ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第2回」 (2)

2013-04-30 | 放射能関連情報
 このほか前回の測定結果がよかったので、ビタペクトをもらっていないし当然飲んでもいないけれど、再測定に来てみた、という人が10人いました。これは比較対象群ということで、グループ化しておきます。
 ビタペクトを飲んでいないのに、12ベクレルが0ベクレルになって喜んでいる人もいましたが、5ベクレル以下は0ベクレル(不検出)として表示されることがあるので、一概に12ベクレル引く12ベクレルで、ゼロになったという計算にはなりません。
 今回0ベクレル(不検出)だった3名を除いて、どれだけ被曝量が減ったのか、あるいは増えたのか示します。

37歳 女性 12.31ベクレル →  0.00ベクレル
25歳 男性  7.86ベクレル →  5.86ベクレル (2.00ベクレル減)
15歳 男子 11.92ベクレル →  0・00ベクレル
14歳 男子 11.78ベクレル →  9.87ベクレル (1.91ベクレル減)
12歳 男子 14.60ベクレル → 11.70ベクレル (2.90ベクレル減)
12歳 男子 12.18ベクレル →  0.00ベクレル
11歳 男子 12.80ベクレル → 12.03ベクレル (0.77ベクレル減)
 9歳 女子 10.05ベクレル → 13.98ベクレル (3.93ベクレル増)
 8歳 女子 13.28ベクレル → 12.14ベクレル (1.14ベクレル減)
 8歳 女子 17.65ベクレル → 16.76ベクレル (0.89ベクレル減)

 0ベクレルが仮に5ベクレルだとすると、約7ベクレルも減っている人もいます。ペクチンサプリを飲まなくても、新陳代謝がスムーズな人、前回の測定以降、汚染された食品を摂っていない、あるいは微量しか摂っていない場合、またペクチンなど食物繊維が多い食品を摂った場合は、自然と放射能が体外に排出されます。
 でもビタペクト3を飲んだグループと比較するとやはり、ペクチンサプリをきちんと飲むほうが、効率よく放射能(ここではセシウム137)が排出される、と思いました。
 また一方で、ペクチンサプリに頼らなくても、食事から食物繊維を多めに摂るなど、普段の食生活を気をつけていれば、被曝対策にもなると言えます。

 しかし正直言ってもう少したくさんの人数の結果がほしいところです。  
 今回は全部で40人測定しましたが、20ベクレル以上の子どもや70ベクレル以上の成人は1人もいませんでした。
 ただ今回初測定で、19.24ベクレルだった8歳の女の子がいましたので、この子にはビタペクト3を渡しました。

 職員さんの中で「痩せたい。」と言う人、そしてはっきり理由を言わないのですが、おそらく便秘症の人がビタペクト3を飲みたい、と希望したので、ビタペクト3を12個渡しました。実際には11人が希望したのですが、そのうち一人は体重135キロの男性で、心臓の調子が良くないそうなので、特別に2個渡しました。
 この人たちは全員職員(成人)ですが、協力的な人ばかりなので、次回の3回目の測定にも再測定に必ず来てくれると思います。
 
 合計13人(子ども1人、成人12人)に計14個のビタペクト3を渡しました。
 今回で通算162回目のビタペクト配布となりました。今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2037個となりました。
 また再々測定の結果をご報告します。
 

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第2回」 (1)

2013-04-30 | チロ基金
 4月30日にSOS子ども村で第2回目のWBC集団測定を実施しました。
 第1回目の測定についてはこちらをご覧ください。

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (1)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/48e464bf1b7cdf77aea7566af26c0598

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (2)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/3f3d9d6dab222e8d040e1673e8319e5d



 今回は40人が測定しました。
 気になる再測定の結果ですが、前回ビタペクト3を渡した子ども7人のうち、5人しか再測定に来ませんでした。
 ただこの5人全員の数値が前回より減っていました。
 前回と今回の測定結果の推移はこの通りです。

