<通勤路のススキ>
最近、“止まり木”から会社まで歩いて行くコースを名取川の土手沿いに変えた。そのおかげで少しは季節の移り変わりを味わうことができるようになった。今はどうしてもススキが目につく。秋の代名詞ではあるがススキは夏の終わりから晩秋までずっとある。長い期間同じ見え方である。寿命が長いというべきか、変化しないというべきか。
であるが、風情としてはどこか淋しい。もう少し経つと、穂が細くなり枯れたようになる。そのころ、この辺りを通ると、亡き父が好きだった歌、
♪俺は川原の枯れすすき 同じおまえも枯れすすき
どうせ二人はこの世では 花の咲かない枯れすすき♪
【野口雨情「船頭小唄」から】
などと口ずさみながら、歩くのかもしれない。(わびしいねぇ~)