能値を測定していませんので、ビタペクト2も渡していません。
 この家族のお母さんは2回結婚し、子どもが2人います。そして3番目の内縁の夫のアパートで暮らしていました。しかし籍は入れていない状態だったところへ、喧嘩をしてアパートを追い出されたそうです。
 お母さんと2人の子どもは3日間野宿をしてたそうなのですが、お母さんは自分の職場で窮状を訴えたところ、地元の福祉センターで相談するように言われたそうです。
 その結果、住宅を支給する代わりに分割でもいいから買い取るように言われました。それでお母さんは収入を増やすために2つの職場を掛け持ちすることになりました。
 しかし最初の月給が出るまで住むところがないため、福祉センターからSOS子ども村のことを紹介され、しばらく仮住まいのために滞在することになったそうです。
 そのため保養滞在ではなく、住み始めた時期も中途半端なため、体内放射能値は測定していません。お母さんも仕事のため不在で直接話はしていません。
 このような事情により、健康状態などもきいていないのですが、画像には映っているし折り紙などのプレゼントはしました。 
 
 今回もいつものように子ども達に折り紙や日本人の竹細工職人の方に寄贈してもらった竹で作られた知恵の輪、ガリガリプロペラをプレゼントしました。。
 子供向けのお話が載っている雑誌(これはベラルーシで出版されたもの。ミンスク市立第5児童図書館提供。)も2冊ずつプレゼントしました。
 ガリガリプロペラにみんな大喜び。大受けでした。知恵の輪もみんな真剣に挑戦。20分ぐらいで解いてしまいます。賢ーい!

 最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や竹細工など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、手作りの竹細工を寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

 さて、100回以上に続いて行っているこのチロ基金の活動。
 ビタペクト2を購入する資金として2005年からベラルーシ語で歌う日本の歌が収録されたCD「月と日」を1枚購入すると、その売上金の一部がビタペクト2を1個の購入する費用としてチロ基金に還元されています。
 CD1枚の売り上げが、ビタペクト1個分、つまりべラルーシのチェルノブイリ原発事故の被災児1人に無料で渡すというこの活動につながっています。
 CD「月と日」について詳しくはこちらです。(HP「ベラルーシの部屋」内)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/songs/index.html


 京都にあるヨーロッパ輸入雑貨店「Vesna!」店頭やそのネットショッピングで購入できます。詳しくはこちらをご覧ください。

http://vesna-ltd.com/shop/b_music.html

 どうか皆様のご協力をお願いいたします。

ベラルーシでの新型インフルエンザ最新情報

2009-06-09 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 こんなタイトルをつけましたが、6月8日現在ベラルーシ保健省は国内での感染者を確認しておりません。つまりベラルーシは感染者はいない、ということです。(公けには、です。)

 4月30日にこのブログで 
 「ミンスク国際空港では、体調の不調の有無に関わらず、ミンスクに到着する全ての国際便を利用した者に対し、検査及び消毒を行っているそうです。
 ベラルーシ国境付近での鉄道駅には感染の可能性がある者の検査を行っています。」
 という記事を投稿しました。
 しかし、現在ではこのような検査や消毒などは行っていないそうです。

 水際対策なんてしても、あまり意味がない、ということでしょうか。
 島国日本でもあんなにがんばって飛行機の乗客を検査していなしたが、結局は国内で患者が発生、水際対策は打ち切られてしまいましたしね。
 何をあんなに騒いでいたのだろう、という感じもしますが、将来強毒性のインフルエンザが流行したときの予行演習だったと思えばいいのではないでしょうか?
 
 ちなみにベラルーシでは「これはA型か?B型か? 新型インフルエンザなのか? 風邪なのか?」を調べる「簡易検査キット」すらないそうです。
 これではアフリカの発展途上国並みです。

 マスクをする習慣ももともとないし、マスク自体が売られていません。医療従事者には病院など医療施設内で使っていますが、一般時向けのマスクは販売されていません。

 日本大使館は毎日のように在ベラルーシ邦人に一括メール送信で新型インフルエンザ情報を送信しています。
 それを読むと
「※なお、在留邦人の皆様におかれましては、マスク等インフルエンザ対策品を
 日本に帰国された際に購入する、ご親族の方に郵送して頂く、インターネット等で購入するなどして対策をとることをお勧め致します。」