14歳 男子 20.82ベクレル → 11.42ベクレル (9.40ベクレル減)
12歳 女子 21.49ベクレル → 16.75ベクレル (4.74ベクレル減)
11歳 女子 22.03ベクレル(今回未測定)
11歳 女子 19.94ベクレル → 10.46ベクレル (9.48ベクレル減)
11歳 男子 19.91ベクレル → 15.03ベクレル (4.88ベクレル減)
 9歳 女子 21.37ベクレル → 18.18ベクレル (3.19ベクレル減)
 9歳 男子 20.27ベクレル(今回未測定)

 前回の測定より一ヶ月以上経過しているので、ビタペクトを全部飲んでいないといけないのですが、この子どもの中で、ちゃんと全部最後まで(64錠)飲んだ子供は14歳の男の子と12歳の女の子だけです。
 年齢が低くなるほど、「最後まで飲まなかった。」という率が高くなる傾向があるので、やはり親がきちんと飲ませるようにしないといけませんね。
 それから年齢が高い子どものほうが放射能とは何か、測定の意味が分かっているので、結果をとても気にして測定のときは緊張気味でした。
 そして数値が減っていたので、ほっとしていました。本当によかったです!

 それにしても、再測定に来なかった2人の結果が気になりますね。
 SOS子ども村では第3回目の測定を5月末に予定しています。これでSOS子ども村での集団測定は最終回なので、この2人には来てほしいですね。

 正直な感想を言えば、「ちゃんと最後までビタペクト3を飲んでほしい。」「再測定には来てほしい。」・・・ですが、子どもには責任はなく、保護者の意識がやっぱり低いとしか言いようがありません。
 でも、今回のことから言えるのは、日本人もこれから日本国内でWBC測定を受ける機会が増えていくとは思いますが、特に年齢が低い子どもに関しては、親がしっかりしていればしているほど、適切な被曝対策ができると思います。
 子どもでもある程度の年齢になれば(小学校高学年以上)自分で自分の被曝を理解し、対策も取ろうとするのではないでしょうか。
 
 逆に言えば、被曝のリスクが高くなる子どもとは「親の意識が低い」「年齢は小学校中学年以下」「ペクチンを飲むなどの被曝対策をきちんと行わない。あるいは行うよう親がチェックしない」という条件が重なった子どもだと思います。
 半ば強制的に学校で身体測定のように被曝量を測定して、ペクチンサプリを給食で出して、ちゃんと飲むようすれば一番確実なのだろうと思います。
 が、一方で横並び意識の強い日本の教育現場では「○○ちゃんはペクチンを飲まなくてもいいのに、私は飲まないといけないのはいやだ。」と言い出す子どもや保護者も出てくるでしょうね。
 とにかく現在のところはベラルーシも日本も個々の家庭の姿勢に被曝対策はかかっていると言えます。
 
 さて、図書館での第1回目集団測定では20.88ベクレルだった私ですが、3週間毎日2個ずつビタペクト3を飲み続けた結果、今回SOS子ども村で測定すると・・・8.02ベクレルに減っていました! 12.86ベクレル減です! 再測定した人間の中で私が一番下がっていますね。
 まだビタペクト3は残っていますので、最後まで飲み続け、図書館での第2回目集団測定に備えます。


 

日本文化情報センターの活動 「第10回 着物展」 その6

2013-04-27 | 日本文化情報センター
 無事に着物展が終了して今はほっとした気持ちでいます。 展示の仕方にはまだまだ改善しないといけないところもあります。
 日本だと着物を広げて、背中の部分を見えるように展示して販売していますが、ベラルーシの人からすると
「背中を見せている。(見られるのを拒否している。)」
というように感じる人もいるので、こういった民族間の物の見方、感じ方も考慮しないといけないので難しいです。
(ちなみに老若男女問わず、一番大喜びしていたのは「足袋」でした。)(^^;)
 しかし今年の経験を生かし、また来年に繋げていきたいです。

 貴重な着物や帯を寄贈してくださった方、本当にありがとうございました。おかげさまで今年も着物展ができました。

日本文化情報センターの活動 「第10回 着物展」 その5

2013-04-27 | 日本文化情報センター
 展示室に戻ってきました。来場者の皆さんは、写真を撮って大喜びしていました。なぜかビデオを撮る人も今年はいました。
 やはり帯の長さにみんなびっくりしますよね。また家紋もベラルーシでは一般的ではないので、興味を持つ人がたくさんいました。
 
