まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第20番「善峯寺」~西国三十三所めぐり2巡目・10(西山から見る京都)

2016年12月16日 | 西国三十三所
まずは西国三十三所とは関係のない話題で恐縮だが・・・。

金田?誰やねんそいつ。

・・・タイガースにFA移籍した糸井選手の人的補償選手としてこの投手が指名されたという報道に接して、私が最初に思ったことである。以前の記事に書いたように、岩田投手か今成選手が私の予想(というか希望)だったのだが、両選手はプロテクトされていたのかな。

関西のマスコミは例によって大々的な報道で、「金本監督期待の若手」「タイガースにとっては痛い」などと、さもタイガースが被害者であるかのような伝え方である。でも期待の若手といってもこの2年は一軍登板もないし、「痛み」といっても擦り傷程度のものだろう。バファローズが中軸に去られて重傷なのに。

経歴を見る限りでは、今季引退した白仁田投手の穴埋め程度にはなるかなと思うが、バファローズで化けるとまては考えにくい。バファローズファンの中で金田投手と予想した人はどのくらいいるだろうか。何かのご縁で来るからにはがんばってほしいが、さてどうなるか。

・・・前置きが長くなったが、本題の続き。

楊谷寺から西山古道を歩いてやって来た善峯寺。平安の中期に源算上人によって開かれたとされる。前に訪ねた時にも思ったのだが、この年代は西国三十三所の開創1300年というよりも後のことだし、後に西国札所を再興したとされる花山法皇よりも後の話である。西国三十三所というもの、長い歴史の中で札所が廃れたり新たに加わったりというのもあったのだろう。少なくとも現在はこの形で落ち着いているから別にいいのだろう。

その善峯寺は応仁の乱で大半が焼失した。これを復興させたのが徳川5代将軍綱吉の母・桂昌院。今でも、境内の多くの建物の建造時期がその年代と表示されている。

西山らしく竹筒でできた手水で手を清め、本堂へ。「内陣にお上がりください」との貼り紙があり、せっかくなので靴を脱いで上がる。中央には本尊の十一面千手観音が祀られている。善峯寺は、正月三ヶ日と毎月第2日曜日に本尊の厨子の扉を開けている。確か前回訪れたのがたまたま第2日曜日で開扉に当たったのを覚えていた。11日に行こうと決めたのはこのこともあった。たださすがに足が痛むので、内陣の畳ではなく椅子にかけさせてもらってのお勤めである。

この寺は境内全体も見所である。まずは樹齢600年以上、長さ37メートルという遊龍の松。上ではなく横に伸びているのが特徴で、多宝塔のある一角に沿って枝が伸びる。これでも以前は50メートル以上あったそうで、平成になってから松食い虫の被害で枝を切断したそうだ。

少し上がると釈迦堂。こちらには手を合わせた釈迦像が祀られている。善峯寺開創の源算上人の作とか。前回は外から拝んだような気がするが、貼り紙を見ると、内陣の釈迦像の横まで行って拝むようにとある。賽銭箱も釈迦から見て左横に置かれていた。釈迦が手を合わせる姿といい、これは何かいわれがあるのだろうか。ここから広がる京都の眺望がいい。ちょうど雲も取れて澄んだ空気の景色である。

そしてさらに上に行くと奥の院の薬師堂がある。ここは中に入れないので外から手を合わせる。

先ほどの釈迦堂からの眺めもよいが、さらに上の奥の院からの眺望にはうなる。京都市街や東山、さらには比叡の山々も見渡せる。南の方は高槻あたりか。善峯寺は元日は早朝から門を開けており、京都では知る人ぞ知る初日の出のスポットである。もっとも、その時間はバスは走っておらず、クルマで行くか、夜中に駅から2時間かけて歩くしかないのだが・・・(まあ、初日の出のスポットはそんなところが多いが)。ちょうど、ハイキングで来ていた中高年のグループがいて、口々に「いいお寺ですね」「何時間でもゆっくりできます」「◯◯さんでなければ私たち知りませんでした」などと言っている。

薬師堂で折り返して本堂に戻る。駐車場側には宝物館があるのだが、こちらは春と秋のみの開館ということで閉まっていた。前に来たときには桂昌院や綱吉に関する展示物がいろいろあった。いろいろ所有しているので、もし西国めぐりで善峯寺を訪ねるなら、その時季に来るのがよいかなと思う。春の桜、秋の紅葉も楽しめる。

一通り回り、トレッキングポールをついて山門からの急な坂を下りてバス停に到着。ここから阪急東向日、JR向日町を結ぶ阪急バスに乗る。日中、1時間に一本出ている。少し時間があったので、バス停横のベンチでおにぎりの遅めの昼食とする。本当は善峯寺からの眺めを楽しみながら・・と思っていたが、境内は飲食禁止だった。

バスは参詣客がそこそこ乗って出発。途中までは、狭い道での周囲確認と善峯寺バス停での折り返し方向転換の誘導のためにもう一人乗務員がいる。珍しい光景である。まずは急な下り坂。この坂の途中に、某有名俳優の家があるとか何とか言われているが、この日バスに乗った中ではわからなかった。そういうのは徒歩なら見つけられるものかと思う。

バスは阪急の東向日でほとんど下車するが、行きが阪急だったこともあり、終点のJRの向日町まで乗る。まだ14時すぎで、ここから他の札所に行く時間はまだあるが、この日はこれで終了として大阪に戻る。

さて、年内は年末に四国に行く計画をしているが、他の西国、新西国についてはこれで終わりというところ。今のペースだと新西国も来年には完了かなと思う。またさまざまな組み合わせをしつつ回ってみたいものである・・・。
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