まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

近鉄南大阪線、異例の早さで復旧

2018年04月26日 | ブログ
その辺りが近鉄最強路線とか呼ばれる所以なのかもしれないが・・・。

25日に大和川橋梁の不通で大阪阿部野橋~河内天美間が運休した近鉄南大阪線。復旧までにはかなりの日数がかかるのではないかとも言われていたが、翌日26日の夕方に運転を再開した。現場付近で徐行することもありダイヤに遅れは見られるが、予想以上の早い復旧にはうなるばかりである。復旧に携わった皆さん、お疲れさまでした。

・・・話は26日の朝に戻る。藤井寺から西淀川にどうやって出社するか。前日の帰り、ありがたいことに上司から「遅刻もやむなし」と言っていただいたので気持ちは楽だったが、間に合うのなら間に合いたいという思いはあった。藤井寺からどう行くか。道明寺線で柏原まで行き大和路線に乗るルートが浮かぶが、藤井寺から道明寺に向かう始発は遅い。

一方、河内天美までの列車は、通常の始発からのダイヤと同じ時間に出るようだ。前日寝る前は、道明寺回りで行こうと思っていたが、朝起きて少しでも大阪市内に近づく方がいいかなと思い、大阪阿部野橋方面のホームに向かう。次に出るのは2番列車の5時24分発。通常は各駅停車で大阪阿部野橋まで先着する列車だが、この日は河内天美止まり。

ガラガラの状態で河内天美に着く。河内天美まで出たのは、地下鉄北花田との距離である。前夜、この区間に臨時の代行バスが出たものの、バスに乗れない客が長蛇の列をなしたという記事を見た。その中で「2キロくらいなら歩け!」という内容のコメントがあった。そうか、2キロくらいなら歩けるか。地図を見てもさほど離れていない。河内天美まで出て、歩いて北花田まで行き、御堂筋線に乗るのが最善かと思った。

その河内天美の改札口にて、駅員が北花田までの代行バスの案内をしていた。その声に従ってロータリーに出ると、観光バスが3台停まっていた。席が埋まればすぐに出るというので急いで先頭のバスに乗る。5時40分には出発していた。

北花田へは直線距離なら2キロくらいだが、大型バスのため遠回りをする。あまりに時間がかかるなら歩いたほうが早いかなと思いながら車窓を見るうちに、あびこ筋に入る。もうすぐ北花田かと思うが、バスはそのまま走り、なぜか大和川にかかる道路橋を渡る。えっ?北花田といいながら、サービスでその先まで行くのか?

大和川を渡るのがおかしいと思ったか、乗客から「おい、このバスどこに行くねん!!」と声が飛ぶ。ここで運転手が「すんません間違えました・・・」とか細く答える。あびこ筋に入るまではよかったが、北花田にはある交差点で側道に入らなければならないところ、そのまま直進してしまった。だから大和川を渡ることになった。

「その先あびこの駅やろ!!左寄せて停まれや!」と声が飛ぶ。「何やったらこのまま天王寺まで行けや!!」とまで言われる中、最前列に座った人が心優しく「次の信号のところ、寄せようと思えば寄せられるよ」と声をかける。運転手は恐る恐る「ここでよろしいか・・」と、地下鉄御堂筋線のあびこ駅前で停まる。本来のルールにはなかったことだろう。やれやれ。「この駅でちゃんと振替輸送の処理をするんやろうな!?」と、先ほど大声を出したとおぼしき男性が捨てセリフを吐きながら降りる。まあ、男性の気持ちもわかるし、私も時と場合によっては同じように声を出したかもしれない。ただ、この運転手もこのためにわざわざ奈良から応援に駆り出されたのだろう。慣れない道での間違いも仕方ない。そこは責めてやりなさんな。

そのあびこで地下鉄のホームに下りると、ちょうど列車がやって来た。運行ルート通り北花田に着いていれば乗れなかっただろう。この時は運よく後の乗り継ぎがはまり、普段の出社より早く西淀川の職場に着いた。職場の皆さんの「よかったな」の声がうれしかった。

まあ、上に書いたのは早朝のこと。この時間帯だからまだ余裕のある移動ができたのだろうが、その後のニュースなどを見ると、河内天美で北花田に向かうバスを待つ長蛇の列ができている様子や、柏原に向かう列車を待つ道明寺のホームが満杯で身動きが取れない様子が紹介されていた。時間帯によっては「どないせぇっちゅうんや?」という状況になったわけだ。

その南大阪線、26日の夕方に運転再開。この日は職場の新社員歓迎の飲み会がある中で帰りの列車を心配していたが、大阪阿部野橋まで戻ってほぼ正常に運転していたのに改めてホッとした。そのために飲み会も普通に参加することができ、その席で周りから言われた「よかったな」もうれしかった。「帰宅難民」も短時間で解消されたわけだが、一方で「最寄りの交通機関、普段利用している交通機関が何らかの事情で動かなくなった場合のリスクヘッジ」も大切だなと感じられた。

当初は長期化すると見られていたが、まずは混乱が1日で収まったことに近鉄の底力を見た。これから橋の補強や、場合によっては架け替えも必要になるところだが、ともかく列車が走ったのはすばらしいことだ。関係者の皆さん、お疲れさまでした・・・。
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