 

日本文化情報センターの活動 「第10回 着物展」 その4

2013-04-27 | 日本文化情報センター
 せっかくなので、この人形展もご紹介します。こちらも日本文化情報センター内の展示です。
 室町時代までしかありませんが、人形で着物の移り変わりを表した展示となっています。
 今後も少しずつ増やす予定です。やはり着物、と一言で言っても、いろいろな種類があるということを知ってもらえたらなあ、と思っています。
 

日本文化情報センターの活動 「第10回 着物展」 その3

2013-04-27 | 日本文化情報センター
 こちらも日本文化情報センター内の展示のようすです。
 このように文章(ロシア語)や写真での説明がないと分かりにくいため、展示してみました。
 このほかセンター内では、着付けなど着物に関するビデオを上映しました。
 着付けなんて言葉で説明しても分からないので、映像で見せるほうがいいですよね。
 
 他にも「着物はいくらぐらいするんですか?」という質問が多いので、京都のとある呉服屋さんのカタログを置いています。
 値段を見てベラルーシの人たちはびっくりですよ。
 今のところ「注文したい。」という人はおりません。(^^;)
 

日本文化情報センターの活動 「第10回 着物展」 その2

2013-04-27 | 日本文化情報センター
 着物展は展示室で主に行っていますが、隣接している日本文化情報センター内でも展示を行っています。
 今年は履物に重点を置いて、展示することにしました。初めて草鞋を展示してみましたが、ベラルーシでも昔は草鞋のような靴を編んで作って履いていたので、
「日本もこうだったんですね。共通点がある。」
という感想が多かったです。
 しかし木で作った靴はベラルーシにはないので、下駄が今でも日本では使われていることに驚いていました。
 さらに草履は一言で言えば「布から作られる」のですが、そう説明するととてもびっくりします。表面がつやつやなので、
「プラスチック製だ。」
と思う子どももいるほど・・・。(^^;)

 画像は日本文化情報センター内の展示ですが、これからは毎年一つテーマを絞った展示をしようと考えています。

日本文化情報センターの活動 「第10回 着物展」 その1

2013-04-27 | 日本文化情報センター
 毎年開催している着物展も今回で10回目となりました。
 3月に行うことが多いのですが、今回は4月3日から28日にかけて開催しました。 
 春休みと時期がずれてしまったり、天候が良くない日が多かったりで今回の来場者は201人と減ってしまいましたが、きめ細かく着物の説明をしたり質問に一つ一つ答えることができ、とても充実した着物展でした。

 今回は以下の展示品をお披露目しました。
留袖 2点
振袖 4点
打掛 1点
羽織 1点
袴 1点
お初着 1点
浴衣 6点
襦袢 1点
帯 14点
帯揚げ 1点
伊達締め 1点
帯枕 1点
帯板 1点
足袋 1組
草履 3足
下駄 7足
草鞋 2足
ショール 1点

 展示品を寄贈してくださった日本の皆様、本当にありがとうございました。
 今年は履物を多めに展示してみました。詳しいご報告は次の記事をごらんください。


第9回着物展はこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c79303df7e7c252b430359c5dc287805


第8回着物展はこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/16a3f7cf29eec3ea257572c1b07f5e2b


第7回着物展についてはこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6eaa3b3e727871cfb573e10da790460a


第6回着物展についてはこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/1a079bad2c6f9867de48f2a48a200e81


第5回着物展についてはこちらをご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/7d25e34c25192f19586306c9c53cb47e


第4回着物展については HP「ベラルーシの部屋」の「チロ基金創立10周年記念式典(4)「第4回着物展」をご覧ください。

http://belapakoi.s1.xrea.com/x/repo/hobby_book.cgi




チェルノブイリ原発事故から27年

2013-04-26 | 放射能関連情報
 今年4月26日、チェルノブイリ原発事故が発生してから27年になります。
 またこの日がやってきた、と思うベラルーシ人もいるでしょう。一方で30歳以下の人にとっては、特別な日でも何でもないかもしれません。
 ベラルーシ人の平均寿命は短いので、事故の後に生まれた人が占める割合がこれからもどんどん増えていくでしょう。
 しかし原発事故が起こったことによって、生まれた時期に関わらず多かれ少なかれ多くの人の運命が変わってしまいました。日本人も同じです。

