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まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

特急「くろしお」で大阪へ

2021年09月09日 | 西国四十九薬師

8月29日、朝の新宮から大阪に戻る。「WEST EXPRESS銀河」の上り便はこの後12時に新宮を出発する。こちらは途中の停車駅でさまざまなおもてなしを受けて、新大阪着が21時51分、京都着が22時24分とゆったり走る。こちらはこちらで楽しそうだ。

これから乗るのは8時32分発の「くろしお16号」新大阪行き。今回、ここだけ追加料金を払ってグリーン車を手配した。

車両は「オーシャンアロー」の愛称がある283系。この形式には過去に短区間乗ったことはあるが、もちろんグリーン車は初めてである。新大阪行きだと最後尾なので運転席越しの前面展望を楽しむとはいかないが、1-2列のゆったりシートが並ぶ。車両の前と後で1-2列の配列が入れ替わっているのが珍しいが、この車両が振り子式で車両重心のバランスを取るためだという。私が指定されたのは2列側のシート。ただ、海側の席である。2列シートといっても隣に客が来ることはないだろう。

他の車内も見て回る。3号車には座席が海側に固定された展望ラウンジがあり、早速ここに陣取っている人もいる。ここで4時間過ごすのも悪くないかな・・と思う。

1号車グリーン車は数人の客で出発。まずは王子ヶ浜の景色を楽しむ。さすがに徐行運転はなく、そのまま走っていく。

那智勝浦を過ぎ、前日のダイヤでは「WEST EXPRESS銀河」とすれ違った湯川を通過する。海側の線路からだとその近さがより感じられる。

太地を過ぎ、玉の浦、古座川などの海岸沿いを行く。さすがはグリーン車で、静かな乗り心地の中を過ぎていく。

9時22分、本州最南端の串本に到着。今回は訪ねることができなかったが、潮岬や大島といったところにもまた行ってみたいものである。

串本までは日差しが照りつけて暑さを感じ、後の席の客は通路側の席に退避するほどだったが、ここからは向きが変わる。海の色もくっきり見えるようになった。

10時19分、白浜着。ここで列車が行き違うわけではないが、特急にしては長い7分の停車である。改札の外には出られないが、車外に出てみる。ここまででちょうど半分の道のりである。この先紀伊田辺からは複線となり、「くろしお」の速度も上がる。

この先、南部あたりの雄大な太平洋の景色、海水も澄んでいる。ただその後は結構長い時間うとうとしており、気づいたら和歌山到着の直前だった。まあそこはグリーン車の乗り心地がよかったということで・・。

和歌山からは阪和線に入り、紀伊山脈を越えて大阪府に入る。

そろそろあべのハルカスが見えてきた。

12時33分、天王寺に到着。「くろしお16号」は新大阪行きだが、ここで下車する。近鉄に乗り換えれば実家のある藤井寺。ここまで来たのなら立ち寄ればいい話だが、そこは一応緊急事態宣言中ということで会うのは控える(私も両親もワクチン2回接種済みではあるが)。別に今回紀南コースに乗ることも伝えていない。

とか何とか言っているが、天王寺で下車して、構内の立ち食いそばで昼食を済ませた後、大阪阿部野橋に向かう。何や近鉄に乗るんか・・というところだが、藤井寺は素通りである。

これから目指すのは橿原神宮前。前日に熊野三山を訪ねた時に八咫烏について触れたが、神武天皇が八咫烏の導きで向かったのが橿原の地である。

今回目指すのは、その橿原神宮のすぐ近くにある久米寺。西国四十九薬師めぐりの札所である。前回、三井寺境内にある水観寺での行き先選択で出た久米寺だが、経路は違えど熊野~橿原と行けば話がつながるところである。

せっかくなので特急に乗っていこう。13時10分発の吉野行きに乗り込む・・・。


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