 というアドバイスがあるのです。要するに日本大使館でも「ベラルーシにはマスクが売っていない。」と確認しているわけです。
 それにしてもインターネットでマスクを購入できるの? できるだろうけど、ベラルーシまで郵送してくれるんだろうか? そこまでする人がいるんだろうか? とか思います。
 
 また感染防止策として

「下記の点に留意し、感染防止に努めてください。
(1)十分な水・食糧の備蓄を行い、不要不急の外出は控える。・・・」

とも日本大使館(外務省)からは言われているのですが、ベラルーシに住んでいる日本人はすでに「水と食料を備蓄し」「用がないならうかつに外出するな。」ということを言われているわけです。
 でも、実際問題として実行できるかどうか・・・
 ベラルーシは特に感染者も出ていないので、余計に危機感がないわけですし。

 このようなメールが、日本大使館からほぼ毎日来ているのですが、これだけの「在ベラルーシ邦人連絡網」がありながら、先月16日から一ヶ月に渡り、国立美術館で開催されている「日本写真展」についてのお知らせは全くありません。
 私はたまたま開催初日の2日前に別の用事で大使館に行ったから教えてもらったのと、国立美術館に知り合いが働いているので、もっと前に写真展のことは教えてもらったのですが、そうでなければ在ベラルーシ邦人は大使館からは知らされてないわけです。

 この写真展は日本大使館が協力してい行っているのにもかかわらず、です。
 確かに日本の風景写真なんて日本人が見てもあまりおもしろくなく、ベラルーシ人に日本のことを紹介するために行うイベントなんだから、日本人に宣伝するよりベラルーシ人に宣伝しないといけないのかもしれません。
 でも日本大使館がしているイベントで、しかもメール連絡網を持っているんだから、在日本人を通してその友達のベラルーシ人に宣伝できる効果があるとか、考えないのかなあ、と思います。

 特に私なんかは短期滞在の留学生ではなく、日本文化情報センターをしているのだから、前もって教えてくれたら、こちらから日本文化に興味のあるベラルーシ人に宣伝などできるのですが、(サイトもあるし・・・。ちなみに在ベラルーシ日本大使館は自分のサイトは持っていません。)ここ数年は、このようなイベントが開催されても、日本文化情報センターには日本大使館からは全く連絡がきません。

 来るのは「インフルエンザ情報」ばかり・・・。
 あ、そうか。今分かりました。「インフルエンザに感染しないために不要不急の外出は控えろ。」と毎日のように注意喚起しているから、その在ベラルーシ邦人に「日本写真展に行きましょう。」という案内を送信すると矛盾するから、イベントのお知らせはしてくれないんだ・・・。そうかあ・・・。(^^;)

(もっとも、日本文化情報センターのロシア語版サイトには、ベラルーシ国立美術館の知り合いから送付してもらったファイルの文章を少々推敲して、貼り付けてベラルーシ人向けに公開してあります。
 せっかくなんだから、より多くのベラルーシ人にみてほしいですからね。日本写真展なんてベラルーシではめったにないんだし・・・。)

クレー射撃ワールドカップ2009

2009-06-07 | ベラルーシ生活
 6月6日からクレー射撃ワールドカップ2009がミンスクのスポーティング・クラブで始まりました。
 37カ国が参加していますが、日本のチームは来なかったのが残念・・・。
 ショットガンの整備をしているS夫も毎日大忙しです。

 オープニング・セレモニーを見に行ってきました。画像はそのときの様子。と言ってもスポーツって感じが全くなくてすみません。完全に音楽のコンサート状態でした。
 エレキバイオリンを弾く3人組が登場して、ロックを演奏したのですが、(Y子は耳をふさいでいました・・・。)ステージ上で火は上がるわで、盛り上がりました。
 エレキバイオリンってすごいですね。初めて生で見た(聞いた)んですが、おもしろい! 中身が半分すかすかで、音に合わせて内臓ランプがピカピカ点滅。(@0@)
 2人のお姉さんは髪の毛を振り乱して演奏。お兄さんの演奏はすごかったですが、よく見たらベルトのバックルがどくろ(しかも大きくて何かかわいい)だったので、ちょっと笑いそうになりました。

昨年の「クレー射撃ワールドカップ・ファイナルがミンスクで開催」についてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/e2ff1b7a797dc9b88c6f7eb35afe9d30


 スポーティング・クラブの公式サイトはこちらです。(ロシア語・英語)

http://www.klub.by/


 「射撃クラブ スポーティング・クラブの紹介」についてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/8bb62e023a5761ccaa2fb95c950a586c