まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

鹿児島の味を楽しむ

2010年05月11日 | 旅行記H・九州

GWの九州旅行記・2日目の続き。

肥薩線で木造駅舎を見物した後、隼人駅に到着。次の鹿児島中央行きの普通列車であるが、時刻表を見るに、目の前にやってきた逆方向の国分行きの列車が折り返してくることがわかったので、先ほど肥薩線からの列車に乗ってきた大勢の乗客を尻目に国分行きに乗車、楽勝でボックス席を確保して再び隼人まで戻る。このあたり、「周遊きっぷ」の自由乗車区間であるからできることかな。

Dscn9341この時季早くも冷房がかかる車内でのんびりと西へ走り、重富着。ここで列車行き違いで6分ほど停車するというので、一度外に出てみる。このあたり、鹿児島のベッドタウンといった趣ではある。

Dscn9342 実はこの重富、前日小倉から下関へご一緒した鹿児島出身のK氏の実家の最寄り駅である。前日の話ではこの日鹿児島に帰るようなことだったので、ひょっとしたらもう到着しているかも。ちなみに、駅の近くにK氏と同姓の理髪店の看板が見えたが、ひょっとしてご親戚だったりして・・・?

Dscn9354 さて日豊本線はこの重富を過ぎると錦江湾に沿って走るようになる。海の向こうには桜島の威容が見られ、「鹿児島に来たでごわす」と思わせる。海には何の魚だろうか、多くの養殖のいかだが見られ、穏やかな風景である。桜島がやや霞んで見えるのは噴煙のせいだろうか。

鹿児島中央着。まだ16時を回ったところだが、本土最南端の都市(沖縄を除く)に来たのである。ここで本日の行程は終了。駅から歩いて5分ほどのところにある「シルクイン鹿児島」に投宿。実は前回鹿児島に来たのがちょうど6年前、九州新幹線が新八代から鹿児島中央まで開業したその日以来。その時も宿泊したホテルだが、部屋はまあ普通のビジネスホテルであるが、料金も安いし、何よりも天然温泉がある(宿泊料のほかに入湯税150円を取られたが、それこそ温泉宿の証明)のがうれしい。ということで2日と3日と連泊することに。

前日は夜行列車泊ということで入浴しておらず、まずは温泉へ。浴槽になにやら緑色の長い草が浮かんでいる。草の匂いが漂う。最初は大きなネギでも入れているのかと思ったが、これは「菖蒲湯」とのこと。5月5日、端午の節句にちなんでのことである。まずは大風呂でリラックスし、汗を落とす。

Dscn9355 入浴後、鹿児島中央駅から市内電車に乗る。写真のような低床型の車両もあるが、こちらは満員で乗車できず。次にやってきたオーソドックスタイプの車両に乗り込む。軌道内は芝が植えられ、路面電車の走る街としてのアクセントを出してくれる。

Dscn9362 やってきたのは鹿児島の繁華街・天文館。今夜はここで鹿児島の味を楽しむことにする。

実は、前回にも訪れてさまざまな鹿児島の味を楽しんだ店があり、今回もまずそちらに向かったのだが、17時半頃にもかかわらず先客と予約客で満席という。まあGWということなら仕方ないだろう。

さてどこかないかと、歩きながら、また携帯サイトで検索しながら店を探す。できるなれば郷土料理を売り物にしているところ、かつ、特別に観光客向けでもなく地元の常連しか入れないというわけでもない店というのが私の旅先での店の探し方であるが・・・。

Dscn9361 その店は案外近くにあった。電車通りから少し脇に入った「居酒屋"ゆ" 5号店」。「ゆ」というのは温泉の「湯」で、温泉に来たようにリラックスできるようにとの思いから。1人のためすぐにカウンターに座れたが、結構地元客の予約も入っているようだし、レジカウンターには無線機が置かれ、グループ店(5号店というのだから、3号とか6号とかいうのもあるのだろう)同士で待ち客の案内やら、料理の出前なんぞも行っているようである。

Dscn9356Dscn9357薩摩の郷土料理をはじめおよそ考えられる居酒屋メニューが豊富に並ぶ店。ということで、薩摩地鶏のタタキ、キビナゴの刺身などをいただく。どちらも身が締まっておりかなりいける。

Dscn9360また、薩摩に来たからには黒豚かな、ということで、豚の角煮に豚足焼きを注文。

Dscn9359角煮は口に入れればトロッととろける味わいであるし、豚足も軟らかくなるまで仕込んでから焼いているために骨までかじることができる。これはいい。

Dscn9358さて酒のほうだが、鹿児島に来たからには焼酎を飲むことにしよう。カウンターには薩摩・大隅・奄美の焼酎の一升瓶がズラリとならび、どっからでもかかってこいとでも言いたげである。その中で目に付いたのが、「横川」という青いラベル。そう、この日木造駅舎を見るために途中下車した大隅横川駅のある横川町でつくられた芋焼酎である。あの懐かしい感じのする木造駅舎を思い出しながら、水割りのグラスをかたむける。

この後、「黒霧島」や奄美の黒糖焼酎「れんと」をいただき、普段本格焼酎はほとんど飲まない私であるがたくさん味わうことになった。やはり旅のムードがそうさせるのだろうか。

Dscn9363結構雰囲気のよかった「ゆ」を出て、帰りに「こむらさき」で野菜入りのラーメンを味わう。これで鹿児島の主要な味は押さえることができたようである。もう、お腹いっぱい・・・。

帰りは電車に乗らず、歩いてホテルまで戻る。再び大浴場で菖蒲湯を楽しむ。夜ともあって中年やら年配の客も入っていたが「なぜ菖蒲湯なんだ?」「そりゃあ、こどもの日にちなんでだよ」「何でこどもの日と菖蒲が関係あるんだよ・・・?」という会話が聞こえる。うーん、「菖蒲」と「勝負」「尚武」とをかけるとか、菖蒲の持つ香気が厄を払う効果があるとかで、こどもの成長を願うという意味合いがあるようだが、大人でもわからないことが結構あるものだ。

この日は結構寝不足で来たことだし、明日3日も朝から動くことになる。帰りにコンビニで求めた焼酎のワンカップを水割りでやった後、早々と眠ることに・・・・。(続く)

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