まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第12番「岩間寺」~西国三十三ヶ所めぐり2巡目・8(快晴の岩間山へ)

2016年12月04日 | 西国三十三所
まずお断りしておくが、今回の当初の行き先は新西国20番の立木山寺である。瀬田川沿いにある古刹であるが、そちらに行くのなら、同じ瀬田川エリアにある西国12番の岩間寺、13番の石山寺の「2巡目」も一緒に行こうということにした。当初は先月の27日に行こうと思っていたが、雨天のため1週間ずらした。結果としては朝から快晴に恵まれる形となってよかった。

大阪からゆっくり快速で座って来て、8時半すぎに石山に到着する。駅前では松尾芭蕉の立像と紫式部の絵が出迎える。

3つの寺の位置は石山駅から見て石山寺、岩間寺、立木山寺の順に並んでいる。それぞれ京阪バスでアクセスするのだが、どういう順番で行くか。石山寺は最後にするとして、岩間寺、立木山寺のいずれかである。岩間寺は中千町というバス停から徒歩50分の山道(車道)だし、立木山寺は行ったことがないのだがバス停から800段の石段が待っている。いずれもハードな道で、どちらから行こうか迷うところだ。

ここで京阪バスの路線図を確認するのだが、石山駅から見て石山寺~南郷~立木観音前~大石という系統が本数が多いのに対して、中千町を経由する系統は支線のようで少ない。本数の少ない方から先につぶしておくという考え方もあるが、あまり待ち時間が長いのもどうかと思う。ここは、時刻表を見て先に出るほうに乗ることにする。・・・やって来たのが8時47分発の新浜行きで、中千町を経由する便だった。まずはこちらに乗り、石山寺の前を通って瀬田川から山側のほうに入る。以前に通ったのを思い出す。

途中で滋賀大学の学生が降りるとガラガラになり、中千町バス停に到着。バス停前のコンビニでトイレと買い物をすると、「来年のカレンダーをお配りしています」と、店名の入った卓上カレンダーを渡される。

さてここから50分の歩きである。前回来たのは3月だったが、朝から雨が降っていた。おまけに途中で雨が雪に変わり、路面にもうっすらと雪が積もっていたのを思い出す。周りの景色も見えない。またその時は「岩間寺檀信徒」と「醍醐寺」の争いというのをネットで見ていたりしたものだから、余計に寒々しいイメージを持っていたこともある。(その時の様子はこちら

今回は12月だが、その時とはうって変わって雲一つない快晴。まあ前回歩いたことで「このくらいか」という見当もついている。落ち着いた気持ちで歩き始める。千町の集落を抜け、第二京阪を橋で越えると本格的な上りになる。朝着てきた上着を脱ぎ、長袖シャツ+ポロシャツ姿となる。

「子猫飛び出し注意」の看板が道端に立つ建設会社の横を通り、最近開発された墓地の前の空き地に立つ。ここからは岩間山の麓や瀬田川越しに近江平野を見ることができる。こうした景色は前回見ることもなかった。こうしたこともあるから、一度だけでの訪問ではわからないこともあるものだ。天候、季節によってずいぶん印象が異なる。上り坂はしんどいが、時折こうしたところで一息つきながら上って行く。前は見なかったが、歩いて降りてくる人の姿も見る。

結局バス停から歩いて45分ほどで岩間寺の山門前に到着。前は駐車場のところに係員がいて入山料を取っており、雪の中歩いて来た私を見て驚かれたものだが、今回行くと「入山料は納経所で」という貼り紙だけである。ようやく人心地つき、お参りをすべく本堂に向かう・・・。
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