最近、テレビのCMや駅のポスターで見かけるこの言葉。初めて見たのはJRの快速に乗っていて、通過する駅のホームで見えた美しい女の人のポスター。一瞬、何のポスターかいなと思って気になったものである。
それがこちら、河瀬直美監督の映画作品や朝ドラの「カーネーション」などで知られる女優の尾野真千子さん。「阿波座って、ええやん」という、優しい関西弁のCMが流れるのは阿波座ライズタワーズというマンションである。
その阿波座だが、地下鉄の駅であり阪神高速のジャンクションでもあり、大阪にあって交通の要衝の一つだが、今一つ街のイメージが沸かない。まだ九条のほうはナインモール商店街(大阪で唯一オリックス・バファローズを応援する商店街)があって何となく庶民的なものを感じるのだが・・・。
22日、この日はもともと夜の約束があったのだがキャンセルとなった。それでふっと時間が空いたところで、「阿波座ってええやん」の言葉が頭をよぎる。どういうところか寄り道してみようと思う。地下鉄のホームから地上に上がると、阪神高速の高架がそびえ、オフィスビルや新しいマンションが林立し、「都市的」な趣はあるところである。
ただしばらく歩くと、靱公園は近いとはいうものの、どこか無機質な感じがする。飲食店も平日のランチを食べさせるらしい店はあるが、週末の夕方となると閉まっている店が多い。ここは働くところではあろうが、住むことを考えた時にどうだろうか。まあ、そのイメージを払拭するための「オノマチ阿波座」なんだろうが・・・。
尾野真千子ってええやん、と一言つぶやいて、結局本町方面に歩く。阿波座から本町あたりは徒歩圏内である。
その途中で入ったのが「吾作どん」という海鮮の店。店内は西宮狂虎軍のグッズがあふれるという、また客層も黄色い服を来た連中が大きな顔をして出入りするという、ドレスコードもへったくれもない最悪の店であるが、魚の味はよい。また値段もそこそこで旬のいろいろなものを食べさせてくれる。「金本引退」とか「男前藤井」とかいう新聞やポスター、旗が壁などに貼られていなければ、魚の美味さも倍増したところである。
まあそれはさておき、ビジネス街に見える阿波座も路地を一つ入れば個性的な面白い店やスポットがあるのかもしれない。今度は落ち着いて散策してみたいものである・・・・。