にゃおん・ざ・こーなー

北国に住む、猫とジャズが好きな親爺の日々。

阿部 薫 

2005年06月16日 | ジャズ、音楽
「今晩ライブがあるからおいでよ」ジャズ喫茶AYLERのマリさんから連絡があった。
集まったのは10数人。
「誰のライブ?」「アベなんとかさん、店に女の人と来てライブやらせてくれっていうから・・」
「ふーん、プロなの?サックスのソロなの?」「らしいよー」
 ツキノワグマみたいな感じの人が、僕の目の前でアルトサックスを吹きだした。
凄まじい演奏だった。フュージョン系(当時はクロスオーバーとか言ってた?)も好きだった健全な少年には(AYLERで鍛えてましたからフリー系は平気なんだけど)魂の消耗戦のような音はきつかった。
 阿部薫。いまや伝説の人となり、中上健次や五木寛之など多くが語っている。ライブをみることができた私の感想は、混沌とした音の洪水の中からときおり垣間見せる抒情性あふれるフレーズに「あっ、このひと唄好きだな」アナーキーと言われるがそうじゃないと思う。あと、音色が抜群にきれいだった。(その頃流行ってたナベサダの音がなぜか許せずアルバム手放した。ナベサダに罪はないのに)
 私は伝説をみた。1977年の頃だと思う。阿部は78年9月(29歳)で亡くなる。
コメント
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