 3月11日の記事で、日本ですでに子どもの甲状腺がんが見つかっており、しかし
「チェルノブイリでは事故から4~5年たってから甲状腺がんが発生しているので、総合的に判断すると被曝の影響は考えにくい」
とされている、という内容を投稿しました。

 でもベラルーシ人にこの話をすると
「今の日本の高い医療技術や検査方法をタイムマシンに乗せて、1987年頃のベラルーシに持って行って、子どもを検査したら、とても多くの子どもの甲状腺に異常が見つかったに決まっている。」
と言う反応が来たのですが、さらに私の投稿を読んだ日本人の方(医師)の方から感想をいただきました。
 
「日本の健診制度はすぐれていて、ひょっとして2、3年以内に甲状腺がんをすべて発見して、2年以内だったから原発事故の
せいではなかった、と胸を張ってしまわれる可能性もあるのでは、と思いました。」

 この発言にはっとしました。
 もちろん早期にがんを発見し、早急に治療することが望まれます。
 しかし、「原発事故は無関係。」とされてしまうと、考え込んでしまいます。

 やはり日本では日本独自の状況になると思います。
 日本は賠償を求めて訴訟を起こすことができます。しかし責任を誰が取るのか、なかなか決まりませんし、認められないこともあります。
 どちらにせよ、もし甲状腺がんになった子どもが出てきても、あるいはそのほかの病気が増えるとしても、原発事故の影響は認められるようにならない可能性があります。
 もし訴訟に勝って賠償金がもらえるようになったとしても、そこまでとても長い道のりが必要です。長い時間が経ってしまいます。
 
 とにかく病気にならないように注意しながら、これから生活していくしかないのですね・・・。


チロ基金の活動 「WBC集団測定・児童図書館 第1回」 (2)

2013-04-10 | 放射能関連情報
 2013年4月9日に児童図書館で実施されたWBC集団測定の結果です。

 合計30人(成人25人、子ども5人)を測定した結果、成人で体重1キロ当たり70ベクレル以上の人はいませんでした。
 子どもで体重1キロ当たり20ベクレル以上だったのは1名でした。ただし、17ベクレルだった子ども1人にもビタペクト3を渡しています。また再測定に協力してくれる成人12人にもビタペクト3を渡しました。合計14個です。

 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2023個となりました。また今回で通算161回目の配布となりました。

 ビタペクト3を渡した人は1人の男の子を除き全員ミンスク市在住です。
年齢、性別、被曝量はこのとおりです。

 5歳 男子 17.18ベクレル
12歳 女子 23.20ベクレル 
25歳 女性 12.15ベクレル 
40歳 女性 13.45ベクレル 
43歳 女性 20.88ベクレル  
47歳 女性 21.14ベクレル 
48歳 男性  7.27ベクレル 
52歳 女性 10.45ベクレル 
53歳 女性  7.31ベクレル 
55歳 女性  9.76ベクレル 
56歳 女性 13.45ベクレル 
60歳 女性  8.61ベクレル 
67歳 女性 11.08ベクレル
76歳 女性  6.39ベクレル 


 「一桁台の人なんてビタペクト飲まなくていいんじゃないか。」と思われるかもしれませんが、そもそもペクチンサプリはこちらでは、ダイエット、便秘に効く、ということで、放射能排出というより、そっちのほうの理由で飲んでいる人のほうが多いのです。
 
 みなさん再測定に必ず来ると話しており、集団測定について大変好意的、協力的でした。
 やはり無料で測定できたことを大変喜んでいて、多くの感謝の言葉をもらいました。私も大変うれしく思っています。

 再測定の結果が楽しみですね。このほか病欠などの理由で測定したかったのにできなかった人もいるので、5月の測定が初測定になる人も数名出てくる予定です。
 再測定の結果を楽しみにお待ちください。
 
