日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

大学に入れた学生は、キャピキャピして、楽しそう…。

2017-04-10 09:34:13 | 日本語学校
晴れ。

昨日、一昨日の雨風にやられて、桜の花がずいぶん散っています。それでも満開に見えるのが不思議です。地面にこれだけ散り敷いているのだから、かなりの量の花びらが風に飛ばされたのだろうと思うのですけれども。

まあ、散らされて葉桜になっても、蕊桜になっても、風情は変わりませんから、まだまだ楽しめるので、文句はないのですが。

そんなことを言っていても、風と雨が共に来れば、今日か、明日、あるいは明後日に、花吹雪となって、桜ももう終わりだなとなるかもしれず、やきもきさせられてしまいます。

さて、学校です。

休み中も、卒業した学生達が三々五々来ていたのですが、金曜日に同じ大学に合格した三人が一緒にやってきました。キャピキャピして、何を言ってもおかしいらしく、ニコニコがとれません。まるで大学に合格したばかりの、日本人の大学生のようです。

やはり専門学校に行った人たちとは雰囲気が違っています。日本人の海の中に投げ込まれたわけですから、これからは何をするにしても、日本人のようにせざるを得なくなります。この時は、表情や動作まで、この学校にいたときとは違って見えました。

彼らの国というのも、それぞれ、簡単に外国に遊びに行けるようなところではありません。日本に行く前は、「異国へ行くのだ」と奮い立っていても、来日後周りに同国人が何人もいたり、同じ日本語学校から来ている者がいたりすると、異国意識が薄れていくのかもしれません。

国にいるときと同じようにしても「大丈夫」という気持ちになるのかもしれません。

そういう彼らの背中を押すのが、たいていの場合、一度(彼らの国で)社会に出たことがある者、あるいは彼らよりも年が上の者です。「日本で、こうやってもいいのかしらん」とためらっている彼らの背を、「構わない、構わない。同じだ」と押すのです。

違うのですけれどもね。

アルバイトで金が入った。高校を出たばかりの彼らが持ったこともない額だ。これが自由に使える…で、好きなものを買ったり、カラオケで遊んだりしてしまうのでしょう。

国で借金をして両親が送り出してきていても、結局は数ヶ月そうやって(稼いだ金が)泡のように消えてしまう…例もあるのです。

まあ、きちんきちんと親の代わりにお金を返し、大学には入れるように貯め、勉学に励む人もいるのですけれども。
別に先入観で言うつもりはないのですが、これまでの経験から言うと、「こういう経験で来ている者は少し気をつけて見なければな」というのがいくつか判って来ています。

もちろん、人それぞれですから、こういう国から来ているから、きっとこういう行動をとるだろうと決めつけるのは正しくはない。けれども、傾向だけは知っておかなければ、注意のしようもないのです。

人はそれほど強くはありません。特に高校を出てすぐに日本に来ていたりすると、つい声の大きい者、楽しそうなことを言っている者に,釣られてしまうのです。

最初は釣られて一緒に遊んでいても、自分ではっと気づけてやめられる者もいます。そういう人たちと手を切ることのできる者はいいのですが、たいていの、こういう国から来た人たちは、まるで判で押したように、年が上の者に従います。嫌でもそうせざるを得ないのかもしれません。まあ、アルバイトで手に入れた小銭もあることだし、それで誰かの部屋でわあっと騒いだ方が、その方が楽だし、楽しい…。

自分の国で、自分の金でそういう面白いことができない人に、そういう勝手をさせてやりたくて、こういう学校はあるのではありません。ただ、ずっと流されっぱなしという人が少ないのも事実ですが。

多くの学生は、自分の力で留学を果たしているわけではありません。両親にしても、留学するための金の幾分かあるいは大半は、どこかに借りなければならなかったでしょう。来日してから、できるだけ短い間にそれを返済しなければならないとしたら、もう勉強どころではないでしょう。

ただ、昨今は国である程度日本語ができるようになってから来日していますし、日本に来てからのアルバイト先にもそれほど困らないので、以前よりは勉強に集中できるようです。

とはいえ、お国柄というのはなかなか変われないもののようで、アルバイトの金が入るとすぐにカラオケで騒いでお金を使ってしまう者は、まだあんなバカなことをしていると言われてもやり続けているようです。

留学生というのは勉強をするために日本に来ているのです。ほとんどの学生は、日本語を勉強してそれから何かを身につけなければ、日本で生活していくのは難しい。日本語さえできれば、そのまま日本社会で働けるかというと、そんなものではないのです。

日本語学校で勉強しているうちに、就職ができる人が少しずつ出ていますが、その仕事もアルバイトの頃と大して違いがないようなものです。それでもいいのでしょうが、少なくとも、ある程度の日本語力は身につけてから始めてほしいと思います。

そうでなければ、結局、困るのは自分なのです。

日々是好日
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