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まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第19回九州八十八ヶ所百八霊場めぐり~熊本南東の山道を行く

2024年12月02日 | 九州八十八ヶ所百八霊場

11月23日、九州八十八ヶ所百八霊場めぐりはまず熊本駅前からレンタカーで出発。今回はニコニコレンタカー(初めての利用だ)で軽自動車のプランを選択した。1泊2日でも7000円台で利用できる安さが決め手だったが、今回は軽自動車利用が正解だった。そのことについては後ほど触れるとして・・。

今回目指す札所があるのは県南東部の多良木、湯前エリア。第三セクターくま川鉄道の沿線である。宿泊地はいろいろ考えたが人吉に決定。熊本から九州自動車道で人吉まで移動して、23日のうちに札所を回ることもできそうだったが、この日は夕方まで半日かけて人吉に移動し、札所めぐりは翌24日に充てることにした。出発の際「熊本市街は渋滞が多いので、お帰りは余裕を持ってください」と送り出される。

人吉に向かうにあたり、九州道をそのまま行くのも惜しいかなと思う。地図を見ると九州道より東を通る国道445号線というのがある。人吉までの間、民謡「五木の子守唄」や平家落人伝説のある五家荘など秘境を感じさせるところを経由する。これまで訪ねたことがなかったがせっかくなので訪ねることにしよう。

確かに熊本市街は交通量が多く、それらを抜けるのにそれなりに時間がかかった。また郊外に出たところではイオンモールの駐車場に入るクルマで1車線が塞がる区間もあったり・・。熊本市の南側最寄りの御船インターの標識が見えたが、ここまでの距離は結構あった。

この先、御船町から甲佐町、美里町を経由するが、時刻はまだ午前中。このまま五木方面に向かうところ、観光標識に「通潤橋」の文字を見る。通潤橋とは石造りのアーチ橋で、その中央からアーチ状に放水される景色を写真等で目にしたことがある。片道15キロほど寄り道する形にはなるが、こちらも訪ねたことがない(そもそもこの一帯すべてが初めての地なのだが)ので、見に行くことにしよう。その時の状況、気分でルートを自由に変えられるのもクルマならではである。この後、人吉に向かうならここから南下だなという交差点をいったん通過する。

その途中に、とある橋が架かっているのを見てクルマを停める。緑川に架かる霊台橋である。現在の国道はその横に架けられた立派なコンクリートを行くが、ちょうどその横に石造りの姿が残されている。

この辺りは船津峡という深い峡谷で川の流れも速い難所であった。江戸時代の後期から木の橋が何度も架けられては流されて・・を繰り返していたが、地元の庄屋・篠原善兵衛の発案により、肥後の種山石工である卯助、宇市、丈八により当時としては前例のないスケールの石橋が造られた。

明治時代には県道の一部となり、石橋の補強を行ってバスやトラックも通れるまでになった。現在は観光用の人道橋として渡ることができる。

石橋を見て思い出すのが、阿蘇、九重の山々を経た北側にある大分県。宇佐の院内地区にも大小様々な石橋があるし、その向こうの国東半島や臼杵の磨崖仏で知られる。また、耶馬渓の青の洞門も石のトンネルである。地形、地質から石とのつながり、深い造詣があるのかなと思う。

この先、通潤橋へはちょっとした峠越えである。今回、途中で思い立って通潤橋に向かうことにしたのだが、熊本駅出発時に最初からカーナビの目的地に入れていれば、九州中央自動車道経由で山都通潤橋インターまでもう少し早く着いていたかな・・・。

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