 最後になりましたが測定費用やビタペクト代を出してくださった方々に厚くお礼申し上げます。

チロ基金の活動 「WBC集団測定・児童図書館 第1回」 (1)

2013-04-10 | チロ基金
 今年チロ基金はベルラド研究所の協力の元、集団のWBC測定を行い、成人体重1キロ当たりセシウム137が70ベクレル以上、子どもで20ベクレル以上だった被験者にビタペクト3を無料で配布し、1日2個の摂取を勧め、再測定をして内部被ばくの変化を調査することになりました。
その第1回目の測定が3月21日にSOS子ども村で行われました。この活動の詳細についてはこちらをご覧ください。
チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (1)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/48e464bf1b7cdf77aea7566af26c0598

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (2)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/3f3d9d6dab222e8d040e1673e8319e5d


 この第1回目の集団測定については予想以上に被験者が少なかったため、追加の測定として、初めて日本文化情報センターが入っているミンスク市立第5児童図書館内で行うことになりました。図書館員さんが中心ですが、他にもその親戚など関係者が加わります。
 児童図書館での第1回目の集団WBC測定についてここでご報告します。
 
 今回は合計46名が測定しました。
 このうち16名はSOS子ども村から着物展を見るついでに測定に来た子供たちなので、再測定はできません。
 この保養滞在グループについては、チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第148回」をご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/d995311e2795f4fb054794c5cd2dea4c


 残り30名が今回測定そのもの初めてという図書館関係者の方々です。
 その結果、体重1キロ当たり20ベクレル以上だった子どもや70ベクレル以上だった大人はほとんどおらず、1人だけでした。
 この女の子にはビタペクト3を配布しました。

 ちなみに私も測定をしました。
 3月21日にSOS子ども村で測定をして0だったので、今回すごーく気楽に測定を受けたら・・・20.88ベクレルでした!!!
 ガーン! ときましたよ。3週間前は不検出だったのが、急に21ベクレルですよ。
 この3週間の間に食べたもの、何だったっけ? と頭がぐるぐるしました。(涙)
 今回夫も子どもも測定したのですが、夫は10ベクレル。娘は16ベクレル。
「そういや、冷凍のなめこ食べたよね?!」
と私が言うと夫は
「家族3人で同じ物を食べたのに、お前だけ高いのはおかしい。」
となめこ説を一蹴。
 冷凍のなめこは屋内栽培なので、放射能は大丈夫と思って買ったのですが・・・やっぱりなめこは関係ないのかな・・・。
 でも何も思いつかないんですよね。私1人だけよくハーブティーを飲むのですが、薬局で販売されている「放射能検査済み」の印が入っているものや、ベラルーシ産ではないものを買っています。
 とにかく考えても分からないので、考えるのをやめました。精神的にしんどくなりますからねー。
 体重1キロあたり70ベクレル以上ではありませんが、自分で人体実験することにして、ビタペクト3を飲み始めることにしました。

 さて、このほかにも70ベクレル以下だった図書館員さんたちの多くが
「少しでも放射能があるのはいや。」「やせたい。」「デトックスしたい。」
とビタペクトを希望したので、一ヵ月後再測定することを約束してもらい、ビタペクト3を希望者には渡すことにしました。
 その数、私を入れて12個です。

