この冬も青春18きっぷのシーズンがやってきた。それで日帰りながらどこかに出かけようということで、早朝に大阪駅に現れる。前日の時点では行き先に迷っていたのだが、ここに来るまでには決まっていた。
来年3月のJRダイヤ改正の概要が発表されたということで、ネットでその筋の人たちのブログなどを見ていたのだが、夜行の「北陸」「能登」の定期運転取りやめというのがあり、大糸線のキハ52の引退があり、そして大阪からの「雷鳥」が(今年の10月の時点で5往復になっていたのだが)いよいよ1往復のみとなり、実質「サンダーバード」に一本化されるという。このほかでは北陸線でも旧国鉄型車両が徐々に減らされるとかで、結構北陸の鉄道が、新幹線の開業も見据えての動きというのもあっていろいろと動きがあるようだ。
ならば、「雷鳥」を見よう、そして(青春18の旅ではあるが)乗ろうということで、行き先を北陸に向けることにする。
京都まで移動し、6時31分発の湖西線の列車に乗る。天気予報では近畿北部も雪ということだが、この天候の境目というのが滋賀県にある。よくそういう話を、大学時代に滋賀県から通っていた友人から聞いたものだ。
ちょうど、志賀から比良にかけての区間で、琵琶湖を挟んだ近江の山々の間から太陽が顔をのぞかせる。日の出を見るというのも年にそう何度もあるわけではなく、思わずうなってしまう。
こういう景色が見られるのも、湖西線が全線高架を走っており、遠くまでの眺望が効くからだろう。
近江今津からは福井行きの列車につなぐ。・・・と、ホームの端のほうに10人くらいの固まりができている。私もその理由は見当がつくので、そちらに行ってみる。今度敦賀方面からやってくるのが「雷鳥2号」。やはり「雷鳥が消える」ということを聞きつけてやってきたその筋の人たちである。
私もその中に混じって入線してくる「雷鳥」の姿をカメラに収める。こういう昔ながらの塗色の列車というのが段々と見られなくなるのは何となくさびしいものを感じる。
近江今津からの福井行きは、日曜日ということで青春18利用と思われる客が多い。ここからが近畿の中部と北部の境目のようで、線路際、周りの車窓も雪が見られるようになった。次の近江中庄では10人くらいが下車。それぞれが三脚やらカメラやらをぶら下げている。この近くに撮影の好スポットがあるのだろう。
この先は少しずつ雪も深くなるが、まだ太陽の姿も見られる。こう書けば地域の人たちには失礼なことだろうが、鉄道の「絵柄」としては絶好のコンディションではないだろうか。実際、この先線路際に三脚を立てて陣取っている人たちをいろいろなところで見かけるようになる。特に午前中の時間帯はいろんなブツがやってくるということもある。
さてそんな中、「乗り鉄」のうち「飲み鉄」に分類されるとでもいうべき私だが、このまま乗り続けても先の予定が同じになるということで、近江塩津で下車する。次の新疋田まで行ってもよかったのだが、ここでしばらく列車を迎え撃とうということをしてみる。
ということで、寝台特急の「日本海」やら「「雷鳥8号」の通過を見届けたのだが・・・・。反対側のホームに立っていたのでは写真としてはお話になりませんな。