新たに木次線を走る観光列車「あめつち」に乗るため、米子に前日入りした私。ホテルに入るにはまだ早いのでどこかに憩う。
例えば境線で境港で行く手もあったが、駅前からバスで向かったのは海べりの皆生温泉。大阪勤務時代、山陰への1泊旅行時の宿として一度だけ泊まったことがある。今回は日帰りだが、ひとっ風呂浴びることにしよう。
向かったのは、皆生温泉観光センターのすぐ南にある「OU(おーゆ)ランド」。ホテルと日帰り浴場を兼ねたところで、日帰り入浴は450円と安い。浴室内にはシャンプー、ボディソープ等の備え付けがない分、町の銭湯価格といえる。
建物に入ると薬師像が出迎える。温泉といえば薬用効果もあるということで、薬師像が祀られているところが多い。この像も、皆生温泉のいくつかの場所を転々として今はここに安息の地を得ているとのことだ。
「OUランド」の玄関では「坂内義雄翁像」がお出迎え。皆生温泉は明治時代に発見され、大正時代に温泉地として開発されたが、昭和の戦前に一層発展させたのがこの人物である。紹介文には「皆生温泉の育ての親」とある。ここ「OUランド」は皆生温泉の「元湯」的な歴史もあるようだ。
浴室は「おー風呂」「ゆー風呂」の2種類が男女週替わりで、それぞれ「O」と「U」の形の大浴槽を中心に露天風呂や炭酸泉などが並ぶ。しばしのんびり浸かる。
せっかくなので海岸まで行こう。海べりの景色を楽しめるホテルも並ぶ。ちなみに、皆生に一度だけ泊まったというのが「シーサイドホテル海の四季」で、海側のシングルルームに泊まった。さすがに夕食つきは高いとして米子で駅弁を買って、波の音を聴きながらいただいたのではないかな。朝食は玉子が食べ放題で、何種類もの醤油で食べ比べた。
朝の広島では小雨が残っていたが、午後の米子に来て青空が広がるようになった。海岸の入口に建つのは「有本松太郎翁像」。先ほどの坂内義雄が皆生温泉の「育ての親」だったのに対し、有本松太郎は「生みの親」である。大山の雄姿を望む海岸に温泉が湧く地に可能性を見出し、現在の温泉地の原形を築いた。
鳥取県は東西に満遍なく温泉地が並ぶ印象である。東部の鳥取温泉、吉岡温泉。中部のはわい温泉、三朝温泉。そして西部の皆生温泉。
そろそろということで観光センターのバス停に向かう。途中どこかで下車することなくそのまま米子駅に戻る。
この日の宿泊は「米子シティガーデンズホテル」。「あめつち」の指定席を早々に確保できたのはよしとして、大型連休初日ということで、米子のホテルも他の都市同様に早々に満室、あるいは価格高騰となっていた。その中で一応許容範囲の価格ということで確保したところ。
建物じたいは年季が入った様子だが、ロビーや客室内は最近リニューアルされたとのことで、1泊には十分である。素泊まり専用ではあるが、そこは1階がローソンということで、何か買う物があればそこで調達・・。
さてこの後は、米子での一献である・・・。
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