 さらに偶然ロシアに住んでいる夫の親戚一家がベラルーシへ遊びに来ていて、
「ロシアではこんな測定できないからぜひ。」
と言うことで測定しました。
 その結果が驚きでした。
 その家の5歳の男の子が17ベクレルだったのです!!!
 ちなみにこの男の子もその母親もロシア生まれのロシア育ちです。父親はロシア生まれですがベラルーシ育ちです。
 もう長年ロシアで暮らしているので、放射能の影響はこの一家には全然出ないと思っていました。この子の母親は10ベクレル、父親は8ベクレルでした。
 ロシアと言っても広いですが、この一家が住んでいるのはペンザというところで、チェルノブイリ原発から1000キロも離れています。
 もちろん誰も放射能被曝のことを意識せず暮らしていますし、WBC測定なども行われていないし、WBCそのものを知らない人ばかりです。
 チェルノブイリ原発から1000キロ離れたところで事故後、20年以上経過してから生まれたロシア人の子どもが、体重1キロ当たり17ベクレルも被曝しているとは予想していませんでした。
 ただもしかすると、この一家が3月31日にベラルーシへ遊びに来てから、4月9日までの10日間の間にベラルーシで汚染された食品を食べてしまい、このような結果になった可能性があります。
 しかし、この男の子はとても小食で、あまりご飯を食べないので心配だ、とお母さんが話していたので、短期間で内部被ばくが認められるほどの汚染食品を大量に摂取したとは考えいくいです。
 この一家はもうすぐロシアの自宅に帰る予定で、今度ベラルーシへいつ来るのか分かりません。再測定ができないのが残念ですが、両親が強く希望したので、ビタペクト3を渡しました。

 それにしても、今までベラルーシの被曝のことばかり考えていましたが、今回のことでロシアに目が向きました。
 ロシアにもチェルノブイリ原発事故などによる汚染地域がありますが、大きいロシアからすると一部です。大部分のロシアの地域に住む人は放射能被曝のことは、離れているから他人事のように感じているでしょう。
 広いために人口の多いロシアでロシア人全員をWBCで測定するとしたら、どのような結果になるのでしょうか・・・。
 今回のチェルノブイリから1000キロ離れたところに住む男の子の被曝量から想像すると・・・怖くなってきます。
 日本でも福島第一原発から近いとか遠いとか関係なく、日本に住んでいる人は全員測定を受けるほうがいいのではないかと思います。

 このように全部で14個のビタペクト3を渡しました。このうち男の子を除く13人が5月予定の再測定に来る予定です。


  

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第148回」

2013-04-10 |   ビタペクト配布活動
4月9日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第148回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はビタペクト3を2個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2009個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1860部となりました。
 今回で通算160回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2009人の子どもにビタペクトを、1860家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80



 今回はゴメリ市(チェルノブイリ原発から約140キロ)から14人の子どもが2人の引率者に連れられてSOS子ども村に保養滞在していました。
 これは現地の教会に通う子ども達で、そこで教会の世話役をしているお母さんが2人選ばれて引率者になったものです。

 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親A(事故発生時23歳)15ベクレル
Aさんの娘 8歳 12ベクレル
母親B(事故発生時25歳)15ベクレル

女子 15歳 13ベクレル
女子 12歳 12ベクレル (この2人は姉妹)

女子  9歳 15ベクレル
女子  7歳 22ベクレル ○ (この2人は姉妹)

女子 15歳 18ベクレル
女子 15歳 15ベクレル
女子 13歳 18ベクレル
女子 13歳 14ベクレル
男子 13歳 13ベクレル
女子 13歳 13ベクレル
女子 12歳 17ベクレル 
女子 12歳 16ベクレル 
男子 10歳 32ベクレル ○ → 24ベクレル ○

 このうち10歳の男の子は別の引率者に連れられて、2012年5月にSOS子ども村に保養滞在したことがあります。
 そのときの様子はこちらです。
 チロ基金の活動「ビタペクト2(セルロース)&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第133回」(家族B)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/0868d17ae4e7c2494bab8ba8df4de346

 このときはペクチン入りセルロースを渡しましたが、今回は前回より数値が減っています。しかし20ベクレル以上なので、今度はビタペクト3を飲むことになりました。

 今回はお母さん2人が引率者だったので、子ども達の健康状態についてきちんと把握しておらず、話を伺うことはできませんでしたが、幸い子ども達の年齢がほとんど中学生だったので、子ども達に直接話を聞きました。

 Aさんの娘はよく喉の痛みを訴えるそうです。Aさんは慢性胃炎。
 15歳と12歳の姉妹は2人とも甲状腺肥大。姉のほうは背骨が歪んでいます。

 18ベクレルの15歳の女の子は背骨の歪み、偏平足、近視。(偏平足なんてそんなに問題になるのだろうか、と思いましたが本人は気にしているようすでした。)

