日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

日本では、のんびりしていると置いていかれるよ…と、脅してはみたものの…。

2017-04-14 12:49:46 | 日本語学校
晴れ。

青空が広がっています。すっかり葉桜になってしまった近所の桜。しかし、春になると日本中、どこもかしこも急に桜で埋め尽くされてしまったような気がするのが不思議。まるで桜が地から涌いてきたかのようです。

こんなに桜の樹ってあったっけ。それが、まあ、感想です。しかも、いまだに、時々、桜の新種が発見なんていう記事が新聞に載っていたりするのです。

そういえば、江戸期、園芸は大ブームだったようで、いろいろなものが作られたそうな。ところが、関東大震災で壊滅的な打撃を受け、その後、45年3月の東京大空襲で、ほとんどが燃失し、今では本の中でしか見ることが出来なくなっています。

特に「キク(菊)」や「アサガオ(朝顔)」の多種多彩な種類は、江戸の富裕層から一般庶民にまで、皆に好まれたそうで、品種改良というか、誰も作っていない形状のものを作ることに命をかけたり、一攫千金を目論んだりする人たちが随分いたそうな。中には、現代人がカンブリア紀の生物を見て、肝を潰したように、驚くような奇妙奇天烈な形状のものもあったそうで、先人たちは一体どうやってイメージを膨らませていったのでしょうね。

とはいえ、この「誰も作ったことがない」、「誰も見たことがない」という言葉ほど、人を惹きつけるものはなかったのでしょう。

社会が、平和で爛熟期を迎えると、人はそういうことを考えるのでしょうね。

ただ、自然災害が多い日本では、「当たり前であることほど大切なものはない」という共通認識が、他国よりもよほど強くあるはずと思えるのですが、それでも、そうならないところが、人の人たるゆえんなのかもしれません。

さて、学校です。

新しい「クラス」が、昨日始まりました。高校を出たばかりの人が多く、何だか中学生か高校生を教えているようというのが、授業をした教員の感想です。留学生は、だいたい『みんなの日本語Ⅰ』は終えてきているはず…ただ、ネパールではそうはいかないようですね。

日本語を教えられるような教員がいないのでしょう。日本語ができる人はもっといい儲かり口があるのでしょう。だから、恐ろしくゆっくりと、まるで牛のよだれのようにたら~り、たら~りと教えていかざるをえないのでしょう。はやくやってしまうと、その先が教えられないから…。土日以外毎日学校へ行って勉強していたといっても、半年でよくて10課ほど。

で、来日して一番初めに会ったとき、開口一番「日本では速いからね」ということにしています。もちろん、二年生に通訳してもらってですが。

今日一課、明日二課、明後日三課…と教科書を開いて強調しておきます。まあ、これは脅しみたいなものかもしれませんが。でも、これが効かない人が多いので、ちょっと困る。一応、驚いてはくれるのですが。

日々是好日
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