 15ベクレルの15歳の女の子は慢性胃炎、背骨の歪み、よく風邪をひくと訴えていました。
 
 18ベクレルの13歳の女の子は背骨の歪み。
 14ベクレルの13歳の女の子も背骨の歪みと近視。
 13ベクレルの13歳の女の子は慢性胃炎、背骨の歪み、近視、ときどき気を失って倒れることがあるそうです。
 13歳の男の子は関節炎と心臓の異常。
 17ベクレルの12歳の女の子は喉の筋肉の異常という病気を持っています。  
 16ベクレルの12歳の女の子は慢性胃炎と近視。
 10歳の男の子は片目だけが視力が低いそうです。

 それにしても胃炎と背骨の歪みがとても多いことに驚きました。(日本人の私は近視は気になりませんけどねえ。)

 ただ今回は保養に来ていませんがAさんの実子が生まれつき両目が白内障だったそうです。3歳のとき手術をしたのですが、その白濁した水晶体を除去する手術だったそうです。ふつうは代わりに人工のレンズを埋め込むと思うのですが、
「まだ年齢的に幼いから。」
と代わりのものを何も入れなかったそうです。こうして視力が1%にまで落ち込んだそうですが、成人してから何とかしてほしい、と再び病院へ行くと
「もう何も方法はない。」
と突き放されたそうです。私はミンスクの専門病院へ行くことを勧めましたが、今から人工レンズを入れるのは遅すぎるのでしょうか? そんなことはないと思うのですが。ベラルーシではチェルノブイリ原発事故以降白内障患者が増えているのですが、患者の方々はどんな治療を受けているのでしょうか?
 
 子どもたちには折り鶴や折鶴の作り方を説明した紙(千羽鶴プロジェクト)、折り紙用の紙をプレゼントしました。お母さんには古い着物をほどいて巾着袋にして寄贈してくださった方がいたのでプレゼントしました。

 画像は測定のようすです。いつもと雰囲気がちがいますが、それは、日本文化情報センターのある児童図書館内でWBC測定を行ったからです。その理由は次の記事をご覧ください。
 
 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や巾着袋などのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
  多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。 

チロ基金の活動「第7回 医療器具寄贈」その5

2013-04-04 | チロ基金
 4月3日無事寄贈式を行うことができました。
 お医者さんたちは大喜びしていました。たくさんの感謝の言葉をいただきました。それを直接日本に届けられないのが残念なぐらいです。
 また医師として、皆さんは日本の放射能被曝の今後の影響を心配していました。一方で最近は特に日本の医師との交流が増えてきて、日本とベラルーシの医学面での意見交換や交流の活発化がこれからももっと必要になってくるでしょう、という話をしました。
 日本もベラルーシも大変な時代を迎えました。今回は日本側からチロ基金を通じての支援が行われましたが、ベラルーシ側から日本側への情報提供なども行われるようになってきています。
 お互いの協力関係がこれからも長く続くよう願っています。

 最後に寄付金をお寄せくださった皆様に重ねて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。 

 

チロ基金の活動「第7回 医療器具寄贈」その4

2013-04-04 | チロ基金
 このように同じタイプの器具が2点、一つの箱に入っているのもあります。
 これは両手に一つずつ持って、自分の手のように左手で患部を押さえて、右手で処置をする、というふうに使うのだそうです。
 とても小さい指の代わり、といった感じです。繰り返しになりますが、本当に小さいです。 

チロ基金の活動「第7回 医療器具寄贈」その3

2013-04-04 | チロ基金
 このように組み合わせて使います。
 現在子ども外科センターでは年間およそ600件の内視鏡手術が行われているそうです。
 これはこのような手術器具を使って手術ができる若い世代の医師が増えてきたため、手術そのものの件数がこなせるようになったからだそうです。
(ベラルーシで病気の子どもが増えたからではありません。)
 10年前には年間300件の手術が倍になりました。
 さらに600件の手術のうち100件は1歳未満の新生児の手術だそうです。
 この病院ではチロ基金からだけの寄贈に頼っているわけではありませんが、新生児用内視鏡手術器具の数が充実してきていることが分かりました。